JPS63216627A - ブレ−ド切断方法 - Google Patents

ブレ−ド切断方法

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JPS63216627A
JPS63216627A JP4835387A JP4835387A JPS63216627A JP S63216627 A JPS63216627 A JP S63216627A JP 4835387 A JP4835387 A JP 4835387A JP 4835387 A JP4835387 A JP 4835387A JP S63216627 A JPS63216627 A JP S63216627A
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JP
Japan
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blade
workpiece
cutting
applying
conductive
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JP4835387A
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English (en)
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Akio Kuromatsu
黒松 彰雄
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OYO JIKI KENKYUSHO KK
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OYO JIKI KENKYUSHO KK
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特に大径の被加工物(以下、ワークという。
)を効率的に切断する方法に関し、更に詳しくは通常の
切断工具では切断が不可能であるような、例えば大径の
シリコン、化合物半導体結晶、ガラス、センダスト、ニ
ューセラミックスなどの硬脆材、更にはFRM、鉄筋コ
ンクリートなどの複合材を金属帯体を主構成とするブレ
ードをもって新規な加工メカニズムにより効率的に切断
するための切断方法に関するものである。
(従来の技術) 棒状或は塊状の上記の如き特殊材料を切断する方法には
、通常、次の如き2つの方法がある。
その1つは、高速で回転する外周縁に砥粒層を形成した
円板砥石にワークを押し当てて切断する「外周刃切断法
」であり、他の方法は内円周の縁に砥粒層を形成したド
ーナツ形状の砥石円板を高速で回転させ、その内円にワ
ークを挿入し、同ワークを前記砥石円板の内円周に押し
当てながら切断する「内周刃切断法」である。
これらの切断法のうち、前者の「外周刃切断法」は多分
野に適用され極めて一般的な方法であり、これはスペー
サを挟んで所定の間隔で多数枚の円板砥石を積層して、
1個のワークを所望の厚みをもって同時に多数切断する
、所謂「マルチ切断」をも可能としているため切断効率
を高めることができる。しかし、この外周刃による切断
では、切断深さは円板外径の173程度までが限度で、
同一径の円板砥石でそれ以上の大きさをもつワークを切
断しようとすれば、加工中に刃が逃げて反り易くなり、
加工精度の点で加工が不可能である。従って、どうして
も大径材料の切断が要求されるときは、その大きさに合
わせて砥石自体の径も大きくしなければならない。しか
るに、砥石径が大きくなればなる程、砥石の振れ、機械
の運転精度等の阻害要因が増加し、益々精度の高い切断
をすることが困難なものとなる。
一方、後者の「内周刃切断法」は比較的大きなワークを
高い切断精度をもって切断できるという長所をもっては
