JPS6322057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スクリユードライバのアダブタ取付
装置に関するものである。

スクリユードライバによるねじ締付作業におい
ては、ねじの種類、締付場所によつて異なる先端
工具を使用するため、先端工具の軸受及びねじ締
付深さを調整する役割にを有するロケイタを、先
端工具の種類毎に用意し、従つて、多くの費用を
要している。しかし、ロケイタの先端に、先端工
具の軸受、ねじ締付深さの大まかな調整役割りを
持つ着脱可能なアダブタを用意すれば、アダブタ
を交換するだけで多種のねじ締付作業が簡単とな
るため、ロケイタの先端部に着脱可能なアダブタ
が取付けが行われている。

第１図は従来のスクリユードライバのアダブタ
取付装置の要部断面図である。図において、１は
ギヤカバー、２はロケイタでギヤカバー１の先端
側外周に螺着されている。３はアダブタで、ロケ
イタ２の先端部内周にＯリング５を介在し圧入さ
れている。即ち、Ｏリング５はアダブタ３の外周
に形成された溝４に嵌入されロケイタ２の内周よ
りやや大きな外径を有し、溝４に嵌入されると共
にロケイタ２の内周に圧入され、従つて、アダブ
タ３はロケイタ２にＯリング５を介在し固定され
ている。６はスピンドル１０の一端に形成された
クラツチであり、スピンドル１０の他端には六角
状部１１を介在し先端工具９が固定されている。
先端工具９は、スピンドル１０の内周側と六角状
部１１の外周間に配設されスピンドル１０の外周
部で円筒ばね１３によつて外周へ飛び出しを阻止
するように装着されたスチールボール１２によつ
て軸方向をスピンドル１０に拘束され連結されて
いる。

上記の構造において、ねじ締付作業時のクラツ
チ６作動時に生じる軸方向の振動及び先端工具９
とアダブタ３の接触によつて生じるアダブタ３の
回転力によつて、ロケイタ２とＯリング５との接
触部が摩耗し、アダブタ３の外径のロケイタ２の
内径に対する係止力が低下し、ねじ締付作業中に
アダブタ３が脱落し、ねじ締付深さ調整機構が早
期に使用不能になつてしまう欠点があつた。

本考案は上記の状況に鑑みなされたものであ
り、ロケイタに保持されるアダブタの脱落を阻止
できるスクリユードライバのアダブタ取付装置を
提供することを目的としたものである。

本考案のスクリユードライバのアダブタ取付装
置は、スピンドルに回転駆動される先端工具の回
転を支持するアダブタと、該アダブタに形成され
た溝に嵌入されるＯリングを介在し該アダブタが
嵌入支持されるギヤカバー先端に螺着されたロケ
イタとを設けてなり、上記溝に対向する上記ロケ
イタ内周部の上記Ｏリング接触部の上記スピンド
ル駆動側が大径に形成され上記Ｏリングを軸方向
に係止する段部と、上記ロケイタ端面に突突され
た突起と、該突起を嵌入係止することにより回転
を阻止する上記アダブタ端面の一部に形成された
穴とを設けたものである。

以下本考案のスクリユードライバのアダブタ取
付装置を実施例を用い除来と同部品は同符号で示
し同部分の構造の説明は省略し第２図により説明
する。第２図は要部断面図を示し、ロケイタ２の
内周部のアダブタ３外周に形成された溝４に対応
するＯリング５の接触部には、スピンドル１０の
駆動側（クラツチ６側）を大径に形成された段部
１４が形成されている。そして、溝４に収納され
たＯリング５が段部１４に係止されてアダブタ３
は軸方向に抜け出しが阻止されている。また、ロ
ケイタ２の端面には複数の円柱状の突起７が突設
され、アダブタ３の端面の一部の突起７に対応す
る部分には突起７を嵌入し回転方向に係止する穴
８が設けられている。従つて、クラツチ６の打撃
によつて生じる軸方向の振動があつてもアダブタ
３に保持されたＯリング５とロケイタ２に形成さ
れた段部１４によつてアダブタ３の脱落は防止さ
れる。また、アダブタ３の端面の穴８とロケイタ
２の端面の突起７との嵌合によつてアダブタ３の
回転も阻止される。このため、ロケイタ２の内周
面とＯリング５との摩耗を防ぐことができ、ロケ
イタ２の先端部にアダブタ３を確実に保持でき
る。

このように本実施例のスクリユードライバのア
ダブタ取付装置は、アダブタに保持されるＯリン
グをロケイタに形成した段部に係止させるのでア
ダブタの抜け出しを防止でき、また、アダブタ及
びロケイタのそれぞれの端面に突起と該突起を係
止する穴とを設けてアダブタの回り止めを行なう
ようにしたので、ロケイタに保持されるアダブタ
の脱落を確実に阻止できる。また、ロケイタ内周
面及びＯリングの摩耗を防止できる。しかも、構
造が簡単である。

以上記述した如く本考案のスクリユードライバ
のアダブタ取付装置は、簡単な構造で、ロケイタ
先端に保持されるアダブタの脱落を確実に阻止で
きる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスクリユードライバのアダブタ
取付装置の要部断面図、第２図は本考案のスクリ
ユードライバのアダブタ取付装置の実施例の要部
断面図である。 １……ギヤカバー、２……ロケイタ、３……ア
ダブタ、４……溝、５……Ｏリング、７……突
起、８……穴、９……先端工具、１０……スピン
ドル、１４……段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スピンドル１０に回転駆動される先端工具９の
   回転を支持するアダブタ３と、該アダブタ３に形
   成された溝４に装着されるＯリング５を介してア
   ダプタ３を保持するロケイタ２と、先端に該ロケ
   イタ２を適宜回動して締め付け深さを調整自在に
   螺合保持するギヤカバ１とより成るスクリユード
   ライバのアダプタ取付装置において、ロケイタ２
   のＯリング５と内接する内径部に、駆動源側を大
   径とする段部１４を成形してＯリング５を介して
   アダプタ３を軸方向に規制し係止するよう構成す
   ると共に、ロケイタ２の先端面とアダプタ３との
   係合面には、互いに係合して相互の回動を阻止す
   る突起７と穴８とを適宜選択し成形して成るスク
   リユードライバのアダプタ取付装置。