JPS6316875B2 - - Google Patents
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- JPS6316875B2 JPS6316875B2 JP17731083A JP17731083A JPS6316875B2 JP S6316875 B2 JPS6316875 B2 JP S6316875B2 JP 17731083 A JP17731083 A JP 17731083A JP 17731083 A JP17731083 A JP 17731083A JP S6316875 B2 JPS6316875 B2 JP S6316875B2
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- Japan
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- groove
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- impedance
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Links
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Landscapes
- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、高周波電波を遮蔽する電波シール
装置に関するものである。
装置に関するものである。
従来例の構成とその問題点
従来、この種の電波シール装置として、たとえ
ば高周波により調理物を誘電加熱して調理する電
子レンジを例に挙げて説明する。電子レンジは調
理物を収納して高周波加熱する加熱庫と、この加
熱庫の調理物出入用の開口部を開閉自在に覆う扉
とを備えたものであるが、調理物の出入時に扉を
開ける際、加熱庫内の高周波電磁波が庫外へ漏洩
して人体に弊害を及ぼさないように電波シール対
策が施されている。
ば高周波により調理物を誘電加熱して調理する電
子レンジを例に挙げて説明する。電子レンジは調
理物を収納して高周波加熱する加熱庫と、この加
熱庫の調理物出入用の開口部を開閉自在に覆う扉
とを備えたものであるが、調理物の出入時に扉を
開ける際、加熱庫内の高周波電磁波が庫外へ漏洩
して人体に弊害を及ぼさないように電波シール対
策が施されている。
従来の一例として米国特許第3182164号を第1
図に示す。第1図において、1は電子レンジの加
熱庫であり、この加熱庫1の開口部2を開閉自在
に覆う取手3を有する扉4が設けられている。こ
の扉4の周縁部には加熱庫1側に向いて開口した
隙間部5を有する空胴のチヨーク部6が形成され
ている。このチヨーク部6の奥行7は、使用され
る高周波の波長の実質的に4分の1に設計されて
いる。この場合扉4の厚みも4分の1波長であ
る。すなわち従来電子レンジで使用されている電
磁波の周波数は2450MHzであるので、4分の1波
長は約30mmとなる。この長さのチヨーク部6と対
向させるために、加熱庫1の開口部2に形成した
周縁部8の厚さ9は4分の1波長より大きい値と
なる。したがつて加熱庫1の開口部2の有効大き
さは周縁部8の分だけひとまわり小さい。
図に示す。第1図において、1は電子レンジの加
熱庫であり、この加熱庫1の開口部2を開閉自在
に覆う取手3を有する扉4が設けられている。こ
の扉4の周縁部には加熱庫1側に向いて開口した
隙間部5を有する空胴のチヨーク部6が形成され
ている。このチヨーク部6の奥行7は、使用され
る高周波の波長の実質的に4分の1に設計されて
いる。この場合扉4の厚みも4分の1波長であ
る。すなわち従来電子レンジで使用されている電
磁波の周波数は2450MHzであるので、4分の1波
長は約30mmとなる。この長さのチヨーク部6と対
向させるために、加熱庫1の開口部2に形成した
周縁部8の厚さ9は4分の1波長より大きい値と
なる。したがつて加熱庫1の開口部2の有効大き
さは周縁部8の分だけひとまわり小さい。
次に従来の他の一例として、米国特許第
2500676号を第2図a,bに示す。この例も電子
レンジの構成を示したものであり、マグネトロン
10の発振によつて得た高周波を加熱庫11に供
給し、調理物12を電磁誘導により加熱調理する
ものである。この加熱庫11の開口部13にはこ
の開口部13を開閉自在に覆う扉14が設けられ