いるが、装置の構造上、マルチ切断が不可能であるため
、加工能率が低いという欠点がある。
これら2種類の切断法の欠点を補うものとして、多数枚
の帯状鋼板を所定の間隔で並設し、一定の張力を与えて
フレームに取り付け、フレームを往復運動させて切断す
る方式のもの(以下、マルチブレード切断法という。)
が開発されている。この切断法は最近の半導体技術の進
展に伴ない、その素材の一つである硬脆材料を高精度に
かつ大量に加工する必要が生じてきたことにより開発さ
れたものである。その切断にあたっては、固定砥粒を用
いる場合と、遊離砥粒を用いる場合がある。固定砥粒を
用いる場合は鋼板の側端に砥粒層からなるチップを取り
付けるもので、通常、大理石、石灰岩、砂岩等の切り易
い材料の切断に適用される。
しかし、上記硬脆素材を高精度に切断する場合は専ら遊
離砥粒が使われる。この遊離砥粒によるマルチブレード
切断法につき第2図及び第3図を参照しつつ述べると、
SK材の帯鋼で厚さが、0.1〜0.3m程度の細長い
ブレード1′の多数枚を、スペーサを介して互いに平行
に所定の間隔をおいて配置しフレーム10に取付治具4
を用いて固定する。この際、全ブレード1′には均一に
弾性限界程度の引張力を与える。以上のセントを終えて
から、これらブレード群の側端面をワーク2に所定の押
圧力を与えながら押し当て、ブレード1′とワーク2の
接触部を中心に砥粒を油、水等の液体に溶いだスラリー
状の加工法をスラリー供給部5′から供給しつつ、ブレ
ード1′の長さ方向に往復動させてワーク2を切断する
この往復動はフライホイール11の回転をコネクティン
グロッド12の直線運動に変換することにより行われ、
フライホイール11は■ベルト14を介してモータ13
により回転駆動される。コネクティングロッド12と係
合するフライホイール11上の固定子はフライホイール
11の半径方向にその位置を摺動調節が可能であり、こ
の位置調整を行なうことにより往復動速度と幅が調整さ
れる。勿論、モータ13も変速可能なものである。
こうして、同時に多数の切断製品を得る。なお、第2図
は竪型のフライホイールが使われている機種の例であり
、図中6はスプリング、15はウェイト、16はパウダ
ータンクである。第3図は横型のフライホイールを使用
する例である。
この遊離砥粒によるマルチブレード切断法は一種のラッ
ピング加工であり、従ってその切断原理は遊離砥粒の転
動やひっかきによるワークの微小破壊により加工が進行
するものである。
遊離砥粒によるマルチ切断性独特の利点は以下に挙げる
点にある。
(1)  一度の切断加工で同時に大きな多数枚の切断
製品が得られる。
(2)加工原理がラッピングと同様であるため、加工熱
の発生が少なくパウダー状の砥粒が使えるため加工歪層
が小さい。
(3)  ラッピング式切断であるため、特に硬脆材料
の切断に適している。
このように、遊離砥粒によるマルチブレード切断法は、
大きな硬脆材を精度良く同時に多数切断できるという特
徴をもつものであるが、既述した固定砥粒、即ち円板砥
石により切断する一般の切断法に較べると、ブレード一
枚当りの単位時間内におけるワークの加工除去量は極め
て少なく、従ってブレード一枚当りの加工速度は一般砥
石切断の場合に較べて著しく低いものである。それ故、
マルチ切断が可能ではあっても、一度の切断に要する時
間は通常の砥石切断に比較すると格段に長く、従って切
断能率も期待する程に高くなるものではない。
これらの事情を踏まえたとき、その切断法が適用される
範囲は特殊な分野に限定されてしまう。この切断法には
、以上に加えて次に挙げる様々な問題点もある。
まず、この切断法では上記した如く液体に多量の砥粒を
混入し、スラリー状で常時切断部に供給し続けるもので
あるため、砥粒が多量に消費され、そのためにダイヤモ
ンド、CBN等の高価な超砥粒が使用できず、砥粒とし
ては硬度が低く安価なS、C(GC)砥粒の如きものし
