JPS6316122Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリレーの封止孔に関するもので、その
目的とするところは構造が簡単で作業の容易なリ
レーの封止孔を提供するにある。

従来のリレーの封止孔は第１図に示すように、
カバー１とベース２からなる容器にリレー本体３
を収納し、リレー本体３に導電接続した端子３ａ
…をベース２の塑造成型時に埋設してベース２に
密着させて容器外方に突出させ、カバー１とベー
ス２の隙間をエポキシ樹脂のような経時後に硬化
する封止孔４を溶融した状態で充填して封止し密
封容器を形成する。この種のリレーはリレー本体
３を収納後外部の腐食性ガスで接点が汚染される
のを防止するため乾燥した空気或は不活性ガスを
孔２ａから注入してガス封入し、しかる後孔２ａ
に蓋５をのせてふさぎ、前述の封止材４を蓋５の
上に流し込んで充填し、封止孔としたものであ
る。

かかる従来のリレーの封止孔にあつては蓋５に
より封止材４が容器内に流入しないようにできる
が、反面蓋５を必要とし、組立作業において孔２
ａに乗せることを要し、従つて構造が複雑でかつ
作業が面倒であつた。

本考案はかかる従来の欠点に鑑み、その改善の
ためなしたるものである。

以下本考案リレーの封止孔の実施例を第１図従
来例との同一個所に同一符号を付した第２図ａ、
ｂを参照して説明する。

箱形のカバー１の口縁にベース２を嵌合し、ベ
ース２に塑造成形時に埋設した端子３ａ…と導電
接続したリレー本体３をカバー１内に収納してあ
る。

カバー１とベース２間はエポキシ樹脂の如き熱
硬化性樹脂で粘性質の液状を充填し、経時後硬化
させて封止してある。

ベース２にはガス注入に経済的な生能能率上充
分でかつベース２の塑造成形上最も細い封止孔２
ａが設けてあり、この封止孔２ａのベース２の内
方には斜面部２ｂが設けてある。乾燥した空気ま
たは不活性ガスを封止孔２ａに注入後、この封入
孔２ａにベース２の外方側から前述の封止材４を
充填すると、封止孔２ａの体積より多い余分な封
止材４は、その粘性に打勝つ重力の作用で封止孔
２ａを降下するが、封止孔２ａ内を降下した封止
材４は第２図ｂに示すように、封止材４そのもの
の表面張力と粘性の作用で傾斜部に沿つておおき
くひろがり、硬化中の封止材４の膨張、収縮があ
つても封止材４が落下することはない。

従つて封止材４の充填量に多少の変動があつて
も容器内に落下しにくく、封止作業が容易で、ま
た封止材４の粘性に変動があつても落下しにくい
ので、封止材４のポツトライフが延長でき、経済
的に封止材が使用できる。

以上説明したように本考案リレーの封止孔によ
れば、リレー本体３を密封容器に収納すると共に
前記容器に貫通して設けた孔２ａを通してガス封
入後封止するリレーの封止孔において、前記封止
孔２ａの口縁の容器内方側に斜面部２ｂを設け、
この斜面部２ｂで封止孔を封止する経時硬化性粘
質液状の合成樹脂製の封止材を保持してなること
を特徴とする構成としており、封止孔２ａに充填
された液状封止材４は硬化するまでの間斜面部２
ｂに粘着して保持され、封止材４が容器内に落下
せず、従来のような蓋部材や蓋組立作業が要せ
ず、構造が簡単でかつ製造の容易なリレーの封止
孔を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断面図である。第２図
ａ，ｂは本考案リレーの封止孔の実施例を示し、
第２図ａは縦断面図、第２図ｂは第２図ａの要部
拡大図である。 １……カバー、２……ベース、３……リレー本
体、４……封止材、２ａ……封止孔、２ｂ……斜
面部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リレー本体を密封容器に収納すると共に前記容
   器に貫通して設けた孔を通してガス封入後封止す
   るリレーの封止孔において、前記封止孔の口縁の
   容器内方側に斜面部を設け、この斜面部で封止孔
   を封止する経時硬化性粘質液状の合成樹脂製の封
   止材を保持してなることを特徴とするリレーの封
   止孔。