JPS63182632A - フイルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明はフィルタに関する。

〔背景技術〕

液晶表示装置は、その構造上、限定された視野角を有す
る。つまり、ある角度（通常、直角の向き）からみれば
、表示が鮮明に見え、別の角度（通常、斜めの角度）か
ら見れば、表示が不鮮明にしか見えない。鮮明に見える
視野角を予め設定しておくことはできる。しかしながら
、いったん設定された視野角は、事実上、調整（変更）
できなかった。視野角を調整するためには、液晶表示装
置の取り付は角度を機械的に変えるか、あるいは、液晶
の駆動電圧を変えるようにすることが考えられるが、い
ずれも、つぎのような理由で、実用的ではないからであ
る。

前者の方法では、液晶表示装置の角度変更のための構造
が複雑であるため、取り付はスペースやコスト上の問題
がある。後者の方法では、液晶の偏光条件が変わり正常
な表示動作が妨げられるという問題がある。また、通常
、液晶は、駆動電源を、この液晶の表示を制御するマイ
クロプロセッサと共用していることが多いので、駆動電
圧の変更（特に駆動電圧を下げること）にはマイクロプ
ロセンサの安定動作を乱すという問題もある。

〔発明の目的〕

この発明は、上記の事情に鑑み、屈折率の調整が、簡単
な構成で、しかも、事実上、用いられる装置と独立して
行え、液晶表示装置などの視野角調整が容易にできるよ
うなフィルタを提供することを目的とする。

〔発明の開示〕

前記目的を達成するため、様々な角度から検討した結果
、発明者は、液晶表示装置の光照射面の前面で光の角度
を変更することができれば、視野角の変更ができる点に
着目し、この点に絞って、さらに検討を続けた。その結
果、つぎのような知見を得た。

第６図にみるように、媒質（空気）Ａから媒質（光透過
性基材）Ｂへ光が入射する際、媒質Ａに対する媒質Ｂの
屈折率ｎｉ□はつぎのようになる。

ここに、媒質Ａは、真空に対し、誘電率ε１、透磁率μ
１、屈折率ｎ、を有し、媒質Ｂは、真空に対し、誘電率
ε２、透磁率μ２、屈折率ｎ２を有する。

媒質Ａ、Ｂが磁気的に等しければ（媒質Ｂが磁性体でな
ければ等しいとみなせる）、 ｎ　Ｉｔ−（”　ｔ　　／　ｅ　１　　）　　””　　
　　　　　・・・＋２＋となる。

（２）式から明らかなように、媒質Ｂの誘電率ε２を変
化させれば、媒質Ａに対する媒質Ｂの屈折率ｎｌｔが変
わる。

このようにして、媒質Ｂの誘電率ε２が媒質Ｂの光透過
性を損なわずに電気的に変化させられれば良いことを見
出し、そのための構成として、電気的に誘電率が変えら
れる基材に、異方性を有する結晶からなる光透過性基材
を用い、この基材に電圧を印加するための電極に透明導
電層を用いればよいことを案出し、ここに、この発明の
完成に到ったのである。

したがって、この発明は、異方性を有する結晶からなる
光透過性基板の両面に、前記基板に電圧を印加するため
の電極となる透明導電層が形成されているフィルタを要
旨とする。

以下、この発明にかかるフィルタを、その一実施例をあ
られす図面を参照しながら詳しく説明する。

第１図は、この発明にかかるフィルタの一実施例が用い
られている液晶表示装置をあられす。

液晶表示装置１の前面には液晶の保護を兼ねてフィルタ
２が設けられ、裏面には反射板３が設けられている。反
射板３があることかられかるように、この液晶表示装置
１は、反射型である。

フィルタ２は、異方性を有する結晶からなる光透過性基
板４を有し、この基板の両面に透明導電層５．５が形成
されてなる。透明導電層５．５は、光透過性基板４に電
圧を印加（電圧０ボルトの場合も含む）するための電極
となる。透明導電層５．５に付勢される電圧は、電源６
から供給される。異方性を有する結晶は、電圧が印加さ
れると、誘電率が変化する性質を有する。誘電率の変化
は、印加される電圧の値に応じたものとなる。そのため
、電源６は、調整により出力電圧の値が変えられるよう
になっている。

この実施例では、光透過性基板４の材料としてはｌ、１
Ｎｂｏ３が用いられている。ＬｉＮｂ０゜の結晶は異方
性を有し、大型の単結晶が得やすい。ＬｉＮｂ０−＋の
結晶は圧電体でもあるので、電圧印加により結晶歪みが
生ずる。この結晶歪みは、屈折率の変化をもたらす。そ
のため、圧電体結晶は、異方性による屈折率の変化に、
圧電による屈折率の変化が加わるので、非常に効果的な
屈折率の変化を起こさせることができる。したがって、
この発明では、光透過性基板４は、異方性を有する結晶
であって同時に圧電体であることが望ましい。

