JPS631894Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物の外面部例えばベランダの手摺
等への棚取付装置に係り、複数の棚桟を前後に並
列させそれらを一体に連結してなる棚を横桟を介
して取付けた場合に、その取付位置を適宜容易に
移動できるようになすと共に、不要時には棚を取
付けたままで通行の邪魔にならないよう垂下させ
ておくことができるような棚取付装置を提供する
を目的とする。

本考案の一実施例を図面により説明すると、第
１図は本考案の装置により棚をベランダ手摺に取
付けた状態を示す斜視図であり、第２図から第５
図までにその取付け要部の詳細な構造を示してい
るものであつて、図中符号の１はベランダ手摺、
２は棚取付横桟、３は前記棚取付横桟をベランダ
手摺に挾着する挾着具、４は前記棚取付横桟に棚
を取付けるための取付具、５は棚体を示す。

前記ベランダ手摺は上下の両横枠間に多数の縦
桟１ａを並列させて枠杆に固着してなり、該手摺
の適宜左右一対の縦桟に挾着具３を介して棚取付
横桟２を挾着し水平状に架設してあり、前記棚取
付横桟には更に左右一対の取付具４を左右摺動可
能に挾持させ、該両取付具の前方へ突設した垂直
側板４ａに棚体５を上下回動可能に挿着している
ものである。

前記棚取付横桟２は上下に同形横桟２ａ，２ａ
の間隔を取つて平行状に並べた両桟間隙の適所で
連結片２ｂにより連結したものである。

前記挾着具３は手摺縦桟１ａの前後両面に夫夫
当接させた前挾板３ａと後挾板３ｂとの左右両端
部を夫夫ボールト３ｃと蝶ナツト３ｄとにより締
付けて縦桟に挾着し、前挾板から前方へ延設した
支承腕３ｅの前端垂直面に螺孔３ｆを設けると共
に、前端から僅か後方寄りに上向き挾持片３ｇを
突設させ、該挾持片から前端部を棚取付横桟２の
上下両横桟間に挿入し、上下両横桟の前端面に更
に側面コ字形の締付板３ｈを当接し、その前方か
ら締付ねじ３ｊを締付板中心を経て支承腕前端の
螺孔へ螺入して締付け、棚取付横桟を手摺に挾着
している。

又、前記棚取付具４は後面板４ｂと前面板４ｃ
及び前面板から前方へ突設させた垂直側板４ａと
締付ボールト４ｄとからなり、後面板４ｂの中心
に螺孔４ｅを設けると共に上下両端部を夫夫前向
きに折曲げ、前面板４ｃの中心に透孔４ｆを設け
ると共に、該前面板の上下両端部で棚取付桟の上
下両面を挾むように夫夫後向き折曲片４ｇを設
け、垂直側板４ａの前端上部に側面横向きＬ字形
の摺動条孔４ｈを設けると共に、該摺動条孔の後
方基部上端に止片４ｊを内向きに折曲げ突設して
いる。

尚又、棚体５は前後に並列させた複数の棚桟５
ａの各左右両端を、該並列棚桟群の前方から両側
方に沿つてコ字形に湾曲させた連杆５ｂの両側連
杆により一連に連結して棚体を構成したものであ
り、前記両側連杆の基部寄りに横方向の螺孔５ｃ
を夫夫設けている。

そして、前記棚体の両側連杆の基端部を前記棚
取付具の止片４ｊの下側に配置すると共に、前記
垂直側板の摺動条孔４ｈと連杆の螺孔５ｃとを合
致させて螺子６を前記側板外方から摺動条孔を経
て連杆の螺孔へ螺入し、連杆内側でナツト７によ
り締付けし、該螺子の外端部を前記摺動条孔内に
おいて前後方向に摺動させて連杆基端部を止片に
係脱させるよう構成している。

