JPS63224110A - 新規な電気絶縁油組成物の製造方法 - Google Patents

新規な電気絶縁油組成物の製造方法

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JPS63224110A
JPS63224110A JP5586487A JP5586487A JPS63224110A JP S63224110 A JPS63224110 A JP S63224110A JP 5586487 A JP5586487 A JP 5586487A JP 5586487 A JP5586487 A JP 5586487A JP S63224110 A JPS63224110 A JP S63224110A
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electrical insulating
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圭治 遠藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低温特性に優れ、また実質的に塩素を含まな
い電気絶縁油組成物の製造方法に関するものである。
[従来技術とその問題点] 西ドイツ公開特許第3127805号公報には、トルエ
ンと塩化ベンジルとを、塩化アルミニウム触媒の存在下
で反応させることにより、アルキル化ジフェニルメタン
からなる電気絶縁油組成物が得られることが開示されて
いる。ここで得られた電気絶縁油は、優れた低温特性を
有するが、その出発原料として塩化ベンジルを用いてい
るために、得られた電気絶縁油組成物中に多量の塩素が
入り易い。絶縁油が塩素を多く含むと、電気絶縁油の酸
化安定性が低下する。あるいは、高電圧下の絶縁油から
塩素が発生し、これが絶縁油の容器の素子や容器それ自
体を腐食する場合がある。更に、この発生した塩素ガス
と絶縁油とが反応して、一般に毒性の高いことが認識さ
れている塩素化芳香族炭化水素が生成する恐れがある。
従って、絶縁油、特に芳香族炭化水素からなる絶縁油に
おいては、塩素の混入は厳しく規制しなければならない
。然るに、前述のごとく、前記西ドイツ公開特許公報に
開示された絶縁油組成物では、塩素の混入が避けられな
いという欠点があった。
面記公報においては、このような塩素による弊害を防止
するために、ハイドロキノン誘導体などの酸化安定剤、
あるいは、酸受容体などを加えることを提案している。
勿論、このような方法では根本的な解決方法にはならな
い。
[発明の構成] すなわち、本発明は、ベンゼンと、塩素化炭化水素を出
発原料とすることなく製造されたジトリルメタンとを、
不均化触媒の存在下に、−10〜550℃で反応させる
ことにより、ベンジルトルエンおよびジトリルメタンを
含む反応生成物を得て、次いで該反応生成物から、蒸留
によりベンジルトルエンおよびジトリルメタンを回収す
ることを特徴とする、ベンジルトルエン20〜80%お
よびジトリルメタン80〜20%からなることを特徴と
する電気絶縁油組成物の製造方法に関するものであって
、塩素を実質的に含まず、かつ、低温特性の優れた電気
絶縁油組成物を提供するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いられる不均化触媒とは、ベンゼンとジトリ
ルメタンとから、ベンジルトルエンとジトリルメタンが
、不均化反応により生成し得る触媒ならばいずれのもの
も使用できる。
例えば、塩化アルミニウムなどのルイス酸、シリカ・ア
ルミナなどの固体酸、ケイタングステン酸などのへテロ
ポリ酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの超強酸、
パーフルオロスルホン酸樹脂(商品名:ナフィオン、デ
ュポン社製)などの強酸型陽イオン交換樹脂などが、本
発明の不均化触媒として挙げられる。
不均化反応の温度は、不均化触媒の種類に応じて一10
〜550℃、好ましくは20〜5.00℃の広い温度範
囲から選択することができる。
−10℃よりも低い温度では、不均化反応が進行し難く
、また、550℃を越える高温では、分解などの副反応
が生じるので、何れの場合も好ましくない。
より具体的には、例えば、塩化アルミニウムなどのルイ
ス酸では、−10〜180℃、好ましくは20〜150
℃の範囲、シリカ・アルミナなどの固体酸では% 18
0〜550℃、好ましくは200〜500℃、また、パ
ーフルオロスルホン酸樹脂などの陽イオン交換樹脂では
、140〜250℃、好ましくは150〜230℃の範
囲からそれぞれ選択される。
本発明の原料であるジトリルメタンは、塩素化炭化水素
をその出発原料とすることなく製造された物質である。
前記西ドイツ公開特許公報に記載されているように、塩
化ベンジルのような塩素化炭化水素を出発原料として製
造された化合物では塩素を含むことが多いので好ましく
