JPS6321877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、平板状のヨーク素板を直角に折曲し
て形成されたヨークを備えたリレーに関するもの
である。

［背景技術］ 一般に平板状のヨーク素板を断面Ｌ字状やコ字
状に曲げ加工してヨークを製作する場合には、曲
げ部分の内側が圧縮されるとともに外側が伸び
て、第１図及び第２図に示すように、だれＢがヨ
ーク４のコーナ部３の外側に発生し、コーナ部３
の直角度が出にくい。しかし、従来のリレーで
は、第３図及び第４図に示すように、ヨーク４を
そのままベース６上に載置していたので、ヨーク
４が傾き、そのためにアマチユア９のストローク
にばらつきが生じて、リレー特性のばらつきが大
きくなるという問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は上述の点に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、ベース上面に対す
るヨークの縦片の垂直度を良くして、リレー特性
のばらつきを少なくすることができるリレーを提
供することにある。

［考案の開示］ （実施例） 第５図乃至第９図は、本考案の一実施例を示す
図であり、本実施例のヨーク４は第５図に示すよ
うに平板状のヨーク素板を断面Ｌ字状に曲げ加工
したものである。このヨーク４のベース６への載
置片としての横片１上には、内部に鉄心１１が嵌
挿され、周面にコイル１６が巻回されたコイル枠
１７を鉄心１１を縦にして固定し、横片１の中央
部には上記鉄心１１の下端をめ固定する取付孔
１０が穿孔してある。また、このヨーク４の立設
片である縦片２の上端には、凹所２１が形成して
あり、この凹所２１内に断面く字状に形成された
アマチユア９の折曲部分を嵌め込んで、押えばね
２２にてヨーク４に揺動自在に取り付けてあり、
アマチユア９の一端片が鉄心１１の上端に対向す
るようになつている。ヨーク４の縦片２の横幅
は、横片１の横幅より幅広に形成してあり、両側
中央に凹所２３を凹設して、縦片２の両側縁の下
部に翼片５を形成してある。

このヨーク４の横片１を上面に載置して縦片２
を立設するようにヨーク４が装着されるベース６
は合成樹脂製であり、このベース６の上面にはベ
ース６上に載置されたヨーク４の外周面を保持す
るコ字状の枠壁８を突設してある。なお、本実施
例では、枠壁８の開口部分に連続して全体として
略ロ字状の枠を形成する上記枠壁８より高さの低
い枠壁を形成してある。そして、上記枠壁８の
夫々の側壁８ｃには、縦壁としての中央壁８ａと
の間に翼片５を挟持する挟持片８ｂを縦片８ａに
沿つて突設してあり、またこの挟持片８ｂの下部
に連続して横片１の端面を囲う略Ｕ字状の突脈部
１２を上面に突設してある。この突脈部１２と中
央壁８ａにて囲まれた部分が、ベース６上に載置
されるヨーク４の横片１を保持する受座７とな
り、ベース６の中央壁８ａと挟持片８ｂとの隙間
が縦片２の挟持部２７となる。この挟持部２７の
幅ｌは、ヨーク４の板厚と同じにしてある。な
お、この挟持片８ｂの挟持面１３には押圧突部１
５を突設してあり、また受座７の略中央にはヨー
ク４の取付孔１０にめられた鉄心１１の下端を
挿入する孔２６を穿孔してある。

このベース６の中央壁８ａのヨーク４が取り付
けられる部分と反対の側には、可動接点ばね１８
と固定接点ばね１９とを貫通して取り付ける取付
孔２４，２５が穿孔してあり、可動接点ばね１８
及び固定接点ばね１９のベース６下面から突出し
た部分を端子２０として用いるようになつてい
る。なお、可動接点ばね１８はアマチユア９が揺
動したときに、アマチユア９の他端片が当接する
位置に設けてあり、固定接点ばね１９は可動接点
ばね１８に対向させて設けてある。また、接点を
備える可動接点ばね１８及び固定接点ばね１９が
接点ブロツクを構成する。