が使い切れないのが現状である。その結果、ワークもモ
ース硬度が7以下の比較的軟らかくかつ脆いものに限定
されることになる。
次に、この切断法は油などを媒体にしたスラリー状の遊
離砥粒を切断部に供給しつつ加工するものであるから、
装置自体とその周辺の汚染と悪臭が甚だしく、環境衛生
の点からも好ましいものではない。
更に、この切断法は、その加工原理がラッピング加工と
同様であるので、ワークとブレードが共にそれより硬度
の高い遊離砥粒でこすられるためにブレードの寿命が短
く、ワークによっては加工を終了する以前に頻繁にブレ
ードの交換を余儀なくせられ、上記加工速度の低さに加
えて頻繁に機械を停止せざるを得ず、装置の稼働効率を
一段と低下させている。そして、こうした加工途中にお
ける頻繁なブレード交換は、特に最近その開発・実用化
の進展が著しい新素材を切断する場合に顕著であり、交
換時の切断面が変化して製品としての価値を失うことが
多い。
かくて、遊離砥粒によるマルチブレード切断法は、現在
実用化されている難加工素材は勿論のこと、今後続々と
実用化されるであろうと予想されるニューセラミックス
、複合材料、金属間化合物等の難加工新素材に対しては
その採用が困難であるというのが実情である。
(発明の目的) 従って、本発明はマルチブレード切断法の長所を生かし
、その短所を補った新たな切断メカニズムによるマルチ
切断法を提供しようとするものである。
即ち、本発明の目的の1つは加工効率の低いラッピング
による切断を排除し、固定砥粒をもうブレードを使って
大きな材料をより速く、精密に切断することにある。
また、本発明の他の目的は、電気化学的な作用を利用し
てブレードの目詰まりを無くし、刃の切れ味をより長く
持続させることにある。従って、砥粒の消費を少なくし
、ブレードの寿命を従来より格段に増大させることで、
超砥粒を用いても十分な経済性を確保することにある。
更に本発明の他の目的は、単なる機械的な除肉作用に頼
ることなく、他に電気的、電気化学的作用を付加し、更
には他の加工原理をも加えて、それらの作用が複合的に
なされるような新規な加工メカニズムを提供することに
ある。
この加工原理により本発明は超砥粒の使用を可能とする
ことと相撲って、金属、ニューセラミックスは勿論、複
合材料等の物性の異なるあらゆる大型素材の精密切断を
可能にすることを目的とすることにある。
本発明は、これらの目的に加えてワークとブレード間の
相対運動速度を高め、より加工速度を上げることもその
目的の1つとしている。
(目的を達成するための手段及び作用)このため、本発
明は少なくとも側端面に導電性砥粒層を形成した少なく
とも一枚の金属帯からなるブレードに引張力を与えつつ
、前記砥粒層をワークに所定の押圧力をもって押圧し、
ブレードとワーク間にブレードの長手方向に相対的な運
動を与えてワークを切断するに際し、ブレードの前記砥
粒層に近接して配置するドレス電極とブレード間にブレ
ードが連続的又は断続的にプラスになるような電圧を印
加すると同時に、少なくとも前記ブレードと被加工物の
接触部に導電性の加工液を供給することを特徴とするブ
レード切断方法がその基本的な構成要件であり、これに
被加工物とブレード間に被加工物が連続的又は断続的に
プラスになるような電圧を印加する点を加えることを第
2の構成要件とし、更にはブレード、被加工物及び加工
液のうち少なくとも1つに超音波振動を与えることを付
加して第3の構成要件とし、かつ後述する各実施の態様
をもって上記各目的を達成するための手段とするもので
ある。
本発明の構成は、その作用とともに以下の説明から更に
十分理解されるであろう。
本発明者等は、上記した従来の切断法がもつ各問題点を
踏まえ、種々検討を重ねた結果、大きなワークを同時に
多数の製品に切断できるブレード切断法を採用すること
が最も有利であるという認識に至った。
しかも、このブレード切断法では遊離砥粒を用いるラッ
ピングによる切断メカニズムではなく、これに代わる全
