JPS632205A - 電磁波シ−ルド用熱収縮チユ−ブとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ケーブル等の電線を被覆して内部の導電体を
電磁波を主とした外部の悪影πから保護する電磁波シー
ルド用熱収縮チューブとその製造方法に関する。

（従来の技術） 従来の電磁波シールド用チューブとしては、昭和６０年
１０月５日　昭和電線株式会社発行　カタログｒ　ＥＬ
ＥＣ↑０ＲＯＮＩＣ：　ＷＩＲＥ、ＤＥＬＡＹ　ＬＩＮ
ＥＳ、ＲｔｌＢＢＥＲ＆ＰＬＡＳＴＩＣ：　ＧＯＯＤＳ
Ｊ　９ページに記載されているような、金属編組による
導電性シールド筒と樹脂による絶縁シース筒との二重筒
構造のものが知られている。

また、昭和６１年４月１日　信越化学工業株式会社発行
　雑誌「ポリファイル」に記載されているような導電性
熱収縮ゴムチューブのみによるものが知られている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、前者の金属編組と樹脂とを用いた二重筒
構造の電磁波シールド用チューブにあっては、シールド
とシースとが金属編組と樹脂という別素材から成るもの
であるため、シールド製造工程とシース製造工程とはそ
れぞれ別工程が必要となり、多大な製造手間及び製造装
置を要しコスト高となるという問題点があった。

また、後者の導電性熱収縮ゴムチューブのみによる電磁
波シールド用チューブにあっては、チューブ全体が導電
体であるのでコストが高いし、他の金属等の導電体と接
触した際にチューブと導電体間に電流が流れてノイズが
発生したり周辺の機器が誤作動したりするという問題点
があった。

尚、ノイズ対策として絶縁テープを巻く手間がかかる。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上述のような問題点を解決することを目的と
してなされたもので、この目的達成のために第１の発明
の電磁波シールド用熱収縮チューブでは、中空筒状のチ
ューブであって、内側には導電粉が混入された導電性の
塗料による導電性シールド塗膜が形成され、かつ、外側
には熱可塑性樹脂による絶縁性シース樹脂層が形成され
ている手段とし、第２の発明の電磁波シールド用熱収縮
チューブの製造方法では、内側から同心状に空気吹出口
と塗料吹出口と樹脂押出口とが形成された押出成形機で
、空気吹出口からの空気の吹き出しと、塗料吹出口から
の導電粉が混入された導電性の塗料の吹き出しと、熱可
塑性樹脂による絶縁性の樹脂の押し出しと、を同時に行
なうことにより、中空筒状、であって、同心状に導電性
シールド塗膜と絶縁性シース樹脂層とを有するチューブ
を成形するチューブ成形工程と、押出成形機により成形
されたチューブを乾燥させる乾燥工程と、乾燥されたチ
ューブを冷却して硬化する一次冷却工程と、冷却された
チューブを加熱し、その中空部に加圧空気を吹き込むこ
とで中空内径を拡大する加熱延伸工程と、延伸されたチ
ューブを再度冷却して硬化する二次冷却工程と、を備え
ている手段とした。

（作　用） 本発明の製造方法で電磁波シールド用熱収縮チューブを
製造する際には、まず、押出成形機に内側から同心状に
形成された空気吹出口と塗料吹出口と樹脂押出口からそ
れぞれ空気の吹き出しと、塗料に導電粉が混入された導
電性の塗料の吹き出しと、熱可塑性樹脂による絶縁性の
樹脂の押し出しとを同時に行なうことにより中空筒状で
あり、かつ、同心状に導電性シールド塗膜と絶縁性シー
ス樹脂層を有するチューブが成形される。

次にそのチューブを乾燥させた後冷却により硬化させ、
押し出し時の形状でチューブの形を整える。

そして、硬化したチューブを加熱してその中空部に加圧
空気を吹き込むことで中空内径を延伸拡大し、その後再
度冷却して硬化させる。

以上のようにして、中空状であり、内側には導電性シー
ルド塗膜が形成され、かつ外側には絶縁性シース樹脂層
が形成された電磁波シールド用熱収縮チューブが製造で
きる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。

まず、第１図に示す電磁波シールド用熱収縮チューブに
ついてその構成を説明する。

この熱収縮チューブＡは円筒チューブであって、導電性
シールド塗膜ｌと絶縁性シース樹脂層２とで構成されて
いる。

前記導電性シールド塗膜１は、フレキシブルタイプの常
温乾燥型アクリル系樹脂に銅メツキマイカ粉が混入され
た導電性塗料によるもので、約０．０２５ｍｍの厚さで
チューブの内側に形成される。

