JP2848741B2 - 液晶空間光変調素子 - Google Patents
液晶空間光変調素子Info
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- JP2848741B2 JP2848741B2 JP21390692A JP21390692A JP2848741B2 JP 2848741 B2 JP2848741 B2 JP 2848741B2 JP 21390692 A JP21390692 A JP 21390692A JP 21390692 A JP21390692 A JP 21390692A JP 2848741 B2 JP2848741 B2 JP 2848741B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、光アドレス型の液晶空
間光変調素子に関するものである。
間光変調素子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の光アドレス型の液晶空間光変調素
子は、図２に示すように、透明電極１２ａ、１２ｂがそ
れぞれ形成された透明基板１１ａ、１１ｂ及び該透明基
板１１ａ、１１ｂ間に挟まれた光導電層１３、遮光層１
４、反射層１５、液晶層１６から構成される。
子は、図２に示すように、透明電極１２ａ、１２ｂがそ
れぞれ形成された透明基板１１ａ、１１ｂ及び該透明基
板１１ａ、１１ｂ間に挟まれた光導電層１３、遮光層１
４、反射層１５、液晶層１６から構成される。
【０００３】光導電層１３に照射される光量に応じて該
光導電層１３の抵抗値が変化するので、透明電極１２ａ
及び透明電極１２ｂの間に一定電圧が印加されている場
合、液晶層１６に印加される電圧は光導電層１３に照射
される光量に応じて変化する。このように、光量変化に
よる光情報を液晶に印加する電圧変化に変換し、この電
圧変化による液晶の複屈折効果を利用して、液晶層１６
側から光を照射することにより、反射層１５の反射面か
ら得られる反射光を空間的に変調することができる。
光導電層１３の抵抗値が変化するので、透明電極１２ａ
及び透明電極１２ｂの間に一定電圧が印加されている場
合、液晶層１６に印加される電圧は光導電層１３に照射
される光量に応じて変化する。このように、光量変化に
よる光情報を液晶に印加する電圧変化に変換し、この電
圧変化による液晶の複屈折効果を利用して、液晶層１６
側から光を照射することにより、反射層１５の反射面か
ら得られる反射光を空間的に変調することができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造の液晶空間光変調素子において、反射層１５として誘
電体ミラーを用いた場合、ＳｉＯ2 等の低屈折率誘電体
とＴｉＯ2 等の高屈折率誘電体とを交互に多層積層しな
ければならなず、複雑かつ困難な形成方法が要求され
る。さらに誘電体ミラーは、光の入射角度に対する依存
性を有するため入射角度が限定されてしまうということ
や、誘電体であるため反射による電圧損失が生じるので
印加電圧を高くしなければならないといった問題を有す
る。
造の液晶空間光変調素子において、反射層１５として誘
電体ミラーを用いた場合、ＳｉＯ2 等の低屈折率誘電体
とＴｉＯ2 等の高屈折率誘電体とを交互に多層積層しな
ければならなず、複雑かつ困難な形成方法が要求され
る。さらに誘電体ミラーは、光の入射角度に対する依存
性を有するため入射角度が限定されてしまうということ
や、誘電体であるため反射による電圧損失が生じるので
印加電圧を高くしなければならないといった問題を有す
る。
【０００５】このような問題を解決するため、「空間光
変調器」（特開昭６２−１６９１２０）には、反射層
を、金属反射膜をフォトエッチングによりモザイク状に
切断した構造とすることが提案されている。
変調器」（特開昭６２−１６９１２０）には、反射層
を、金属反射膜をフォトエッチングによりモザイク状に
切断した構造とすることが提案されている。
【０００６】しかしながらこの場合には、反射層表面の
平坦性が損なわれ易く、反射面から得られる反射光の散
乱の原因となってしまう。また、反射層表面が凹凸構造
となってしまい、液晶を配向させるための配向処理を直
接施すことができず、各モザイク状反射膜間の隙間を埋
め更に表面を平坦にするための中間層が必要となる。
平坦性が損なわれ易く、反射面から得られる反射光の散
乱の原因となってしまう。また、反射層表面が凹凸構造
となってしまい、液晶を配向させるための配向処理を直
接施すことができず、各モザイク状反射膜間の隙間を埋
め更に表面を平坦にするための中間層が必要となる。
【０００７】本発明は、上記問題を解決し、光の入射角
度が限定されず、低印加電圧で駆動可能であり、反射層
表面の平坦性が良好な液晶空間光変調素子を提供するこ
とを目的とする。
度が限定されず、低印加電圧で駆動可能であり、反射層
表面の平坦性が良好な液晶空間光変調素子を提供するこ
とを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一方の