く新しい加工原理に基づく切断法を導入することにより
飛躍的に加工能率を向上せしめ得ることを発見した。
即ち、本発明者等は、上記の如き遊離砥粒加工に代わる
加工メカニズムを探究した結果、まず均一な素材のみか
ら構成される金属プレートに代えて、その長手方向側端
面に砥粒を固めて刃を形成したブレードを使用すると共
に、遊離砥粒を含有するスラリーに代えて通常の研削液
をワークとブレードの接触部分(切断部分)に供給しつ
つ、ワークとブレード間に所定の押圧力を加えてブレー
ドの長手方向に相対運動を与えながら切断加工を行えば
、従来のブレード切断では予想もつかない速い加工速度
で切断が可能となることを知った。
砥粒としては、固着砥粒であるため消耗の少ないこと、
及び加工能率を向上させる点からダイヤモンド、CBN
等の超砥粒が好適である。
しかし、このような固着砥粒による刃付ブレードを使用
するだけでは、ワークによっては加工中に目詰まりを起
こし、次第に切れ味が低下するという問題が残った。
そこで本発明者は、この目詰まりの点に着目し、これを
解決すべく次の研究に入った。
砥石が目詰まりを起こし易いこと、及びこの目詰まりを
無くすべく砥石にドレスを行うことは良く知られている
。通常のドレスは、加工中の砥石に連続的或は断続的に
ドレッサを押し当てて目詰まりと共に表面の砥粒を機械
的に除去し、砥石の整形を行なっている。従って、本発
明にもこのようなドレッサによるドレッシングを種々試
みた。しかし、通常のドレッサではブレード側の砥粒の
消耗が激しく、意外にブレード寿命が短いことが判明し
、同時にドレッサ側のダイヤモンドの消耗等によりドレ
ッサの保全・交換に手間のかかることを知った。これは
、特にニューセラミックス等の硬脆材、或はねばりの強
いアルミ系、ニッケル系複合材の切断に顕著であり、到
底実用化が困難であるという結論に達した。
本発明者等は、これら通常のドレッサに代わるものを探
究した結果、ブレードの砥粒固着部に導電性を与えると
共に研削液にも導電性を有するものを使用し、ブレード
の砥粒N(刃)に導電性と耐食性を有しかつ加工が容易
な材料(たとえば黒鉛、或は黒鉛を含む焼結材)からな
る電極を接近させ或は軽く接触させてブレードと電極間
にブレードが連続的又は断続的にプラスとなる如く電圧
を印加し、前記研削液を供給しながら加工すると最高の
切れ味を長期間持続することを知った。これは上記砥粒
層に電解・放電作用が働いてドレスされる結果、加工中
の目詰まりが起らないことによるものであり、しかも砥
粒層には当該ドレス作用によっては殆んど機械的な剥離
が起らないため、砥粒の消費が少なく、同時にドレッサ
である電極にも殆んどその消耗が見られず、格段に加工
速度が向上し長時間の使用が可能となるものである。
ブレードへの砥粒の固着手段としてはメタルボンド、レ
ジンボンド、電着のいずれもが採用できる。メタルボン
ドの場合、ボンドメタルとしては銅合金、鉄合金、ニッ
ケル合金などが使え、レジンボンドではエポキシ樹脂、
フェノ−ル樹脂その他の樹脂或はこれらの混合物を固着
剤とし、導電性をもたせるためにこれに金属粉末を混合
する。或は樹脂で固めた砥粒層に金属をメッキ含浸させ
ることも可能であり、更には砥粒を金属で被覆して使用
することもある。電着にはメッキ層としてニッケル及び
ニッケル合金、銅及び銅合金、鉄及び鉄合金等が採用で
きる。
更に、本発明者等は、以上の加工法に加えてワークとブ
レードの間に連続的又は断続的にワーク側がプラスにな
る如く電圧を印加すると、ワークに対し砥粒による研削
作用と電解作用及び放電作用の二作用が相乗的効果をも
って働き、加工速度が更に大巾に増大することを知った
これは、本発明にとって上記ドレス電圧の印加と共に切
断メカニズムを構成する重要な要素の1つである。その
作用原理につぎ通常の電解研削と大きく異なる点につき
説明すると、本発明にあってはワークとブレード刃部と
の間に相当の大きさの押圧力を加えている点で前記電解