本考案は上述のような構成であつて、次のよう
な作用効果がある。

棚取付具４の前面板４ｃから前方へ突設させた
垂直側板４ａの前端上部に側面横向きＬ字形の摺
動条孔４ｈを設けると共に、該摺動条孔の後方基
部上端に止片４ｊを内向き突設していて、棚体５
の側方連杆５ｂの基端部を前記止片の下側に配置
すると共に、摺動条孔４ｈと連杆の螺孔５ｃとを
合致させて螺子６を外方から摺動条孔を経て連杆
の螺孔へ螺入し、連杆内側でナツト７により締付
けし、該螺子の外端部を前記摺動条孔内において
前後方向に摺動させることにより連杆基端部を止
片に係脱させるよう構成しているので、第４図と
第５図に示すように連杆５ｂを後退させてその基
端部を止片４ｊの下側に当接させ、螺子６の外端
部を摺動条孔４ｈの後端下方の凹部へ移動するよ
う棚体５を操作すれば、前記棚側方連杆の基端部
と螺子螺入部との二点において該連杆が支持され
るから棚体の自重により棚体が安定してその水平
状態を保持することができ、又、棚体の前部を持
ち上げて螺子６を摺動条孔４ｈの後端下方凹部か
ら浮かせた上で連杆を前方へ摺動させれば該連杆
の基端部が止片４ｊから離脱するので連杆５ｂは
第５図の想像線で示すように下方へ回転し棚体が
垂下状態となる。

尚又、前記棚取付具４は締付ボールト４ｄの締
付けを弛めることにより横桟２ａに沿つて左右方
向に摺動できるので棚の取付位置を横方向へ自由
に変更移動できる。

尚又、挾着具３はボールト３ｃの締付けを弛め
て縦桟１ａに沿つて上下方向へ摺動できるから、
両挾着具を上下動することにより棚の取付け高さ
を自由に変更できる。

かくの如く、本装置によれば、棚の取付位置を
上下左右の方向へ自由自在に調節することがきわ
めて容易であり、又、棚を取付けたままでそれを
下方へ垂下させておくことも操作が簡単であり、
要不要に応じて便利に棚を適宜位置に設けて利用
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置によりベランダ手摺へ棚を
取付けた状態を示す斜視図、第２図は本考案の棚
取付横桟挾着要部を一部断面で示す平面図、第３
図は同要部の側面図、第４図は本考案の棚取付要
部の状態を示す平面図、第５図は同要部を一部断
面で示す側面図である。 １……ベランダ手摺、１ａ……縦桟、２……棚
取付横桟、２ａ……横桟、２ｂ……連結片、３…
…挾着具、４……棚取付具、４ａ……垂直側板、
４ｂ……後面板、４ｃ……前面板、４ｄ……締付
ボールト、４ｅ……螺孔、４ｆ……透孔、４ｇ…
…折曲片、４ｈ……摺動条孔、４ｊ……止片、５
……棚体、５ａ……棚桟、５ｂ……連杆、５ｃ…
…螺孔、６……螺子、７……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付縦桟に挾着具３を介して着脱自在に挾着し
   た棚取付横桟２に対し、左右摺動可能に挾持させ
   た左右一対の棚取付具４の前方に突設した両垂直
   側板４ａ前部に夫夫側面横向きＬ字形の摺動条孔
   ４ｈを対設すると共に、該摺動条孔後方の基部上
   端に夫夫止片４ｊを内向き突設し、前後に並列さ
   せた複数棚桟５ａの各左右両端を夫夫一連に連結
   して棚体５を構成した両側連杆５ｂの基部寄りに
   横方向の螺孔５ｃを設け、該連杆基端部を前記止
   片４ｊの下側に配置すると共に、前記摺動条孔４
   ｈと螺孔５ｃとを合致させ、螺子６を前記側板外
   方から摺動条孔４ｈを経て連杆の螺孔５ｃへ螺入
   し連杆内側でナツト７により締付けし、該螺子外
   端部を前記摺動孔内にて前後方向に摺動させて連
   杆基端部を止片４ｊに係脱させるようにした棚の
   取付装置。