JPS6315895Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液晶表示装置に関するものである。即
ち、液晶素子の後方に互に透過軸方向が90度異な
る２枚の偏光板を配備し、更に、90度回動可能に
取付けられた反射板の回動操作で前記２枚の偏光
板のいずれか一方を選択的に対応せしめ、ポジテ
イブ表示とネガテイブ表示の両者を、所望に応じ
て操作出来る液晶表示装置に関するものである。

従来、液晶表示装置を構成する液晶素子と、即
ち、内面に透明電極を有し、互に対向して液晶層
を密封してなる２枚のガラス基板と、両側のガラ
ス基板の外面に装備される偏光板は、一体化され
固着されているため、液晶表示装置の表示はポジ
テイブ表示、あるいはネガテイブ表示のいずれか
の一方に限定されている。一般にポジテイブ表示
は、明るい所、即ち、昼間時に視認性の優れた表
示をなすものであるが、暗い所、即ち、夜間時に
おいては、比較的表示体部分の面積が小さく、他
方、光の透過する部分の面積が大きいため、表示
面後方からの照明具による光で表示面全体が輝
き、照明度の調整等を行つても表示内容が読み取
りにくくなり易い。

即ち、夜間時は反対に表示体部分が輝くネガテ
イブ表示の方がポジテイブ表示より視認性が良い
といわれる欠点を有するものであつた。

本考案は上記欠点を解消すべく案出されたもの
であり、即ち、表示する時の環境状態に適応した
視認性の良い表示が昼夜を問わず行なえるよう
に、透過軸方向が90度互に異なる２枚の偏光板を
液晶素子の後部に対向して配備し、更に反射板の
操作でいずれか一方を選択的に交互に対応させる
ことでポジテイブ表示からネガテイブ表示に、あ
るいはネガテイブ表示をポジテイブ表示に、所望
に応じて容易に変更出き、かつ簡素な構成で安価
に生産できるアクチエーター部を具備した液晶表
示装置を提供することを目的とするものである。

以下、本考案に係る液晶表示装置の好適な実施
例を添付図面に基づき詳細に説明する。

１は第１の偏光板であり、表示面を形成してい
る。２はガラス基板であり、一方の表示側の面に
は前記第１の偏光板１を装備している。また他方
の内面には透明電極（図示せず）を全面に有して
いる。３は後方のガラス基板であり、前記ガラス
基板２と対向する内面には表示形態にエツチング
された透明電極（図示せず）を有し、前記ガラス
基板２とで液晶層４を内面に密封し、いわゆる
TN形（ツイストネマテイツク形）の液晶素子５
を形成している。

６は第２の偏光板であり、該第２の偏光板６の
透過軸方向は前記表示側の偏光板１の透過軸方向
と90度方向が異なる方向に配置されている。また
裏面には反射膜７を付設している。第３の８は偏
光板であり、該第３の偏光板８の透過軸方向は、
前記第１の偏光板１と同一方向になるようにし
て、前記液晶素子５の後方の両側に、前記第２の
偏光板６と対向して第１図の如く配備されてい
る。

９は反射板であり、前記第２の偏光板６及び８
との中央に略45度の角度で対向するように配備さ
れ、且つ、90度回動可能に取付けられている。１
０は照明用の照明具であり、第３の偏光板８の後
方に具備されている。１１はアクチエーター部で
あり、該アクチエーター部１１は、前記反射板９
に連結されており、スイツチ部１２の操作で反射
板９の回動及び復元をなすものである。１３は電
源である。

