JPS63203256A - 連続鋳造鋳型の電磁ブレ−キ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は鋼の連続鋳造において浸漬ノズルからの溶鋼
流を鋳型内で減速し、？８ｔＲ中に含まれる介在物の侵
入深さを小さくして鋳片の介在物を低減するのに有利な
電磁ブレーキ装置に関するものである。

（従来の技術） 連鋳鋳片の介在物を低減する試みとして例えば特開昭５
７−１７３５６号公報では、連鋳鋳型に電磁ブレーキ装
置を適用する技術が提案されている。この技術はとくに
浸漬ノズルからの溶鋼注入流を鋳型内で減速し、溶鋼中
の介在物が鋳片の凝固シェル界面にトラップされるのを
防止すのもので鋳片の介在物を容易に軽減し得る。とこ
ろでこのような電磁ブレーキ装置の具体的な構造等につ
いて報告された文献などは今のところなかった。

（発明が解決しようとする問題点） 電磁ブレーキ装置は浸漬ノズルからの溶鋼吐出流近傍位
置において鋳片の厚み方向に静磁場を発生させるように
鋳型銅板と冷却箱とよりなる連続鋳造用のモールドの冷
却箱内に組込むが、普通この連続鋳造用のモールドは支
持軸を介してそのまわり°を取り囲む鋳型支持枠に固定
され、さらに鋳型支持枠はオシレーション発生装置の支
持架台であるオシレーションテーブル上に設置されるか
、又は、前記支持枠をオシレーションテーブルと一体化
した支持架台としてモールドを設置するか、あるいはモ
ールド鋳型支持枠を個々に支持架台上に保持した構造に
なっている。　　− このため電磁ブレーキ装置は冷却箱の内部および冷却箱
と鋳型支持枠との空間に収める必要があるが、電磁ブレ
ーキ装置の大きさは溶銅吐出流に対する所要減速能力に
よって異なるけれど、上記の空間に収まらないほど多く
のスペースを要する。

電磁ブレーキ装置の設置を前提として連鋳機を新設する
場合はこの設置スペースを最初から見込んで設計できる
のであまり問題はないが、とくに既設の連鋳機に設置す
る場合には、スペース不足になることが多かった。この
ため、このような連鋳機に電磁ブレーキ装置を取付ける
必要がある場合は、オシレーションテーブルを含めた大
改造を行なわなければならず、改造に多大の費用を要す
る不利があった。この発明の目的はこのような事情に鑑
み、とくに既設の連鋳機に電磁ブレーキ装置を設置する
場合、少ないスペースでも容易に組込むことができるコ
ンパクトな仕組の電磁ブレーキ装置を提案するところに
ある。

（問題点を解決するための手段） この発明は鋳型銅板で鋳片の横断面輪郭を囲い、該鋳型
銅板の背面に沿うバックアッププレートを区画壁の要部
とする冷却箱を鋳型銅板に組合せた連続鋳造用のモール
ドと、該モールドのまわりを取り囲む鋳型支持枠とを有
する連続鋳造装置において、冷却箱に鋳型支持枠に面し
て開口し、バックアッププレートを開口の底とする前後
各一対の区画凹所を設け、各区画凹所内にコア入り電磁
コイルを収容して、対をなす区画凹所内の電磁コイルの
コア相互間にわたる磁路を形成し、かつ磁路を横切る向
きの縦横比が８以下の縦長の断面寸法を有するヨークを
、各コアとともにそれぞれバックアッププレートを貫い
て鋳型銅板にねじ止めする貫通ボルトにより固定してな
る連続鋳造鋳型の磁場ブレーキ装置である。

第１図（ａ）（ｂ）および（Ｃ）にこの発明に従う電磁
ブレーキ装置の好適例を組込んだ連続鋳造装置をその平
面、正面および側面で示す。図において１は鋳片の横断
面輪郭を囲う鋳型銅板、２は鋳型銅板１を固定しバック
アッププレー）２ａを区画壁の要部とした冷却箱、３は
鋳型銅板１および冷却箱２よりなる連続鋳造用のモール
ドを保持する鋳型支持枠、４はモールドを鋳型支持枠３
に固定する支持軸、５はオシレーションテーブル、６は
浸漬ノズルであり、冷却箱２には鋳型支持枠３に面して
開口しバックアッププレー）２ａを開口の底とした前後
各一対の区画凹所２ｂを設けである。また７はコア入り
電磁コイル、８は電磁コイル７のコア相互間にわたる磁
路を形成するヨーク、９はヨーク８を各電磁コイル７の
コアとともにそれぞれバックアッププレー）２ａを貫い
て鋳型銅板１にねじ止めする貫通ボルトである。

