JPS63188327A - 植物栽培容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は冬期植物栽培土壌の温度低下を防ぎ、植物生育
を助ける植物栽培容器に関するものである。

〔背景技術〕

寒さに弱い植物の冬越しの保温のためには栽培容器ごと
箱又はカバーで被い、ヒーターや湯タンポ等をその中に
入れる方法がとられているがこれらの方法は保守や管理
が面倒でスペースもとるという問題があった。この代り
に潜熱蓄熱材を用いて植物栽培容器に熱容量を持たせ、
日中の太陽熱や室内の暖房熱を容器に蓄え、夜間温度低
下時に蓄えた熱で植物栽培土壌の保温を行なうものが注
目されている。この場合、ただ植物栽培容器ごと暖房室
内に放置しておくだけで良くまたその他の熱源を必要と
せず収納スペースもとらない。この種の植物栽培容器は
特開昭５７−１６６２０号に紹介されているが、通常第
５図に断面図を示すような構成である。潜熱蓄熱材６は
植物栽培容器１の外殼中空部７に密封しである。なお、
図において、３は土、４は排水口である。

しかしこの構成では １．完全に密閉構造にしないと潜熱蓄熱材が洩れ出てし
まう。またこのため、１ケ所でも穴があくと蓄熱材が洩
れ出し、周囲を汚すとともに使用不能となる。

２、潜熱蓄熱材は相転移の際、大きな体積変化が生じる
ため、密閉した中空部２にいれていると、この体積変化
により容器が変形したり破損したりする。

等の欠点があった。

〔発明の目的〕

本発明は蓄熱材封入部を完全な密閉構造とする必要がな
く万一容器の一部が破損しても蓄熱材が洩れ出して周囲
を汚したり蓄熱作用を失ったりすることもなく、また蓄
熱材の相変化時の体積変化による容器の応力変形も生じ
ない植物栽培容器を提供するものである。

〔発明の開示〕

この発明の要旨とするところは植木鉢やプランタ−等の
植物栽培容器の外殼を二重として中空部を設け、この中
空部に潜熱蓄熱材を含有する蓄熱ベレフトを充填したこ
とを特徴とする植物栽培容器である以下本発明を図示例
に基づいて説明する。

第１図はこの発明の１実施例の断面図である。育成箱状
の植物栽培容器１の外殼を二重として中空部７を設は中
に潜熱蓄熱材を含有した蓄熱ペレット２を充填する。尚
、３は内部にもられた栽培用の土である。４は排水口で
ある。本発明に用いる潜熱蓄熱材としては冬期の寒さか
ら植物を保護するという１的から５乃至２０℃の相転移
温度（変態点）を有するものが望ましい。このような潜
熱蓄熱材の例としては、パラフィンやサーモトンプ１５
　（旭電化工業＠）のような脂肪酸エステル類等の結晶
質有機化合物系蓄熱材や硫酸ナトリウム１ｏ水塩混合物
（融点１８℃）（松下技研（株））等の無機水和塩系蓄
熱材などがある。また蓄熱ペレット２の形状は任意であ
るが、粒径として１乃至２０ｗ程度力慣用される。本発
明では潜熱蓄熱材は蓄熱ペレット２に含有されているの
で蓄熱ペレット２を封入する中空部７を完全な密閉構造
とする必要がなく、また万一容器の一部が破損しても蓄
熱ペレット２がこぼれ出るだけで全ての潜熱蓄熱材が流
出して周囲を汚し蓄熱作用を失うということはない。

また蓄熱ペレット２を中空部７に充填する際空隙が生じ
るがこの空隙により潜熱蓄熱材の相転移の際の蓄熱ペレ
ット２の大きな体積変化が吸収されるため、植物栽培容
器はこの体積変化による変形や破損も生じない。

蓄熱ペレットの製法としては ｌ）オリフィス法や相分離法や気中懸濁法等のマイクロ
カプセル化手法を用い、樹脂を膜材とするマイクロカプ
セル中に潜熱蓄熱材を封入する。

２）ポリオレフィンをポリオレフィンの融点以上の温度
の結晶質有機化合物潜熱蓄熱材の融解液中に漬けると潜
熱蓄熱材を吸収してポリオレフィンが膨潤する性質を用
いてポリオレフィンペレットに潜熱蓄熱材を含有させる
。

