JPH0316649Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、腰痛等で悩まされている患者が、腰
部にかかる圧力を軽減する目的及び腰部が変な姿
勢になることを矯正する目的で装着する腰痛帯に
関するものである。

従来技術 従来のこの種の腰痛帯としては、伸縮性の布地
からなる帯の一端の表地及び他端の裏地にベルベ
ツトフアスナー（商標名）等の面フアスナーを接
合したものにおいて、該帯を腰部に巻き付け帯を
引つ張り合わせた状態で面フアスナーにて係止す
るタイプのものが知られている。

かかる腰痛帯では、伸縮性材料のもので腰部を
締め付け固定し、腰部にかかる負担を軽減するよ
うにしている。

考案が解決しようとする問題点 しかしながらかかる従来の腰痛帯では、腰当て
部が布地からなるために、腰を曲折しようとする
時その圧力に負けて帯自体も折れ曲がるために腰
部の矯正には適さないといつた不都合がある。

さらに伸縮性の材料からなる腰痛体を使用して
いると伸縮部が次第に伸び出し、充分に腰部を締
め付け固定できないといつた不都合があつた。

そこで本考案は、かかる従来技術の欠点に鑑み
腰部の矯正が簡単で、容易に腰部への負担を軽減
することのできる腰痛帯を提供することを目的と
する。

問題点を解決するための手段 すなわち本考案は、腰当て部と帯体とを形状が
直角三角形状で伸縮性の材料からなるマチ部を介
して接続したものからなり、前記腰当て部に腰部
を型取りした凹凸状で合成樹脂等からなる型材が
接合され、帯体の一端を腹当て部とし該腹当て部
に球面状の型材が接合され、前記腹当て部に接合
した型材が複数のゴム等の伸縮性材と連結され、
該伸縮性材により締め付け固定されるように構成
された腰痛帯により本目的を達成する。

尚、型材と帯体及び腰当て部との接合並びに伸
縮性材と型材との結合は、面フアスナー等により
取り外し自在な構造とした。

作 用 すなわち本考案にかかる腰痛帯は、腰当て部、
腰当て部の両端部に設けた伸縮性のマチ部及び帯
体とからなる。

その為に腰当て部の型材を腰に当接させた状態
にて腰部に巻き付けた場合に、腰部の型材と腹部
の型材との間の高さがずれによる帯体のねじれを
マチ部が伸縮して矯正する。

さらに装着時に型材が身体の面に合わせて一体
形成されているために型材と身体とは丁度面接触
した状態となり型材が変形しないので、腰部が変
な姿勢に成ろうとする時にこれを矯正する。

さらに型材が身体と略均等に面接触しているの
で、腰の一点に圧力がかかろうとした場合にその
力を分散することができ、腰の負担を軽減するこ
とになる。

さらに腰当て部の型材がゴム等の伸縮性材と連
結されているので、これら伸縮性材を引つ張り合
わせて面フアスナー等で係止するようにすれば、
より強固に型材を身体にフイツトさせることがで
きる。

実施例 以下に本考案を図面に示された一実施例に従つ
て詳細に説明する。

図において１は、略長方形で厚手の布地からな
る腰当て部であり、該腰当て部１の両端には、形
状が略直角三角形状でゴム等の伸縮性材料からな
るマチ部２が縫製されており、該マチ部２の斜辺
部に多少伸縮性を有する帯体４ａ，４ｂが縫製さ
れている。

帯体４ａの表地の端部には面フアスナーのルー
プ部６が接合され、帯体４ｂの裏面の端部には面
フアスナーの鉤部８が接合されている。

さらに帯体４ａの裏面端部には、腹部の型取り
をした略球面状の型材１０が凸部を当接面として
面フアスナー１２により接合されている。

腰当て部１には、腰部の型取りを施した凹凸の
型材１４が面フアスナー１５により取り外し自在
に接合されている。

これら型材１０，１４は成形し易いようにポリ
プロピレン等の合成樹脂で作られる。

型材１４の面上には、４箇所にそれぞれ二つの
スリツト状の孔１６が互いに平行にあけられてお
り、該孔１６に４本の幅広のゴム等の伸縮性材１
８ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄの一端をそれぞれ
下面から挿入し、他の孔から下面へ戻した後、面
フアスナー２０にて伸縮性材同士を接合してい
る。

伸縮性材８の他端は、腰当て部１の両端部に設
けた通し穴２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２ｄを介
して帯帯４ａ，４ｂの表地側に出している。

下側に該当する伸縮性材１８ｂ，１８ｄは上方
の伸縮性材１８ａ，１８ｃより短く、伸縮性材１
８ａ，１８ｃと縫製等により結合されている。

又伸縮性材１８ａの裏地と伸縮性材１８ｃの表
地には一対の面フアスナー２１が接合されてお
り、腰痛帯を装着した際に伸縮性材１８ａ，１８
ｃを引つ張り合わせ腹当て部の上にて係止できる
ようにしている。