透明導電層５としては、例えば、透明なＩＴＯ（インジ
ウム・スズ・酸化物）膜、あるいは、酸化スズ膜などが
用いられている。反射板３としては、例えば、アルミの
薄板等が用いられている。

つぎに、フィルタ２の作用を説明する。

透明導電層５に電圧が印加されていない状態では、光り
が、第１図に実線で示すように、液晶内を通過して反射
板３で反射された後、再び液晶内を通過し、はぼ入射し
た時の方向へ戻る。

透明導電層５に適当な電圧を印加すると、上で説明した
ように、光透過性基板４の誘電率が変わる。誘電率の変
化に伴い、屈折率が変化するので、光りが、第１図に一
点鎖線で示すように、液晶内を通過して反射板３で反射
された後、入射した方向からかなり側方にずれた方向へ
戻る。つまり、電圧を印加する前からずれた個所で光Ｉ
４が観察されることになるため、視野角が調整（変更）
できたことになるのである。

以上のことから明らかなように、この発明によれば、液
晶表示装置１を機械的に動かしたりするという複雑な構
成をとることなく、フィルタ２の透明導電層５に電圧を
加えるという極めて簡単な構成で視野角の調整が可能と
なった。透明電極層５は、液晶表示装置１からは独立し
た構成であるので従来のように液晶の駆動電圧を変える
場合に比べて、液晶表示装置１に悪影響を及ぼさない。

しかも、電源６の出力電圧の調整によって微妙な視野角
の調整もできる。

第２図は、フィルタ２が、液晶表示装置１の前面ではな
く、液晶表示装置１と反射板３の間に設けられている例
をあられす。この例でも、光透過性基板４に電圧を印加
すると、光りが実線から一点鎖線で示す方向に変化し、
第１図に示した例と同様、視野角の調整が行える。

第３図（δ）、（ｂｌは、フィルタ２が透過型の液晶表
示装置の背面照明器の保護フィルタとして用いられてい
る例をあられす。

背面照明器１０は、光源１１・・・１１と反射板１２を
内部に備えているとともに、保護用のフィルタ２を備え
ている。フィルタ２の透明導電層５に引出電極７．７を
介して接続される電源（図示省略）から電圧が印加され
ると、光透過性基板４の屈折率が変化する。光透過性基
板４の屈折率が変化すると、第４図にみるように、反射
板１２で反射された光りの方向、すなわち放射方向が、
実線で示されている方向から一点鎖線示された方向、あ
るいは、二点鎖線で示された方向へと変化する。したが
って、第５図にみるように、背面照明器１０の前面に透
過型（背面照光型）の液晶表示語Ｎ１を置いた場合、透
明導電層５に電圧を付勢し、照明器１０からの光の放射
角を変えれば、簡単に視野角の調整が行える。

この発明は上記の実施例に限らない。第１図に示した例
では、液晶表示装置の保護に用いられていた従来のフィ
ルタに代えてこの発明にかかるフィルタを用いていたが
、従来のフィルタの上にこの発明にかかるフィルタを重
ねて設ける構成でもよい。実施例では、フィルタが、液
晶表示装置の光の通過路に配されて前記液晶表示装置の
視野角調整用として用いられていたが、液晶表示装置と
関連のない用途であってもよい。光透過性基板が、Ｌｉ
ＮｂＯ５結晶以外の結晶であってもよい。

透明導電層も例示の材料に限定されない。

〔発明の効果〕

以上に述べたように、この発明にかかるフィルタは、異
方性を有する結晶からなる光透過性基板の両面に、基板
に電圧を印加するための電極となる透明導電層が形成さ
れている構成となっている。そのため、屈折率の調整が
、簡単な構成で、しかも、事実上、用いられる装置と独
立して行え、液晶表示装置などの視野角の調整が容易に
できる

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、それぞれ、この発明にかかるフ
ィルタの一実施例が用いられている液晶表示装置をあら
れず概略図、第３図＋ａ）、ｆｂｌは、この発明にかか
るフィルタの一実施例が用いられている背面照光器をあ
られし、図（ａ）は平面図であり、図（ｂ）は断面図で
ある。第４図は、この背面照光器における光の放射の様
子をあられず説明図、第５図は、前記背面照光器と、こ
れに組み合わされる液晶表示装置の外観斜視図、第６図
は、媒質Ａから媒質Ｂへ光が入射するときの様子をあら
れず説明図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）異方性を有する結晶からなる光透過性基板の両面
   に、前記基板に電圧を印加するための電極となる透明導
   電層が形成されているフィルタ。
2. （２）フィルタが、液晶表示装置の光の通過路に配され
   て前記液晶表示装置の視野角調整用となるものである特
   許請求の範囲第１項記載のフィルタ。