JPS6322202Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シヨベル装置を流体圧シリンダを介
して左右揺動自在に旋回台に取付け、前記シリン
ダの横外方にオイルタンクを配置したシヨベル作
業車に関し、詳しくは、オイルタンクの取付構造
に関する。

従来、上記シヨベル作業車を構成するに、オイ
ルタンク下部に取付けた脚部を旋回台に連結固定
し、オイルタンクを支持していたのであるが、機
体の振動等によりオイルタンクが横揺れを起すな
どの強度上の問題点があり、その上、その振動に
よる応力が前記脚部のオイルタンクへの取付箇所
並びに前記脚部の旋回台への取付箇所に集中し易
いため、それら取付箇所で疲労が生じて破損する
虞れが大であり、それら取付箇所等に耐久性を備
えさせるため、オイルタンクの壁の肉厚を大きな
ものにしていたので、コストが高いものになる等
の欠点もあつた。また、この問題点を解決するた
めに旋回台に支持ブラケツトを立設し、その支持
ブラケツトによりオイルタンク上部を支持するこ
とも考えられるが、支持部材数が多くなりオイル
タンクの取付構造が複雑となつたり、また、その
ことにより組付作業能率が低下する欠点がある。

本考案の目的は、上述従来の実情に鑑みて、合
理的な改良により、オイルタンクの取付構造を複
雑にすることなくその支持強度を向上し、オイル
タンクの横揺れ等を確実に規制し得るようにする
点にある。

本考案の特徴構成は、冒記シヨベル作業車にお
いて、前記旋回台の横側板と、前記シリンダを前
記旋回台に取付けるためのブラケツトとを、前記
オイルタンク下部の横巾方向の対向間隔を隔てて
立設し、かつ、前記オイルタンク下部の旋回台へ
の取付部分よりも高い位置でこのオイルタンクを
挟持させて設けてある事にある。

つまり、旋回台の横側板及びシリンダの取付用
ブラケツトにより、オイルタンク下部の旋回台へ
の取付部分よりも高い位置でこのオイルタンクを
挟持させてあるので、機体の振動等に伴うオイル
タンクの横振れを、横側板及びブラケツトにおけ
るオイルタンクを挟持する面で受け止めるから、
その横揺れによる応力がオイルタンク下部の旋回
台への取付部分に集中することは回避され、その
取付部分の耐久性は向上し、さらに、オイルタン
クの壁の肉厚を小さくしてもその耐久性を維持し
得るのでコストの低減をもたらすと共に、シヨベ
ル作業車の本来構成を合理的に利用するものであ
るから、オイルタンクの取付構造を複雑にした
り、また部材数を多くすることもなく、全体とし
てオイルタンクの支持強度に優れたシヨベル作業
車を制作能率的にも経済的にも有利に提供し得る
に至つた。

次に本考案の実施例を例示図に基づいて詳述す
る。

第１図及び第２図に示すように、左右一対のク
ローラ走行装置１を備えた機台に、旋回台２を、
ロータリジヨイント３を介して縦軸芯Ｐ周りで駆
動回転操作自在に取付け、その旋回台２に、上下
揺動及び屈伸操作自在な、かつ、油圧シリンダ４
により旋回台２に対して左右揺動操作自在なバツ
クホウ装置５を前方に配置すると共に、左右横一
側寄りに運転キヤビン６を、キヤビン６の他側方
にオイルタンク７を、また後部にボンネツトによ
りカバーされた原動部８を配置して設け、そして
機台の前端にドーザ装置９を付設し、側溝掘等の
対地掘削作業並びに排土作業を行なうシヨベル作
業車を構成してある。

前記オイルタンク７を構成するに、第３図に示
すように直方体形状のオイルタンク７箱体内に、
その内部空間を機体前後に区分する２枚の隔壁板
１０を、その隔壁板１０の間に空気層Ａを形成す
る状態で取付け、隔壁板１０によつて形成された
前部側タンク部を燃料タンク７ａとして、かつ後
部側タンク部を各油圧シリンダ等に対する作動油
タンク７ｂとして両タンク７ａ，７ｂを一体形成
し、オイルタンク７構造の簡略化を図ると共に、
作動油の温度上昇による作動油タンク７ｂから燃
料タンク７ａへの熱伝達を空気層Ａにより防止す
るように、また、その後部側を作動油タンク７ｂ
とすることにより作動油タンク７ｂと後部原動部
８との間の配管構造を簡略化できるように構成し
てある。尚、図中１１は夫々のタンク７ａの検油
管、１２はドレンプラグ、１３は燃料供給口、１
４は燃料導出管、１５は作動油取出し管及び戻り
管、１６は作動油タンク開口蓋である。

前記オイルタンク７を取付けるに、第４図及び
第５図に示すように、旋回フレーム１７と共に旋
回台２を形成する周板１８のうちオイルタンク７
側横側板１８ａにオイルタンク７の横外側壁を、
かつ、バツクホウ装置５左右揺動用油圧シリンダ
４を旋回台２に枢支連結するために旋回フレーム
１７に取付けたブラケツト１９の外側面にオイル
タンク７の横内側壁を夫々接当させた挟持状態
で、かつ、このオイルタンク７の旋回台２への設
置部分よりは高い位置で、オイルタンク７を旋回
フレーム１７に載置し、オイルタンク７下面に溶
接連結した一対のレース状取付部材２０に対して
旋回フレーム１７側からボルトを螺着することに
より、オイルタンク７を旋回台２に連結固定する
と共に、旋回台２の横側板１８ａ及びブラケツト
１９を利用して、機体の振動等によるオイルタン
ク７の横揺れを規制するように構成してある。

尚、オイルタンク７を旋回台２に固定するに、
オイルタンク７の横側の両外壁と旋回台２の横側
板１８ａ及び油圧シリンダ４取付用ブラケツト１
９外側面とを接当させた挟持状態で、さらにそれ
らをボルト連結等により連結固定しても良く、ま
た、オイルタンク７横内外壁と旋回台２の横側板
１８ａ及びブラケツト１９外側面との間に、ゴム
板等の緩衝部材を介装する等、オイルタンク７を
旋回台２の横側板１８ａ及び油圧シリンダ４取付
用ブラケツト１９により支持するための具体的構
造は各種の構成変更が可能である。

本考案によるシヨベル作業車は、バツクホウ装
置やフエイスシヨベル装置等を備えた各種のシヨ
ベル作業車を対象とするものである。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るシヨベル作業車の実施例を
例示し、第１図はシヨベル作業車の全体側面図、
第２図はシヨベル作業車の一部省略全体平面図、
第３図はオイルタンクの縦断面図、第４図はオイ
ルタンクの取付状態を示す一部省略断面図、第５
図はオイルタンクの取付状態を示す一部省略切欠
斜視図である。 ２……旋回台、４……シリンダ、５……シヨベ
ル装置、７……オイルタンク、１８ａ……横側
板、１９……ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヨベル装置５を流体圧シリンダ４を介して左
   右揺動自在に旋回台２に取付け、前記シリンダ４
   の横外方にオイルタンク７を配置したシヨベル作
   業車であつて、前記旋回台２の横側板１８ａと、
   前記シリンダ４を前記旋回台２に取付けるための
   ブラケツト１９とを、前記オイルタンク７下部の
   横巾方向の対向間隔を隔てて立設し、かつ、前記
   オイルタンク７下部の旋回台２への取付部分より
   も高い位置でこのオイルタンク７を挟持させて設
   けてある事を特徴とするシヨベル作業車。