JPS63159521A - 高強力ポリアミド系繊維 - Google Patents

高強力ポリアミド系繊維

Info

Publication number
JPS63159521A
JPS63159521A JP30633586A JP30633586A JPS63159521A JP S63159521 A JPS63159521 A JP S63159521A JP 30633586 A JP30633586 A JP 30633586A JP 30633586 A JP30633586 A JP 30633586A JP S63159521 A JPS63159521 A JP S63159521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
double bonds
fiber
strength
polyamide
skeleton
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30633586A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Ueno
新也 上野
Isoo Saito
磯雄 斎藤
Kotaro Fujioka
藤岡 幸太郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP30633586A priority Critical patent/JPS63159521A/ja
Publication of JPS63159521A publication Critical patent/JPS63159521A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高強カポリアミド系′a維に関するものであり
、更に詳しくは、高強度にして特にゴム類の補強用とし
てタイヤコード、ベルト等に用いたときに優れた耐熱性
・耐疲労性を示すポリアミド系′a維に関するものであ
る。
〔従来技術〕
ポリアミド繊維は高強力、耐熱性、耐疲労性、及びゴム
との接着性等優れた特性を有するため、ゴム補強用コー
ド素材として広く利用されている。
上記特徴を生かして、特に耐久性が要求されるトラック
、バス等の大型のバイアスタイヤに有用されてきたが、
最近はこの大型タイヤの分野でもスチールタイヤとの競
合が激しくなり、今後ナイロンバイアスタイヤのシェア
を確保するために、一層の性能向上とコストの低減が求
められている。
また、大型のバイアスタイヤでは補強用コードの打込み
量も多く、燃費向上、転がり抵抗の減少などの面からも
性能の向上が求められている。そのためには、タイヤ補
強材としてのポリアミド系コードの寸法安定性及び耐疲
労性等の性能は保ったまま一層の高強力化を図る必要が
ある。
そこで、従来より、様々な方法による改善が試みられて
きたが、溶融紡糸法によって得られる強度は、10g/
dを大きく越えるものではない。
ポリアミド系繊維のかかる高強力化のための問題点が改
善された繊維、またはその製造方法に関しては、特開昭
58−65008号公報及び、特開昭58−13210
9号公報等によって提案されている。
〔従来技術の問題点〕
高強度のポリアミド系i&維を得る方法として、従来1
より試みられてきたものの一つに、@酸相対粘度の高い
ポリアミドポリマを使う方法、即ち、分子量が大きいポ
リマを利用することによりタイ分子の数を増加させるこ
とを目的とした手法が上げられる。原理的にポリアミド
の高強力化を考えるならばタイ分子の増加の可能性が高
いポリマ、即ち高分子量のポリマを使用するほど高強力
化が期待できる。しかしながら、実際の糸条性に立ち返
って見るならば、ポリマの分子量が上昇するほど溶融粘
度も上昇するため高分子量ポリマを溶融紡糸するには、
より高温の紡糸条件が必要となる。
このようにして、分子量の上昇に伴って紡糸温度を上げ
て行くと、今度は分子鎖切断による分子量低下の問題が
生じ、ある程度以上の高分子量系を得ることは困難であ
った。本発明者らは、かかる問題について鋭意検討した
結果本発明に至ったのである。
前記特開昭58−65008号公報及び、特開昭58−
132109号公報は相対粘度4.0以上のポリアミド
i維を低速で紡糸し、得られた未延伸糸を1.10倍以
下の予備伸長を与えた後、第1段延伸で全延伸倍率の5
0!以上の延伸を行い、また全延伸倍率を4.5倍以上
にすることにより優れた強度を有するポリアミド繊維を
得る方法を開示している。そしてこの方法によって切断
強度の高いポリアミド繊維が得られている。しかし、該