研削とは区別されることを十分に理解されるべきである
電解研削は良く知られている如く、ワーク電極(+)と
砥石電極(−)の間は丁度上記ブレードとドレス電極の
関係と同様、殆んど接触するか否かの位置関係を保持さ
せ、ワーク表面に電解作用を起こさせて電解生成物を砥
石で掻き落とすようにして除去するものであるが、本発
明の場合にはワークに対しブレードの砥粒層を十分な力
をもって押し付け、砥粒による機械的な研削作用が十分
に発揮されるようにしている点で大きく異なる。そして
本発明によれば、ワークが金属材料の場合にはワークと
砥粒層の間で同時に電解と放電が共に起こり、またワー
クが非金属材料の場合には同時に放電が起こるという点
は注目すべき点である。
その作用原理は推測の域を出ないが、非導電性物質であ
る砥粒は常時ワークに接触しているが、砥粒の囲りに混
在し或は砥粒を被覆する導電性物質(金属)はワークに
対し接触・非接触を繰り返し、上記導電性の研削液を介
してこの導電性物質とワークの間で非接触時に電解作用
が生じ、接触・非接触の移行点で微少ではあるが強大な
エネルギをもつ放電作用が生じるものと考察される。こ
こで、特に注目すべき点は本発明に使用するブレードの
砥粒層は導電性物質からなる部分と非導電性物質である
砥粒層からなる部分を交互に並べた所謂セグメント形式
に形成する必要はなく、既述した如くワークに接触する
刃部を導電性物質が介在する全体として砥粒層が形成さ
れるように構成すれば足りる点である。
更に、発明者等は端面に砥粒層を形成したブレードの側
面の物理的状態が加工速度に及ぼす影響を検討した結果
、ブレード側面に絶縁被膜を形成すると、電解・放電作
用が活発となり、加工速度が大巾に向上することを知っ
た。これは、前記絶縁被膜によって、直接切断加工に寄
与しないブレード側面とワークとの間の電解・放電作用
が抑止され、直接切断加工に寄与する刃の端面(即ち、
ワークと接触するブレードの側端面)とワークとの間の
電解・放電作用に加工電力の全てが費やされるためであ
ると考えられる。
更に、発明者等は切断加工に際して、ワークをブレード
側面に垂直な軸の回りに回転又は揺動させると、加工速
度が更に向上することを発見した。この事実は、ワーク
に前記回転運動又は揺動運動を与えつつ切断加工を施す
場合には、刃の端面とワークとの接触は、回転、揺動運
動を与えない場合には「線接触」であるのに対し「点接
触」となり、放電作用及び機械研削作用が線接触の場合
よりずっと効率的にワークに作用するためである。
ワークに回転運動を与えることは、以上の外につぎのよ
うな大きなメリットがある。
即ち、従来のブレード切断法では、取付治具に固定され
たブレード群とブレード群に押しつけられたワークのい
ずれか一方を又はその双方を往復動させてワークを切断
するが、ブレード群を固定する取付治具及びフレーム、
並びにワークは通常鋳鉄或は特殊鋼を使用するためかな
り重く、大きな慣性モーメントを有するために、往復動
のサイクル数が大きくなると装置の振動が甚だしくなる
。また、前記往復動は回転運動を直線運動に変換してい
ることも高速化ができない原因となっている。それ故、
ワークと工具(ブレード)の相対速度を余り大きくでき
ず、高々20 m/min程度までが限度で一般の砥石
切断なみの相対速度、即ち1 、000m/minのオ
ーダーの相対速度は到底実現が不可能である。
しかし、ここで予めワークを円柱状に成形し、その中心
軸がブレード側面に垂直になるようにしてその囲りに回
転しつつ切断すれば、装置を振動させることなく一般の
砥石切断なみの相対速度が実現でき、飛躍的に加工速度
をアップすることができる。
さらに発明者等は、加工液の供給法につき検討した結果
、ブレードとワークの接触部分に、ノズル等によって加
工液を供給しながら加工を行うよりも、ワーク及びブレ
ードを固定したブレード取付治具の全体を、加工液に浸
漬して切断加工を行なう方が刃の切れ味がよく、加工速