透明基板上に透明電極、光導電層、反射層を順次形成
し、前記反射層と透明電極が形成された他方の透明基板
との間隙に液晶を封入してなる液晶空間光変調素子であ
って、前記反射層が金属膜からなり、該金属膜が電気的
に絶縁された多数の微小領域から構成されるように、該
金属膜に実質的に電気的絶縁性の金属化合物が形成され
ており、前記金属膜と前記金属化合物とが同一の金属か
ら形成されていることを特徴とする液晶空間光変調素子
が提供される。
透明基板上に透明電極、光導電層、反射層を順次形成
し、前記反射層と透明電極が形成された他方の透明基板
との間隙に液晶を封入してなる液晶空間光変調素子であ
って、前記反射層が金属膜からなり、該金属膜が電気的
に絶縁された多数の微小領域から構成されるように、該
金属膜に実質的に電気的絶縁性の金属化合物が形成され
ており、前記金属膜と前記金属化合物とが同一の金属か
ら形成されていることを特徴とする液晶空間光変調素子
が提供される。
【０００９】
【作用】本発明の液晶空間光変調素子は、反射層として
金属膜を採用しているので光入射角度が限定されず、ま
た電圧損失がないので低印加電圧で駆動できる。更に反
射層と同一の金属から形成された金属化合物で金属膜を
微小領域に電気的に分離しているので反射膜表面の平坦
性が良好であり、表面を平坦にするための中間層が不要
である。
金属膜を採用しているので光入射角度が限定されず、ま
た電圧損失がないので低印加電圧で駆動できる。更に反
射層と同一の金属から形成された金属化合物で金属膜を
微小領域に電気的に分離しているので反射膜表面の平坦
性が良好であり、表面を平坦にするための中間層が不要
である。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明による液晶空間光変調素子の断
面図である。図１において、１ａ及び１ｂは透明基板、
２ａ及び２ｂは透明電極、３は光導電層、４は遮光層、
５は金属反射層、６は液晶層、７は金属化合物である。
明する。図１は、本発明による液晶空間光変調素子の断
面図である。図１において、１ａ及び１ｂは透明基板、
２ａ及び２ｂは透明電極、３は光導電層、４は遮光層、
５は金属反射層、６は液晶層、７は金属化合物である。
【００１１】金属反射層５は、金属化合物７により多数
の微小領域に電気的に分離されていおり、液晶を配向さ
せるための配向処理が施されている。透明電極２ｂが形
成された透明基板１ｂにも、液晶を配向させるための配
向処理が施されており、図示しないスペーサを介して該
透明基板１ｂ及び金属反射層５間の隙間に液晶を封入す
ることにより液晶層６が形成され、液晶空間光変調素子
が作製される。
の微小領域に電気的に分離されていおり、液晶を配向さ
せるための配向処理が施されている。透明電極２ｂが形
成された透明基板１ｂにも、液晶を配向させるための配
向処理が施されており、図示しないスペーサを介して該
透明基板１ｂ及び金属反射層５間の隙間に液晶を封入す
ることにより液晶層６が形成され、液晶空間光変調素子
が作製される。
【００１２】本実施例において、透明基板１ａ及び１ｂ
としてガラス基板を用い、透明電極２ａ及び透明電極２
ｂとしてＩＴＯを用いた。光導電層３としては、ＣＶＤ
法により水素化アモルファスシリコン（ａ−Ｓｉ：Ｈ）
膜を用いたが、このほか硫化カドミウム（ＣｄＳ）等を
用いることができる。遮光層４には半導体、無機及び有
機の光吸収材を用いることができる。
としてガラス基板を用い、透明電極２ａ及び透明電極２
ｂとしてＩＴＯを用いた。光導電層３としては、ＣＶＤ
法により水素化アモルファスシリコン（ａ−Ｓｉ：Ｈ）
膜を用いたが、このほか硫化カドミウム（ＣｄＳ）等を
用いることができる。遮光層４には半導体、無機及び有
機の光吸収材を用いることができる。
【００１３】本実施例においては、アルミニウム（Ａ
ｌ）膜を真空蒸着法により形成した後、イオン注入法に
より酸素イオンを格子状に注入し絶縁物である酸化アル
ミニウム（Ａｌ2 Ｏ3 ）を格子状に形成することによ
り、平坦性を損なうことなく、多数の微小領域に電気的
に分離された金属反射層を実現した。
ｌ）膜を真空蒸着法により形成した後、イオン注入法に
より酸素イオンを格子状に注入し絶縁物である酸化アル
ミニウム（Ａｌ2 Ｏ3 ）を格子状に形成することによ
り、平坦性を損なうことなく、多数の微小領域に電気的
に分離された金属反射層を実現した。
【００１４】なお、本実施例では金属化合物として透明
なＡｌ2 Ｏ3 を用いたため遮光層を必要としたが、金属
化合物が光吸収特性を示す場合、遮光層は不要である。
なＡｌ2 Ｏ3 を用いたため遮光層を必要としたが、金属
化合物が光吸収特性を示す場合、遮光層は不要である。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶空間
光変調素子は、反射層として、反射層と同一の金属から
形成された金属化合物により複数の微小領域に電気的に
分離された金属膜を有している。金属膜は、誘電体ミラ
ーのような光の入射角度に対する依存性がないため光の
入射角度が限定されず、更に、誘電体ミラーを反射層と
