JPS6316390B2 - - Google Patents

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JPS6316390B2
JPS6316390B2 JP7502480A JP7502480A JPS6316390B2 JP S6316390 B2 JPS6316390 B2 JP S6316390B2 JP 7502480 A JP7502480 A JP 7502480A JP 7502480 A JP7502480 A JP 7502480A JP S6316390 B2 JPS6316390 B2 JP S6316390B2
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JP
Japan
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arabinose
xylidine
ribityl
ribose
solution
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Application number
JP7502480A
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English (en)
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JPS55164699A (en
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Uorufu Rudorufu
Raifu Furitsutsu
Uitoman Rorufu
Butsuke Yurugen
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Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
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Publication date
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Publication of JPS6316390B2 publication Critical patent/JPS6316390B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/40Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a carboxyl group including Peroxycarboxylic acids
    • C12P7/58Aldonic, ketoaldonic or saccharic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D475/00Heterocyclic compounds containing pteridine ring systems
    • C07D475/02Heterocyclic compounds containing pteridine ring systems with an oxygen atom directly attached in position 4
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H3/00Compounds containing only hydrogen atoms and saccharide radicals having only carbon, hydrogen, and oxygen atoms
    • C07H3/02Monosaccharides

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はD−グルコースを原料とするリボフラ
ビンの新しい製造方法に関する。
種種のリボフラビン製造方法が知られている。
通常、大規模な工業的規模で行なわれる製造方法
は原料物質としてD−グルコースを使用し、これ
をD−アラボン酸に酸化し、D−アラボン酸をD
−リボン酸にエピマー化し、そしてD−リボン酸
を次にD−リボノラクトンに変換し、これをアマ
ルガム還元することによりD−リボースを形成
し、D−リボースをキシリジンリボシドを経てN
−D−リビチル−3,4−キシリジンに水素添加
することによりなる。リボフラビンは次にN−D
−リビチル−3,4−キシリジンをジアゾ化アニ
リンおよびバルビツール酸と反応させることによ
り生成できる。
この方法のD−グルコースからN−D−リビチ
ル−3,4−キシリジンまでの工程の収率は約20
〜23%である。この収率はD−グルコースから出
発するリボフラビンの総合収率が理論値の15〜16
%であることを示す。この比較的貧弱な総合収率
以外に、この方法はまたD−アラボン酸からD−
リボン酸へのエピマー化工程に欠点があり、この
工程で複雑な精製が必要な多くの樹脂状副生成物
が生成される。しかしながら、アマルガム還元は
特に重要な問題を提供する。すなわち大量の水銀
を使用する場合に、生成物および廃棄物の両方が
水銀を含有しないように多大の労力を払わねばな
らない。