ている。この扉14の周縁部にも溝状のチヨーク
部15が形成され、高周波が外部へ漏洩するのを
このチヨーク部15で防いでいる。このチヨーク
部15の深さ16もやはり使用周波数の4分の1
波長で設計されている。このため開口部13の有
効大きさは第1図同様、加熱庫11よりもひとま
わり小さい。
2500676号を第2図a,bに示す。この例も電子
レンジの構成を示したものであり、マグネトロン
10の発振によつて得た高周波を加熱庫11に供
給し、調理物12を電磁誘導により加熱調理する
ものである。この加熱庫11の開口部13にはこ
の開口部13を開閉自在に覆う扉14が設けられ
ている。この扉14の周縁部にも溝状のチヨーク
部15が形成され、高周波が外部へ漏洩するのを
このチヨーク部15で防いでいる。このチヨーク
部15の深さ16もやはり使用周波数の4分の1
波長で設計されている。このため開口部13の有
効大きさは第1図同様、加熱庫11よりもひとま
わり小さい。
上述のとおり従来のチヨーク部は4分の1波長
の深さとして高周波を減衰させるという技術思想
に基づいている。
の深さとして高周波を減衰させるという技術思想
に基づいている。
すなわち、チヨーク部の特性インピーダンスを
Zo、深さをLとし、終端部を短絡したときにチ
ヨーク部開口部でのインピーダンスZINは、 ZIN=jZotan(2πL/λo) (λoは自由空間波長) となる。
Zo、深さをLとし、終端部を短絡したときにチ
ヨーク部開口部でのインピーダンスZINは、 ZIN=jZotan(2πL/λo) (λoは自由空間波長) となる。
チヨーク方式の電波減衰手段は、チヨーク部の
深さLを4分の1波長に選定することにより、 |ZIN|=Zotan(π/2)=∞ を達成するという原理に基づいている。
深さLを4分の1波長に選定することにより、 |ZIN|=Zotan(π/2)=∞ を達成するという原理に基づいている。
もし、チヨーク部内に誘導体(比誘電率εr)を
充填すると、電波の波長λ′は、 λ′≒λo√r に圧縮される。この場合チヨーク部の深さL′は、 L′≒L/√r と短くなる。しかしながらL′=λ′/4とすること
に変りはなく、チヨーク方式においては、深さを
実質的に4分の1波長よりも小さくすることがで
きず、チヨーク部の小型化に限界のあるものであ
つた。
充填すると、電波の波長λ′は、 λ′≒λo√r に圧縮される。この場合チヨーク部の深さL′は、 L′≒L/√r と短くなる。しかしながらL′=λ′/4とすること
に変りはなく、チヨーク方式においては、深さを
実質的に4分の1波長よりも小さくすることがで
きず、チヨーク部の小型化に限界のあるものであ
つた。
近年、固体発振器の開発が進み実用化の時代が
到来した。電子レンジも例外ではなく、従来のマ
グネトロン発振器から固体発振器へと移行しつつ
ある。
到来した。電子レンジも例外ではなく、従来のマ
グネトロン発振器から固体発振器へと移行しつつ
ある。
電子レンジにおいて発振器の固体化による長所
は次のとおりである。
は次のとおりである。
(1) マグネトロンの駆動電圧は約3KVであるの
に対し、トランジスタ等による固体発振器の駆
動電圧は約400V以下でよく、実際には約40V
が使用されている。よつて電源電圧が低いので
人体にとつて安全であり、たとえリークしても
感電事故が発生しにくいものである。このため
アースレス化が可能となり、ポータブル化の展
開も図れる。
に対し、トランジスタ等による固体発振器の駆
動電圧は約400V以下でよく、実際には約40V
が使用されている。よつて電源電圧が低いので
人体にとつて安全であり、たとえリークしても
感電事故が発生しにくいものである。このため
アースレス化が可能となり、ポータブル化の展
開も図れる。
(2) マグネトロンの寿命は約5000時間であるのに
対し、固体発振器はその約10倍以上であり、長
寿命である。
対し、固体発振器はその約10倍以上であり、長
寿命である。
(3) マグネトロンの発振周波数は固定であるのに
対し、固体発振器の発振周波数は可変可能であ
り、たとえば915MHzに対して上下13MHzの範
囲で変化させることができる。したがつて、負
荷(調理物)の大きさで周波数を自動追尾させ
ることにより、共振周波数が変わり高効率動作
を得ることができる。実験によれば2450±50M
Hz内で周波数を自動追尾させると、実用負荷効
率を固定周波数に比べて約60〜80%向上させる
ことができた。
対し、固体発振器の発振周波数は可変可能であ
り、たとえば915MHzに対して上下13MHzの範
