JPS6321030B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は気化器に関する。

従来、２つの気化器を一体的に連結した所謂二
連気化器と呼ばれるものがある。

このものは連結された２つの気化器の各吸気通
路が平行となつており、そのエンジン側吸気通路
端部に形成した接続部が夫々多気筒エンジンにお
いて隣り合う２つの気筒の吸気通路に嵌挿されて
接続されるようになつている。

一方、エンジンにおいてその１つの気筒に２つ
の吸気バルブを設けたものがある。

このエンジンはその出力性能上各吸気バルブへ
連なる吸気通路を独立して形成し、該通路に夫々
各別に気化器を接続することが望ましい。

また、エンジンにおいてその１つの気筒に形成
された各別の吸気通路入口、即ち気化器との接続
部の間隔は隣り合う２つの気筒におけるそれより
も必然的に狭くなる。

そこで、２つの気化器をそれらの吸気通路が
夫々エンジン側へ向つて互いに近づく様に連結し
て、２つの気筒の各接続部の間隔と２つの気化器
のそれとを一致させて嵌合させようとすると、２
つの気化器の接続部相互の軸線間隔もエンジンへ
向つて狭くなつているので、２つの気化器をその
まま両気筒の接続部に対して嵌挿することは困難
であつた。

本発明は叙上事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とする処はエンジンへ向つて互いに近づく
よう一体的に連結される２つの気化器を、１気筒
に２つの吸気バルブとそれら各バルブへ連なる独
立した吸気通路を備えたエンジンに対して接続で
きるようにすることにある。

本発明実施の一例を図面により説明すると、図
中Ａはエンジン、Ｂは二連気化器である。

上記エンジンＡは夫々２つの吸気バルブ１へ連
なる独立した吸気通路３が形成されている。

この２つの吸気通路３は吸気バルブ１からエン
ジンＡ外面に向つてそれらの間隔が広がるように
形成され、エンジンＡ外面に開口する入口３ａに
連結部材４が取付けられている。

連結部材４はゴム材でもつて形成され、二連気
化器Ｂの各気化器ｂを連結する２つの連結部４ａ
が設けられると共に、その連結部４ａ内に吸気通
路３に連なる通路４ｂが形成されており、両通路
３，４ｂによりエンジン側の吸気通路を構成す
る。

連結部４ａは夫々エンジンＡ外面と直交状に気
化器Ｂ側へ突出している。

通路４ｂは連結部４ａの気化器Ｂ側の端部から
エンジンＡに向つて間隔が狭まるようにハ字型に
形成され、吸気通路３と軸線を同じくしてそれに
連続している。

従つて、上記連結部４ａはその内半部の肉厚が
エンジンＡに向つて薄くなり、外半部の肉厚がエ
ンジンＡに向つて厚くなる偏肉とされる。

一方、二連気化器Ｂは２つの気化器ｂを一体的
に連結してなり、それらの連結部B₁に設けた１
つのフロート室を共用して２つの気化器ｂが夫々
連動して同時に作動するようになつている。

前記気化器ｂは夫々吸気通路b₁を備え、該通路
b₁の一端がエアクリーナ（不図示）に接続され他
端がエンジンＡの吸気通路３に接続されるように
なつている。

この気化器ｂの各吸気通路b₁は互いにエンジン
Ａ側へ向つて近づくように略ハ字型とされ、エン
ジンＡの吸気通路３とその軸線を同じくしてそれ
に滑らかに連続するようになつている。

両吸気通路b₁外壁のエンジンＡ側端部、即ちエ
ンジンＡとの接続部b₂は第２図にて示す如く、エ
ンジンＡ側へ向けて互いに平行して延出するよう
に形成し、連結部材４の接続部４ｃ内に嵌挿して
バンド５により締め付け固定される。

また、両気化器６の接続部b₂を嵌挿する連結部
材４の接続部４ｃは、その軸線が接続部b₂と同様
にエンジンＡ側へ向けて互いに平行するように凹
設せしめるものである。

これによつて、気化器ｂの各接続部b₂は通路４
ｂ入口の接続部４ｃに対し、エンジンＡ手前側よ
り同時に嵌挿することができる様になる。

尚、実施例においては、気化器の各接続部b₂
を、連結部材４を介してエンジンＡに接続した場
合を示したが、連結部材４を介在することなく、
吸気通路３部分に直接接続することも自由であ
る。

一方、エアクリーナ側の吸気通路b₁端部即ちエ
アクリーナとの連結部b₃はエンジンＡ側と同様に
形成され、ゴム製の連結管６を介してエアクリー
ナに連結されるようになつている。

尚、図中７は各気化器ｂの吸気通路b₁において
そのエンジンＡ側の中途部に設けられたスロツト
ル弁である。

本発明は叙上の如く２つの気化器の各吸気通路
外壁におけるエンジン側端部に各接続部を設け、
この両接続部をエンジン側へ向けて互いに平行さ
せて延出せしめたものであるから、エンジンの２
つの吸気通路の間隔と各気化器の吸気通路の間隔
とを一致せしめる為に、各気化器の吸気通路をエ
ンジンへ向つて互いに近づくようにしても、気化
器とエンジンとの嵌合接続は従来通り真後ろから
簡単に行なえるもである。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明気化器を示す一部切欠正面図、
第２図は接続部周りを示す説明図である。 尚図中、Ａ……エンジン、Ｂ……二連気化器、
ｂ……気化器、b₂……接続部、１……吸気バル
ブ、３……エンジンの吸気通路、b₁……気化器の
吸気通路、４ｃ……接続部（エンジン側）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一体的に連結される２つの気化器であつて、
   １気筒に２つの吸気バルブとそれら各バルブへ連
   なる独立した吸気通路を備えたエンジンに接続さ
   れるものにおいて、その２つの気化器をそれらの
   吸気通路がエンジン側へ向つて互いに近づくよう
   に連結し、これら各気化器の吸気通路外壁におけ
   るエンジン側端部に、エンジンの両吸気通路に嵌
   挿して接続する接続部を設け、この両接続部をエ
   ンジン側へ向けて互いに平行させて延出せしめた
   構造。