JPS632022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は患者抑制帯に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） 患者抑制帯は、寝台上等に於ける患者を保持
し、好ましくない動きを抑制しつつ症状に応じて
身体を動かせるようにするものである。患者を仰
臥、横臥そして寝返り可能に支持する患者抑制帯
の従来例としては第４図に示すものがある。これ
は患者を保持する患者抑制用ベルトａと、寝台へ
の固定用ベルトｂを設けた受ベルトｃ間に、多数
の交叉した連結ベルトｄ，ｄ，…を設けたもの
で、この連結ベルトｄ，ｄ，…は両端を夫々前記
ベルトａ，ｃに縫製するものである。従来はこの
ように部品点数が多く、また縫製個所も多いこと
からコスト高になる欠点がある。

本考案は以上の従来の欠点を解消し患者を仰
臥、横臥そして寝返り可能とした状態で抑制する
抑制帯を最少の部品点数と縫製個所で実現するこ
とを目的とするものである。以下実施例に基づい
て詳述する。

（問題点を解決するための手段） 符号１，１′は患者抑制用ベルトＡを構成する
ための対を成す部材であつて、このベルト部材
１，１′の固定側端部２，２′に、夫々契合する凹
凸部３，３を形成する。ｅが凹部、ｆが凸部を示
すものである。凹部ｅ並びに凸部ｆの数は適宜で
ある。しかして本考案は前記凹凸部３，３′を契
合させた状態で、夫々の凸部ｆ，ｆ…の先端部を
受ベルト４に縫製等により固定し、この受ベルト
４に寝台５等への固定用ベルト６を固定したこと
を特徴とするものである。固定用ベルト６の構成
や、受ベルト４への固定方法は適宜である。

（作用） かかる構成に於いて本考案の抑制帯は、受ベル
ト４を固定用ベルト６によつて寝台５等のマツト
レス上に、これを横断する方向に設置し、そして
抑制用ベルト部材１，１′を結合して患者７を抑
える。固定用ベルト６や、抑制用ベルト部材１，
１′の固定あるいは結合等には適宜の留め具８を
用いても良い。

しかして本考案は、抑制用ベルトＡの受ベルト
４への固定を、夫々契合する凹凸部３，３′の凸
部の先端部を以つて行なつていて、この凹凸部
３，３′が交叉しているので、結合状態の抑制用
ベルトＡは第３図ａに示すような中立状態から、
第３図ｂ，ｃに示すように左、右方向に転動する
ことができ、従つて患者７は仰臥、横臥そして寝
返りを行なうことができる。以上の動きは可能で
あるものの、この範囲外では動きを抑制され、寝
台５からの落下等を防止することができる。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、患者抑制用ベルトと受ベ
ルト間に多数の交叉した連結ベルトを設けた従来
の抑制帯と同様に、患者の身体の好ましくない動
きを抑制しつつ仰臥、横臥そして寝返りを可能と
するもので、特に本考案は前記従来の抑制帯のよ
うに多数の連結ベルトを全く必要としないので、
部品点数が削減され、しかも縫製等による固定個
所も少なくなるので製作が容易となり、コストを
低減し得るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂ、ｃは本考案の構成の実施例を示
すもので、ａ、ｂは部材説明図、ｃは全体説明
図、第２図ａ、ｂ、ｃは使用状態説明図で、ａは
平面図、ｂは側面図、ｃは一部拡大断面図で、第
３図ａ、ｂ、ｃは使用状態の動作説明図、第４図
ａ、ｂ、ｃは従来例説明図である。 符号Ａ……患者抑制用ベルト、１，１′……患
者抑制用ベルト部材、２，２′……固定側端部、
３，３′……凹凸部、４……受ベルト、５……寝
台、６……固定用ベルト、７……患者、８……留
め具、ｅ……凹部、ｆ……凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対を成す患者抑制用ベルト部材の固定側端部
   に、夫々契合する凹凸部を形成し、これらを契合
   させた状態で夫々の凸部の先端部を受ベルトに固
   定し、該受ベルトに寝台等への固定用ベルトを固
   定したことを特徴とする患者抑制帯。