度が高いことを発見した。これは、後者の場合の方がワ
ークとブレード刃の接触部分への加工液の浸透が十分に
行なわれることと、その部分における加工液の循環が良
いためであると考えられる。
最後に発明者等は、ワーク、ブレード、及び加工液のい
ずれか1つに、或はそれらの2つ以上に超音波振動を与
えると、ブレード刃の目詰まりが抑止され、加工中電解
ドレスのみを施した場合に比較して切れ味を一層良好に
維持できることを発見した。
このうち、加工液に超音波振動を与える場合には、ブレ
ードの刃の端面に超音波振動の腹が来るようにすると、
特に有効である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を従来のブレードの切断例と比較
例を挙げて詳述する。
ここで、本発明を実施するにあたり、使用する装置の基
本的な構成部分の概略を第1図に示す。
同図において、第2図及び第3図に示した従来装置と異
なる点は、ブレード1が導電性の砥粒層を有する点、切
断部にドレス電極(−)7゜7を配し同電極7と取付治
具(+)4間をドレス電源を介して通電可能にしている
点、ワーク(+)2と取付治具(−)4間を加工電源を
介して結んでいる点及び加工液供給ノズル5からは導電
性の加工液を供給する点である。
実施例(1) 120 m/m X120 lIl/n+ x300 
m/mの硬脆材であるセンダスト合金の鋳塊を遊離砥粒
を使った従来のブレード切断法、固着砥粒の刃付ブレー
ドと加工液を使用した比較切断法、及び本発明の切断法
により、それぞれ第1表に示す条件で涌切し、その加工
能率及びブレードの摩耗の度合を比較した。
第  1  表 以上の結果から明らかなように、従来法及び比較法に較
べ、本発明の切断法は切断速度(切込速度)が20倍〜
4倍と格段に大きく、かつブレードの摩耗量は桁違いに
少ないことが分る。
特に、ここで注目すべき点はブレード交換回数である。
本発明の切断法ではいずれもブレード交換が零で最後ま
で一気に切断が可能であった以上に非常に長くなってい
る。
また、比較法の場合、切込速度は加工の初期にはかなり
速かったが、目詰まりのため、次第に遅くなり、途中で
2回のブレードの交換が必要であった。切込速度も平均
的には低い値に留まった。
一方、本発明の切断法の場合は切込速度が速いうえに、
刃の摩耗が少なく、この結果機械を停止する必要なく完
全切断に要する時間は従来法に較べて格段に短縮され、
かつ切断断面も均一なものが得られ、本発明の画期的効
果を実証している。
実施例(2) つぎのような4種類のブレードの各々を使用して難削材
であるN、−Ti超弾性合金の鋳塊(56wt%−44
wt%Ti+ 100m/mX100m/mX250m
/m)を切断し、ブレード刃の形状及びブレード側面の
絶縁コーティングが切断速度に及ぼす影響を調べた。
■ ブレード側端面に長さを5 m/m間隔で砥粒層を
固着した部分と砥粒層のついていない部分を、交互にブ
レード全長に亘って設けたもの−−−−−−・ブレード
A(切欠き刃ブレード)。
■ ブレードAの両側面にイオン化メッキ法により厚さ
約5μmの窒化硅素の絶縁皮膜を形成したもの一−−−
−−−ブレードB(切欠き刃ブレード)。
■ 全長に亘って端面に刃を一様に連続して着けたブレ
ードー−−−−−−ブレードC(連続刃ブレード)。
■ ブレードCの側面にブレードBと同じく絶縁皮膜を
形成したもの・・・・−ブレードD(連続刃ブレード)
加工条件は下記のほかは実施例(1)と同じである。
0ブレード取付板数: 各場合とも10枚づつ0荷重(
全荷重)   :  6に+rO加工電圧: 120V
 (D、C,)0ドレス電圧 :  30v(D、C,
)結果は第2表に示す通りであった。
第2表 この表からブレード刃の切欠き及びブレード側面の絶縁
が切断速度の改善に極めて有効であることが理解できる
一方、ブレードの刃の摩耗は切欠刃の方が刃の単位長さ