囲で変化させることができる。したがつて、負
荷(調理物)の大きさで周波数を自動追尾させ
ることにより、共振周波数が変わり高効率動作
を得ることができる。実験によれば2450±50M
Hz内で周波数を自動追尾させると、実用負荷効
率を固定周波数に比べて約60〜80%向上させる
ことができた。
(4) 固体発振器は大量生産により、将来マグネト
ロンよりも低価格となり得る。
ロンよりも低価格となり得る。
また現在高周波調理用として国際的に割り当て
られているISM周波数(Industrial、Scientific、
Medical)は5880MHz、2450MHz、915MHz、
400MHz等であり、これを逸脱して使用してはな
らない。現在のマグネトロンは上述のとおり
2450MHzで発振させているが、固体発振器で、同
一周波数2450MHzで発振させると、十分な出力電
力が得られずパワー不足となつてしまう。そこで
所望の出力電力を得るためには必然的により低い
周波数を選定しなければならず、たとえば915M
Hzが適当である。しかしながらこの周波数は従来
の周波数に比べて約2.7分の1であるので、波長
は逆に約2.7倍となり、4分の1波長は約80mmと
なつてしまう。したがつて電子レンジの周波数と
して915MHzを選定すると、第1図、第2図で説
明したチヨーク部の厚みは約80mmを超えることに
なり、加熱室の開口部の有効大きさは従来例に比
してきわめて小さくなり、実用化はきわめて困難
となる不都合を有するものである。
られているISM周波数(Industrial、Scientific、
Medical)は5880MHz、2450MHz、915MHz、
400MHz等であり、これを逸脱して使用してはな
らない。現在のマグネトロンは上述のとおり
2450MHzで発振させているが、固体発振器で、同
一周波数2450MHzで発振させると、十分な出力電
力が得られずパワー不足となつてしまう。そこで
所望の出力電力を得るためには必然的により低い
周波数を選定しなければならず、たとえば915M
Hzが適当である。しかしながらこの周波数は従来
の周波数に比べて約2.7分の1であるので、波長
は逆に約2.7倍となり、4分の1波長は約80mmと
なつてしまう。したがつて電子レンジの周波数と
して915MHzを選定すると、第1図、第2図で説
明したチヨーク部の厚みは約80mmを超えることに
なり、加熱室の開口部の有効大きさは従来例に比
してきわめて小さくなり、実用化はきわめて困難
となる不都合を有するものである。
一方、発振周波数を2450MHzから915MHzに変
更する長所は次のとおりである。
更する長所は次のとおりである。
1 波長が長くなつたため、調理物の内部まで電
波が浸透し、加熱調理時間の速度を速くするこ
とができた。たとえば直径12cmの肉塊の中央部
を約50℃にするのに、2450MHz、600Wで50分
以上要したのに対し、915MHz、300Wで50分以
下しかかからない。
波が浸透し、加熱調理時間の速度を速くするこ
とができた。たとえば直径12cmの肉塊の中央部
を約50℃にするのに、2450MHz、600Wで50分
以上要したのに対し、915MHz、300Wで50分以
下しかかからない。
2 焼けむらの原因は定在波であり、定在波ピツ
チは波長と相関がある。915MHzを使用した場
合は定在波ピツチが大きく、調理物に焼けむら
が目立ちにくいものである。
チは波長と相関がある。915MHzを使用した場
合は定在波ピツチが大きく、調理物に焼けむら
が目立ちにくいものである。
よつて、電子レンジの使用周波数を915MHzに
変更することの短所は、電波シール手段が大きく
なつてしまうことである。
変更することの短所は、電波シール手段が大きく
なつてしまうことである。
なお、チヨーク部の厚さを小さくする手段の一
つとして、チヨーク部に誘電体を充填する構成が
ある。この構成によればチヨーク部の誘電率が大
きくなるので、チヨーク部を4分の1波長よりも
小さくでき、しかも4分の1波長のチヨーク部と
同等の効果を奏する。しかしながら誘電体が高価
であるために電子レンジ全体の価格も高価なもの
となつてしまい、また製造上手間とコストがかか
り、実用化の妨げとなつていた。
つとして、チヨーク部に誘電体を充填する構成が
ある。この構成によればチヨーク部の誘電率が大
きくなるので、チヨーク部を4分の1波長よりも
小さくでき、しかも4分の1波長のチヨーク部と
同等の効果を奏する。しかしながら誘電体が高価
