JPS63215Y2 - - Google Patents
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- JPS63215Y2 JPS63215Y2 JP2002884U JP2002884U JPS63215Y2 JP S63215 Y2 JPS63215 Y2 JP S63215Y2 JP 2002884 U JP2002884 U JP 2002884U JP 2002884 U JP2002884 U JP 2002884U JP S63215 Y2 JPS63215 Y2 JP S63215Y2
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- blade
- coating
- base material
- edge
- titanium nitride
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- Expired
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- Knives (AREA)
- Scissors And Nippers (AREA)
Description
本考案は鋏、ナイフ等の刃物に関する。
従来の刃物は鋼材に圧延または鍛造等の手段を
経て焼入れを行ない、刃付けを行つて研ぎあげて
いた。従つて、材質、硬度、製造工程の差によつ
て刃の磨耗が早かつたり、欠けたりして切れ味が
低下する。そのため度々砥ぐのが常識とされてい
た。また、品質によつては錆が発生し易かつた。 本考案は上記欠点を改良し、刃の硬度が極めて
高く、切れ味抜群で耐久性に富み、錆が発生しな
い刃物を提供することを目的とする。 上記目的達成のため本考案の構成は、鋭角の刃
状端縁を有する鋼母材の表面に順にCVD法によ
りチタン炭化物およびチタン窒化物による被膜が
施されて刃物本体が形成され、前記チタン窒化物
被膜は２〜6μとされ、１〜5μの前記チタン炭化
物被膜を介して母材と密着される。前記刃物本体
は焼入れされた後、刃状端縁を含む一方被膜表面
に対して尖鋭角度となるよう面取り研削されて先
端部にチタン窒化物からなる切刃が形成されてい
ることである。 以下本考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。 本考案の刃物本体Ａは、鋭角の刃状端縁を有す
るマルテンサイト系ステンレス鋼（SUS440C）
高速度鋼（SKH）または合金工具鋼（SKV）を
母材１とし、その表面にCVD法（Chemical
Vapor Deposition化学蒸着）によつてチタン炭
化物Ticおよびチタン窒化物Tinの被膜２，３を
施し、その被膜表面の一方面に対して尖鋭角度と
なるよう面取り研削することによつて刃付けをし
たものである。即ち、例えば鋏物形状に製作され
たマルテンサイト系ステンレス鋼の母材１を約
900〜1050℃（好ましくは950℃）に加熱密封され
た炉内にセツトする。そして、TiCl4およびCH4
からなる混合ガスを送つて約４時間処理し、該炉
内において、TiCl4＋CH4→TiC＋4Hclの化学反
応を起こさせることにより、厚さ約１〜5μのTiC
による超硬質化合物被膜を形成させる。そして、
更に、前記被膜物質に対し、こんどはTiCl4，
H2，N2からなるガスを供給してその表面に
2TiCl4＋N2＋4H4→2TiN＋8HClの化学反応によ
る厚さ２〜6μのTiN被膜を形成させる。 次に上記２重被膜が施された刃物本体Ａは被膜
が酸化されないように真空焼入れが施され、母材
が焼入れされる。 これにより第１図示の如く表面にTiN層３、
中間にTiC層２、またその内側にマルテンサイト
系ステンレス鋼の母材１を持つ刃物が得られる。
また、硬さはTiCの場合3300〜4000HV、TiNで
は1900〜2400HVである。 更に実験例を示すと次表の如くなる。
経て焼入れを行ない、刃付けを行つて研ぎあげて
いた。従つて、材質、硬度、製造工程の差によつ
て刃の磨耗が早かつたり、欠けたりして切れ味が
低下する。そのため度々砥ぐのが常識とされてい
た。また、品質によつては錆が発生し易かつた。 本考案は上記欠点を改良し、刃の硬度が極めて
高く、切れ味抜群で耐久性に富み、錆が発生しな
い刃物を提供することを目的とする。 上記目的達成のため本考案の構成は、鋭角の刃
状端縁を有する鋼母材の表面に順にCVD法によ
りチタン炭化物およびチタン窒化物による被膜が
施されて刃物本体が形成され、前記チタン窒化物
被膜は２〜6μとされ、１〜5μの前記チタン炭化
物被膜を介して母材と密着される。前記刃物本体
は焼入れされた後、刃状端縁を含む一方被膜表面
に対して尖鋭角度となるよう面取り研削されて先
端部にチタン窒化物からなる切刃が形成されてい
ることである。 以下本考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。 本考案の刃物本体Ａは、鋭角の刃状端縁を有す
るマルテンサイト系ステンレス鋼（SUS440C）
高速度鋼（SKH）または合金工具鋼（SKV）を
母材１とし、その表面にCVD法（Chemical
Vapor Deposition化学蒸着）によつてチタン炭
化物Ticおよびチタン窒化物Tinの被膜２，３を
施し、その被膜表面の一方面に対して尖鋭角度と
なるよう面取り研削することによつて刃付けをし
たものである。即ち、例えば鋏物形状に製作され
たマルテンサイト系ステンレス鋼の母材１を約
900〜1050℃（好ましくは950℃）に加熱密封され
た炉内にセツトする。そして、TiCl4およびCH4
からなる混合ガスを送つて約４時間処理し、該炉
内において、TiCl4＋CH4→TiC＋4Hclの化学反
応を起こさせることにより、厚さ約１〜5μのTiC
による超硬質化合物被膜を形成させる。そして、
更に、前記被膜物質に対し、こんどはTiCl4，
H2，N2からなるガスを供給してその表面に
2TiCl4＋N2＋4H4→2TiN＋8HClの化学反応によ
る厚さ２〜6μのTiN被膜を形成させる。 次に上記２重被膜が施された刃物本体Ａは被膜
が酸化されないように真空焼入れが施され、母材
が焼入れされる。 これにより第１図示の如く表面にTiN層３、
中間にTiC層２、またその内側にマルテンサイト
系ステンレス鋼の母材１を持つ刃物が得られる。
また、硬さはTiCの場合3300〜4000HV、TiNで
は1900〜2400HVである。 更に実験例を示すと次表の如くなる。
【表】
ここで、TiN層とTiC層の厚みが各々2μおよび
1μよりも薄いと耐久性が劣り、また逆に、TiN
とTiC層の厚みが各々6μおよび5μよりも厚くなる
と、これらの層がはく離しやすくなつたり、表面
が粗くなるおそれがある。 このように２重被膜が施された刃物材はその鋭
角の刃状端縁を含む被膜表面の一方面A1に対し
て尖鋭角度となるよう面取り研削される。そして
該研削面４と前記一方面（裏面）A1とによる切
刃５が形成された鋏刃となる。 これらの超硬質化合物はダイヤモンドに次ぎ極
めて硬く、刃物として使用される場合、刃自体の
強度が高く、抜群の切れ味を示す。また、表面は
TiN層３によりコーテイングされるため摩擦係
数が低く、耐蝕性、および装飾性に優れ、錆が発
生せず、しかも中間TiC層２を介在させたので母
材中の炭素Ｃの存在によつて母材との密着性が優
れいわゆる「刃先のへたり」が発生し難いなど耐
久性も大幅に延びる。 ここで、第２図は、被膜なしの母材のみの刃
Ｂ、母材１の表面に5μ厚のTiC層２を形成した刃
Ｃ、母材１の表面に5μ厚のTiN層３を形成した
刃Ｄおよび母材表面にTiC3μ−TiN2μからなる２
重被膜が施された本考案の刃Ａをつけた鋏を用
い、夫々の刃の耐久寿命の比較した試験成績であ
る。図において、硬質紙を切断し、刃の再研磨を
要するまでの切断回数を縦軸に示す。本考案の刃
Ａは5500回の切断試験の後もまだ再研磨の必要が
ない状態であつた。 この試験結果によると、本考案の刃Ａは母材の
みの刃Ｂの5.5倍以上、TiN層被覆刃Ｃの2.2倍以
上、TiC被覆刃Ｄの1.7倍以上の耐久性を有し、
２重被膜を形成することにより母材１とTiC層
２、TiC層２とTiN層３との密着性が高いために
表面のTiN層が剥離することなしに長期の使用
に堪えるものと推定される。 本考案の刃は裏面研ぎの必要がないので不馴れ
な者でも容易に研げる。 本考案によると、高硬度で切れ味がすぐれ、し
かも錆が生ぜず、耐久性に富む刃物が得られるこ
ととなつた。
1μよりも薄いと耐久性が劣り、また逆に、TiN
とTiC層の厚みが各々6μおよび5μよりも厚くなる
と、これらの層がはく離しやすくなつたり、表面
が粗くなるおそれがある。 このように２重被膜が施された刃物材はその鋭
角の刃状端縁を含む被膜表面の一方面A1に対し
て尖鋭角度となるよう面取り研削される。そして
該研削面４と前記一方面（裏面）A1とによる切
刃５が形成された鋏刃となる。 これらの超硬質化合物はダイヤモンドに次ぎ極