従つて、水銀の使用を避けた方法がすでに提案
されている。すなわち、この方法ではD−リボン
酸またはD−リボノラクトンを3,4−キシリジ
ンまたは4−ニトロ−1,2−キシレンの存在下
に1段階でN−D−リビチル−3,4−キシリジ
ンに水素添加できる。しかしながら、この方法は
水素添加が約250〜300バールの圧力下に進行する
ため非常に資本投資の大きい高圧水素添加装置を
必要とする。中間工程を省略できるにもかかわら
ず、また高い経費にもかかわらず、この方法のD
−グルコースから出発するN−D−リビチルキシ
リジンの収率は多くて35%にすぎず、これはリボ
フラビンの収率を25%より少なくしてしまう。
さらにまた、適当な微生物を用いる微生物学的
方法で発酵によりD−グルコースから直接にD−
リボースを作り、D−リボースから次に慣用の方
法でN−D−リビチル−キシリジンおよびリボフ
ラビンを得る方法が提案されている。この経路は
利点も有するが、複雑である上障害を受け易い生
化学的方法を大規模な工業的規模で実施する場合
この方法の利点を損う大きな困難を予想しなけれ
ばならない。
さらに、この方法のD−グルコースから出発す
るN−D−リビチル−キシリジンの収率はまた約
34%にすぎず、これはリボフラビンの収率を約24
%にしてしまう。
従つて、多大の投資をすることなく、安価な原
料物質を使用し且つ環境を汚染する高度に毒性の
反応剤を使用せずに実施できる簡単な反応により
純粋な生成物を良好な収率で導く、リボフラビン
の製造方法を開発しようとする目的が存在する。
この目的が本発明により達成された。
驚くべきことに、本発明により完全に新規な経
路が発見された。この方法は原料として同様にD
−グルコースを使用するが、アラボン酸およびリ
ボン酸を経由せずに、グルコン酸およびアラビノ
ースを経てN−D−リビチル−3,4−キシリジ
ンおよびD−リボースを生成する方法であり、公
知方法の欠点を回避でき、公知方法よりも高い収
率でリボフラビンを生成させる。これは本発明に
よる方法の個別の諸工程がそれぞれ既知であると
いうことから驚くべきことである。しかしなが
ら、この個々の反応の厳密な組合せが総合的に有
利な成果を導くであろうことは、比較的大規模で
有利な方法によりこの重要な生成物を製造するた
めに多くの試みがなされていたにもかかわらず、
予想されえなかつたのである。特に、すでに非常
に有利であつた綜合的概念がこの組合せの多数の
個個の工程についてなされた発明性ある改良によ
りさらに改善できたことは予想もできなかつた。
従つて、本発明は(a)D−グルコースをD−グル
コン酸またはアルカリ金属グルコン酸塩に酸化
し、(b)こうして得られたグルコン酸塩を次亜塩素
酸塩の作用によりD−アラビノースに変換し、(c)
D−アラビノースをモリブデン−VI化合物でD
−リボースに変換し、(d)D−リボースをニトロキ
シレンまたはキシリジンの存在下に水素添加し、
(e)生成するN−D−リビチル−3,4−キシリジ
ンを1−D−リビチルアミノ−3,4−ジメチル
−6−フエニルアゾベンゼンに変換するに必要な
相当するジアゾニウム塩で処理し、次に(f)このア
ゾ化合物をバルビツール酸との反応によりリボフ
ラビンに変換することを継続して行うことを特徴
とする、リボフラビンの製造方法に関する。
本発明の方法は個々の工程を困難を伴うことな
く安価で非毒性の反応剤を使用して実施でき、そ
していくつかの工程で中間体生成物の単離を収率
に損失を与えることなく実施できるので最終生成
物が多大の労力の消耗および多大の投資を要せず
に得られるという驚くべき利点を有する。
しかも、従来既知の方法により得られた収率以
上の非常に良好な収率が達成されることは特に驚
くべきことである。すなわち、本発明による方法
によれば、N−D−リビチル−キシリジンがD−
グルコースから出発して約40%の収率で得られ、
この収率はD−グルコースに基づきほぼ30%のリ
ボフラビン収率に相当する。
既知の方法の場合と同様に、容易に入手できる
安価なD−グルコースを本発明方法の実施に原料
物質として使用できる。D−グルコン酸はD−グ
ルコースから発酵的酸化、化学的酸化または電気
化学的酸化による公知の方法により90%以上の非
常に高収率で得ることができる。このような方法
の概略はたとえばInd.Eng.Chem.11、370〜372頁
(1972年)に見出すことができる。
発酵的酸化を行なうと好ましい。このために
は、D−グルコースを、たとえばアセトバクテ
ル・サブオキシダンス(Acetobacter
suboxydans)のような適当な細菌種で、無菌条
件下に発酵容器中の栄養剤を加えた水性溶液中に
おいて、混合物を通気し、生成した酸を塩基(好
ましくは層水酸化ナトリウム溶液)で中和しなが
ら、糖についての試験が陰性の結果になるまで、
すなわち全てのグルコースが反応したことを示す
まで処理する。この酸化は容器の大きさおよび細
菌種に依存するが約10〜40時間後に終了する。こ
のようにしてほとんど定量的収率で得られた約20
%濃度のグルコン酸塩溶液を後続のアラビノース
への酸化に直接使用できる。
驚くべきことに、グルコン酸塩(好ましくはグ
ルコン酸アルカリ金属塩)のアラビノースへの次
亜塩素酸塩を用いるそれ自体既知の酸化が、この
酸化を高いグルコン酸塩濃度および高温で行なう
と実質的に改善できることが判つた。この発見は
実に意外なことであり、グルコン酸塩を次亜塩素
酸塩によりアラビノースに酸化できることはJ.