であるために電子レンジ全体の価格も高価なもの
となつてしまい、また製造上手間とコストがかか
り、実用化の妨げとなつていた。
以下、従来例の原理を理論的に説明する。
チヨーク方式は周知の4分の1波長インピーダ
ンス変換原理にもとづくものである。即ち、チヨ
ーク溝の特性インピーダンスをZoc、溝の深さを
lcとし、加熱室からチヨーク溝に至る漏波路1の
特性インピーダンスをZop、漏波路17の長さを
lp使用波長をλとしたときに、第3図の如くチヨ
ーク溝18の底Cの短絡インピーダンス(Zc=
O)はチヨーク溝18の開孔部Bで ZB=jZoctan2π/λlcとなる。19は電子レンジの加 熱室、20はドアである。ここでlc=λ/4と選ぶ ことにより|ZB|=∞と変換できる。この開孔部
BのインピーダンスZBを線路始点A部でみたとき
のインピーダンスZAは ZA=−jZop1/tan2π/λlpとなる。ここでlp=λ/4
と選 ぶことにより|ZA|=Oと変換できる。チヨー
ク溝18の底部Cでの短絡状態が4分の1波長イ
ンピーダンス変換原理をたくみに利用することで
線路始点に現出することにより電波シール装置と
して実用化しているものである。
ンス変換原理にもとづくものである。即ち、チヨ
ーク溝の特性インピーダンスをZoc、溝の深さを
lcとし、加熱室からチヨーク溝に至る漏波路1の
特性インピーダンスをZop、漏波路17の長さを
lp使用波長をλとしたときに、第3図の如くチヨ
ーク溝18の底Cの短絡インピーダンス(Zc=
O)はチヨーク溝18の開孔部Bで ZB=jZoctan2π/λlcとなる。19は電子レンジの加 熱室、20はドアである。ここでlc=λ/4と選ぶ ことにより|ZB|=∞と変換できる。この開孔部
BのインピーダンスZBを線路始点A部でみたとき
のインピーダンスZAは ZA=−jZop1/tan2π/λlpとなる。ここでlp=λ/4
と選 ぶことにより|ZA|=Oと変換できる。チヨー
ク溝18の底部Cでの短絡状態が4分の1波長イ
ンピーダンス変換原理をたくみに利用することで
線路始点に現出することにより電波シール装置と
して実用化しているものである。
漏波路17やチヨーク溝18に誘電率εrの誘電
体を装荷することにより波長λ′は自由空間波長λ
のλ/√εrになるが、4分の1波長(λ′/4)イ
ンピーダンス原理を用いることにより同様の効果
を得られる。
体を装荷することにより波長λ′は自由空間波長λ
のλ/√εrになるが、4分の1波長(λ′/4)イ
ンピーダンス原理を用いることにより同様の効果
を得られる。
発明の目的
この発明は、発振周波数を低くしても、チヨー
ク部の大きさが大きくならない電波シール装置を
提供するものである。
ク部の大きさが大きくならない電波シール装置を
提供するものである。
発明の構成
この発明は、新しいインピーダンス変換原理を
用いた電波シールであり、漏波路と溝のそれぞれ
が特性インピーダンス不連続構成をとることによ
り、4分の1波長相当の寸法よりも小さい形状と
したものである。
用いた電波シールであり、漏波路と溝のそれぞれ
が特性インピーダンス不連続構成をとることによ
り、4分の1波長相当の寸法よりも小さい形状と
したものである。
実施例の説明
本発明はたとえば電子レンジの本体又は扉の少
くとも一方に溝を設け、この溝の形状は短絡部側
の特性インピーダンスを開孔部側のそれよりも大
きく構成し、開孔端から短絡端までの溝深さは4
分の1波長未満である点に特徴を有する。
くとも一方に溝を設け、この溝の形状は短絡部側
の特性インピーダンスを開孔部側のそれよりも大
きく構成し、開孔端から短絡端までの溝深さは4
分の1波長未満である点に特徴を有する。
小型化を可能にする基本的考え方としては、以
下のとおりである。
下のとおりである。
溝開孔部の特性インピーダンス、長さ、位相定
数をZo1、l1、β1とする。溝短絡部の特性インピ
ーダンス、長さ、位相定数をZo2、l2、β2とする
溝の開孔端から短絡端までの距離(溝の深さ)を
l(total)とするとl(total)=l1+l2となる。
数をZo1、l1、β1とする。溝短絡部の特性インピ
ーダンス、長さ、位相定数をZo2、l2、β2とする
溝の開孔端から短絡端までの距離(溝の深さ)を
l(total)とするとl(total)=l1+l2となる。
上記条件で溝の開孔端のインピーダンスZは、
Z=Zo1・tanβ1l2+Ktanβ2l2/1−Ktanβ1l2・tanβ
2l2……(1) (但しK=Zo2/Zo1) となることは、簡単な計算で導出できる。