めて硬く、刃物として使用される場合、刃自体の
強度が高く、抜群の切れ味を示す。また、表面は
TiN層３によりコーテイングされるため摩擦係
数が低く、耐蝕性、および装飾性に優れ、錆が発
生せず、しかも中間TiC層２を介在させたので母
材中の炭素Ｃの存在によつて母材との密着性が優
れいわゆる「刃先のへたり」が発生し難いなど耐
久性も大幅に延びる。 ここで、第２図は、被膜なしの母材のみの刃
Ｂ、母材１の表面に5μ厚のTiC層２を形成した刃
Ｃ、母材１の表面に5μ厚のTiN層３を形成した
刃Ｄおよび母材表面にTiC3μ−TiN2μからなる２
重被膜が施された本考案の刃Ａをつけた鋏を用
い、夫々の刃の耐久寿命の比較した試験成績であ
る。図において、硬質紙を切断し、刃の再研磨を
要するまでの切断回数を縦軸に示す。本考案の刃
Ａは5500回の切断試験の後もまだ再研磨の必要が
ない状態であつた。 この試験結果によると、本考案の刃Ａは母材の
みの刃Ｂの5.5倍以上、TiN層被覆刃Ｃの2.2倍以
上、TiC被覆刃Ｄの1.7倍以上の耐久性を有し、
２重被膜を形成することにより母材１とTiC層
２、TiC層２とTiN層３との密着性が高いために
表面のTiN層が剥離することなしに長期の使用
に堪えるものと推定される。 本考案の刃は裏面研ぎの必要がないので不馴れ
な者でも容易に研げる。 本考案によると、高硬度で切れ味がすぐれ、し
かも錆が生ぜず、耐久性に富む刃物が得られるこ
ととなつた。
第１図は本考案の一実施例たる鋏の片刃の要部
断面図、第２図は刃の耐用試験成績を示すグラフ
である。 Ａ……刃物本体、１……母材、２……炭化物、
３……窒化物、４……研削面、５……刃先。
断面図、第２図は刃の耐用試験成績を示すグラフ
である。 Ａ……刃物本体、１……母材、２……炭化物、
３……窒化物、４……研削面、５……刃先。
Claims (1)
- 鋭角の刃状端縁を有する鋼母材の表面に順に
CVD法によりチタン炭化物およびチタン窒化物
による被膜が施されて刃物本体が形成され、前記
チタン窒化物被膜は２〜6μとされ、１〜5μの前
記チタン炭化物被膜を介して母材と密着され、前
記刃物本体は焼入された後、刃状端縁を含む一方
被膜表面に対して尖鋭角度となるよう面取り研削
されて先端部にチタン窒化物からなる切刃が形成
されたことを特徴とする刃物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002884U JPS60132262U (ja) | 1984-02-14 | 1984-02-14 | 刃物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002884U JPS60132262U (ja) | 1984-02-14 | 1984-02-14 | 刃物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60132262U JPS60132262U (ja) | 1985-09-04 |
| JPS63215Y2 true JPS63215Y2 (ja) | 1988-01-06 |
Family
ID=30510139
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002884U Granted JPS60132262U (ja) | 1984-02-14 | 1984-02-14 | 刃物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60132262U (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4653373A (en) * | 1986-01-08 | 1987-03-31 | Gerber Scientific Inc. | Knife blade and method for making same |
| JPH0210978Y2 (ja) * | 1986-12-03 | 1990-03-19 |
-
1984
- 1984-02-14 JP JP2002884U patent/JPS60132262U/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60132262U (ja) | 1985-09-04 |
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