JPS6322627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は新規なコネクタ付き接合部材に関す
る。さらに詳しくは、電気器具が内蔵されている
組み立て式家具などの接合部分に用いられるコネ
クタ付き接合部材に関する。

近時一般家庭などで使用される家具類には、工
場出荷時や運搬時に体積を小さくしておくために
分解しておき、消費者のもとで、あるいは販売店
で簡単に組み立てることができる組み立て式のも
のが多く採用されており、金属製家具のみならず
木製家具の分野においてもこの種の組み立て式家
具が広く採用されている。

一方照明器具やコンセントなどの電気器具を勉
強机、鏡台や食器棚などの家具に内蔵させておく
ことは今日では常識化しており、前記組み立て式
の家具においても前記電気器具を内蔵させておく
ばあいがある。

ところがそのような家具を組み立てるには、機
械的な接合作業を終えたのち、別個に電気コード
の配線作業を行なわなければならず一般消費者に
とつてきわめて煩雑であり、しかもコード類が家
具の表面に現われないように配線することがきわ
めて困難である。またコード類が家具の表面に現
われるときは、家具を使用する者にとつて邪魔に
なり、しかもコード類を損傷しやすいという欠点
がある。

そこで本考案者は叙上の欠点を排除すべく鋭意
検討を重ねた結果、その表面にホゾ穴が形成され
ると共に、該ホゾ穴の底面に一方のコネクタが埋
め込まれてなる第１接続部材と、先端に前記ホゾ
穴と嵌合しうるホゾが形成されると共に、該ホゾ
内に前記一方のコネクタと接続されうる他方のコ
ネクタが埋め込まれてなる柱状の第２接続部材と
を有し、該第２接続部材がその縦方向に２つ割り
にされ、その分割面に穿設されている中空部に前
記他方のコネクタが収容され、前記ホゾとホゾ穴
の嵌合方向と前記一方および他方のコネクタの接
続方向が一致されてなるコネクタ付き接続部材を
電気器具を内蔵している組み立て式家具に使用す
るときは、コードが家具表面に現われず、しかも
家具の組み立て作業と配線接続作業を同時に、か
つきわめて簡単に行ないうるというまつたく新た
な事実を見出し、本考案を完成するにいたつた。

つぎに図面を参照しながら本考案のコネクタ付
き接合部材を説明する。

第１図は本考案のコネクタ付き接合部材の一実
施例を示す一部切り欠き斜視図、第２図は本考案
における第２接続部材の分解した状態を示す斜視
図、第３図は第１図に示される実施例の接続した
状態を示す縦断面図、第４図は本考案のコネクタ
付き接合部材の他の実施例を示す斜視図、第５図
は本考案のコネクタ付き接合部材を照明器具付き
の家具に適用した例を示す概略斜視図である。

第１図において１は第１接合部材であり、たと
えば家具の木枠や天板である。第１接合部材１の
表面１ａにはホゾ穴２が形成され、ホゾ穴２の底
面２ａには一方のコネクタであるコンセント３が
埋め込まれている。第２接合部材４は前記ホゾ穴
２と嵌合しうるホゾ５がその先端に形成されてな
る柱状部材であり、ホゾ５から柱状部分６にかけ
て縦方向に２つ割りになるように形成されてい
る。すなわち前記第２接合部材４は第２図に示さ
れるように２つの部材７，８からなり、それぞれ
の分割面７ａ，８ａで当接されることにより１本
の第２接合部材４に構成される。前記２つの部材
７，８の分割面７ａ，８ａにはそれぞれ中空部
９，１０が穿設されており、中空部９，１０内に
前記コンセント３と接続されうる他方のコネクタ
であるプラグ１１が、その接続端子１２をホゾ５
の先端から突出させるようにして収納されてい
る。プラグ１１およびコンセント３の向きは、プ
ラグ１１とコンセント３の接続方向がホゾ５とホ
ゾ穴２の嵌合方向と一致するような向きである。
なおプラグ１１から延びるコード１３は第２接続
部材４内に形成される溝１４や家具の外部に現わ
れていない壁面に沿つて配線され、家具に設けら
れている照明器具やコンセント（図示されていな
い）に接続される。またコンセント３から延びる
電源コード１５も外部から見えないように配線さ
れ、電源に接続されるべき電源プラグ１６に接続
される。なお第２接合部材の他端側が他の接続部
材と着脱自在に接合されるばあいについても、本
考案のコネクタ付接合部材の構成を採用すること
ができる。そのばあい第４図に示されるように第
１接続部材１のホゾ穴２の底面に一方のコネクタ
であるプラグ２１を、第２接合部材４に設けられ
る中空部に他方のコネクタであるコンセント２２
をそれぞれ埋設するのが好ましく、それにより電
源側にコンセント２２が接続されるため安全であ
る。