2l2……(1) (但しK=Zo2/Zo1) となることは、簡単な計算で導出できる。
従来例ではZo2=Zo1、β1=β2(即ちK=1)に
相当するものである。従つてそのインピーダンス
Z′は1式より Z′=Zo1・tanβ1l1+tanβ2l2/1−tanβ1l1・tanβ2
l2 =Zo1tan(β1l1+β2l2)=Zo1tan(β1・ltotal)
……(2) となり、ltotalをλ/4とすることでインピーダン
ス反転していた。
相当するものである。従つてそのインピーダンス
Z′は1式より Z′=Zo1・tanβ1l1+tanβ2l2/1−tanβ1l1・tanβ2
l2 =Zo1tan(β1l1+β2l2)=Zo1tan(β1・ltotal)
……(2) となり、ltotalをλ/4とすることでインピーダン
ス反転していた。
一方本発明の構成によれば構成要件より、特性
インピーダンスがZo2>Zo1であるから、1式に
おいて特性インピーダンスの比Kの値は必らず1
より大きくなる。インピーダンスZを無限大にす
るためには1式の分母が零になればよいので1=
Ktanβ1l1・tanβ2l2を満たせばよく、特性インピ
ーダンス比Kの値を1より大きくした分だけ寸法
l1、l2を小さくしても従来と同様のインピーダン
ス反転がはかれるのである。
インピーダンスがZo2>Zo1であるから、1式に
おいて特性インピーダンスの比Kの値は必らず1
より大きくなる。インピーダンスZを無限大にす
るためには1式の分母が零になればよいので1=
Ktanβ1l1・tanβ2l2を満たせばよく、特性インピ
ーダンス比Kの値を1より大きくした分だけ寸法
l1、l2を小さくしても従来と同様のインピーダン
ス反転がはかれるのである。
本発明は電波シールの分野で歴史的に用いられ
ていたλ/4線路ではなく、λ/4未満線路でイ
ンピーダンス反転を実施するものである。この原
理を理解しやすくするために、解析結果の一部を
第4図a,b,cに示す。第4図は端を励振源
とし端を開放した伝送路の1部に、先端が短
絡された開孔を有する溝を設けている。溝は開
孔側より短絡側の溝幅を2倍にしている。点を
同一条件で励振し、溝の深さlTを変化させたと
き、伝送路内の電界は、第4図a,b,cのよう
に変化し、端に電波がとどかないのは第4図b
の場合、すなわち溝の深さlTが4分の1波長の約
80%のとき(λ/4未満線路)であり、それより
も長くても短くても(第4図a,cの場合)、第
4図bにくらべて電波がよく洩れる。これはl1=
l2=lT/2=λ/10.2、K=b2/b1=2を1≒ Ktanβl1・tanβl2に代入することで確認できよう。
ていたλ/4線路ではなく、λ/4未満線路でイ
ンピーダンス反転を実施するものである。この原
理を理解しやすくするために、解析結果の一部を
第4図a,b,cに示す。第4図は端を励振源
とし端を開放した伝送路の1部に、先端が短
絡された開孔を有する溝を設けている。溝は開
孔側より短絡側の溝幅を2倍にしている。点を
同一条件で励振し、溝の深さlTを変化させたと
き、伝送路内の電界は、第4図a,b,cのよう
に変化し、端に電波がとどかないのは第4図b
の場合、すなわち溝の深さlTが4分の1波長の約
80%のとき(λ/4未満線路)であり、それより
も長くても短くても(第4図a,cの場合)、第
4図bにくらべて電波がよく洩れる。これはl1=
l2=lT/2=λ/10.2、K=b2/b1=2を1≒ Ktanβl1・tanβl2に代入することで確認できよう。
特性インピーダンスを不連続にする考え方は以
下のとおりである。
下のとおりである。
本発明はシール装置の溝部を一方を接地導体と
し間隙寸法b離して幅寸法aの導体板を配置した
詳細には溝開孔部側の幅をa1間隙をb1実効誘電率
をεeffとし、溝短絡部側の幅をa2間隙をb2とした
構成で特性インピーダンスの比Kを次式で計算
し、 Kの値を1より大きくなるようにすることで特性
インピーダンスを不連続にする工夫をしている。
し間隙寸法b離して幅寸法aの導体板を配置した
詳細には溝開孔部側の幅をa1間隙をb1実効誘電率
をεeffとし、溝短絡部側の幅をa2間隙をb2とした
構成で特性インピーダンスの比Kを次式で計算
し、 Kの値を1より大きくなるようにすることで特性
インピーダンスを不連続にする工夫をしている。
実際の応用にあたつては、溝カバーのスペース
(Top1)や折り曲げ補強スペース(lx1)を設け
ることが少なくない。これらは原理説明をした場
合にくらべ電波の乱れが発生し上式通り計算した