次に作用を説明する。

第１図に示す如く、今反射板９が入射光路に対
し第２の偏光板６へ対応する位置において、表示
側の第１の偏光板１に入射される昼間時の自然光
線は、液晶素子５を通過し、反射板９で方向が90
度変更し、第２の偏光板６に照射されるが、裏面
の反射膜７で反射され、再び逆径路で表示側に透
過される。ここでガラス基板２及び３の電極に所
定の電圧を印加すると、表示形態をなす電極部分
は光が吸収され通過しないため、例えば、第４図
に示す表示数字「８」の如く暗黒色となりいわゆ
るポジテイブ表示となる。ここで反射板９を第２
図に示す如く90度回動させて、第３の偏光板８に
対応せしめ、照明具１０で照明すると、即ち、夜
間時の表示状態にすると、液晶素子５に対応する
第３の偏光板８の透過軸方向が第２の偏光板６と
90度異なるため、即ち、第１の偏光板１と同一方
向となるため前記第１図の状態とは表示背景が反
転し第５図に示すようなネガテイブ表示に変る。
即ち、反射板９の回動で対応する第２及び第３の
偏光板６及び８を、第３図に示す実施例の如く操
作用のスイツチ部１２でアクチエーター部１１を
操作せしめ、該アクチエーター部１１の操作で反
射板９を所定の角度だけ回動せしめて、前記第１
図の昼間時の表示状態から第２図の夜間時の表示
状態に所望に応じて操作出来るものである。また
操作用のスイツチ部１２を開放することにより再
び元のポジテイブ表示に復帰出来る。

次に他の実施例である第６図について説明す
る。

１１ａはアクチエーター部であり、例えば、ソ
レノイド機構で構成されている。該アクチエータ
ー部１１ａは、反射板９に連結されており、その
作動及び開放により、反射板９は、90度の回動及
び復元がなされる。

１２ａは操作用のスイツチ部であり、該スイツ
チ部１２ａの操作で照明具１０を点灯させると共
に、前記アクチエーター部１１ａに通電せしめて
作動及び開放により復帰を行なう。

かくして表示時の環境状態に対応したポジテイ
ブ表示、あるいはネガテイブ表示を所望に応じて
表示出来るものである。

上記構成、作用をなす本考案に係る液晶表示装
置は次の効果を奏するものである。

(イ) 反射板の回動で液晶素子に対応する２種類の
偏光板を所望に応じ選択的に一方と組合わせ
て、ポジテイブ表示あるいはネガテイブ表示を
行うことが出来るため、昼間を問わず視認性の
優れた液晶表示装置を簡素な機構で安価に生産
出来る。

(ロ) 反射板の回動のみでポジテイブ表示及びネガ
テイブ表示が出来るため応用範囲が広い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る液晶表示装置のポジテイ
ブ表示時の作動説明図である。第２図は本考案に
係る液晶表示装置のネガテイブ表示時の作動説明
図である。第３図は本考案に係る液晶表示装置の
一実施例を示す電気回路図である。第４図はポジ
テイブ表示を示す説明図である。第５図はネガテ
イブ表示を示す説明図である。第６図は本考案に
係る液晶表示装置の他の実施例を示す電気回路図
である。 １，６，８……偏光板、２，３……ガラス基
板、５……液晶素子、９……反射板、１１，１１
ａ……照明具、１２，１２ａ……スイツチ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の表示面側に第１の偏光板を装備しそれぞ
   れ内面に透明電極を有して対向する２枚のガラス
   基板間にネマチツク型の液晶層を密封してなる液
   晶素子と、夜間照明用の照明具と、前記液晶素子
   の後方に互に対向し且つ互に透過軸方向が90度異
   なる第２及び第３の偏光板と、該第２及び第３の
   偏光板の間に90度回動可能に取付けられ前記液晶
   素子への光路を前記第２及び第３の偏光板のいず
   れか一方に対応せしめる反射板と、該反射板を前
   記照明具の点灯に伴ない駆動せしめるアクチユエ
   ーター部とを備えるとともに、前記反射板は照明
   具の消灯に伴ない第２の偏光板の側を選択し、照
   明具の点灯に伴ない照明具が配された第３の偏光
   板の側を選択するよう構成されたことを特徴とす
   る液晶表示装置。