本考案のコネクタ付き接合部材はその機械的な
接合がホゾとホゾ穴によつて行なわれるため、通
常の組み立て式の家具の接合部分と同様の強度で
きわめて強固に接合される。そのばあい再び分離
させる必要がないときは、ホゾとホゾ穴を接着剤
で接着してもよい。また前記２つ割りにされてい
る２つの部材７，８についても接着してもよい
が、２つの部材７，８をその分割面をたがいに接
着させることなく当接し、それにより構成される
ホゾ５をホゾ穴２に嵌挿させることにより、２つ
の部材と第１の接続部材１を一体に結合させるこ
とができる。そのばあい容易に２つの部材７，８
を分離させることができるため、ホゾ内に埋め込
まれているコネクタやコードのメンテナンスが容
易である。なお第２接合部材４が２つ割りに形成
されているために中空部９，１０や溝１４の穿設
作業が容易である。

さらに本考案の接合部材は前記機械的な接合を
行なう際、電気的な接続作業をも確実にしかも特
別な器具を使用せずに同時に行なうことができる
という顕著な効果を奏しうる。また一たん組み立
てた家具を再び分解するばあいにもコードを家具
から取りはずす必要がなく、電気器具が内蔵され
ておらない通常の組み立て式家具と同様に組み立
ておよび分解をすることができる。

なお前記実施例においてはホゾ５およびホゾ穴
２が横断面四角形状に形成されているが、任意の
多角形状や円状の横断面を有するホゾやホゾ穴も
適宜採用しうる。

本考案のコネクタ付き接合部材の適用例とし
て、たとえば第５図に示される枕頭台３０があげ
られる。このものは和室内に敷かれたふとんの枕
元に配置され、ベツドにおけるナイトテーブルと
類似の役割を果たすものであり、天板３１、照明
器具３２、天板３１に蝶板で連結されている側板
３３、台板３４、箱板５３などに分離しうるよう
に構成された組み立て式の家具である。またこの
ものは和風の室内調度品として用いられるために
外部に配線コードが現われないことが要求され
る。また比較的重量がある照明器具３２を天板３
１上に確実に固定する必要がある。

このものの照明器具３２の脚部３６と天板３１
の接合部分に対し本考案の接合部材を適用すると
きは、すなわち天板３１を第１接合部材として脚
部３６を第２接続部材として構成するときは、枕
頭台の本体側から照明器具３２への配線コードが
まつたく外部に現われない。しかも電気的接続作
業は脚部３６を天板３１に嵌挿するという機械的
作業と同時に行なわれるため組み立て作業が簡単
であり、さらに強固に組み立てることができる。

叙上のごとく本考案のコネクタ付き接合部材は
強固な機械的接合作業と安全で確実な電気的接続
作業を同時に、しかも簡単に行ないうるため、そ
の実用的価値はすこぶる大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコネクタ付き接合部材の一実
施例を示す一部切り欠き斜視図、第２図は本考案
における第２接続部材の分解した状態を示す斜視
図、第３図は第１図に示される実施例の接続した
状態を示す縦断面図、第４図は本考案のコネクタ
付き接合部材の他の実施例を示す斜視図、第５図
は本考案のコネクタ付き接合部材を照明器具付き
の家具に適用した例を示す概略斜視図である。 図面の主要符号、１：第１接続部材、２：ホゾ
穴、３：コンセント、４：第２接合部材、５：ホ
ゾ、９，１０：中空部、１１：プラグ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その表面にホゾ穴が形成されると共に、該ホゾ
   穴の底面に一方のコネクタが埋め込まれてなる第
   １接合部材と、先端に前記ホゾ穴と嵌合しうるホ
   ゾが形成されると共に、該ホゾ内に前記一方のコ
   ネクタと接続されうる他方のコネクタが埋め込ま
   れてなる柱状の第２接合部材とを有し、該第２接
   合部材がその縦方向に２つ割りにされ、その分割
   面に穿設されている中空部に前記他方のコネクタ
   が収容され、前記ホゾとホゾ穴の嵌合方向と前記
   一方および他方のコネクタの接続方向が一致され
   てなるコネクタ付き接合部材。