Amer.Chem.Soc.、81巻、5190頁(1959年)から
確かに公知であるが、次亜塩素酸塩が不安定性で
あるため、この方法は非常に稀薄な溶液で、比較
的低温度でしか実施できなかつた。すなわち理論
量の約2.5倍の次亜塩素酸塩を使用すると、酸化
は20〜30時間にわたり進行して約40%の収率しか
与えない。
驚くべきことに、本発明による方法では高温度
を使用することによりこの収率の2倍の収率が達
成できるばかりでなく、さらにまた反応を非常に
高い濃度で実施できる。本発明による方法ではま
た約20〜30時間の反応時間を約10〜60分間に短縮
できるので、本発明による方法により空間/時間
収率が10倍改善される。この事実はこの処理条件
下にアラビノースが次亜塩素酸塩との急速な反応
においてそれ自体がさらに酸化されるかまたは分
解する点からも特に驚くべきことである。大規模
な工業的規模での迅速な変換および生産を可能に
するこれらの条件においてすらも、本発明による
方法では従来既知の反応に比較して上記の酸化剤
が一層良好に利用される。実際に、本発明による
反応では、既知の反応で2.5当量の酸化剤を用い
るのに比べて約1.0〜1.5当量一般に1.1〜1.2当量
の酸化剤が必要なだけである。
このような驚くほど有利な処理条件を達成でき
るために、特に純粋な原料が必要なわけではな
い。原料として使用するグルコン酸ナトリウム塩
は発酵的酸化、化学的酸化または電気化学的酸化
により慣用の手段で良好な収率でD−グルコース
から得ることができる。こうして得られたグルコ
ン酸塩溶液は問題なしに直接使用でき、この方法
はまた有利に使用できる。たとえば、グルコース
の既知の醗酵の場合に、約20〜35%のグルコン酸
塩溶液が得られるので、この溶液をその先の反応
に直接使用するのが有利であるが、さらに高い濃
度の溶液もそれ自体使用できる。
このグルコン酸塩溶液を約30ないし約90℃、好
ましくは約50〜70℃の上昇温度にし、約4〜6、
特に約4.5〜5.5のPH値に酸、好ましくは鉱酸、特
に塩酸で調節する。
グルコン酸を酸化するには、比較的濃縮された
次亜塩素酸塩溶液を仕込み、この反応溶液のPH値
を同時に酸、好ましくは塩酸の添加により一定に
維持する。特に酸溶液中で塩素を発生して極めて
容易に分解するか、または中性溶液中で塩素酸塩
と塩化物とに不均衡化する次亜塩素酸塩の既知の
不安定性にもかかわらず、本発明の酸化反応はこ
れらの分解反応と明白に対抗でき、しかも低温お
よび低濃度で進行する既知の反応と比較して次亜
塩素酸塩に関してむしろ一層良好な収率すらも達
成できる。一般に、1.1〜1.2当量の酸化剤を使用
する。
次亜塩素酸溶液はその添加が約10〜60分間、好
ましくは約30分間以内に終るような速度で計量装
入する。次亜塩素酸塩溶液をさらに長い時間にわ
たつて計量装入しうることは勿論であり、非常に
大型のバツチの場合に全く不可避であることもあ
る。しかしながら、一般にできるだけ短時間で操
作することになろう。その後、この混合物をさら
に短時間、過剰の次亜塩素酸塩が消失するまでか
きまぜ、次にD−アラビノースを慣用の方法で単
離できる。D−グルコースから得られた醗酵溶液
を使用した場合でも、D−グルコースに基づき約
70〜75%のD−アラビノース収率が達成される。
このD−アラビノースまでの新規で有利な合成
経路は本発明の自主的発明性の一面を示してい
る。
D−アラビノースを単離するには、反応溶液を
濃縮することが知られており、この際塩化ナトリ
ウムの大部分が沈殿し、分離除去できる。次に残
存量のイオン性成分をイオン交換により溶液から
除去する。
特に、本発明の主題である特に有利な方法で
は、電気透析により反応溶液からイオン成分を分
離除去する。この操作は実質的な技術的利点を提
供する。すなわち、たとえばイオン交換体の再生
のために別に必要とする多量の化学薬品を節約で
きる。電気透析操作中に、イオン成分が水和物シ
エルとともに交換膜を通つて移動するので多量の
水が反応溶液から同時に除去されることはまた驚
くべき利点である。いずれにしても反応溶液を濃
縮してアラビノースを得なければならないから、
これにより多量のエネルギーが節約される。濃縮
