JPS6322811Y2

JPS6322811Y2 -

Info

Publication number: JPS6322811Y2
Application number: JP11975681U
Authority: JP
Priority date: 1981-08-11
Filing date: 1981-08-11
Publication date: 1988-06-22
Also published as: JPS5824107U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、作業装置昇降用リフトアームを上下
揺動操作する油圧シリンダを設け、アタツチメン
ト操作用油圧アクチユエータを設けたトラクタの
油圧構造に関し、その目的は、リフトアーム操作
用油圧シリンダを、作業装置をポジシヨン昇降さ
せるよう作動させることができるようにし、しか
も、そのための操作構造及び油圧アクチユエータ
を作動させるための操作構造を、機体に対する組
付、分解容易で、コンパクトで、且つ、長期間に
亘つて良好に使用できる構造に構成する点にあ
る。

以下本考案の実施の態様を例示図に基づいて詳
述する。

第１図及び第２図に示すように、向き変更操作
可能な左右推進用前輪１，１、左右推進用後輪
２，２、運転席３、作業装置昇降用左右リフトア
ーム４，４、左右リフトアーム４，４を上方揺動
がわに接当押圧する単動型昇降用油圧シリンダ５
等を備えた農用トラクタの後部に、ロータリケー
ス６の下端部に支承した耕耘爪７、耕深設定用接
地尾輪８、尾輪支承フレーム９を横軸心Ｘ周りに
上下揺動操作する復動型耕深設定用油圧シリンダ
１０等を備えた耕耘装置を、それに支承の連結フ
レーム１１をトラクタに設けたヒツチ１２に枢支
連結させた状態で昇降可能に連結し、左右リフト
アーム４，４の夫々と連結フレーム１１とを一対
のロツド１３，１３を介して連動連結し、もつ
て、路上走行時や枕地走行時等において耕耘装置
を対地浮上状態に操作できるように、リフトアー
ム４，４の上下揺動によつて耕耘装置をトラクタ
に対して昇降操作できるように構成し、耕耘作業
時において、耕耘深さを尾輪８の接地支持作用に
よつて設定できるように、昇降用油圧シリンダ５
を最大短縮させてリフトアーム４，４を自由揺動
状態に、換言すれば、耕耘装置をトラクタに対し
て自由昇降状態に切換可能に構成するとともに、
耕耘深さを変更設定できるように、耕深設定用油
圧シリンダ１０によつて尾輪８を昇降調節できる
ように構成してある。

第３図乃至第８図に示すように、前記昇降用油
圧シリンダ５の右横側部に組付けられる弁ケース
１４に、昇降用油圧シリンダ５の作動状態切換用
第１スプール１５及び耕深設定用油圧シリンダ１
０の作動状態切換用の第２スプール１６の夫々を
互いに平行する姿勢で前後スライド可能な状態
で、且つ、スライド方向両側方に突出させた状態
で支承し、前記弁ケース１４に、第１、第２スプ
ール１５，１６夫々の前方突出端部を覆う前部カ
バー体１７、及び、第１、第２スプール１５，１
６の夫々の後方突出端部を覆う後部カバー体１８
をボルト連結し、前部カバー体１７に、第１、第
２、第３横軸１９ａ，１９ｂ，１９ｃを回転可能
に貫通支承し、第１横軸１９ａの外端部に、作業
装置昇降位置設定用レバー２０を取付け、第１横
軸１９ａの内端部に、カバー体１７の内部に位置
する第１スプール操作用部材２１の一端部に枢支
連結される揺動アーム２２を取付け、前記第２横
軸１９ｂの内端部に、第１スプール操作用部材２
１の他端部に枢支連結されるアーム２３を取付
け、第２横軸１９ｂの外端部に取付けた復帰操作
用アーム２４を、前記右方のリフトアーム４に対
して、耕耘装置が前記レバー２０による設定位置
に昇降されるに伴つて第１スプール１５を中立位
置N₁に移動操作できるようにフイードバツクリ
ンク２５を介して連動連結し、第１スプール操作
用部材２１を、第１スプール１５に対して、揺動
可能に枢支連結し、第３横軸１９ｃの内端部に、
第２スプール１６に枢支連結されるアーム２６を
取付け、第３横軸１９ｃの外端部に、前記耕深設
定用油圧シリンダ１０に対する操作用レバー２７
を取付け、もつて、昇降位置設定用レバー２０を
前後に揺動させると、その揺動位置に基づいて設
定される昇降位置に耕耘装置を自動的に昇降させ
るポジシヨン昇降を行なえるように構成し、又、
前記耕深設定用油圧シリンダ１０を伸縮作動させ
ることができるように構成してある。