ない。従って、例えば、ホルムアルデヒドとトルエンと
を縮合させることにより製造された化合物を本発明の原
料とすればよい。また、その他の塩素化炭化水素を出発
原料としない公知の方法によって得られた化合物でもよ
い。なお、本発明のもう一方の原料であるベンゼンは、
通常石油から蒸留あるいは抽出などにより、物理的に分
離されて製造されるものである。従って、通常、ベンゼ
ンは実質的に塩素を含まないものである。
反応系に供給すべきベンゼンの、ジトリルメタンに対す
るモル比は1〜30が適当である。ベンゼンのモル比が
1よりも小さいと重質分が多く生成し、一方、30より
も大になると、生成物中のジトリルメタンの割合が多く
なり、何れも好ましくない。
反応形式は流通式またはバッチ式の何れでもよい。反応
時間はバッチ式では20分〜1時間、また連続式ではs
vo、s〜10である。反応圧力は特に限定されないが
、通常は常圧から10にg/cm2である。
反応終了後、要すれば触媒を分離除去した後、必要に応
じて、中和、水洗、および乾燥することによりベンジル
トルエンおよびジトリルメタンを含む反応生成物を得る
次に、ml記反応生成物から、蒸留により、好ましくは
減圧蒸留により、ベンジルトルエンおよびジトリルメタ
ンからなる電気絶縁油を回収する。
この蒸留の際には、適宜に流出温度を調節し、ベンジル
トルエンおよびジトリルメタンの量比が適切になるよう
にする。なお、前記反応生成物から蒸留により個別にベ
ンジルトルエンおよびジトリルメタンを回収し、これら
を混合することによっても、本発明の絶縁油組成物を製
造することができる。更に、本発明の方法により、別個
に反応させることによって得られた反応生成物から、別
個に蒸留することによってベンジルトルエンおよびジト
リルメタンを回収し、これらを混合してもよい。
本発明の方法により製造される電気絶縁油組成物は、コ
ンデンサー油、ケーブル油などに使用される他に、特に
プラスチックを絶縁材料または誘電材料の少なくとも一
部に使用する油含浸電気機器、例えば、油含浸コンデン
サー、油含浸ケーブルなどに含浸させるために好適であ
る。プラスチックとしては、ポリエステル、ポリフッ化
ビニリデンなどの他、ポリプロピレン、ポリエチレンな
どのポリオレフィンが特に好適である。好適な油含浸コ
ンデンサーは、アルミニウムなどの導体としての金属箔
とプラスチックフィルムとを巻回し、それに含浸させる
ことにより製造するか、あるいは、アルミニウムや亜鉛
などの、導体としての金属蒸着層を形成した金属化プラ
スチックフィルムを、必要に応じてプラスチックフィル
ムあるいは絶縁紙と共に巻回し、それを含浸することに
より製造される。また同様に、油含浸ケーブルは、紙と
のラミネートプラスチックフィルム、プラスチック不織
布などからなる絶縁体を、銅などの導体上に巻回し、含
浸することにより製造される。
なお、絶縁油として使用するに際しては、従来公知の電
気絶縁油、例えば、フェニルキシリルエタン、アルキル
ビフェニル、アルキルナフタレンなどを、適宜に任意の
割合で混合することができる。
[発明の効果] 本発明の方法により得られる組成物中におけるベンジル
トルエンは、その位置異性体のうち、融点が低いm一体
を多く含む。また、ジトリルメタンもメチル基がm−位
に配向した位置異性体を多く含むので、結晶析出温度が
低い。従って、本発明の電気絶縁油組成物は、ベンジル
トルエンの特性である低温時における低粘度性を生かし
つつ、成分相互の相乗効果により、結晶の析出を本質的
に抑制することが可能となる。また、電気絶縁油に含ま
れる塩素の量も少なく、酸化安定性が良好で、腐食性の
ない優れた電気絶縁油を製造することができる。
[実施例] 組成物の製造方法 (組成物1) 10ILのセパラブルフラスコに、ベンゼン3.31、
ジトリルメタンtILおよび塩化アルミニウム60gを
入れて、30℃で4時間攪拌した。反応終了後、触媒を
失活させ、中和、水洗、および乾燥を行ない、蒸留によ
りベンジルトルエンとジトリルメタンからなる電気絶縁
油を7101回収した。その組成は、ベンジルトルエン
51%(ffiffi%、以下同じ)およびジトリルメ
タン49%であった。ベンジルトルエンの異性体分布は
、m一体63.5%、〇一体10.5%およびp一体2
6.0%であった。また、ジトリルメタンの86.9%
がメチル基の少なくとも1つがm−位に付いたものであ
った。
(組成物2) 102のオートクレーブに、ベンゼン2.4Il、ジト
リルメタン0.8Itおよびシリカアルミナ60gを入
れて、260℃で3時間攪拌した。反応終1後、触媒を
除いて、蒸留によりベンジルトルエンとジトリルメタン
からなる電気絶縁油を3801111回収した。その組
成は、ベンジルトルエン46%およびジトリルメタン5
4%であった。ベンジルトルエンの異性体分布は、m一
体53.8%、〇一体16.9%およびP一体29.3
%であった。
また、ジトリルメタンの80.6%が、メチル基の少な
くとも1つがm−位に付いたものであった。
