JPS63214567A

JPS63214567A - トルクカム装置

Info

Publication number: JPS63214567A
Application number: JP4503687A
Authority: JP
Inventors: Makoto Yoshida; 吉田　良; Masao Shimamoto; 雅夫嶋本
Original assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date: 1987-02-27
Filing date: 1987-02-27
Publication date: 1988-09-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野　　一本発明はトルクカム装置、特にカムローラが入力部材又
は出力部材の一方に支持されたカムローラ支持形のトル
クカム装置に関するものである。

従来技術とその問題点従来、トルクカム装置には、特開昭６０−２６８４２号
公報に記載のようにカムローラが入、出力部材の一方に
直交方向に支持されたカムローラ支持形と、対向する入
、出力部材間にカムローラを浮動状態で配置したカムロ
ーラ浮動形との２種のものがあり、■ベルト式無段変速
機などに広（使用されている。

これらトルクカム装置には、エンジンブレーキ時のよう
に逆駆動トルクが作用した時でもカムローラがカム面か
ら離れないようにするためトーションスプリングが設け
られており、トーションスプリングの捩りトルクは最大
逆駆動トルクに見舎った値に設定されている。ところが
、トーションスプリングの捩りトルクは逆駆動時だけで
なく正駆動時にも作用しており、この捩りトルクのため
に正駆動時に過大な推力が発生する結果となる。

このことは、例えばトルクカム装置をＶベルト式無段変
速機の推力発生装置として使用した場合に、過大な推力
による伝達効率の悪化、■ベルトの劣化を招く結果とな
る。

発明の目的本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的
は、いかなる状態でもカムローラとカム面との接触状態
を保持し、かつ正駆動時に過大な推力が発生しないよう
にしたトルクカム装置を提供することにある。

発明の構成上記目的を達成するために、本発明は、同一軸線上に軸
方向および回転方向に相対移動可能に配置された入、出
力部材と、入、出力部材の一方に該部材の軸心に対して
直交する方向に並列に支持された回転自在な第１と第２
のカムローラと、人。

出力部材の他方に設けられ、第１カムローラと転動自在
に接触すべく一方向に傾斜した第１カム面と、　第１カ
ム面を設けた部材に対してカムローラを間にして反対側
に配置され、かつ該部材と一体回転可能なカム部材と、
該カム部材に設けられ、第１カム面と平行に傾斜しかつ
第２カムローラと転動自在に接触する第２カム面と、第
１カム面と第２カム面とがそれぞれ第１カムローラと第
２カムローラとに常時接触すべく、カム部材を付勢する
圧縮スプリングとを備えたものである。

すなわち、圧縮スプリングのばね力によってカムローラ
が第１．第２カム面の間で挟まれるため、駆動トルクの
作用方向が変化してもカムローラがカム面から離れるこ
とがなく、またトーションスプリングに代えて圧縮スプ
リングを用いているので、正駆動時の発生推力に捩りト
ルク成分が付加されず、過大な推力の発生を防止できる
。

実施例の説明第１図は本発明にかかるトルクカム装置ＡをＶベルト式
無段変速機の駆動側プーリに通用した一例を示し、第１
図上半分は最大変速比時、下半分は最小変速比時を示す
、エンジン（図示せず）と連結された入力軸（入力部材
）１上には、拡縮自在な７字溝を構成する固定シーブ２
と可動シープ３　（出力部材）とが支持され、両シープ
２，３の間にＶベルト４が巻き掛けられている。固定シ
ーブ２の内径部には円筒形のスリーブ５が一体に突設さ
れており、このスリーブ５の外周部と可動シープ３の内
周部との間に設けられたボールスプライン６によって、
可動シープ３は固定シーブ２に対して軸方向にのみ移動
自在である。固定シーブ２の右端面はスラスト軸受７を
介して壁面８で支持されているので、固定シーブ２の軸
方向移動が規制され、かつ入力軸１に対して相対回転自
在となっている。