ここで鋳型銅板１と電磁コイル７との間のバックアップ
プレート２ａの材質は電磁コイル７のコア中心を基準と
してコア各辺の寸”法の０．５〜２．０倍の領域におい
て磁性材料とするのが望ましい。

（作　用） 限られたスペース内に所要の減速能力をもつ電磁ブレー
キ装置を収容するためには第２図に示すように最も厳し
いスペースである鋳片厚み方向の寸法ａより鋳型銅板厚
みと冷却箱前面におけるバックアッププレート（図示せ
ず）の厚みを差引いた寸法（ｂ±δ）以内に収める必要
がある。ここにδは電磁ブレーキ装置の組立やメンテナ
ンス時に必要な最小すきまで例えば１０ｍｍ程度は必要
なので、結局電磁ブレーキ装置の寸法すをいかにして寸
法ａに近づけるかが問題である。また電磁ブレーキ装置
は相当の重量があり、操業中はオシレーション等による
動荷重も受けるので、かなり強固な固定を施さなければ
ならない。普通電磁ブレーキ装置を保持するには冷却箱
前面のバックアッププレート２ａにボルトを介して固定
するが、その場合バックアッププレー）２ａはかなりの
板厚になり寸法すが小さくなる不利がある。

そこでこの発明ではまず鋳片厚さｇ、鋳型銅板厚さｆは
仕様上および冷却上はとんど変更できない寸法なのでバ
ックアッププレート２ａの厚みｅを強度が確保できる範
囲で極力小さくして電磁ブレーキ装置の設置スペースと
なる寸法すの拡大を図る。そして電磁ブレーキ装置を静
磁場を発生させるコア入り電磁コイル７と磁路を横切る
向きの縦横比（ｋ／Ｄが８以下の縦長の断面寸法を有す
るヨーク８との組合せ構造にて構成し、このうち電磁コ
イル７は冷却箱２に設けた前後各一対の区画凹所２ａに
収容し、ヨーク８を各コアとともにそれぞれバックアッ
ププレート２ａを貫いて鋳型銅板１にねじ止めする貫通
ボルト９により固定する仕組にしたので設置スペースに
制約のある既設の連鋳機でも容易に設置し得る。ここで
ヨーク８を縦横比（ｋ／ｊ）が８以下の縦長の断面寸法
とするのは、電磁コイル７で発生させた磁界を飽和させ
ないためにはヨーク８の断面積をコア部と同等以上とす
る必要があるが、既設の連鋳機では前述のとおり寸法す
に制約がある。そこでヨーク８を縦長の断面形状（ｊ＜
ｋ）として必要な断面積をスペースに余裕のある高さ方
向の寸法ｋにて確保した（第１図参照）。とくに縦横比
（ｋ／ｊ）を８以下に限定する理由は、縦横比が８を超
えると磁路抵抗が大きくなり電磁ブレーキ装置の効率が
著しく低下するからである。

電磁コイル７を収容する冷却箱２はとくに磁束の周辺へ
の漏洩を防ぐため通常は非磁性鋼とするが、この発明で
は電磁プレート装置の磁極間の間隔（寸法Ｃ）を短かく
するため電磁コイル７のコア部と接するバックアッププ
レート２ａはコア寸法ｉＸｈの０．５〜２倍の領域にお
いて磁性鋼で構成するのが好ましい。

上記の領域を磁性鋼とする理由は、コア各辺の寸法の０
．５倍未満では寸法Ｃを実質的に短くし、磁気抵抗を減
少させる効果が小さく、２倍を超えると洩れ磁束が多く
なるからである。