(組成物3) 10Itのオートクレーブに、ベンゼン2.4ft、ジ
トリルメタン0.87j2およびナフィオン20gを入
れて、190℃で3時間攪拌した。反応終了後、触媒を
除いて、蒸曽によりベンジルトルエンとジトリルメタン
からなる電気絶縁油を480m1回収した。その組成は
、ベンシルト、ルエン49%およびジトリルメタン51
%であった。ベンジルトルエンの異性体分布は、m一体
59.1%、O一体13.3%およびp一体27.6%
であった。またジトリルメタンの83.0%が、メチル
基の少なくとも1つがm−位に付いたものであった。
(組成物4.5) 組成物1を製造するときに用いた方法と同じ方法で、ベ
ンジルトルエンとジトリルメタンの混合物を得て、これ
より蒸留でベンジルトルエンとジトリルメタンを別々に
得た。各々を、重量比で9:1および1:9で混合する
ことにより組成物4および5の電気絶縁油を得た。
組成物1かう5で用いた原料としてのジトリルメタンは
公知の方法でトルエンとホルムアルデヒドを縮合させて
製造したものである。
(組成物6) 21のセパラブルフラスコに、730gのトルエンと1
0gの塩化アルミニウムを入れて、70℃で攪拌しなが
ら210gのベンジルクロライド(塩化ベンジル)を2
時間で加え、更に2時間攪拌した。反応終了後、触媒除
いて、蒸留によりベンジルトルエン40%とジトリルメ
タン60%を含む電気絶縁油190gを得た。
実施例1(電気絶縁油の塩素量の測定)組成物1から6
の塩素の量をクイックボルト法により測定した。組成物
6の塩素の量は43pp寵であった。また、組成物1か
ら5の塩素量は何れも1 ppm以下であった。
実施例2(酸化安定性の検討) 組成物1および組成物6について、ASTMD−193
4に従って酸化安定性の検討を行なった。その結果を表
1に示す。
表  1 前記表1から、塩素を多く含む組成物6.の酸化安定性
が劣ることが解る。
実施例3(コンデンサーの破壊試験) 厚さ14μの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを2枚重
ねて、電極としてのアルミニウム箔と共に巻回し、容1
i0.4μFのモデルコンデンサーを作成した。常法に
従い、表2の各電気絶縁油組成物を含浸させた。昼は一
50℃、夜は一60℃の温度サイクルで1週間冷却した
後、−50℃で一昼夜放置して測定に供した。各絶縁油
組成物について10個のコンデンサーを作成し、測定し
た。
−50℃において、10v/μずつ電位傾度を上昇させ
て課電し、各電位傾度ごとに、破壊したコンデンサーの
数を求めた。その結果を表2に示す。
表  2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ベンゼンと、塩素化炭化水素を出発原料とするこ
    となく製造されたジトリルメタンとを、不均化触媒の存
    在下に−10〜550℃で反応させることにより、ベン
    ジルトルエンおよびジトリルメタンを含む反応生成物を
    得て、次いで該反応生成物から蒸留によりベンジルトル
    エンおよびジトリルメタンを回収してなる、ベンジルト
    ルエン20〜80%およびジトリルメタン80〜20%
    からなることを特徴とする電気絶縁油組成物の製造方法
  2. (2)前記塩素化炭化水素が、塩化ベンジルである特許
    請求の範囲第1項に記載の電気絶縁油組成物の製造方法
  3. (3)前記不均化触媒が、ルイス酸、固体酸、ヘテロポ
    リ酸、超強酸および強酸型陽イオン交換樹脂からなる群
    から選ばれたいずれかの触媒である特許請求の範囲第1
    項記載の電気絶縁油組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR3117113A1 (fr) * 2020-12-09 2022-06-10 Arkema France Formulation liquide pour stockage d’hydrogène
FR3117114A1 (fr) * 2020-12-09 2022-06-10 Arkema France Formulation liquide pour stockage d’hydrogène

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WO2022123166A1 (fr) * 2020-12-09 2022-06-16 Arkema France Formulation liquide pour stockage d'hydrogène
WO2022123165A1 (fr) * 2020-12-09 2022-06-16 Arkema France Formulation liquide pour stockage d'hydrogène

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