JPS6315735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、循環ポンプ、熱交換器からなる循環
回路を缶体に接続し、缶体内の給湯用の湯を循環
ポンプにより循環し、熱交換器により間接的に浴
槽等の水を加熱する構成とした給湯機に関するも
のである。

従来例の構成とその問題点 従来の間接加熱形の風呂追焚き付の給湯機は、
第３図に示すごとく、循環ポンプ６、熱交換器７
からなる循環回路と、缶体１との接続口は、入口
側３は缶体１の上部に位置し、出口側４は下部に
位置する構成であり、かつ缶体１内水を排水する
排水せん１１を設けた構成とされている。

しかしながらこの構成に於いては、冬期に循環
回路内水が凍結して循環ポンプなどが破損する凍
結事故を防止する為には、排水せん１１を開い
て、缶体１及び循環回路内の水すべてを排水する
か又は凍結防止運転として、加熱バーナ２と循環
ポンプ６とを運転する必要がある。しかし排水に
より対処する場合は多量の水を廃出することにな
るし、又凍結防止運転で対処する場合は、熱交換
器７部で放熱しエネルギー的にムダが多い、した
がつてどちらの方法で対処しても、凍結事故を防
止するために、かなりの経済的負担になるという
問題点を有している。

考案の目的 本考案は上記の問題点に鑑み凍結事故を防止す
る為に経済的負担がかかるという問題を解消でき
る給湯機を提供することを目的とするものであ
る。

考案の構成 上記目的を達成するため、本考案は、循環回路
の最下部に排水せんを設けるとともに、缶体と循
環回路との接続口は入口側、出口側ともに缶体の
上部に設けたものであり、上記構成とすることに
より、凍結事故を防止する為に、多力の水を排水
するか、あるいはエネルギー的にムダの多に凍結
防止運転をすることにより経済的負担が生じると
いう問題点を大巾に軽減できるものである。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明
する。第１図、第２図において、１は給水口２と
給湯口３とを有する缶体であり、止水せん１５、
減圧弁１６を介して給水された水は、加熱用バー
ナ４によつて加熱され、温水となつて給湯口３か
ら給湯される。１８は断熱材であり、缶体１内温
水を保温している。入口側接続口９と出口側接続
口１０とでこの缶体１に接続している循環回路
は、循環ポンプ５、熱交換器６、排水せん７、循
環管８で構成しており、前記缶体１内の温水を循
環し、熱交換ケース１１を介して浴槽１４内の水
を間接的に加熱する。

なお、１２は缶体１内の水を排水する排水せ
ん、１３は外装体、１７は安全弁である。

上記構成において動作を説明する。

冬期、外気温が０℃以下になる時で、使用して
いない時は、循環回路内水などが凍結して破損事
故となるためにその防止策を使用者がする必要が
ある。

使用者が、止水せん１５を閉、安全弁１７を
開、排水せん７を開とすると、給水は停止し、安
全弁１７より缶体１内に空気が入り、循環回路内
の水すべてと缶体１内水の一部は水位線Ａまで排
水される。なお、閉とした止水せん１５、開とし
た安全弁１７、および排水せん７は給湯機として
再使用するまでそのまゝとしておく。

この水位線Ａは缶体１の上方のため、排水量は
ごくわずかとなる。

缶体１内の残水は水量が多く熱容量が大きく、
さらに断熱材１８にて保温されているから、通常
は加熱バーナ４で加熱する凍結防止運転の必要が
ない。又寒さがきびしく、その必要が生じた場合
においても、放熱の少ない缶体１内残水のみを加
熱すれがよく、熱交換器６からの放熱がなくな
り、エネルギーはきわめて少なくて良い。

この時、缶体１内残水は加熱によつて膨張し、
内圧上昇となるが、安全弁１７、及び排水せん７
が開状態のため圧力上昇がなく異常状態とならな
い。また、万一、安全体１７、及び排水せん７が
ともに閉とされていた場合でも、内圧上昇時は安
全弁１７より圧力がにげるとともに缶体内上部の
空気がクツシヨン的役割をし、異常とならない。

考案の効果 本考案によれば、凍結事故を防止する為に、多
量の水を排水するかあるいはエネルギー的にムダ
の多い凍結防止運転をすることによつて経済的負
担が生じるという問題点は大巾に軽減できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を風呂焚き付給湯機
に適用した斜視図、第２図は同断面図、第３図は
従来の給湯機の断面図である。 １……缶体、２……給水口、３……給湯口、４
……加熱バーナ、５……循環ポンプ、６……熱交
換器、７……排水せん、８……循環管、９……入
口側接続口、１０……出口側接続口、１１……熱
交ケース、１２……排水せん、１３……外装体、
１４……浴槽、１５……止水せん、１６……減圧
弁、１７……安全弁、１８……断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 循環ポンプと熱交換器とからなる間接加熱用の
   配管を缶体に連結して、前記缶体内水を循環する
   循環回路を構成し、循環回路の最下部に排水栓を
   設けるとともに、この循環回路と上記缶体との接
   続口は、入口側、出口側ともに缶体の上部に設け
   た給湯機。