繊維の伸度、複屈折率は、従来のポリアミド系繊維と比
較して良好な値とはいえ、硫酸相対粘度の高いポリアミ
ド繊維のポテンシャルを充分に引出しているとはいえな
い。例えば、該特許実施例において、特開昭58−65
008号公報、第3表によれば、切断伸度20〜3oz
、複屈折率59xlO−3以下と従来繊維と比較して改
善されているとはいえ十分な値であるとはいえない。
更に、該特許実施例においては、紡糸速度が10〜20
m/分という低速であり、実際の工業的生産に適用する
には生産性が劣る。
〔発明の目的〕 本発明の目的は、ゴム補強材としてタイヤコード、ベル
ト等に用いたとき、高い強力と改善された耐熱性・耐疲
労性を有するポリアミド系繊維であって、安定した繊維
構造によって特徴づけられたポリアミド系繊維を提供す
ることにある。特に硫酸相対粘度の高いポリアミド系ポ
リマを用いることで従来のポリアミド系繊維と比較し高
強度で、耐熱性・耐疲労性の優れた繊維を提供すること
にある。
(発明の構成〕 本発明は少なくとも95モル%以上がポリアミド単位か
らなり、硫酸相対粘度3.0以上の高重合度のポリアミ
ド系繊維であって、1種または2種以上の最多数の非集
積二重結合を持つ環状炭化水素および/または最多二重
結合を持つ複素環化合物が2〜5個縮合した骨格を持ち
、且つ1個又は2個以上のカルボニル基、水酸基、アミ
ノ基等の、分子内および/または分子間共役系を作る基
を有する構造をもつことを特徴とする化合物を含みt3
−4Lζ11、 (イ)結晶配向度 fc≧0.92 より好ましくは fc≧0.94 (ロ)非晶分子配向関数 F≧0.80より好ましくは
 F≧0.85 (ハ)密度 ρ≧1 、140 (g/cc)より好ま
しくは ρ≧1 、142 (g/cc)なる繊維構造
パラメーターを有するポリアミド繊維である。
更に本発明繊維は (ニ)強度 T/D≧10 (g/d)(ホ)伸度 2
5 (X) ii;E;a 10 (X)(へ)初期引
張り抵抗度 Mi≧25(g/d)(ト)複屈折率 Δ
n≧55xlO−3なる$!it構造パラメーターも兼
備することによって、より好ましいポリアミドi[Iど
なる。
そして、(イ)〜(ハ)、より好ましくは(ニ)〜(ト
)の繊維構造パラメ−ターを満足することによって、 (チ)強度 T/D≧10 (g/d)(す)伸度 2
5(χ)≧E≧10($)(ヌ)初期引張り抵抗度 M
i≧30(g/d)なる繊維特性を有することを特徴と
するポリアミド繊維である。
〔作用〕
本発明で用いるポリアミドは95モル%以上がε−ポリ
カブラミド、ポリテトラメチレンアジパミド、ポリヘキ
サメチレンアジパミド、ポリへキサメチレンセバカミド
、ポリへキサメチレンテレフタラミド、ポリへキサメチ
レンイソフタラミド等のポリアミド単位からなり、共重
合成分を5モル%未満含有していてもよい。共重合化し
得る他のアミド形成単位としてはアジピン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸類、
テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メ
タキシリレンジアミン等のジアミン類を用いることがで
きる。また上記ポリアミドに5重量%未満相当のε−ポ
リカブラミド、ポリテトラメチレンアジパミド、ポリヘ
キサメチレンアジパミド、ポリへキサメチレンセバカミ
ド、ポリへキサメチレンテレフタラミド、ポリへキサメ
チレンイソフタラミドをブレンドすることもてきる。
共重合成分が6モル%、上記ブレンドポリマが6重量%
以上になると目的とする耐疲労性、耐熱性、及び、高い
強力は達成できない。
本発明では繊維の硫酸相対粘度が3.0以上、であるこ
とが必要である。好ましくは4.0以上、より好ましく
は5.0以上である。通常タイヤコード用ポリアミド系
繊維では、3.0〜4.5であり、従来のポリアミド系
!l1ifIKより高粘度である。
3.0未満では耐熱性及び耐疲労性に優れ、且つ繊維の
強度が103/d以上を有するタイヤコードが得られな
い。
上記したような硫酸相対粘度の高いポリマに、1種また
は2種以上の最多数の非集積二重結合を持つ環状炭化水
素および/または最多二重結合を持つ複素環化合物が2
〜5個縮合した骨格を持ち、且つ1個又は2個以上のカ
ルボニル基、水酸基、アミノ基等の、分子内および/ま
たは分子間共役系を作る基を有する構造をもつ化合物を
添加することが必要である。ここでいう化合物は、例え
ばアントラセン、アントロン、アントラキノン、l−ア
ミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1.