された溶液を次に、たとえばメタノールとかきま
ぜることにより抽出すると非常に純粋なD−アラ
ビノースが高収率で得られる。回収されたグルコ
ン酸塩を再使用すると、すでに非常に高い総合収
率をさらに増加できる。
こうして得られたD−アラビノースはモリブデ
ン酸またはその他のモリブデン−VI化合物によ
る触媒作用により、それ自体公知の方法でD−ア
ラビノースとD−リボースを約3:1の割合で含
有し、さらにまたD−リキソースおよびD−キシ
ロース並びにその他の副生成物をまた含有するエ
ピマー混合物に変換できる。このエピマー混合物
中のこれらの物質はクロマトグラフイ法により分
離できることもまた知られている。しかしなが
ら、このような操作は多大な労力の消耗と投資を
要するためD−リボースの工業的大規模での製造
には全く不適当である。後続のリボフラビン生成
反応だけに望まれるD−リボースはエピマー混合
物の小割合しか占めないが、このリボース生成経
路は製造方法全体に対しそれでも非常な利点を有
するということは驚くべきことである。一方、こ
のエピマー混合物に主成分として存在するD−ア
ラビノースはエピマー混合物から非常に簡単な方
法でほとんど完全に分離できる。他方、意外なこ
とには、D−アラビノースをモリブデン酸または
その他のモリブデン−VI化合物の触媒作用によ
りエピマー化することによつて得られ、概ねD−
アラビノースを分離した後でペントースすなわち
D−リボース、D−アラビノース、D−キシロー
スおよびD−リキソース並びにその他の副生成物
から構成されるエピマー混合物をニトロキシレン
またはキシリジンの存在下における接触水素添加
に直接有利に使用できることが見出された。驚く
べきことに、生成する反応混合物の結晶化により
純粋なN−D−リビチル−3,4−キシリジンを
得ることができる。このことは形成されるペンチ
チル−キシリジンの構造が極めて類似しているこ
とから、リビチル−、アラビチル−、キシリチル
−およびリキシチル−キシリジンが晶出すること
が予想されることから驚くべきことである。この
ような場合には高価な精製工程によらなければこ
の混合物から所望のリビチル−キシリジンを単独
で、純粋な形で得ることはできない。従つてこの
工程はまた本発明の特に有利な発明性の一面を示
している。
詳細に言えば、この操作工程はアラビノースを
水に溶解し、触媒を上昇温度で加える方法で行な
う。アラビノースの濃度に限界はないが、できる
だけ高い、たとえば約10〜20%重量%濃度の溶液
を使用すると、現存装置を良好に使用できる。グ
ルコン酸塩酸化から得られた溶液を、アラビノー
スを単離することなく使用することもできる。こ
の溶液を約80〜100℃の温度に加熱し、触媒、た
とえばモリブデン酸をアラビノースに基づき約1
重量%加える。この際、PHを約3に合せると有利
である。エピマー平衡は触媒量が増加するほど、
そして温度が高くなるほど迅速に確立される。約
90〜95℃の温度およびモリブデン酸の1重量%の
触媒濃度において、平衡状態は約2時間後に達す
る。換言すれば、この状態で4種のペントースす
なわちアラビノース、リボース、リキソースおよ
びキシロースの混合物、さらに或る割合の分解生
成物および酸化生成物が存在する。反応中に装置
を窒素のような不活性ガスでフラツシユして過度
の割合の酸化生成物の生成を避けることができ
る。
反応が終了した時点で、触媒を溶液から、たと
えばイオン交換体の作用により除去する。溶液を
次に濃縮(好ましくは減圧下に)する。この反応
混合物中に存在するアラビノースの大部分はメタ
ノールまたは好ましくはエタノールのような低級
アルコールの添加により結晶化でき、純粋な形で
分離採取でき、別のバツチに使用できる。このこ
とはまた本発明の有利な一面である。
約75%の程度までのD−リボース、10%の程度
までのD−アラビノース、約5%の程度までのD
−キシロースおよびD−リキソース、および約10
%の程度までの副生成物からなる固体約10〜20%
を含有する母液から、カルシウムイオンまたはバ
リウムイオンを負荷した陽イオン交換体上でのク
ロマトグラフイにより、リボースを得ることがで
きる。
しかしながら、本発明による方法ではこの高価
なD−リボースの純粋な形での製造を省略でき、
