JPS6320760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はパネル体をジヨイナーを使用して建
物躯体に取付けるパネル体の取付構造に関するも
のである。

従来断熱壁材、断熱天井材等として使用するポ
リスチレン発泡板等の合成樹脂発泡板を壁、天井
等に敷設するために第１図のような取付溝造が採
用されている。すなわち端面が接合した２枚のパ
ネル体ａの各々にサネ溝ｂを形成し、２枚のパネ
ル体ａ間に渡るよう雇いザネｃをサネ溝ｂに嵌入
し、長尺ボルトｄを室内側から雇いザネｃを貫通
するよう挿入して建物躯体ｅにパネル体ａを取付
けるものである。

このようなジヨイナーにおいて問題となるのは
断熱材として使用する合成樹脂発泡板等は肉厚が
厚くボルトｄの長さが長いものが要求され作業が
面倒であることである。また長尺ボルトｄをパネ
ル体ａの接合面間に挿入するため、パネル体ａ間
に隙間ｆが生じ、その隙間を通つて室内の空気が
逃げ、或いは室外側の空気が室内に浸入して、折
角の断熱効果が減じられてしまつていた。またそ
の隙間は外観を良くないものとしていた。

この考案は以上のような欠点を改善するために
なされたもので、取付作業が容易であり、断熱効
果も良好であり、取付けた後のパネル体の体裁も
良好なパネル体の取付構造を提供することを目的
とする。

以下、図に示す実施例に基づきこの考案を詳細
に説明する。

この考案に使用するジヨイナーＡは係止片１、
支持片２、接合部３によつて構成する。まず第２
図の実施例につき説明する。

係止片１は後に述べるサネ溝に嵌入し係止接合
するもので、断面コ字状に形成する。支持片２は
２枚のパネル体の接合端面から先端がパネル体片
表面側に突出するもので端面コ字状の係止片１の
一端に直角に側方に突出するよう板状に形成され
ている。

接合部３は、前記支持片２の係止片１に接合し
た側と反対の他端に形成し、建物躯体に取付ける
ためのものである。従つて接合部３の形状は取付
けるべき建物躯体の形状に応じて様々な形状が採
用できる。

第２図に示す実施例では、支持片２に対し直角
となる板状体の接合部３を形成し、支持片２と接
合部３が端面Ｌ状となるように形成した。

次に第２図のジヨイナーＡによつてパネル体Ｂ
を躯体に取付ける作業につき説明する（第３図）。

パネル体Ｂはポリスチレン発泡材等の合成樹脂
発泡断熱材からなり、隣接する２枚のパネル体Ｂ
の接合端面に相対向してサネ溝４が形成され、ま
ず一方のパネル体Ｂのサネ溝４にジヨイナーＡの
係止片１を嵌入し、支持片２を建物躯体Ｃの方向
へ突出するようにする。合成樹脂発泡断熱材は圧
縮性と弾発性を有しており、係止片１をサネ溝４
内に嵌入したときサネ溝４側壁が圧着して係止片
１が抜け難くなる。また係止片１は端面コ字状で
あつて平行な二面は先端側が開いておらず、サネ
溝４が離脱し難い。

パネル体Ｂの片表面側に突出した接合部３は支
持片２に対し直角に形成されており、この接合部
３を建物躯体Ｃに当接してビス止めする。

次に断面コ字状の係止片１内に雇いザネＤを嵌
入し、その後他方のパネル体Ｂを、雇いザネＤの
接合端面からの突出部分をそのサネ溝４内に嵌入
して取付ける。合成樹脂発泡断熱材は圧縮性を有
しており、隣り合うパネル体Ｂ，Ｂを圧着して隙
間が生じないようにする。パネル体Ｂ，Ｂの接合
端面間に挟持されるジヨイナーＡの支持片２は薄
い板体であるとともに、合成樹脂発泡断熱材が支
持片の厚さ分容易に圧縮して両パネル体Ｂ，Ｂ間
の隙間が生じない。

また多少厚みが大きい支持片２であつても、合
成樹脂発泡断熱材は容易に削ることができ、支持
片２の逃げを形成して両パネル体Ｂ，Ｂの接合端
面を密着することができる。

更にこの考案に使用するジヨイナーＡは様々な
形状のものが考えられる。第４図に示す実施例は
接合部３をＵ字状に折り返した形状にし、Ｃチヤ
ンネル材の一端に係止したものである。第５図に
示す実施例は接合部３を支持片２に対して端面Ｌ
字状となるよう屈曲し、接合部３先端をその基端
より肉厚とする。この接合部３をコンクリート壁
にビス止めし、一側をＵ字状に折り返した連結板
３１によつて挟持してある。

第６図はジヨイナーＡの他の実施例を示す斜視
図であり、接合部３を支持片２に対して断面Ｔ字
状となるよう設け、接合部３に切込みを入れ挟持
片３２を形成する。第７図は第６図のジヨイナー
Ａを使用した実施例を示すが、接合部３と挟持片
３２によつてＣチヤンネル材を挟持してある。

この考案は以上のような構成を有し、ジヨイナ
ーを使用して極めて容易にパネル体を建物躯体に
取付けることができる。

合成樹脂発泡断熱材から成るパネル体を使用す
るため、隣り合うパネル体を隙間なく密着でき、
断熱効果を損うことなく、また外観体裁も良好と
なる。

合成樹脂発泡断熱材は弾力性を有しており、ジ
ヨイナーの係止片をパネル体のサネ溝に嵌入した
とき断熱材が係止片に圧着してジヨイナーがサネ
溝から抜け出にくくパネル体を安定的に取付ける
ことができる。

ジヨイナーの係止片は断面コ字状であつて、サ
ネ溝に嵌入したとき抜け出にくく、パネル体を強
固に建物躯体に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパネル体の取付構造の縦断面
図、第２図はこの考案に使用するジヨイナーの一
実施例の斜視図、第３図は第２図のジヨイナーを
使用したこの考案の一実施例の縦断面図、第４図
及び第５図は他の実施例の縦断面図、第６図はジ
ヨイナーの他の実施例の斜視図、第７図は第６図
のジヨイナーを使用した実施例の縦断面図。 Ａ……ジヨイナー、Ｂ……パネル体、Ｃ……躯
体、１……係止片、２……支持片、３……結合
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面コ字状の係止片と、該係止片の一端から直
   角に側方に突出する支持片と、該支持片の先端に
   接合部が形成されたジヨイナーの該係止片を、隣
   り合う合成樹脂発泡断熱材からなるパネル体の向
   き合う接合端面に凹設されたサネ溝の一方に嵌入
   し、更にそのサネ溝に雇いザネを嵌入し、雇いザ
   ネの接合端面からの突出部分を他方のパネル体の
   サネ溝に嵌入して両パネル体の接合端面を圧着
   し、両パネル体端面間に支持片を挟持してパネル
   体片表面に接合部を突出し、接合部を建物躯体に
   取付けたことを特徴とするパネル体の取付構造。