次に電磁ブレーキ装置の取付はヨーク８と電磁コイル７
のコア部を貫通して鋳型銅板１にねじ止めする貫通ボル
ト９により固定する。この貫通ボルト９のねじ込み部は
冷却箱２のバックアッププレー）２ａ側に設けることも
考えられるが、寸法すを極力大きく取る関係上バックア
ッププレート２ａの厚みｅは最小限となり電磁ブレーキ
装置を保持するに足る強度を確保するだけの寸法はとれ
ない。

したがって貫通ボルト９のねじ込み部は充分な強度が確
保できる鋳型銅板１側とする。ただし電磁ブレーキ装置
の重量はかなり重く貫通ボルト９と銅板１のねじ込み部
の強度だけでは不十分であり、補助固定装置を併用する
のが望ましい。この補助固定装置は第１図に示すように
電磁ブレーキ装置を上下に挟んで固定するもので該装置
の自重による貫通ボルト９やねじ込み部への荷重負担が
少なくなるのでオシレーション等による動荷重に対して
も安定した支持が実現できる。第３図に第１図に示した
補助固定装置の要部を拡大して示すが、基本的には冷却
箱２に電磁ブレーキ装置を上下に挟むブラケット１０を
設は引きポル）　１０ａおよび押しボルト１０ｂによっ
て固定する。固定位置や固定数はとくに限定しないが、
安定した固定を実現するにはヨーク８のコーナ部の４点
近傍で固定するのが好ましい。

なお引きボルト１０ａ１押しボルト１０ｂを併用すれば
これらの調整によって電磁ブレーキ装置を取付る際、押
え板１０ｃを基準面もしくはガイド面として容易に芯出
しすることができる。

（発明の効果） この発明によれば電磁ブレーキ装置を設置していない通
常の既設連鋳機に適用する場合、設置スペースが少なく
とも鋳型支持枠やオシレーションテーブル等を含む大幅
な改造を要することなしに電磁ブレーキ装置を組込むこ
とが可能で改造に要する費用や期間を節減できること、
また新規に設置する連鋳機に適用する場合でもこの発明
の電磁ブレーキを適用すれば鋳型がコンパクトに設計で
きるので鋳型と連結するオシレーション装置等も小型化
でき省スペースでしかも設備の建設費を大幅に低減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、　（ｂ）、　（Ｃ）はこの発明に従う電
磁ブレーキ装置の平面正面および側面を示す図、第２図
は電磁ブレーキ装置の設置説明図、第３図は補助固定装
置の要部拡大図、 １・・・鋳型銅板　　　　　２・・・冷却箱３・・・鋳
型支持枠　　　　４・・・支持軸５・・・オシレーショ
ンテーブル ６・・・浸漬ノズル　　　　７・・・コア人電磁コイル
８・・・ヨーク　　　　　　９・・・貫通ボルト１０・
・・ブラケット 第２図 （ａ） （ｂ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、鋳型銅板で鋳片の横断面輪郭を囲い、該鋳型銅板の
   背面に沿うバックアッププレートを区画壁の要部とする
   冷却箱を鋳型銅板と組合せた連続鋳造用のモールドと、
   該モールドのまわりを取り囲む鋳型支持枠とを有する連
   続鋳造装置において、 冷却箱に鋳型支持枠に面して開口し、バッ クアッププレートを開口の底とする前後各一対の区画凹
   所を設け、各区画凹所内にコア入り電磁コイルを収容し
   て、対をなす区画凹所内の電磁コイルのコア相互間にわ
   たる磁路を形成し、かつ磁路を横切る向きの縦横比が８
   以下の縦長の断面寸法を有するヨークを、各コアととも
   にそれぞれバックアッププレートを貫いて鋳型銅板にね
   じ止めする貫通ボルトにより固定してなることを特徴と
   する連続鋳造鋳型の電磁ブレーキ装置。 ２、鋳型銅板と電磁コイル間のバックアッププレートの
   材質に関し、電磁コイルのコア中心を基準としてコア各
   辺の寸法の０．５〜２倍の領域にわたるバックアッププ
   レートが磁性材料よりなる特許請求の範囲第１項記載の
   連続鋳造鋳型の電磁ブレーキ装置。