その代りに母液を4−ニトロ−o−キシリレンま
たは3,4−キシリジンの存在下における接触水
素添加に直接使用できる。この水素添加を行なう
には、母液をさらに水性アルコールで稀釈し、当
量(ペントースの総量に基づく)の4−ニトロ−
1,2−キシレンを加える。
水素添加それ自体は日本特許出願昭39−6665号
に記載されているように、触媒としてラネーニツ
ケルを使用し、約50〜100バールの水素圧下で実
施できる。約60〜80℃の水素添加温度において、
この反応は約30〜60分後に終了する。触媒を除去
し、溶液を濃縮した後に、この濃縮液を冷却する
と純粋なN−D−リビチル−3,4−キシリジン
が晶出する。従来既知の方法では専らニツケルに
よる接触水素添加が使用されてきたが、この水素
添加をまた木炭上パラジウムを使用し、約3バー
ルの低い水素圧下で非常に有利な方法で実施でき
ることが判つた。この場合にはまた、水素添加を
水と低級アルコールとの混合物中において、約50
〜80℃の上昇温度で実施でき、水素吸収は約2〜
3時間後に終了する。その収率は高圧水素添加の
収率に匹敵する。しかしながら、一方で水素添加
用装置が極めて安価であり、他方で触媒を定量的
に回収できて再使用できるという利点がある。こ
のため排出液からニツケルイオンを除去する後精
製を省略できる。過により触媒を分離除去した
後に、溶液を冷却すると純粋なN−D−リビチル
−3,4−キシリジンが高収率で、純粋な形で得
られる。
N−D−リビチル−3,4−キシリジンはその
他既知のリボフラビン合成経路がこの化合物を経
由することから、リボフラビン合成の基本的重要
生成物であると考えられる。この中間体生成物の
リボフラビンへの変換は、周知のように、このリ
ビチルキシリジンとベンゼンジアゾニウム塩との
カツプリングおよび手続いてこのアゾ化合物とバ
ルビツール酸とを反応させることにより行なう。
これらの反応は既知である。これらの操作の概要
は、たとえばKirk−Othmer、Encyclopaedia of
Chemical Technology、17巻(1968年)、451頁
に見出すことができる。
一般にフエニルジアゾニウム クロライドをN
−D−リビチルキシリジンの酸性の水溶液または
水性アルコール溶液または懸濁液に低温で加え、
生成されたアゾ化合物を単離する。後続の酢酸溶
液中におけるバルビツール酸との反応はアニリン
を脱離させ、リボフラビンを生成させる。この生
成物は場合により塩酸水溶液に溶解し、この溶液
を過酸化水素で処理し、次に水で生成物を沈殿さ
せることによりさらに精製することもできる。
本発明による方法のD−グルコースから出発す
る総合収率は既知の方法で達成された方法よりも
高い。従つて、本発明による方法は非常に価値の
あるリボフラビンの新しい製造方法を提供する。
例 1 (a) D−グルコースのD−グルコン酸ナトリウム
への変換 D−グルコース・H2O1.5Kg、トウモロコシ
浸出物乾燥物質10g、リン酸2水素アンモニウ
ム塩10g、リン酸2水素カリウム塩10gおよび
硫酸マグネシウム5gを含有し、6.5のPH値を
有する無菌水溶液10に、醗酵容器中で30℃の
温度においてアセトバクテル・サブオキシダン
ス(Acetobacter suboxydans)ATCC621の
振とう培養物を接種し、この混合物をかきまぜ
ながら通気する。水酸化ナトリウム溶液の計量
添加によりPH値を5.5〜6.0に維持する。約40時
間後に、グルコースの全部がグルコン酸塩に変
換された時点で、この混合物を冷却し、遠心分
離処理する。遠心分離された溶液の蒸発濃縮に
より結晶形のグルコン酸ナトリウムが90%以上
の収率で得られる。
(b) D−グルコン酸ナトリウムのD−アラビノー
スへの変換 水872ml中のD−グルコン酸ナトリウム218g
の溶液、または例1(a)からの醗酵溶液の相当量
を60℃に加熱し、次に活性塩素含量16%(重
量/容量)を有する次亜塩素酸ナトリウム溶液
532mlをこの温度で加える。この際、濃塩酸約
80mlを同時に添加してPH値を4.5〜5.0に一定に
保持する。この溶液を次に電気透析し、電解質
を除く。このためには、溶液を500cm2の有効膜
面積を有する電気透析セルを通してポンプで循
環させる。この電気透析は5ボルトの電圧およ
び5アンペアの電流で約24時間、アラビノース
溶液が塩化物およびイオン性副生成物を完全に
含有しなくなるまで行なう。溶液を蒸発濃縮
し、残留物をメタノールでかきまぜながら抽出
すると、D−アラビノース結晶110g(73%)
が得られる。
(c) D−アラビノースのD−リボースへの変換 水500ml中のD−アラビノース100gの溶液ま
たは例1(b)からのアラビノース溶液の相当量
を、装置を窒素でフラツシユしながら、92℃に
加温し、次にモリブデン酸(大部分がモリブデ
ン酸アンモニウムからなる市販品位のもの)1
gとともに1〜2時間かきまぜる。その後、触
媒を電気透析により、またはイオン交換(強酸
性および弱塩基性交換体)により除去する。こ
の溶液を約10%の水を依然として含有するシロ
ツプに濃縮し、このシロツプをエタノール200
mlとともにかきまぜることにより抽出する。こ
うしてD−アラビノース70gが晶出し、これは
分離して再使用する。
D−リボース約21g、D−アラビノース3
g、D−リキソースとD−キシロースとの混合
物3gおよび他の生成物3gを含有する水性ア
ルコール母液をカルシウムイオンまたはバリウ
ムイオンを負荷した陽イオン交換体上でクロマ
トグラフイ処理し、D−リボースを純粋な形で
得る。
(d) D−リボースのN−D−リビチル−3,4−
キシリジンへの変換 例1(c)からのアルコール性母液を同量の水で
稀釈し、そのPHを酢酸ナトリウムおよび酢酸5
gで5.8に調整する。4−ニトロ−o−キシレ
ン30gおよび含水ラネーニツケル15gを加え、
この混合物を80℃に加温し、50バールの水素圧
下で0.5時間、水素添加を行なう。触媒を去
し、アルコールの幾分かを蒸発させてから、冷
却するとN−D−リビチル−3,4−キシリジ
ン30gが晶出する。
この母液を蒸発濃縮し、残留物を10%塩酸で
かきまぜながら抽出し(この際、易溶性のリビ
チルキシリジンの塩酸塩だけが溶解する)、次
にこの溶液を中和し、残留物を分離採取し、N
−D−リビチル−3,4−キシリジンを晶出さ
せることにより、さらにN−D−リビチル−
3,4−キシリジンを得ることができる。
(e) N−D−リビチル−3,4−キシリジンの1
−D−リビチルアミノ−3,4−ジメチル−6
−フエニルアゾベンゼンへの変換 アニリン616g、水1320mlおよび37%塩酸
1732mlよりなる−5℃に冷却した懸濁液に水
1140ml中の亜硝酸ナトリウム456gの溶液を1
時間にわたり加える。こうして得られたジアゾ
ニウム塩溶液をN−D−リビチル−3,4−キ
シリジン1532g、水2200ml、100%酢酸1800ml
および37%塩酸470mlを含有する懸濁液に最高
5℃の温度で1時間にわたつて注入する。この
際に、32%水酸化ナトリウム溶液を同時に加え
ることにより、PH値を1.5に定持する。次にこ
の混合物をしばらくかきまぜた後、そのPHを水
酸化ナトリウム溶液で3.5に合せ、沈殿した結
晶をこの混合物中で室温においてさらに数時間
かきまぜ、次に取する。粗生成物2564gが得
られ、この生成物はエタノールからの再結晶に
より精製できる。
(f) 1−D−リビチルアミノ−3,4−ジメチル
−フエニルアゾベンゼンのリボフラビンへの変
換 ジオキサン135mlおよび氷酢酸25ml中の粗製
1−D−リビチルアミノ−3,4−ジメチル−
6−フエニルアゾベンゼン〔例1(e)により得ら
れたもの〕35.9gおよびバルビツール酸21.6g
の溶液を16時間沸とうさせる。冷却した後に、
沈殿したリボフラビンを取し、50℃の水100
mlで洗い、次に乾燥させ、粗製リボフラビン
32.7gを得る。
粗製リボフラビン100gを37%塩酸130ml、水
29mlおよび35%過酸化水素7.1mlに50℃で溶解
し、過した溶液を水1144mlとともに90〜100
℃で1時間加熱する方法により生成物を精製で
きる。冷却した後に、生成物を取し、水380
mlおよびメタノール160mlで洗浄し、乾燥させ
ると、純粋なリボフラビン88.1gが得られる。
工程(a)〜(f)のD−グルコースに基づく総合収率
は理論量の28%である。
例 2 水素添加を(d)に記載の操作の代りに次のとおり