絶縁性シース樹脂層２は、熱収縮性を有するポリ塩化ビ
ニルによるもので、約０　、５＋ｓ層の厚さに前記導電
性シールド塗膜ｌと同心円状でチューブの外側に形成さ
れる。

尚、ポリ塩化ビニルに代えて熱収縮チューブＡの素材と
して用いられる熱可塑性樹脂としては、エチレン−酸ピ
コポリマ、天然ゴム、ブチルゴム。

エチレンプロピレンゴム、ネオプレンゴム、ウレタンゴ
ム等が挙げられる。

また、銅メツキマイカ粉に代える導電粉としては、銀粉
、銅粉、ニッケル粉、アルミニウム粉等の金属粉が挙げ
られる。

次に、電磁波シールド用チューブＡの製造方法について
説明する。

本実施例の電磁波シールド用チューブＡの製造方法は、
第２図及び第３図に示すように、チューブ成形工程、乾
燥工程、−次冷却工程、加熱工程、延伸工程、二次冷却
工程１巻取工程の順に行なわれる。

最初のチューブ成形工程は、押出成形機を用いて熱収縮
チューブＡ＋　を押出成形する工程である。

ここで用いられる押出成形機のへラド１０には、同心円
状にニップル１１とダイス１２とが設けられており、前
記ニップル１１とダイス１２との間に形成される樹脂流
路１３には、塩化ビニルによる絶縁性シース樹脂を、加
熱溶融させて樹脂押出口１３１の外に押し出す押出機１
４が設けられている。

また、ニップル１１はダイス１２より樹脂押出方向に突
出され、このニップル１１の中心部には空気が送り込ま
れる空気流路１５が形成され、かつ、該空気流路１５％
周縁部には、常温乾燥型アクリル系樹脂に銅メツキマイ
カ粉を混入した導電性塗料が封入される塗料流路１６が
形成された二重構造になっている。

従って、シリンダ温度を１６０−１８０℃とすると共に
チューブダイ温度を１６０〜１８０℃とし、空気吹出口
１５１がら空気を吹き出しながら樹脂押出口１３１から
加熱溶融された絶縁性の樹脂を押出機１４で押し出すこ
とにより、この絶縁性の樹脂は内側からの空気圧によっ
て中空円筒状′に成形されながら押し出される。

また、同時に、空気の吹き出しに伴なって塗料流路１６
の塗料吹出口１６１からは導電性の塗料が吹き出し、中
空円筒状に成形された絶縁性シース樹脂層２の内側に吹
き付けられて′導電性シールド塗膜１が形成される。

尚、押出成形されるチューブＡ１の中空内径は空気の吹
出量で調整され、かつ、厚さは樹脂の押出量で調整され
る。

次の乾燥工程は押出成形されたチューブＡｚを押し出さ
れた温度で乾燥させる工程である。

次の一次冷却工程は、乾燥されたチューブＡ２を冷却水
槽２０を用いて冷水で常温まで冷却し硬化させる工程で
、導電性シールド塗膜１と絶縁性シース樹脂層２との両
層の分離成形が確保される。

次の加熱工程は、冷却工程で硬化されたチューブＡ３を
第１ローラ３１で加熱器３０に送り込み、８０〜１００
℃に加熱された加熱器３０で軟化させる工程である。

更に、次の延伸工程は、加熱器３０で軟化されたチュー
ブＡ４を８０〜ｌＯＯ℃に加熱されたチューブダイ４０
に第２０−ラ４１で送り込み、巻取機５０に内蔵された
エアコンブレフサ６０でチューブＡ４の中空部３内に加
圧空気を吹き込んで中空内径を拡大させる工程である。

尚、加圧空気の吹込圧力及びチューブダイ４０の円筒径
によって熱収縮チューブＡ５の外径は調整される。

次の二次冷却工程は、−軟冷却工程と同様に、冷却水槽
２０を用いて延伸工程で延伸されたチューブＡ５を３０
〜５０℃の冷水により常温まで冷却して硬化させる工程
である。