して用いた場合に発生する電圧損失が生じないため素子
の駆動に要する印加電圧を低くすることができる。ま
た、反射層表面の平坦性が良好であるので反射光が散乱
されない。
光変調素子は、反射層として、反射層と同一の金属から
形成された金属化合物により複数の微小領域に電気的に
分離された金属膜を有している。金属膜は、誘電体ミラ
ーのような光の入射角度に対する依存性がないため光の
入射角度が限定されず、更に、誘電体ミラーを反射層と
して用いた場合に発生する電圧損失が生じないため素子
の駆動に要する印加電圧を低くすることができる。ま
た、反射層表面の平坦性が良好であるので反射光が散乱
されない。
【図１】本発明による液晶空間光変調素子の断面図であ
る。
る。
【図２】従来の液晶空間光変調素子の断面図である。
１ａ，１ｂ，１１ａ，１１ｂ 透明基板 ２ａ，２ｂ，１２ａ，１２ｂ 透明電極 ３，１３ 光導電層 ４，１４ 遮光層 ５ 金属反射層 ６，１６ 液晶層 ７ 金属化合物 １５ 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−163427（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−134428（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−196959（ＪＰ，Ａ) 特表 平２−501774（ＪＰ，Ａ) 特表 昭62−502073（ＪＰ，Ａ) 特表 昭62−502074（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G02F 1/135
Claims (1)
- 【請求項１】 一方の透明基板上に透明電極、光導電
層、反射層を順次形成し、前記反射層と透明電極が形成
された他方の透明基板との間隙に液晶を封入してなる液
晶空間光変調素子であって、前記反射層が金属膜からな
り、該金属膜が電気的に絶縁された多数の微小領域から
構成されるように、該金属膜に実質的に電気的絶縁性の
金属化合物が形成されており、前記金属膜と前記金属化
合物とが同一の金属から形成されていることを特徴とす
る液晶空間光変調素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21390692A JP2848741B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 液晶空間光変調素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21390692A JP2848741B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 液晶空間光変調素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0659272A JPH0659272A (ja) | 1994-03-04 |
| JP2848741B2 true JP2848741B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=16646987
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21390692A Expired - Fee Related JP2848741B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 液晶空間光変調素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2848741B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE69714807T2 (de) * | 1996-04-11 | 2003-04-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Räumlicher Lichtmodulator und Projektor |
| DE20313745U1 (de) | 2003-09-02 | 2003-11-20 | Oculus Optikgeraete Gmbh | Ophthalmologisches Analysesystem |
| WO2022244123A1 (ja) | 2021-05-18 | 2022-11-24 | 合同会社クオビス | 非接触式の眼球物性測定装置 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP21390692A patent/JP2848741B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0659272A (ja) | 1994-03-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |