JPS6316377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は手動掃除機、さらに詳しくは床面上を
押して行くことにより、ブラシ状の掃除子が回転
して床面上のごみを集める手動掃除機に関するも
のである。

〔背景技術〕

従来のこの種の手動掃除機は、第１図に示すよ
うに、後部に把手１３を有した箱状のハウジング
６内に、周面に掃除毛１０が植設されたロール状
の掃除子８が収められたものであつて、この掃除
子８が床面に接してハウジング６の移動方向に沿
つて転動することにより、掃除子８後方のごみ受
け板９上へ床面上のごみを集めるようにしてい
た。しかるに、このものにあつては、縦横に目地
溝が形成された床面１を掃除するときに目地溝に
沿つてハウジング６を押して行くと、縦横の目地
溝のうちの一方の目地溝のごみはよく掃除できる
が、他方の目地溝のごみはよく掃除できないとい
うことがあつた。このため、従来は縦の目地溝に
沿つて掃除を行なつた後、横の目地溝に沿つて掃
除をする必要があり、同じ床面１を２度掃除する
という手間のかかるものであつた。

〔考案の目的〕

本考案は床面上で押すときに縦横の目地溝に関
係なく均等に掃除が行なえ、１度の掃除で十分に
掃除ができる手動掃除機を提供することにある。

〔考案の開示〕

本考案においては、ハウジングを押しやすくす
るために設けられた車輪の回転に連動して床面と
は略直交する回転軸の周りに回動する掃除手段を
設け、掃除手段を回転軸からその半径方向に突出
する軸の周りに回転する複数の掃除子と、各掃除
子間を覆うごみ受け板とで構成することにより、
掃除子が円を描くようにして床面上を偏りなく掃
くようにした構造が開示される。

本考案の実施例を以下、図面に基づいて説明す
る。本考案に係る手動掃除機は、床面１に接して
床面１と略平行な駆動軸２の周りに転動する車輪
３と、駆動軸２の回転に伴つて駆動され床面１に
略直交する回転軸４の周りに回転する掃除手段５
とがハウジング６に配備され、掃除手段５は回転
軸４からその半径方向へ放射状に突出した軸７を
中心に回転する複数の掃除子８と、各掃除子８間
を覆う形で配設されるごみ受け板９とを備え、掃
除子の周面には略全周に亘つて掃除毛１０が植設
され、ハウジング６を押すことにより、車輪３の
転動に伴つて掃除子８が回転するとともに、掃除
子８周面の掃除毛１０が床面１上のごみ１１をご
み受け板９上に運ぶものである。

第２図および第３図に示すように、駆動軸２の
両端部に車輪３が設けられ、車輪３はハウジング
６の両側面に突出する。車輪３は軸受１２によつ
てハウジング６に転動自在に保持される。ハウジ
ング６の後端には把手１３が設けられ、ハウジン
グ６を手押しできるようになつている。駆動軸２
の長手方向の中央部にはかさ歯車１４が固着さ
れ、このかさ歯車１４には、ハウジング６の中心
部に回動自在に保持された回転軸４に固着された
かさ歯車１５が噛合する。回転軸４は床面１に略
直交して上下方向に走り、回転軸４には掃除手段
５が固着される。掃除手段５は回転軸４に固着さ
れた回転盤１６と、回転盤１６からその半径方向
へ放射状に突出する軸７を中心に回転する４個の
掃除子８と、各掃除子８間に夫々配設されたごみ
受け板９とで構成される。軸７は回転盤１６に対
して回動自在となるように取着される。掃除子８
は周面の略全面に亘つて掃除毛１０が植設された
ものである。各掃除子８の軸７の外側端には夫々
ピニオンギア１７が固着されており、このピニオ
ンギア１７はハウジング６に固定された円形リン
グ状のラツクギア１８に噛合する。これにより、
回転盤１６が回転すると、ピニオンギア１７がラ
ツクギア１８上を転動し、それに伴つて掃除子８
が軸７を中心に回転するものである。すなわち、
把手１３を持つてハウジング６を押すと、車輪３
が床面１上を転動し、この車輪３の転動によつて
回転盤１６が回転し、それに伴つて掃除子８が軸
７を中心に回転するのである。掃除子８が回転す
ると、第４図に示すように、掃除子８周面の掃除
毛１０によつて床面１上のごみ１１がごみ受け板
９上に運ばれるのである。このように、掃除子８
が床面１と略平行な面内で床面１に略直交する回
転軸４の周りに回転しながら床面１のごみ１１を
集めるので、床面１上に形成された目地溝などの
方向とは無関係にごみ１１を集めることができ、
その結果、掃除作業が容易になるのである。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように、車輪の転動に伴つて床
面に略直交する回転軸の周りに回転する掃除手段
が設けられ、この掃除手段は回転軸の半径方向に
放射状に突出した軸を中心にして回転する掃除子
とごみ受け板とを備え、掃除子の周面に掃除毛が
植設されているので、掃除機を押すことによつて
車輪が床面上を転動し、この転動に伴つて掃除子
が床面に略平行な面に沿つて回転軸の周りに回転
しながら床面上のごみを掃除毛によつてごみ受け
板上へ運ぶことになり、その結果、床面上の目地
溝や傷の方向には関係なく床面上のごみを集める
ことができ、従来のように目地溝に沿つて掃除機
を動かす必要がなく、掃除作業が容易になるとい
う利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す一部切欠斜視図、第２図
は本考案の一実施例を示す外観斜視図、第３図は
同上の駆動系を示す概略平面図、第４図は同上の
動作説明図である。 １は床面、２は駆動軸、３は車輪、４は回転
軸、５は掃除手段、６はハウジング、７は軸、８
は掃除子、９はごみ受け板、１０は掃除毛、１１
はごみである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面に接して床面と略平行な駆動軸の周りに転
   動する車輪と、駆動軸の回転に伴つて駆動され床
   面に略直交する回転軸の周りに回転する掃除手段
   とがハウジングに配備され、掃除手段は回転軸か
   らその半径方向へ放射状に突出した軸を中心に回
   転する複数の掃除子と、各掃除子間を覆う形で配
   設されるごみ受け板とを備え、掃除子の周面には
   略全周に亘つて掃除毛が植設され、ハウジングを
   押すことにより、車輪の転動に伴つて掃除子が回
   転するとともに、掃除子周面の掃除毛が床面上の
   ごみをごみ受け板上に運ぶ手動掃除機。