最後の巻取工程は、延伸かつ硬化されたチューブＡ６を
乾燥させ、第３０−ル５１で巻取機５０に送り、巻き取
る工程である。

従って、本実施例の製造方法では、導電性シールド塗膜
１と絶縁性シース樹脂層２とを同じ製造装置で同時に製
造することができる。

次に、本実施例の電磁波シールド用熱収縮チューブＡの
使用方法について説明する。

尚、使用例としてケーブルＢの電磁波シールド用チュー
ブとして使用する場合について説明する。

まず、中空内径がケーブルＢの外径よりも僅かに大きい
熱収縮チューブＡを用意し、熱収縮チューブＡの中空部
３にケーブルＢを挿通させる。

次に、第５図に示すように、ケーブルＢが挿通された熱
収縮チューブＡに外側から８０〜ｌＯＯ℃の熱風Ｃを均
等に吹き付ける。

この熱風の吹き付けにより、熱収縮チューブＡが収縮し
、ケーブルＢと熱収縮チューブＡ間が気密状態になる。

その結果、この熱収縮チューブＡは、第６図及び第７図
のグラフに示すように、１〜１００１００Ｏの広範囲に
亘って４０ｄＢ以上の電磁波シールド性を発揮する。

尚、第６図は電界波の周波数と減衰率との関係を示し、
第７図は磁界波の周波数と減衰率との関係を示している
。

また、ケーブルの結線部やコネクタとの接続部について
は、適当な太さの熱収縮チューブＡを選択して用いるこ
とにより、電磁波シールドテープを巻く等の面倒な手間
を削除することができる。

更に、導電性シールド塗膜１は外周が絶縁性シース樹脂
層２によって気密状態で保護されているため、導電性シ
ールド塗膜ｌが摩擦、摩滅により欠落したり、酸化した
りするのを防止でき、電磁波シールド性の性能を長期保
持することができる。

しかも、金属との接触によりノイズ発生等の悪影響を受
けることもない。

以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成及び方法はこの実施例に限られるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更及
び方法の変更、追加等があっても本発明に含まれる。

例えば、熱収縮チューブを内側の導電性シールド塗膜及
び外側の絶縁性シース樹脂層の他に保護層等を加えて構
成してもよい。

更に製造方法にあっては、冷却工程においてチューブの
冷却を冷水を用いずに冷風を利用して行なってもよい。

また、実施例では熱収縮チューブにケーブルを１木のみ
挿通させて用いる例を示したが、ケーブルを複数本束ね
、それらを同時に挿通させて用いてもよい。

（発明の効果） 以上説明してきたように、本発明の電磁波シールド用熱
収縮チューブ及びその製造方法にあっては、外側に絶縁
性シース樹脂層が形成されているために、金属との接触
によるノイズ発生等の悪影響がなく、しかも、導電性シ
ールド塗膜と絶縁性シース樹脂層とが同じ製造装置で同
時成形できるために、少ない装置により短時間で製造で
きるコストの安い電磁波シールド用熱収縮チューブを提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の電磁波シールド用熱収縮チュー
ブを示す断面図、第２図は実施例の電磁波シールド用熱
収縮チューブの製造方法のチューブ成形工程〜−次冷却
工程を示す図、第３図は加熱工程〜巻取工程を示す図、
第４図は第２図の要部Ｘを示す断面図、第５図は実施例
の電磁波シールド用熱収縮チューブの使用例を示す図、
第６図及び第７図は実施例の電磁波シールド用熱収縮チ
ューブの電磁波シールド性を周波数と減衰率との関係で
示した図である。 Ａ・・・熱収縮チューブ ト・・導電性シールド塗膜 ２・・・絶縁性シース樹脂層 １３１・・・樹脂押出口 １５１・・・空気吹出口 ｉｅｉ・・・塗料吹出口 特　　　許　　　出　　　願　　　人 日本ラヂヱーター株式会社 Ａ・・・熱収縮チューブ ト・・導電性シールド塗膜 ２・・・絶縁性シース樹脂層

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）中空筒状のチューブであって、内側には導電粉が混
   入された導電性の塗料による導電性シールド塗膜が形成
   され、かつ、外側には熱可塑性樹脂による絶縁性シース
   樹脂層が形成されていることを特徴とする電磁波シール
   ド用熱収縮チューブ。 ２）内側から同心状に空気吹出口と塗料吹出口と樹脂押
   出口とが形成された押出成形機で、空気吹出口からの空
   気の吹き出しと、塗料吹出口からの導電粉が混入された
   導電性の塗料の吹き出しと、熱可塑性樹脂による絶縁性
   の樹脂の押し出しと、を同時に行なうことにより、中空
   筒状であって、同心状に導電性シールド塗膜と絶縁性シ
   ース樹脂層とを有するチューブを成形するチューブ成形
   工程と、 押出成形機により成形されたチューブを乾燥させる乾燥
   工程と、 乾燥されたチューブを冷却して硬化する一次冷却工程と
   、 冷却されたチューブを加熱し、その中空部に加圧空気を
   吹き込むことで中空内径を拡大する加熱延伸工程と、 延伸されたチューブを再度冷却して硬化する二次冷却工
   程と、 を備えていることを特徴とする電磁波シールド用熱収縮
   チューブの製造方法。