当りの荷重が大きいために当然大きくなる。また側面絶
縁を施すと、加工電流が刃の端面に集中的に流れるため
に刃の摩耗も多(はなるが、加工速度が改善される割に
はその摩耗量の増加は少なく、この面からもブレードの
側面に絶縁皮膜を形成することは有効であると云える。
実施例(3) 直径100m/m 、長さ300m/mの金属間化合物
T、Aβの円柱状素材を本発明の方法で切断する際、■
素材に円柱の中心軸のまわりの回転運動を与えた場合、
■素材にブレード側面に垂直で円柱の中心軸に平行でか
つその下方偏心位置60m/mのところを走る軸を揺動
軸とする左右10度づつの揺動を与えた場合の双方につ
いて切断速度を比較した。
なお、加工条件は下記のほかは実施例(2)の場合と同
じである。
0ブレードサイズ: 0.4m/m xlo m/m 
(巾)×500 m/m (長) 0刃部の材質  :180メツシュCBN砥粒使用のメ
タルボンド砥石(CBNコ ンセント100) 0刃部の形状  :■刃部長さ3IIl/m、刃のない
部分2 m/mが交互に続く 切欠刃 ■連続刃 0側面絶縁有り 結果は第3表に示す通りであった。
第3表 以上の結果から、ワークの回転成は揺動が加工速度の改
善に極めて有効なことが分る。また、連続刃と切欠き刃
とでは、後者の方がワークに回転を与える場合の効果が
這かに顕著であることが分る。
実施例(4) 直径5抛/m 、長さ250m/mのセラミックス材料
である窒化硅素の丸棒を下記の条件で加工液の供給の仕
方を変えて切断し、切断速度に及ぼす影響を比較した。
0ブレードサイズ: 0.3m/m (厚さ) XIO
m/m(巾) X 500m/m (長) 0刃の材質   :220メソシュダイヤ砥粒使用のメ
タルボンド砥石(ダ イヤコンセント100) 0刃の形状   :刃部長さ4m/m、刃のない部分1
 m/mが交互に並んだ 切欠き刃 0ブレード取付は 枚数     :10枚 oストローク巾 : ’ 200m/mOブレード往復
回 数       :120回/分 0荷  重    :8kg 0加工電圧   :90■ 0ドレス電圧  :30V O加 工 液  :実施例(1)と同じ0加工液の供給
法:■ノズルでブレード上方よりブレードとワークの接
触部分に噴射。
■ワーク及びブレードの全体を加工液に浸漬。
その結果は、加工液を噴射する場合の切断時間が4.8
時間であったのに対し、加工液中に浸漬して加工した場
合は3.9時間であった。
このことから、加工液の供給の仕方が切断速度にかなり
影響すること及び従来の切断方法では実現が困難なワー
クと工具を加工液中に完全に浸漬することが可能であり
、それが切断速度の改善に有効なことが分る。
実施例(5) 直径50m/m 、長さ30m/mの安定化ジルコニア
の丸棒の切断において、それぞれワーク、ブレード及び
加工液に超音波振動を与えることで切断速度にどのよう
に影響するかを調べた。
加工条件は下記を除いて実施例(4)の場合と同じであ
る。
0加工液の供給法  :ワーク、ブレードの全体をとも
に加工液中に浸漬。
0超音波振動の与えカニの、ブレード取付治具に振動子
を取付けて作動。■、ワーク取付台に振動子を取付けて
作動。■、加工 ゛液中に振動子を振動面がフリーにな
るようにセットし、ブレード刃端面に振動の腹が来るよ
うに調節。■、■と■の組合せ。■、■と■の組合せ。
0超音波のパワー :  600W その結果は、超音波を全(作用させなかった場合の切断
速度が15m/m/hrであったのに対し、■の場合が
28m/m/hr、■の場合が26m/m/hr、■の
場合が20m/m/hr、■の場合が36m/m/hr
■の場合が33m/m/hrであった。
以上の結果から超音波振動が切断速度の改善に有効であ
り、ブレード又はワークに作用させると共に加工液にも
同時に作用させる場合には、特に顕著な効果が期待でき
ることが分る。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したことから明らかな如く、全く新し