に行なう以外は例1と同様に操作する。
リボース約60%を含有する例1(c)からのエピマ
ー混合物5.243Kgおよび4−ニトロ−o−キシレ
ン5.442Kgの50%(重量/重量)水性メタノール
72中の溶液を約62℃の温度で3バールの水素圧
下に木炭上パラジウム触媒0.6Kgを用いて水素添
加する。約2.5時間後の水素吸収が終了した時点
で混合物を過し、液を0℃に冷却して結晶化
させる。遠心分離し、洗浄し、次に乾燥させた後
に、全量で4.2KgのN−D−リビチル−3,4−
キシリジンが得られる。
前記触媒は氷酢酸および水で洗浄した後に再使
用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)D−グルコースをD−グルコン酸またはグ
    ルコン酸アルカリ金属塩に酸化し、(b)こうして得
    られたグルコン酸塩を次亜塩素酸塩の作用により
    D−アラビノースに変換し、(c)D−アラビノース
    をモリブデン−VI化合物によりD−リボースに
    変換し、(d)D−リボースをニトロキシレンまたは
    キシリジンの存在下に水素添加し、(e)生成するN
    −D−リビチル−3,4−キシリジンを1−D−
    リビチルアミノ−3,4−ジメチル−6−フエニ
    ルアゾベンゼンに変換するのに必要な相当するジ
    アゾニウム塩で処理し、次に(f)このアゾ化合物を
    バルビツール酸との反応によりリボフラビンに変
    換することを継続して行うことを特徴とする、D
    −グルコースからN−D−リビチル−3,4−キ
    シリジンを経てリボフラビンを製造する方法。 2 D−グルコン酸を、4〜6のPH値、30〜90℃
    の温度および10〜40重量%のグルコン酸濃度にお
    いて約10〜20重量%の次亜塩素酸塩溶液中で迅速
    に計量装入することにより酸化することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項の方法。 3 アラビノースを含有する反応混合物をこのア
    ラビノースの単離前に電気透析することにより、
    イオン成分をほとんど含有しないものにすること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項の方法。 4 D−アラビノースをモリブデン−VI化合物
    と反応させてD−リボースおよびD−アラビノー
    スも含有するエピマー混合物を生成させ、そして
    このD−アラビノースの大部分をこのエピマー混
    合物から分離除去することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項の方法。 5 N−D−リビチル−3,4−キシリジンを生
    成させるために、D−アラビノースのエピマー化
    において得られたリボース−含有エピマー混合物
    を、そのD−アラビノースを概ね分離除去した後
    に、ニトロキシレンまたはキシリジンの存在下に
    水素添加し、そして前記N−D−リビチル−3,
    4−キシリジンを結晶化により得ることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項の方法。 6 前記の水素添加を50〜80℃の温度で、約3バ
    ールの水素圧下に木炭上パラジウム触媒を使用し
    て行なうことを特徴とする特許請求の範囲第4項
    の方法。
JP7502480A 1979-06-08 1980-06-05 Manufacture of riboflavin Granted JPS55164699A (en)

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DE19792923266 DE2923266A1 (de) 1979-06-08 1979-06-08 Verfahren zur herstellung von n-d-ribityl-3,4-xylidin

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