入力軸１に形成したスプライン１ａにはカムローラ支持
環９が係合しており、支持環９の半径方向に突設した２
本の支軸９ａには半径の異なる第１カムローラ１０と第
２カムローラ１１とが回転自在に装着されている。上記
可動シープ３の背面には円筒部１２が一体に突設されて
おり、この円筒部１２の端面には第２図、第３図に示す
ように第１カムローラ１０と転がり接触する第１カム面
１２ａが形成されている。また、カムローラ１０．１１
を間にして円筒部１２の反対側には円筒形のカム部材１
３が配置されており、このカム部材１３の端面には第１
カム面１２ａと平行な第２カム面１３ａが形成されてい
る。カム部材１３には切欠溝１３ｂが形成されており、
この切欠溝１３ｂに円筒部１２の外周に固定されたビン
１４が嵌合し、カム部材１３を円筒部１２と一体回転可
能に支持している。入力軸１の軸端部近傍に形成したス
プライン１ｂにはフランジ部材１５が係合しており、こ
のフランジ部材１５の鍔１５ａでカム部材１３の内周部
は摺動自在に支持されている。

上記カム部材１３の左端面にはりテーナ１６の左端部が
係合しており、リテーナ１６の右端部とフランジ部材１
５の右側面との間には圧縮スプリング１７が配置されて
いる。圧縮スプリング１７のばね力はカム部材１３を第
２カムローラ１１方向へ押し付けており、そのためカム
部材１３は第２図下方へ回動しようとするが、カム部材
１３と一体回転する円筒部１２も同様に第２図下方へ回
転しようとするので、双方のカム面１２ａ＋１３ａがそ
れぞれ第１カムローラ１０と第２カムローラ１１と接触
状態で保持される。つまり、カムローラ１０．１１は対
向するカム面１２ａ、　１３８間で挟まれるようにして
保持される。

作動の説明つぎに、上記構成のトルクカム装置Ａの動作を第４図に
したがって説明する。

まず入力軸１に正方向の駆動トルクが作用した場合には
、入力軸１と一体回転する第１カムローラ１０が第１カ
ム面１２ａにａ点で圧接し、円筒部１２には次式で与え
られる推力Ｆが作用し、トルク伝達に必要なベルト張力
が付与される。

上式において、Ｔ、は正駆動トルク、ｓｐは圧縮スプリ
ング１７の圧縮力、Ｒ２は第１カムローラ１０と第１カ
ム面１２ａとの接触点の回転半径、θ。

は第１カム面１２ａの傾斜角度である。

最低速比状態では、第１カムローラ１０は第１カム面１
２ａの底部近傍に位置するとともに第２カムローラ１１
が第２カム面１３ａの頂部近傍に位置している（第２図
参照）、変速比が高速比側へ移行すると、円筒部１２と
カム部材１３との位置関係は変化せずカムローラｔｏ、
ｉｉのみが転動しつつ移動し、第１カムローラｌＯは右
回り方向、第２カムローラ１１は左回り方向に回転する
。そして、最高速比では第１カムローラ１０は第１カム
面１２ａの頂部近傍に位置するととともに第２カムロー
ラ１１は第２カム面１３ａの底部近傍に位置することに
なる（第３図参照）。

一方、逆駆動トルクが作用した時には、出力部材である
可動シープ３が入力部材である入力軸１より先行するの
で、ピン１４と切欠溝１３ｂとの係合により円筒部１２
と一体回転するカム部材１３の第２カム面１３ａがｂ点
で第２カムローラ１１と圧接し、この圧接力により円筒
部１２の第１カム面１２ａが第１カムローラ１０に押し
付けられ、可動シーブ３へ推力Ｆ°が与えられる。この
逆駆動時における推力Ｆ°によってカムローラ１０．１
１　とカム面１２ａ、１３ａとの接触が常時床たれ、し
かもＶベルト４の弛みが防止される。

逆駆動トルクＴ２による発生推力はＲ２ｔａｎθ２で与えられる。ただし、Ｔ２は逆駆動トルク、Ｓｐは圧
縮スプリング１７の圧縮力、Ｒ２は第２カムローラ１１
と第２カム面１３ａとの接触点の回転半径、θ２は第２
カム面１３ａの傾斜角度である。

上記逆駆動トルクＴ２による推力が圧縮スプリング１７
の圧縮力ｓｐより小さい時には、トルクカム装置Ａの発
生推力Ｆ′は、Ｆ’　　＝ｓｐ　　　　　　　　　　　　・・・（２）
であり、一方逆駆動トルクＴ２による推力が圧縮スプリ
ング１５の圧縮力ｓｐより大きくなると、トルクカム装
置Ａの発生推力Ｆ゛はＲ２ｔａｎθ２となる。