い加工原理に基づき、さらにその上に数々の新規な工夫
を盛り込んだ本発明の切断方法によれば、従来の外周刃
切断法では切断不可能な大きなワークを、内周刃切断法
に劣らない加工精度(厚さ精度)で、従来のブレード切
断法より格段に優れた切断能率で切断することが可能と
なり、しかもブレード切断法では切断不可能な難加工新
素材の切断をも可能としたものである。
即ち、本発明の切断方法は、従来のあらゆる切断方法の
欠点をすべて解決したもので、現時点で存在する全ての
素材は勿論のこと今後開発されるであろう新素材の実用
化にも大きく貢献するものと期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するためのブレード切断装置を示
す基本構成図、第2図は従来のブレード切断装置の一部
切開側面図、第3図は同装置のブレード往復動機構の一
例を示す立体図である。 図の主要部分の説明 ■−ブレード 2−ワーク 7−(ドレス)電極 8− ドレス電源 9−加工電源 F加圧

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、側端面に導電性砥粒層を形成した少なくとも一枚の
    金属帯からなるブレードに引張力を与えつつ前記砥粒層
    を被加工物に所定の押圧力をもって押圧し、ブレードと
    被加工物間にブレードの長手方向に相対的な運動を与え
    て被加工物を切断するに際し、ブレードの前記砥粒層に
    近接して配置するドレス電極とブレード間にブレードが
    連続的又は断続的にプラスになるような電圧を印加する
    と同時に、少なくとも前記ブレードと被加工物の接触部
    及び前記電極とブレードの間に導電性の加工液を供給す
    ることを特徴とするブレード切断方法。 2、側端面に導電性砥粒層を形成した少なくとも一枚の
    金属帯からなるブレードに引張力を与えつつ前記砥粒層
    を被加工物に所定の押圧力をもって押圧し、ブレードと
    被加工物間にブレードの長手方向に相対的な運動を与え
    て被加工物を切断するに際し、ブレードの前記砥粒層に
    近接して配置するドレス電極とブレード間にブレードが
    連続的又は断続的にプラスになるような電圧を印加する
    と共に、被加工物とブレード間に被加工物が連続的又は
    断続的にプラスになるような電圧を印加し、同時に少な
    くとも前記ブレードと被加工物の接触部及び前記電極と
    ブレードの間に導電性の加工液を供給することを特徴と
    するブレード切断方法。 3、側端面に導電性砥粒層を形成した少なくとも一枚の
    金属帯からなるブレードに引張力を与えつつ前記砥粒層
    を被加工物に所定の押圧力をもって押圧し、ブレードと
    被加工物間にブレードの長手方向に相対的な運動を与え
    て被加工物を切断するに際し、ブレードの前記砥粒層に
    近接して配置するドレス電極とブレード間にブレードが
    連続的又は断続的にプラスになるような電圧を印加する
    と共に、被加工物とブレード間に被加工物が連続的又は
    断続的にプラスになるような電圧を印加し、同時に少な
    くとも前記ブレードと被加工物の接触部及び前記電極と
    ブレードの間に導電性の加工液を供給し、更にブレード
    、被加工物及び加工液のうち少なくとも1つに超音波振
    動を与えることを特徴とするブレード切断方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103192322A (zh) * 2012-01-06 2013-07-10 信越化学工业株式会社 外刀片切割轮的修整和制造

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