等の製法がある。

２）の手法は製法が簡単でコストも安く、またこの製法
による蓄熱ペレットは潜熱蓄熱材の含有率が８Ｑｗｔ％
以上のものも作成でき、１の手法による蓄熱ペレットと
同等以上の含有率が達成できるため、本発明には特に有
効である。ただしこの製法による蓄熱ペレットではポリ
オレフィンマトリックス中に潜熱蓄熱材が組み込まれて
いるだけで、完全なカプセル化ではないため、潜熱蓄熱
材が潜熱蓄熱材の融点以上の温度となり液化すると蓄熱
ペレット表面にわずかに滲みでてくる。この滲み出した
液のため蓄熱ペレットを中空部に充填する際に蓄熱ペレ
ット同士がくっつき合い中空部の隅々まで充填するのに
多大の労力が必要となる。また滲み出てきた潜熱蓄熱材
が植物栽培容器から外へ少量ずつ滲み出してくる場合も
ある。このような問題を解決するには蓄熱ペレットに焼
石膏やタルクや酸化アルミニウム等の粉末を５％から４
０％程度混入すればよい。粉末にこの滲み出た潜熱蓄熱
材が吸収されるため蓄熱ペレットの中空部への充填も容
易となる。充填後はある程度周囲の粉末に蓄熱ペレット
内の潜熱蓄熱材が吸収されると平行状態に達し、それ以
上の滲み出しは停止する。また蓄熱ペレットを充填する
際には必ず空隙が生じ、粉体はこの空隙を埋める格好と
なるので、充填できる蓄熱ペレットの量が粉末により減
少することもなく、逆に空隙が減少するため蓄熱ペレッ
トを充填した外殼部の熱伝導が良くなるという利点とな
る。この目的を達するため粉末は直径１寵以下のものが
望ましい。第２図及び第３図に示すのは異なる実施例で
あるが、蓄熱ペレット２を充填した外殼部外側に発泡樹
脂、スポンジ等からなる断熱層５を設けてもよい。この
断熱層５は外気への放熱損失を少なくさせるためのもの
で、断熱層５を設けることにより蓄熱ペレット２の量を
減少させることができるため、植物栽培容器１を安価に
軽く作製できる。

第３図に示すように断熱層５を植物栽培容器１の外殼の
外側に設ける場合、断熱層５はリング状の筒体とし外殼
部に嵌脱により着脱自在とすると良い。

これは断熱層５は本植物栽培容器Ｉが放熱する際には外
気への放熱損失を減少させる役割を果たすが、逆に蓄熱
する際には外気からの熱収得を阻害するため、断熱層５
を着脱自在として蓄熱時には断熱層５をはずし、放熱時
には付けると蓄熱及び放熱ともに改善されるためである
。

本発明の効果を第４図に示すグラフに基づいて説明する
。このグラフは本発明による４号鉢相当の大きさの植物
栽培容器の土壌温度の一日での変化を測定したものであ
る。縦軸は温度（’Ｃ）を示し、横軸は時刻（時間）を
示す。または、室温の変化を示し、ｂは既有市販鉢の場
合を示し、Ｃは断熱層５なしの植物栽培容器の場合を示
し、ｄは断熱層５をつけた場合の植物栽培容器の場合を
示す。一般の住宅室内での生活パターンを考慮し１６時
間約２０℃で室内を暖房しく朝７時から１１時までに相
当する）た後暖房を８時間し切る（夜１１時から翌朝７
時に相当）場合の室温変化に相当した環境内に植物栽培
容器を放置し測定を行なった。本発明の植物栽培容器を
使用した場合は市販のプラスチック製植木鉢と比べ夜間
最高約６℃も高い温度を維持できた。また断熱層を第２
図に示すように設けた場合、断熱層のないものと比べ３
０％程度も蓄熱ペレットの量を減少させたにもかかわら
ず同程度の効果をあげた。

〔発明の効果〕

本発明によれば潜熱蓄熱材はペレット内に含有されてい
るため蓄熱ペレットを充填する中空部は完全な密閉構造
とする必要はなく万一容器の一部が破損しても潜熱蓄熱
材自身が洩れ出して周囲を汚したり蓄熱作用を失ったり
することもなく、また充填した蓄熱ペレット間の空隙に
より潜熱蓄熱材の相転移時の膨張や収縮は吸収されるた
め容器の応力変形や破損も生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は各々本発明の実施例の断面図
、第４図は本発明の効果を示すグラフ、第５図は従来例
の断面図である。 １・・・植物栽培容器、２・・・蓄熱ペレット、３・・
・土、４・・・排水口、５・・・断熱層、７・・・中空
部。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）植木鉢やプランター等の植物栽培容器の外殼を二
   重として中空部を設け、この中空部に潜熱蓄熱材を含有
   する蓄熱ペレットを充填したことを特徴とする植物栽培
   容器。
2. （２）潜熱蓄熱材の相転移温度が５℃乃至２０℃である
   特許請求の範囲第１項記載の植物栽培容器。
3. （３）蓄熱ペレットが結晶質有機化合物系潜熱蓄熱材を
   吸収して膨潤したポリオレフィンである特許請求の範囲
   第１項又は第２項記載の植物栽培容器。
4. （４）蓄熱ペレットとともに直径１ｍｍ以下の粉末を充
   填した特許請求の範囲第１項乃至第３項記載の植物栽培
   容器。
5. （５）前記植物栽培容器は、外殼部に断熱層が設けてあ
   る特許請求の範囲第１項乃至第４項記載の植物栽培容器
   。
6. （６）前期断熱層が前記植物栽培容器の外殼層外側に設
   けた着脱自材の断熱性容器である特許請求の範囲第１項
   乃至第５項記載の植物栽培容器。