第５図は正駆動時および逆駆動時における発生推力と駆
動トルクとの関係を図示したものであり、本図では特に
回転半径Ｒ，，Ｒ２を同一とし、傾斜角度θ１．θ２を
同一としている。

上記のように本発明では、第１．第２カムローラ１０．
１１を圧縮スプリング１７の圧縮力により第１、第２カ
ム面１２ａ、　１３ａの間で挟みながら保持するので、
正駆動状態から逆駆動状態へ急激にトルクが変化しても
、カム面１２ａ、１３ａとカムローラ１０゜１１との接
触が離れることがない。しかも、圧縮スプリング１７の
圧縮力はカム面１２ａ、１３ａとカムローラ１０．１１
との接触圧を保持する以外に、逆駆動時にＶベルト４が
弛まないだけの最低推力を確保する機能も有しているの
で、Ｖベルト４の弛みも防止される。また、正駆動時に
は＋１１式から明らかなように、第１カムローラ１０か
ら第１カム面１２ａを介して伝達される推力に圧縮スプ
リング１７の圧縮力が付加されるに過ぎないので、従来
のようなトーシッンスプリングを使用した場合と異なり
捩りトルク成分が付加されず、正駆動時に過大な推力が
作用するおそれがない。

他の実施例本発明は上記実施例のようにカムローラを入力部材に設
け、第１カム面を出力部材に設けたものに限らず、これ
と逆の構成としてもよい。

また、カム面の形状は実施例のような一様な傾斜角度を
有する平坦面に限らず、曲面形状としてもよいことは勿
論である。

発明の効果以上の説明で明らかなように、本発明によれば入力部材
または出力部材の一方に設けた第１カム面とカム部材に
設けた第２カム面とを平行な傾きとし、これら第１．第
２カム面の間に圧縮スプリングの圧縮力によりカムロー
ラを挟むように保持したので、駆動トルクの作用方向が
変化してもカムローラとカム面との接触が離れることが
ない。

しかも、圧縮スプリングの圧縮力はカム面とカムローラ
との接触圧を保持する以外に、逆駆動時における最低推
力を確保する機能も有しているので、本発明をＶベルト
式無段変速機に通用した場合には逆駆動時の■ベルトの
弛みが防止される。また、正駆動時にはカムローラから
第１カム面を介して伝達される推力に圧縮スプリングの
圧縮力が付加されるに過ぎないので、従来のようなトー
ションスプリングを使用した場合と異なり捩りトルク成
分が付加されず、正駆動時に過大な推力が発生するおそ
れがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるトルクカム装置を用いたＶベル
ト式無段変速機の断面図、第２図、第３図はそれぞれ第
１図Ｂ−Ｂ線断面図、Ｃ−Ｃ線断面図、第４図は本発明
のトルクカム装置の動作原理図、第５図は本発明のトル
クカム装置の特性図である。Ａ・・・トルクカム装置、１・・・入力軸（入力部材）
、３・・・可動シープ（出力部材）、９・・・カムロー
ラ支持環、１０・・・第１カムローラ、１１・・・第２
カムローラ、１２・・・円筒部、１２ａ・・・第１カム
面、１３・・・カム部材、１３ａ・・・第２カム面、１
３ｂ・・・切欠溝、１４・・・ピン、１７・・・圧縮ス
プリング。第１図第２図　　　　　　第３図第４図第５図卜ルク

Claims

【特許請求の範囲】同一軸線上に軸方向および回転方向に相対移動可能に配
置された入、出力部材と、入、出力部材の一方に該部材の軸心に対して直交する方
向に並列に支持された回転自在な第１と第２のカムロー
ラと、入、出力部材の他方に設けられ、第１のカムローラと転
動自在に接触すべく一方向に傾斜した第１カム面と、第１カム面を設けた部材に対してカムローラを間にして
反対側に配置され、かつ該部材と一体回転可能なカム部
材と、該カム部材に設けられ、第１カム面と平行に傾斜しかつ
第２カムローラと転動自在に接触する第２カム面と、第１カム面と第２カム面とがそれぞれ第１カムローラと
第２カムローラとに常時接触すべく、カム部材を付勢す
る圧縮スプリングと、を備えたことを特徴とするトルクカム装置。