4−ジヒドロキシアントラキノン、1゜4−ジヒドロキ
シナフトキノン、アントラガロール、アントラリン、ア
ントラノール、アントラキノン、アントラルフィン、ア
ントリミド、アリザリン、1−アミノアントラキノン−
2−カルボキシリックアシド、ナフタレン、1,δ−ナ
フタレンジアミン、1.8−ナフタレンジアミン、2゜
3−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン
、1,3−ナフタレンジオール、1,4−ナフタレンジ
オール、1,5−ナフタレンジオール、1,6−ナフタ
レンジオール、1,7−ナフタレンジオール、2,3−
ナフタレンジオール、2.7−ナフタレンジオール、α
−ナフトール、β−ナフトール、1,2−ナフトキノン
、1,4−ナフトキノン、ナフトレゾルシノール、レサ
ズリン、1,8−無水ナフタル酸、フェノチアジン、等
の最多数の非集積二重結合を持つ環状炭化水素および/
または最多二重結合を有する複素環化合物が2〜5個縮
合した骨格を持ち、且つカルボニル基、水酸基、アミノ
基等の分子内および/または分子間共役系を作るような
基を1種または2種以上持つ構造を有する化合物である
。ここで必要な基の条件は、紡糸条件下で大幅な分子鎖
切断を伴わず、分子内および/または分子間共役系を作
る基であればどのようなものでもよい。また骨格もナフ
タレン、アントラセン、フェナントレン、アセチナフチ
レン、トリフェニレン、とリン、クリセン、アセアント
リレン、アセフェナントレンプレイアゾン、ピセン、ペ
リレン、ペンタセン等、前記条件を満たすものであれば
良い。更に共役系を保てるのであれば環の構成原子とし
て酸素、窒素、硫黄、ケイ素などを1種または2種以上
含む複素環化合物でも良い。かかる化合物は0.01〜
1.0重量%の範囲、好ましくは0.02〜0゜3重量
%、の範囲で添加することができる。
該化合物は分子内共役系を持つことによりポリアミドの
分子間水素結合を切断し、分子鎖の滑りを助ける。かか
る作用により、従来より低温で、からみあった高分子量
ポリマをときほぐし、分子鎖の配向を助けることにより
、該高分子量ポリアミドのポテンシャルを引出し、耐熱
性及び耐疲労性に優れ、且つ、繊維の強度が103/d
以上なるタイヤコードが得られるのである。
結晶配向度は0.92以上が必要である。0゜92未溝
では耐熱性及び耐疲労性に優れ、且つ繊維の強度が10
g/d以上を有するタイヤコードが得られない。
非晶分子配向関数は0.80以上が必要である。
0.80未満のポリアミド系繊維は本発明ポリアミド系
ailのごとく、原糸(延伸糸)強度が高く、且つ、耐
熱性・耐疲労性が良好な繊維を得ることができない。
繊維の密度は1 、 140 (g/cc)以上で従来
の高強力ポリアミド繊維と比較して高く、好ましくは1
 、 142 (g/cc)以上である。高密度は結晶
構造、ひいては繊維構造全体の安定性を反映しており、
強力を高く保つことに寄与する。従って密度1 、 1
40 (g/cc)未満では高強力は達成されない。
本発明ポリアミド繊維は上記繊維構造パラメーターを有
することによって安定な繊維構造となり、耐熱性・耐疲
労性に優れる。また、本発明ポリアミド系繊維は次の繊
維特性を有する。即ち、強度10 g/d以上、伸度は
10〜25%であり、従来繊維に比べ高強度である。
以上、本発明ポリアミド系!!維は上記繊維構造パラメ
ータ及び繊維特性によって特徴づけられ、その結果、従
来のポリアミド系繊維とは次の点て相違する。従来の高
強力ポリアミド系繊維とは次の特性で共通の傾向を示す
か、あるいはより顕著に示す。即ち高い複屈折、高い結
晶配向度などである。
また本発明のポリアミド繊維は主にゴム補強材を中心と
した産業資材用途に用いるため、熱、光、酸素等に対し
て十分な耐久性を付与する目的で酸化防止剤を含有せし
める。酸化防止剤は例えば酢酸鋼、塩化第2銅、よう化
銅等の銅化合物、よう化カリウム、臭化カリウム、トリ
エチルブチルアンモニウムアイオダイド、ペンタヨード
ベンゼン等のハロゲン化合物、N、N’−ジ−β−ナフ
チル−p−フェニレンジアミン、2−メルカブトベンゾ
イミダゾール、テトラキス−[メチレン−3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピ
オネ−トコ−メタン等の有機抗酸化剤が用いられ3゜銅
化合物は銅として200ppn+以下、特に20〜80
ppmが好ましい。従来の高強力ポリアミド繊維より銅
塩の量を少なく用いるが、この場合前記ハロゲン化合物
を0.05重量%以上併用することによって従来繊維と
同レベルの耐熱、開光、耐酸化性能が保持できる。銅塩
と併用するその他の酸化防止剤は前記よう素化合物及び
あるいはその他の酸化防止剤とし、それぞれ0.05〜
0.5重量%の範囲で用いる。
本発明法は従来溶融紡糸が困難であった硫酸相対粘度の
高いポリアミド系ポリマを、前項記載の該化合物を用い
ることにより低温で安定紡糸し、さらに、従来の高強力
ポリアミド繊維の製造に適用される手法を効果的に採用
することにより新規な方法を完成したものである。即ち
、繊維中への異物の混入をなくし、均一性の向上を図り
、また高速紡糸によって得た未延伸糸に適した延伸法を
応用することによって、従来不可能とされていた高強度
、及び低伸度に達するまで安定に延伸できる特殊な紡糸
延伸条件を般定したことにある。
本発明に係る新規高強力ポリアミド繊維の製造方法の1
例を記す。
〔紡糸方法〕
A、前項に示したような1種または2種以上の最多数の
非集積二重結合を持つ環状炭化水素および/または最多
二重結合を持つ複素環化合物が2〜5個縮合した骨格を
持ち、且つ1個又は2個以上のカルボニル基、水酸基、
アミノ基等の、分子内および/または分子間共役系を作
る基を有する構造をもつ化合物を1種または2種以上添
加するに際し、0.01〜1.0重量%の範囲、好まし
くは0.02〜0.3重量%の範囲で添加すること、B
、銅塩を含む1種又は2種以上の酸化防止剤を併用添加
するに際し、銅塩量を銅として200ppI以下、好ま
しくは80〜30 ppmの範囲で添加すること、 C0紡糸口金から紡出する直前に溶融ポリマを2θμ以
下、好ましくは10μ以下の細孔を有するフィルターを
通過させることによって、主として銅塩を含む酸化防止
剤の熱分解によって生成した異物が糸条へ混入すること
を避けること、D、紡出糸条をポリアミドの融点以上に
加熱された筒で囲まれた冷却遅延ゾーンを通過させた後
、冷風で急冷固化して糸条を引取るに際し、引取り糸の
複屈折を10.0X10−3以下、好ましくは5.0X
10−3以下とすること、 〔延伸方法〕 A、上記引取り糸を2段以上の多段延伸をするにあたり
、延伸ロール間にスリットヒーターまたは過熱蒸気等の
非接触加熱体を設けて延伸すること、B、該延伸方法に
於いて、供給ロール及び最終延伸ロールの間に配置され
た中間延伸ロール群で延伸するに際し、該中間延伸ロー
ルへの糸条への巻付は回数を4回以下にして延伸し、残
留伸度が10〜25%となるまで延伸することからなる
次に本発明′a維の製造法の1例を詳述する。
本発明ポリアミドポリマは硫酸相対粘度3.0以上であ
る。ここでいう硫酸相対粘度とは硫酸に′ポリマ濃度1
重量%となるよう溶解し、25℃で測定した溶液相対粘
度である。
係る硫酸相対粘度の高いポリアミド系ポリマを溶融紡糸
するにあたり、本発明では前項に示したような1種また
は2種以上の最多数の非集積二重結合を持つ環状炭化水
素および/または最多二重結合を持つ複素環化合物が2
〜5個縮合した骨格を持ち、且つ1個又は2個以上のカ
ルボニル基、水酸基、アミノ基等の、分子内および/ま
たは分子間共役系を作る基を有する構造をもつ化合物を
用いる。
上記ポリアミドポリマは水分率0.05重量%以下に乾
燥して溶融紡糸するが、好ましくはエクストルーダ型紡
糸機を用いる。溶融温度は300°C以下好ましくは2
60〜290℃である。
次に、紡糸機の口金面から少なくとも10cm以上の領
域は、紡出された糸条の冷却を遅延させるため、該雰囲
気を250℃以上、450℃以下の温度に保つことが必
要である。そのため、5 cm以上、好ましくは10〜
100cmの加熱筒を口金直下に取りつける。
紡出糸条は上記遅延ゾーンを通過した後、冷却装置によ
り冷風で冷却固化され、給油装置で油剤を付与されてか
ら引取りロールで速度を制御され、巻取機で巻取られる
。引取り速度(紡糸速度とも言う)は100〜400m
/ll1n、が好ましいが、該化合物を用い、ることて
従来硫酸相対粘度の高いポリマを粘度を高く保ったまま
で引き取ることのできなかった、高紡速域で引き取るこ
とも可能である。この引取り糸の複屈折は10.0X1
0−3以下好ましくは5.0X10−3以下である。複
屈折が10.0X10−3を超えては本発明の延伸法に
よっても高強力繊維は得られない。
次いで上記巻取った未延伸糸は最高延伸倍率の92%以
上で延伸する。ここで最高延伸倍率とは長さ500m以
上のサンプルが得られる最高の延伸倍率をいう。延伸方
法は2段以上の多段熱延伸が好ましく、上記本発明に係
る未延伸糸は低配向であるので、総合延伸倍率は5.8
倍以上、通常は6.0〜6.4倍である。
本発明のポリアミド繊維を得るためには、残留伸度が1
0〜25%となるよう従来のポリアミド繊維よりも高倍
率で延伸する。本発明に係るポリアミド繊維は酸化防止
剤の分解異物を殆ど含まない均一な繊維であるため、低
伸度まで安定して延伸することが可能であり、延伸後、
高配向状態の繊維構造が保持されていることが特徴であ
る。その結果、低伸度が達成され、複屈折が55X10
−3以上の高配向1!&Iiが得られる。
かくして得られた繊維は前記本発明ポリアミド繊維の特
徴を有する。
〔実施例〕
次に実施例に基づいて説明するが、本発明に係る繊維構
造パラメータ及び繊維特性の測定法は次の通りである。
(イ)複屈折 △n ニコン偏光顕微鏡POH型を用い、ベリツクコンペンセ
ーター法で常法によって求めた。
(ロ)結晶配向度 fc 理学電機製広角X線散乱装置D3−F型を用いて、Cu
Kαを線源として測定した。結晶部の配向関数をfcと
して(200)赤道線干渉のデバイ環上に沿った強度分
布曲線の半価幅H°から次式により算出した。
fc=(180°−H” )/180゜(ハ)非晶分子
配向関数 F 試料を蛍光剤“Whitex  RP”  (住友化学
■製)の0.2重量%水溶液に20°Cて2時間浸漬し
、次いで十分洗浄した後風乾して測定試料とした。日本
分光■製FOM−1偏光光度計を用い、偏光蛍光の相対
強度を測定し、次式によりFを求めた。
1”’=1−B/A 但、A:繊維軸方向の偏光蛍光の相対強度B:繊維軸と
直角方向の相対強度 (ニ)密度 ρ 四塩化炭素−トルエンからなる密度勾配管を用い、25
℃で測定した。
(ホ)強度 T/D、及び伸度 E JIS−L1017によった。試料をかせ状にとり、2
0℃、65%RHの温湿度調節された部屋に24時間以
上放置後、“テンシロン UTL−4L”′型引張試験
機(東洋ボールドウィン■製)を用い、試技25cm、
引張速度30cm/min、で測定した。
〔実施例−1〜−5、及び比較例−(1)〜−(4)〕
よう化鋼0.015重量%(銅として52ppm)、よ
う化カリウム0.1重量%、及び臭化カリウム0.1重
量%を含む硫酸相対粘度7.2のポリカブラミドチップ
をエクストルーダー型紡糸機て紡出した。溶融粘度低下
剤は1,4−ジヒドロキシアントラキノンを用い、添加
ff1o、1,0.5゜2.0wt%及び無添加の物に
ついて行った。
口金ノズル口径は0.3mmφ、冷却風は20℃を25
m/分とした。約100メツシュ粗さの金属パウダー、
及び7μの細孔を有するステンレス焼結フィルターを順
次配置してなるパック内を通過させて濾過した後、口金
紡糸孔から紡出した。
次に糸条は所定の速度で回転する引取りロールで引き取
り巻取った0次いで引き取った未延伸糸は延伸機で3段
延伸及び熱処理した後巻取り、延伸糸を得た。紡糸条件
及び延伸倍率を第1表に、また得られた延伸糸特性を第
2表に示した。
第2表の繊維構造パラメータ及び繊維特性に於いて、比
較例−(1)はρ及びFが、比較例−(2)は外が、比
較例−(3)は各及びFが、また比較例−(4)は f
c  、及びFがそれぞれ本発明の範囲を満足していな
い。
その結果、第2表の延伸糸特性に於いて、本発明にかか
る実施例−1〜実施例−5が10g/d以上の高強度が
得られているのに対し、比較例−(1)は各は4.0以
上と高いが、ρ及び、Fが低く高強度は得られていない
同様に比較例−(4)は各は本発明の範囲を満足してい
るが、fc 及びFが低く高強度は得られていない。比
較例−(2)は各が低く高強度が得られない。比較例−
(3)は、各及び、Fが低くく高強度が得られない。
以上の通り、高強度ポリアミド系繊維を得るためには、
本発明で特定する構造パラメータ、繊維特性を満足する
ポリアミドwA維であることが必要である。
〔発明の効果〕
本発明の効果は下記の通りである。
(1)原糸強度が10g/d以上と高く、また耐熱性、
耐疲労性も優れているので各種産業用途、例えばタイヤ
コード、■ベルト、搬送用ベルト等のゴム補強用コード
、およびローブ、シートベルト、縫糸、漁網、各種カバ
ーシート等に用いた時耐久性に優れた製品となる。
この特徴を生かせばこれまでにない高耐久性タイヤが得
られ、また材料使用量を削減できるので、軽量なタイヤ
が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも95モル%以上のポリアミド単位から
    なり、硫酸相対粘度3.0以上の高重合度を有し、1種
    または2種以上の最多数の非集積二重結合を持つ環状炭
    化水素および/または最多二重結合を持つ複素環化合物
    が2〜5個縮合した骨格を持ち、且つ1個又は2個以上
    のカルボニル基、水酸基、アミノ基等の、分子内および
    /または分子間共役系を作る基を有する構造をもつ化合
    物を含むことを特徴とする高強力ポリアミド系繊維。
  2. (2)1種または2種以上の最多数の非集積二重結合を
    持つ環状炭化水素および/または最多二重結合を持つ複
    素環化合物が2〜5個縮合した骨格を持ち、且つ1個又
    は2個以上のカルボニル基、水酸基、アミノ基等の、分
    子内および/または分子間共役系を作る基を有する構造
    をもつ化合物が1−アミノアントラキノン、2−アミノ
    アントラキノン、1,2−ジヒドロキシアントラキノン
    、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、1,5−ジヒ
    ドロキシアントラキノンである特許請求の範囲第(1)
    項記載の高強力ポリアミド系繊維。
  3. (3)繊維の結晶配向度(fc)、非晶配向関数(F)
    、密度(ρ)が、以下(a)〜(c)の式を同時に満足
    する特許請求範囲(1)項記載の高強力ポリアミド系繊
    維。 (a)fc≧0.92 (b)F≧0.80 (c)ρ≧1.140(g/cc)
  4. (4)繊維の強度(T/D)、伸度(E)、初期引っ張
    り抵抗度(Mi)、複屈折率(Δn)が、以下(a)〜
    (d)の式を同時に満足する特許請求範囲第(1)項記
    載の高強力ポリアミド系繊維。 (a)T/D≧10(g/d) (b)25(%)≧E≧10(%) (c)Mi≧25(g/d) (d)Δn≧55x10^−^3
JP30633586A 1986-12-24 1986-12-24 高強力ポリアミド系繊維 Pending JPS63159521A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30633586A JPS63159521A (ja) 1986-12-24 1986-12-24 高強力ポリアミド系繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30633586A JPS63159521A (ja) 1986-12-24 1986-12-24 高強力ポリアミド系繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63159521A true JPS63159521A (ja) 1988-07-02

Family

ID=17955867

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30633586A Pending JPS63159521A (ja) 1986-12-24 1986-12-24 高強力ポリアミド系繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63159521A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02127507A (ja) * 1988-07-15 1990-05-16 E I Du Pont De Nemours & Co 高い強力および高い引張り均一性をもつモノフイラメントおよびそれを紡糸および延伸する方法および装置
KR20190032373A (ko) 2016-07-26 2019-03-27 도레이 카부시키가이샤 폴리아미드 멀티필라멘트 및 그것을 사용한 레이스 편물, 스타킹

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02127507A (ja) * 1988-07-15 1990-05-16 E I Du Pont De Nemours & Co 高い強力および高い引張り均一性をもつモノフイラメントおよびそれを紡糸および延伸する方法および装置
KR20190032373A (ko) 2016-07-26 2019-03-27 도레이 카부시키가이샤 폴리아미드 멀티필라멘트 및 그것을 사용한 레이스 편물, 스타킹

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5807456B2 (ja) ポリアミド410繊維およびそれからなる繊維構造体
JPS61194209A (ja) 高強力ポリアミド繊維及びその製造法
US5242645A (en) Rubber-reinforcing polyester fiber and process for preparation thereof
JPH06511293A (ja) タイヤコードおよび複合材用の高モジュラスポリエステルヤーン
CA2634795A1 (en) Polyester yarn and process for producing
EP0251313A2 (en) Polyethylene terephthalate fibers having high strength and high modulus and process for producing the same
JPS63159521A (ja) 高強力ポリアミド系繊維
US3658981A (en) Process for spinning polyblend yarn
JPH07508317A (ja) ポリケトンヤーン及びそれを製造する方法
JPS62133108A (ja) 高強度高タフネスポリアミド繊維の製造方法
JPH06299411A (ja) 高強度ナイロン66繊維
JPS63159522A (ja) 高分子量ポリアミドの溶融紡糸方法
JP3234295B2 (ja) ポリヘキサメチレンアジパミド繊維の製造方法
JPH08199426A (ja) 高強度ポリアミド繊維およびその製造方法
JPH03152215A (ja) 高強度高耐久性複合繊維
JPS63159518A (ja) ポリエステル繊維
JPH0440449B2 (ja)
JPS60224809A (ja) ポリアミド繊維およびその製造方法
JPS63243319A (ja) ポリアミド繊維
JP2564872B2 (ja) シートベルト用ポリエステル繊維
JPS62133109A (ja) ポリカプラミド系繊維
WO2005108661A2 (en) High tenacity polyester yarns
JPH04343712A (ja) 芯鞘型複合繊維
JPS63159516A (ja) ポリカプラミド繊維の製造法
JPH01168913A (ja) 高強力ポリヘキサメチレンアジパミド繊維