寸法から多少ずれるものである。ずれの内容を以
下に示す。
(Top1)や折り曲げ補強スペース(lx1)を設け
ることが少なくない。これらは原理説明をした場
合にくらべ電波の乱れが発生し上式通り計算した
寸法から多少ずれるものである。ずれの内容を以
下に示す。
Top1の寸法を2mmにした場合とlx1を5〜6mm
にした場合の例を示す。
にした場合の例を示す。
第5図は915MHzのシール装置検討例で、Top1
の寸法で溝の深さlTが変化する関係を示す。
Top1の寸法を1〜3mmにするとlTは1〜6mm深
くなる。
の寸法で溝の深さlTが変化する関係を示す。
Top1の寸法を1〜3mmにするとlTは1〜6mm深
くなる。
第6図は、2450MHzのシール装置の検討例で
Top1=2mmと固定し補強スペース(lx1)で溝の
深さlTが変化する関係を示す。スペースlx1を2
〜6mmにすることで溝の深さlTは1〜3mm深くな
る。
Top1=2mmと固定し補強スペース(lx1)で溝の
深さlTが変化する関係を示す。スペースlx1を2
〜6mmにすることで溝の深さlTは1〜3mm深くな
る。
図面に基づき実施例の詳細を説明する。
第7図は電子レンジの斜視図でパツチング板2
1を有するドア22が本体カバー23で覆われた
本体に装着されている。本体には操作パネル24
が設けられドア把手25は上記ドアに装着されて
いる。第8図には第7図のA―A線断面図、第9
図には溝部を構成する導体部材の斜視図を示す。
加熱室26を囲う本体27は前面開口部を有す
る。前面開口部を覆うドア22はドア板28の外
周縁に導体片29を取り付け、溝30を構成して
いる。溝の開孔部は溝カバー31で覆われ、ドア
22の外側をドアカバー32が覆つている。溝3
0の開孔部側は33、短絡端側は34で示され
る。
1を有するドア22が本体カバー23で覆われた
本体に装着されている。本体には操作パネル24
が設けられドア把手25は上記ドアに装着されて
いる。第8図には第7図のA―A線断面図、第9
図には溝部を構成する導体部材の斜視図を示す。
加熱室26を囲う本体27は前面開口部を有す
る。前面開口部を覆うドア22はドア板28の外
周縁に導体片29を取り付け、溝30を構成して
いる。溝の開孔部は溝カバー31で覆われ、ドア
22の外側をドアカバー32が覆つている。溝3
0の開孔部側は33、短絡端側は34で示され
る。
各導体片で構成される導線路35は開孔部線幅
a1、短絡側線幅a2のものをピツチPで周期配置し
た例を示している。
a1、短絡側線幅a2のものをピツチPで周期配置し
た例を示している。
溝の特性インピーダンスの比Kはこの場合、K
=a1/a2×√eff(>1)となり、溝の深さlが周波 数の4分の1よりも短い寸法でインピーダンス反
転できるのである。溝の外周縁に導体片29を設
けているだけの構造で、その他の金属片がないた
め、溝のチヨーク効果が乱される要因が少ない構
成となつている。
=a1/a2×√eff(>1)となり、溝の深さlが周波 数の4分の1よりも短い寸法でインピーダンス反
転できるのである。溝の外周縁に導体片29を設
けているだけの構造で、その他の金属片がないた
め、溝のチヨーク効果が乱される要因が少ない構
成となつている。
第10図a,bには本発明の他の実施例を示
す。第9図に対応させて、同じ符号をつけてあ
る。第10図aでは短絡部側の導線路を1本にし
た例である。第10図bは、導体片を構成するの
に1枚の板を凸凹に折り曲げる例を示す。
す。第9図に対応させて、同じ符号をつけてあ
る。第10図aでは短絡部側の導線路を1本にし
た例である。第10図bは、導体片を構成するの
に1枚の板を凸凹に折り曲げる例を示す。
この電波シールの構成は915MHzの電子レンジ
のみならず、2450MHzの電子レンジの電波シール
装置及びその他の電波シール装置の小型化に用い
ることができるのは言うまでもない。
のみならず、2450MHzの電子レンジの電波シール
装置及びその他の電波シール装置の小型化に用い
ることができるのは言うまでもない。
電波シール装置の構成は板金を折り曲げて構成
する以外にプラスチツク樹脂にメツキすることに
よつて構成しても同等の効果が得られる。
する以外にプラスチツク樹脂にメツキすることに
よつて構成しても同等の効果が得られる。
発明の効果
本発明によると実施例からも明らかなように発
明の目的である電波シール装置の小型化が可能で
あることに加えて次の効果がある。
明の目的である電波シール装置の小型化が可能で