油路切換構造について詳述すると、トラクタの
ミツシヨンケースＭに潤滑油を兼ねて貯留された
作動油が、ポンプＰによつて、弁ケース１４にお
ける第２スプール１６と連通する入口２８に供給
され、第２スプール１６の移動により連通状態が
切換えられる耕深設定用油圧シリンダ１０に対す
る２つの吐出口２９ａ，２９ｂを設け、第２スプ
ール１６の中立状態における排油を第１スプール
１５に供給する油路３０を設け、第１スプール１
５及びそれと一体移動されるよう前記後部カバー
体１８内に位置する連結枠３１を介して連動連結
された逆止弁３２の操作ロツド３２ａの移動に伴
つて連通状態が切換えられる昇降用シリンダ５に
対する１つの吐出口３３を設け、前記第１スプー
ル１５の移動に伴つて前記第２スプール１６から
の圧油をタンクポートＴに排出する状態と排出し
ない状態に切換られるパイロツト操作式の可動弁
３４を設け、さらに、リリーフ弁３５を閉じ付勢
するバネ３６の受け部材３７を耕深設定用油圧シ
リンダ１０の作動時よりも昇降用シリンダ５の作
動時においてリリーフ弁３５がわへ移動操作する
ための圧油供給油路３８を、前記後部カバー体１
８内に設けた枠体３９に形成し、もつて、第１ス
プール１５を、中立位置N₁から後方位置R₁に移
動させると昇降用シリンダ５を強制伸長させ、中
立位置N₁から前方位置F₁に移動させると昇降用
シリンダ５を耕耘装置の重量によつて短縮させ、
又、第２スプール１６を、中立位置N₂から後方
位置R₂及び前方位置F₂に移動させることにより、
耕深設定用油圧シリンダ１０を短縮及び伸長させ
るように構成してある。

又、前記弁ケース１４に、前記タンクポートＴ
と連通し、且つ、前部カバー体１７と後部カバー
体１８とを連通する油路４０を形成し、前記逆止
弁３２における排油ポート４０ａ、前記可動弁体
３４における排油ポート４０ｂ、及び、前記リリ
ーフ弁３５における排油ポート４０ｃの夫々を、
前記油路４０に連通接続し、前記第２スプール１
６における耕深設定用油圧シリンダ１０からの戻
り油を前部及び後部カバー体１７，１８内に流動
させるように構成し、第１スプール１６の操作に
伴う前記バネ受け部材３７及び前記可動弁体３４
からの戻り油を後部カバー体１８内に流動させる
ように構成し、もつて、排油を前後のカバー体１
７，１８内に流動させるように構成してある。

尚、本案を実施するに、第１、第２スプール１
５，１６による油路切換のための構成は、各種変
更可能である。そして、排油を油路４０にてカバ
ー体１７の内部に流動させるようにするに、第
１、第２スプール１５，１６からの排油を一旦カ
バー体１７内に流動させたのち油路４０を介して
タンクポートＴに流動させてもよく、又、タンク
ポートＴに流動されることになる排油の一部を油
路４０にてカバー体１７内に流動させるようにし
てもよく、要は、油路４０を用いて、排油を、カ
バー体１７内に装備される第１、第２スプール操
作用構造に対する潤滑のために、カバー体１７の
内部に流動させることができればよい。

又、本案の油圧構造は、耕耘装置の昇降、及
び、耕深設定のための尾輪昇降の他、種々の目的
に使用できるものである。そして、アタツチメン
ト操作用油圧アクチユエータ１０を使用しない
で、リフトアーム４のみを昇降させる形態で使用
することもできるものである。

以上要するに本考案は、冒記トラクタの油圧構
造において、前記油圧シリンダ５の作動状態切換
用第１スプール１５及び前記油圧アクチユエータ
１０の作動状態切換用第２スプール１６の夫々
を、１つの弁ケース１４に対して、互いに平行す
る姿勢でスライド可能な状態で、且つ、スライド
方向一側方に突出させた状態で支承し、前記弁ケ
ース１４に、前記第１、第２スプール１５，１６
夫々の突出端部を覆うカバー体１７を付設し、作
業装置昇降位置設定用レバー２０を、前記カバー
体１７に枢支させた状態で、且つ、前記カバー体
１４の内部に位置する第１スプール操作用部材２
１に対して、それを移動操作できるように連動連
結させた状態で設け、前記第１スプール操作用部
材２１に対する復帰操作用アーム２４を、前記カ
バー体１７に対して、枢支させた状態で、且つ、
前記リフトアーム４に対して、作業装置が前記レ
バー２０による設定位置に昇降されるに伴つて前
記第１スプール１５を中立位置N₁に移動操作で
きるようにフイードバツクリンク２５を介して連
動連結させた状態で設け、前記油圧アクチユエー
タ操作用レバー２７を、前記カバー体１７に枢支
させた状態で、且つ、前記第２スプール１６に対
して、それを移動操作できるよう連動連結させた
状態で設け、前記弁ケース１４に、排油を前記カ
バー体１７の内部に流動させる油路４０を形成し
てあることを特徴とする。