以上述べた構成において本考案にかかる腰痛帯
では、まず腰当て部１の型材１４を腰面に合わせ
当接させる。

次に帯体４ａ，４ｂの端を持ち引つ張り合わせ
ながら腹当て部の型材１０側を下にして重ね合わ
せ面フアスナー６，８にて係止する。この場合腹
当て部の型材１０を完全に身体当接させることが
必要である。

さらに伸縮性材１８ａ，１８ｃの端部を持ちな
がら両方を引つ張り合わせ同じく腹当て部の上に
て係止する。

このように帯体４ａ，４ｂによる締め付け、並
びに伸縮性材１８ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄに
よる締め付けにより型材１０，１４が身体に強固
に固定される。

その結果本実施例にかかる腰痛帯では、腹当て
部と腰当て部に接合した型材１０，１４により胴
体を挟持した状態となる。

従つて胴体を型材１０，１４により面接触の状
態で固定し、腰部にかかる圧力を型材１４を介し
て分散しているために、腰部の負担を軽減するこ
とができる。

さらに型材１０，１４により胴体を挟持してい
るために人間が悪い姿勢を取ろうとしたときに、
これを矯正することができる。

腹当て部を腹部に当接させるように構成したの
で、腹部の型材１０に腹圧がかかつて帯体４を腹
方向に引つ張るために、腰部の型材１４により腰
部をより強固に矯正するこができる。

又本実施例にかかる腰痛帯では、着脱する場合
は、伸縮性材１８ａ，１８ｃ同士の係止を外した
後に帯体４ａ，４ｂ同士の係止を外せばよい。

腰痛帯を長時間装着していると身体からでる汗
や脂肪分等で腰痛帯が汚れることがある。

この場合は、腹当て部に接合した型材１０及び
腰当て部１に接合した型材１４の面フアスナーに
よる係止を外し、さらに型材１４と伸縮性材１８
ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄとの結合をはずせ
ば、腰痛帯は布地だけからなるので洗濯可能な状
態となる。

夏場における装着をより爽快にするためには、
型材に無数の通気孔を穿孔したものを用いると良
い。

また伸縮性材も長時間使用しているとゴム等が
伸びきり充分に型材を締め付け固定できない状態
になるが、その場合は伸縮性材を型材から外し、
伸縮性材を交換すればよい。

尚本実施例の腰痛帯では伸縮性材を帯体の表面
に出すように構成したが、これに限定されるもの
ではなく、裏面側で係止してもよい。

但し帯体に比較して伸縮性材の幅が狭いので伸
縮性材の締め付けで身体に跡が付くおそれがある
ので伸縮性材は表面に出した方が良い。

伸縮性材同士の係止手段として本実施例では、
面フアスナーを採用したがこれに限定されるもの
ではなくバンド留等のように係止できる手段なら
何でも良い。

さらに本実施例の腰痛帯では、マチ部と腰当て
部とを縫製により接合するように構成したが、例
えば腰当て部の裏面全体を面フアスナーのループ
としマチ部の腰当て部との接合部を面フアスナー
の鉤部というように構成すれば腰痛帯の長さをい
かようにも調整することができる。

効 果 以上のべたように本考案にかかる腰痛帯は、帯
体及び腰当て部に型材が組み込まれ、その型材に
より腰部を締め付け固定するように構成したので
従来の腰痛帯に比較して腰部の負担をより強力に
軽減できると共に、腹圧を利用しながら腰部を型
材により矯正する構成した関係から矯正の度合い
が従来のものよりも優れている。

さらに面フアスナー等により型材を容易に取り
外しできるように構成したので、洗濯等が容易で
ある。

締め付けが弱くなつた場合にも伸縮性材を交換
すればよく腰痛帯としての持ちを向上させること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第６図は本考案にかかる腰痛帯の一
実施例を示すもので、第１図は腰痛帯の平面図、
第２図は腰痛帯の背面図、第３図は第２図の−
断面図、第４図は第２図の−断面図、第５
図は型材と身体との当接状態を示す概略図、第６
図は身体に装着した状態を示す図である。 １……腰当て部、２……マチ部、４ａ，４ｂ…
…帯体、６……面フアスナーのループ部、８……
面フアスナーの鉤部、１０……型材、１２……面
フアスナー、１４……型材、１６……孔、１８
ｂ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄ……伸縮性材、２
０，２１……面フアスナー、２２ａ，２２ｂ，２
２ｃ，２２ｄ……通し穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 腰当て部２と、該腰当て部２の両端部と略直角
   三角形状で伸縮性の材料からなるマチ部２介して
   接続された帯体４ａ，４ｂと、前記腰当て部２に
   取り外し自在に接合された凹凸状の型材１４と、
   前記２つの帯体の一方の端部で型材１４と同じ側
   に取り外し自在に接合された略球面状の型材１０
   と、前記凹凸状の型材１４の両端部と連結された
   複数のゴム等の伸縮性材とからなり、前記伸縮性
   材が腰当て部２に設けた通し孔を介して型材１
   ０，１４とは反対側に位置しており、伸縮性材同
   士及び帯体同士が面フアスナー等により締め付け
   固定できるように構成されていることを特徴とす
   る腰痛帯。