あることに加えて次の効果がある。
(1) 溝部の外周縁側壁面が2重構造にしているの
で、じようぶなシール装置が提供できる。
で、じようぶなシール装置が提供できる。
(2) 構成がドア板に導体片を取り付けるという簡
単なもので小型であるので低コスト化につなが
る。
単なもので小型であるので低コスト化につなが
る。
(3) ドアの外観はドアカバーで覆うことで美しく
仕上げることができる。
仕上げることができる。
(4) 溝の深さが使用周波の4分の1波長に限定さ
れないので、デザインや強度を考慮した設計が
容易である。
れないので、デザインや強度を考慮した設計が
容易である。
第1図、第2図a,b、第3図は従来の電波シ
ール装置の断面図、第4図a,b,cは本発明の
一実施例の電波シール装置の溝部の電界解析図、
第5図a,b,c、第6図a,b,cは寸法計算
誤差要因を説明する断面図、正面図、特性図、第
7図は本発明の一実施例における電波シール装置
を用いた電子レンジの斜視図、第8図は同装置の
断面図、第9図は同装置の要部斜視図、第10図
a,bは本発明の他の実施例の斜視図である。 22……ドア、27……本体、29……導体
片、30……溝、35……導線路、l……溝の深
さ。
ール装置の断面図、第4図a,b,cは本発明の
一実施例の電波シール装置の溝部の電界解析図、
第5図a,b,c、第6図a,b,cは寸法計算
誤差要因を説明する断面図、正面図、特性図、第
7図は本発明の一実施例における電波シール装置
を用いた電子レンジの斜視図、第8図は同装置の
断面図、第9図は同装置の要部斜視図、第10図
a,bは本発明の他の実施例の斜視図である。 22……ドア、27……本体、29……導体
片、30……溝、35……導線路、l……溝の深
さ。
Claims (1)
- 1 開口部を有し電波が供給される本体を設け、
この本体の前記開口部を開閉自在に覆うドアを設
け、前記本体とドアとが対向する部分の少なくと
も一方に1つの溝を設け、前記溝の外周縁側壁面
は逆U字状に折り曲げられた導体片群で構成さ
れ、前記導体片をそれぞれ溝の長手方向に間隔を
おいて配置することにより導線路を構成し、前記
溝内で誘電率、導線路幅、溝幅のうち少なくとも
いずれか1つを変化させることにより溝の深さを
使用波長の4分の1未満でインピーダンス反転さ
せた電波シール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17731083A JPS6070690A (ja) | 1983-09-26 | 1983-09-26 | 電波シ−ル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17731083A JPS6070690A (ja) | 1983-09-26 | 1983-09-26 | 電波シ−ル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6070690A JPS6070690A (ja) | 1985-04-22 |
JPS6316875B2 true JPS6316875B2 (ja) | 1988-04-11 |
Family
ID=16028742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17731083A Granted JPS6070690A (ja) | 1983-09-26 | 1983-09-26 | 電波シ−ル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6070690A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6091592A (ja) * | 1983-10-25 | 1985-05-22 | 松下電器産業株式会社 | 電波シ−ル装置 |
JPS6091591A (ja) * | 1983-10-25 | 1985-05-22 | 松下電器産業株式会社 | 電波シ−ル装置 |
KR100574857B1 (ko) * | 2003-10-01 | 2006-04-27 | 엘지전자 주식회사 | 오븐 도어의 전자파 차폐 장치 |
-
1983
- 1983-09-26 JP JP17731083A patent/JPS6070690A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6070690A (ja) | 1985-04-22 |