すなわち、油圧シリンダ５の作動状態切換用第
１スプール１５を、作業装置がそれの昇降位置を
設定するレバー２０により設定された位置に昇降
されるに伴つて中立位置N₁に自動的に移動操作
できるようにすることによつて、作業装置をレバ
ー２０にて設定された位置に自動的に昇降させ
る、いわゆるポジシヨン昇降を行なわせるように
してあるから、作業装置を簡単な操作で所望の位
置に適確に昇降させることができるのである。そ
して、特に本案によれば、油圧シリンダ５の作動
状態切換用第１スプール１５及び油圧アクチユエ
ータ１０の作動状態切換用第２スプール１６の
夫々を、１つの弁ケース１４に組付け支承させ、
第１スプール１５を上述の如く操作させるための
諸部品、つまり、作業装置昇降位置設定用レバー
２０、第１スプール操作用部材２１に対する復帰
操作用アーム２４等を、弁ケース１４に付設のカ
バー体１７に組付け支承させ、且つ、第２スプー
ル１６を移動操作させるための操作用レバー２７
を、カバー体１７に組付支承させるようにしてあ
るから、油圧シリンダ５に対する操作構造及び油
圧アクチユエータ１０に対する操作構造を、１つ
の弁ケース１４部分に集中配備させたコンパクト
な構造に構成でき、しかも、上述の如く、前記両
操作構造を１つの弁ケース１４に一体的に組付け
てあるから、両操作構造の機体に対する組付、分
解を容易に行なわせることができるのである。そ
のうえ、カバー体１７にて、第１スプール１５に
対する操作用諸部品及び第２スプール１６に対す
る操作用諸部品を覆うことによつて、他物との接
当による変形損傷を抑制し、且つ、カバー体１７
内に排油を潤滑油として流動させることによつ
て、錆付き等による作動不良を抑制させるように
してあるから、長期に亘つて良好に使用すること
ができるのである。

もつて、全体として極めて便利に使用すること
が可能なトラクタの油圧構造を得るに至つた。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るトラクタの油圧構造の実施
の態様を例示し、第１図はトラクタの側面図、第
２図はコントロールバルブの装着部を示す平面
図、第３図は油圧回路図、第４図は前部カバー体
の装着部を示す切欠き正面図、第５図は第２スプ
ールの装着部を示す縦断側面図、第６図は第１ス
プールの装着部を示す縦断側面図、第７図は逆止
弁の装着部を示す一部展開縦断側面図、第８図は
弁ケースの縦断背面図である。４……作業装置昇降用リフトアーム、５……油
圧シリンダ、１０……アタツチメント操作用油圧
アクチユエータ、１４……弁ケース、１５……第
１スプール、１６……第２スプール、１７……カ
バー体、２０……作業装置昇降位置設定用レバ
ー、２１……第１スプール操作用部材、２４……
復帰操作用アーム、２７……油圧アクチユエータ
操作用レバー、４０……油路、N₁……中立位置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

作業装置昇降用リフトアーム４を上下揺動操作
する油圧シリンダ５を設け、アタツチメント操作
用油圧アクチユエータ１０を設けたトラクタの油
圧構造であつて、前記油圧シリンダ５の作動状態
切換用第１スプール１５及び前記油圧アクチユエ
ータ１０の作動状態切換用第２スプール１６の
夫々を、１つの弁ケース１４に対して、互いに平
行する姿勢でスライド可能な状態で、且つ、スラ
イド方向一側方に突出させた状態で支承し、前記
弁ケース１４に、前記第１、第２スプール１５，
１６夫々の突出端部を覆うカバー体１７を付設
し、作業装置昇降位置設定用レバー２０を、前記
カバー体１７に枢支させた状態で、且つ、前記カ
バー体１４の内部に位置する第１スプール操作用
部材２１に対して、それを移動操作できるように
連動連結させた状態で設け、前記第１スプール操
作用部材２１に対する復帰操作用アーム２４を、
前記カバー体１７に対して、枢支させた状態で、
且つ、前記リフトアーム４に対して、作業装置が
前記レバー２０による設定位置に昇降されるに伴
つて前記第１スプール１５を中立位置N₁に移動
操作できるようにフイードバツクリンク２５を介
して連動連結させた状態で設け、前記油圧アクチ
ユエータ操作用レバー２７を、前記カバー体１７
に枢支させた状態で、且つ、前記第２スプール１
６に対して、それを移動操作できるよう連動連結
させた状態で設け、前記弁ケース１４に、排油を
前記カバー体１７の内部に流動させる油路４０を
形成してあることを特徴とするトラクタの油圧構
造。