JPS63210008A - キツシユグラフアイトの回収方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はキッシュグラファイトを回収する方法に関する
ものである。

（従来の技術及びその問題点） キッシュグラファイトは製鉄工程で炭素飽和溶鉄が冷却
する時に溶鉄中の炭素が過飽和となって析出するもので
、天然黒鉛と同等の結晶を有する良質の黒鉛であり、潤
滑剤、シートパツキン、鉛筆あるいは黒鉛耐火物の原料
としても利用可能である。また、近年黒鉛質耐火物が普
及している為、キッシュグラファイトは耐火物用原料と
して多くの需要がある。

ところで、従来キッシュグラファイトの回収方法として
は、例えば特公昭５２−１２６７６号公報や特開昭５３
−４５６９０号公報に開示されているように製鉄工程で
必然的に発生する集塵ダストやスラグから精製する方法
が一般的であり、キッシュグラファイトを利用する目的
で積極的に回収する方法は少なかった。また、積極的に
回収する方法として、たとえば特開昭６０−２４６２１
４号公報に開示されているような溶鉄中に不活性ガスを
吹込みながらキッシュグラファイトを回収する方法もあ
るが、実操業時には溶鉄の上にスラグが存在するため、
せっかく浮上させたキッシュグラファイトがスラグに捕
捉され回収効率が悪くなる。

すなわち、炭素飽和溶鉄が冷却された時、キッシュグラ
ファイトの析出は均一核生成により容器内で均一に行わ
れ、溶鉄表面近くに浮上固定される。このためにかかる
状態から純度の高いキノシュグラファイトを回収するこ
とが困難だったのである。

本発明はかかる問題点に鑑みて成されたものであり、上
記した伏態にあるキッシュグラファイトを効率よく、し
かも高純度で回収する方法を提供せんとするものである
。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、溶鉄表面近く又はスラグ−溶鉄界面に付着、
固定されたキンシュグラファイトを回収する方法であり
、その要旨は、炭素を飽和した溶鉄を攪拌して溶鉄から
キッシュグラファイトの浮上を促進し、溶鉄表面又は溶
鉄上部に存在するスラグ表面にキッシュグラファイトを
浮上分離させて回収することを特徴とする方法である。

本発明者らは、種々の実験結果から、次の事を知見した
。

すなわち、■溶鉄を攪拌することによって、溶鉄に析出
し、浮上できずに溶鉄中に残留しているキッシュグラフ
ァイトの浮上を容易にし、より多（のキッシュグラファ
イトを浮上させること、■この時浮上したキッシュグラ
ファイトは溶鉄の表面に、又スラグが存在する場合はス
ラグ−溶鉄界面からスラグ表面に浮上すること、■さら
に、このキッシュグラファイトがスラグ相中を浮上する
ことでキッシュグラファイトの表面に付着している鉄分
が除去できることである。

この様に攪拌によって溶鉄又はスラグ表面に浮上分離さ
せたキッシュグラファイトを集塵機等で捕集することに
よって高純度のキッシュグラファイトを効率よ（容易に
回収することが可能である。

（実　施　例） 以下、本発明方法により実験した結果について説明する
。

実験はケラマックス炉を用いてアルゴン気流中で溶解を
行った。実操業で発生したキッシュグラファイトを黒鉛
ルツボの底部に入れ、その上に実操業ソーダ灰脱Ｓスラ
グを置き１３００℃で溶解後１８分間１）００ｒｐで攪
拌を行った。この時、キッシュグラファイトはほぼ全て
スラグ上に浮上分離した。一方、攪拌を行わない場合、
スラグ中の酸化鉄がキッシュグラファイトにより還元さ
れてできた鉄分にキッシュグラファイトが捕捉されスラ
グ表面へのキッシュグラファイトの浮上は認められなか
った。

なお、参考として攪拌を行う本発明方法の場合と、攪拌
を行わない従来法の場合の析出キッシュグラファイト残
留率を添付図面に示す。

次にアルミナルツボの中で炭素飽和溶鉄とスラグを１４
５０℃で溶解し、初期の１５分間１）００ｒｐで攪拌を
行い４０分間保持した結果、キッシュグラファイトはス
ラグ表面に浮上分離した。

この時、攪拌を行わない場合、キンシュグラファイトは
、スラグ−溶鉄界面にのみ存在した。

また、キッシュグラファイトを攪拌によってスラグ−溶
鉄界面から、スラグ層を浮上分離させると、キッシュグ
ラファイトの表面に付着していた鉄分はＥＰＭＡの観察
結果では大部分が除去されていることが確認された。

下記表にスラグ層を浮上分離したキッシュグラファイト
の化学成分を示すが、これより明らかなように通常捕集
ダストに比較して、高純度のキッシュグラファイトが回
°収できた。

これによって、純度を更に上げるための精製、酸処理を
より経済的に行うことができる。

（重量％） （発明の効果） 以上説明したように本発明は、炭素を飽和した溶鉄を撹
拌して溶鉄からのキッシュグラファイトの浮上を促進し
、溶鉄表面又は溶鉄上部に存在するスラグの表面にキッ
シュグラファイトを浮上分離させて回収するものである
為、以下に列挙すべき効果がある。

■　溶鉄中キッシュグラファイトの浮上が促進される。

■　更に溶鉄中から浮上したキッシュグラファイトはス
ラグ表面にすべて浮上する為、効率よく回収できる。

■　スラグ表面に浮上することにより、キッシュグラフ
ァイト表面に付着している鉄分が除去され、純度の高い
ものが回収できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明方法と従来方法による場合の析出キッシュ
グラファイトの残留率の一例を示す図面である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）炭素を飽和した溶鉄を撹拌して溶鉄からキッシュ
   グラファイトの浮上を促進し、溶鉄表面又は溶鉄上部に
   存在するスラグの表面にキッシュグラファイトを浮上分
   離させて回収することを特徴とするキッシュグラファイ
   トの回収方法。