本実施例のヨーク４のベース６への取付は、第
５図に示すように、ヨーク４を矢印の方向から縦
片２の翼片５を挟持部２７に嵌合するようにして
ベース６の受座７に載置する。したがつて、ヨー
ク４の翼片５が挟持片８ｂと中央壁８ａとの間に
挟持され、縦片８が挟持部８の規制によつて中央
壁８ａに沿つて垂直に立設される。このように、
本実施例によれば、中央壁８ａと挟持片８ｂにて
縦片２を挟持してヨーク４を取り付け、中央壁８
ａと挟持片８ｂにて縦片２の立設具合が決まるた
め、つまり、従来のようにヨーク４の横片１の下
面で縦片２の立設具合は決まらない。したがつ
て、ヨーク４の横片１の下面がだれによつて平坦
になつていなくても、縦片２を垂直に立設するこ
とができ、ベース６に対するヨーク４の縦片２の
垂直度の精度を良くすることができ、この結果ヨ
ーク４の縦片２に取り付けられたアマチユア９の
ストロークが一定になつてリレー特性のばらつき
を少なくすることができる。なお、上記挟持片８
ｂには押圧突部１５を突設してあるので、ヨーク
４の翼片５は挟持部２７に圧入されることにな
り、ヨーク４の縦片２は強い挟持力で取り付けら
れる。また、中央壁８ａの挟持面１４及び挟持片
８ｂの挟持面１３は、樹脂成型金型の抜き勾配を
零にすることによつて、一層確実にヨーク４を挟
持することができる。

上記ヨーク４及びベース６を備えたリレーは、
コイル１６に電流が流れて鉄心１１が励磁される
と、アマチユア９の一端片が鉄心１１に吸着さ
れ、このためアマチユア９の他端片が可動接点ば
ね１８を固定接点ばね１９側に押圧することによ
り接点を閉成するのである。

第９図はコ字状に折曲したヨーク４を用いたリ
レーであり、要部の構造は上述の実施例と同様で
あり、ベース６上に直角にヨーク４を取り付ける
ことができ、上記実施例と同様の効果がある。

［考案の効果］ 本考案は上述のように、平板状のヨーク素板を
直角に折曲して形成されたヨークと、内部に鉄心
が嵌挿され上記ヨークに固定されるコイルと、上
記ヨークの一端に回動自在に取り付けられ鉄心の
端部にコイルへの通電により吸着されるアマチユ
アと、このアマチユアの回動により接点が切り換
えられる接点ブロツクと、上記ヨークの一片を上
面に載置して上記片と隣合う一片を立設するよう
にしてヨークが装着される合成樹脂製のベースと
を備え、上記ヨークの立設片の両側縁から翼片を
突設し、上記ベース上に載置されたヨークの翼片
に当接する縦壁と、この縦壁とで上記ヨークの翼
片を挟持する挟持片とを上記ベース上に突設して
いるので、縦壁と挟持片にてヨークの翼片を挟持
することにより、ヨークの立設片の立設具合を決
めることができ、したがつてヨークの載置片の下
面がだれによつて平坦になつていなくても、ヨー
クの載置片の下面では立設片の立設具合は決まら
ないため、ヨークをベースに真つ直ぐに取り付け
ることができ、この結果ヨークに取り付けらるア
マチユアのストロークが一定になつて、リレー特
性のばらつきを少なくすることができる効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のヨークの正面図、第２図は同
上のヨークの部分拡大正面図、第３図は同上のヨ
ークをベースに載置した状態を示す断面図、第４
図は同上のヨークをベースに載置した部分拡大断
面図、第５図は本考案の一実施例の分解斜視図、
第６図は同上の分解断面図、第７図は同上の部分
拡大断面図、第８図は同上のベースの挟持部の拡
大斜視図、第９図は本考案の他の実施例を示す断
面図である。 １は横片、２は縦片、４はヨーク、５は翼片、
６はベース、８ａは中央壁、８ｂは挟持片、９は
アマチユア、１１は鉄心、１６はコイル、１８は
可動接点ばね、１９は固定接点ばねである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状のヨーク素板を直角に折曲して形成され
   たヨークと、内部に鉄心が嵌挿され上記ヨークに
   固定されるコイルと、上記ヨークの一端に回動自
   在に取り付けられ鉄心の端部にコイルへの通電に
   より吸着されるアマチユアと、このアマチユアの
   回動により接点が切り換えられる接点ブロツク
   と、上記ヨークの一片を上面に載置して上記片と
   隣合う一片を立設するようにしてヨークが装着さ
   れる合成樹脂製のベースとを備え、上記ヨークの
   立設片の両側縁から翼片を突設し、上記ベース上
   に載置されたヨークの翼片に当接する縦壁と、こ
   の縦壁とで上記ヨークの翼片を挟持する挟持片と
   を上記ベース上に突設して成ることを特徴とする
   リレー。