JPS6315303Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、相対向する一対のホツク打込具間に
ビニール袋が布地等の基材を位置させて、該打込
具の夫々に保持させたリベツト体と嵌合体のカシ
メ止めによつて、前記基材にホツクを止着させる
ように構成したホツク打設装置に関する。

従来のホツク打設装置は、定位置に備えられた
一対の打込具間に作業者が基材を送り込んで、該
基材を両打込具間の所定位置に位置合せし、その
基材に止着させる状態でリベツト体と嵌合体を互
いにカシメ止めさせるものであるが、打込具の近
くには、該打込具にリベツト体を嵌合体を供給す
るための一対のシユートや、該シユートからリベ
ツト体と嵌合体を両打込具に送り出すプツシヤ
ー、更にプツシヤーシリンダやそれに対するエア
ー配管等が輻湊しており、かかる状態において両
打込具間に基材を持ち込んで位置合せするに操作
性が悪く、かつ、基材がシユート等に引つ掛かり
やすく、操作性が一層劣悪なものとなり、しか
も、ホツク打ち基材に２個のホツクを止着させる
場合、例えばホツク打ち基材が２つ折りの合成樹
脂シート製の袋本体であつて、それの開口部に雄
ホツクと雌ホツクの対を２個設ける場合は、重ね
合わされた密着状態の袋本体を一枚ずつ引き剥が
したり、各袋本体ごとに密着した状態にある開口
部を拡げたりするといつた、非常に面倒で手間の
かかる手作業をかけた上で、開口部の一側に２個
の雄ホツクを他側に２個の雌ホツクを、夫々１個
ずつ止着しているが、かなりの熟練を有する作業
者であつても応々にして止着位置がずれやすく、
何れか１個のホツク止着位置がずれるだけで、雄
ホツクと雌ホツクを嵌合させた際に、２個のホツ
ク間でシートが弛んだり捩れたりし、見栄えが悪
く、製品としての価値を失なうことになる。勿
論、その他衣類等に２個のホツクを止着する場合
であつても同様である。

本考案は、かかる実情に鑑みて成されたもので
あつて、所定の間隔を隔てて並置した一対のベー
スを基台に対して上下動自在に設け、これら各ベ
ースの互いに対向する面の裏面に夫々一対のホツ
ク打込具とこの一対のホツク打込具に保持された
リベツト体と嵌合体を互いにカシメ止めさせる駆
動装置とを取付け、基台側には前記夫々のホツク
打込具にリベツト体と嵌合体とを自動的に送り込
む一対の自動供給装置を取付け、前記両ベースを
それらの裏面側に夫々配設した駆動装置により、
前記ホツク打込具が自動供給装置からのリベツト
体及び嵌合体自動供給装置と該位置より下位のホ
ツク打設位置との二定点位置を往復移動自在とな
るように、上下位置変位可能に構成したことを特
徴とする。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

開口部１ａの一側縁を他側縁よりも控える状態
で作製された合成樹脂シート製の袋本体１Ａを、
その製袋工程において、前記開口部１ａを開口保
形させる状態で所定ピツチで水平方向に間欠移送
させるようにし、雄ホツクＡ，Ａの打設装置２と
雌ホツクＢ，Ｂの打設装置（図示せず）を、前記
袋本体１Ａの間欠移送工程の途中に配置して、前
記開口部１ａの一側縁部に２個の雄ホツクＡ，Ａ
をかつ他側に２個の雌ホツクＢ，Ｂを打設させ、
もつて、第５図に示すように、ホツク付きの袋１
を一連の工程で作製できるようにしてある。

前記ホツク打設装置（雄型用も雌型用も同じ構
造である。）２は、前記間欠移送工程の途中に立
設された基台４Ａに一対のブラケツト４ａ，４ａ
を設けると共に、該ブラケツト４ａ，４ａにわた
つて上下一対のスライド軸４ｂ，４ｂを取付け、
このスライド軸４ｂ，４ｂに夫々基板４，４を介
して２台のホツク打設機３，３を架設して成り、
かつ、該ホツク打設機３，３を互いに背反的に相
対移動、つまり接近離間させるネジ軸構造の連動
機構Ｃが設けられている。

前記ホツク打設機３，３の夫々は、前記スライ
ド軸４ｂ，４ｂに架設された基板４と、複動型の
エアーシリンダ（駆動装置の一例）５により前記
基板４に対して上下方向にスライド操作される、
板面を対向させて並設される一対のベース６と、
該スライドベース６を共通にする状態で相対向し
て取付けられた一対のホツク打込具７，８と、前
記スライドベース６の駆動上昇状態において前記
一対の打込具７，８に自動的にリベツト体ａと嵌
合体ｂを各別に送り込む自動供給装置９、及び、
前記スライドベース６の駆動下降状態において両
打込具７，８に保持されたリベツト体ａと嵌合体
ｂを互いにカシメ止めさせる複動型のエアーシリ
ンダ（駆動装置の一例）１０から成り、そして各
ホツク打設機３，３において、前記一対の打込具
７，８と自動供給装置９及びエアーシリンダ５，
１０を、スライドベース６に対してそれの一側面
側、つまり、一対のベース６の相対向する板面の
反対側の面、即ち裏面で、且つ板面よりやや離間
させて（第２図、第３図に示す通り）取付けると
共に、その内の打込具７，８をスライドベース６
側に近接させる状態で配置してある。

第４図イ，ロに示すように、一方の打込具７
は、リベツト体ａをそれの針体を突出させる状態
で図外のスプリングにより弾性嵌着保持する一対
のホルダー７ａ，７ａと、リベツト体ａを当接支
持するダイス７ｂから成り、前記スライドベース
６に連設された断面角形の細長部材１４の下端に
取付けられている。

他方の打込具８は、図外のスプリングによつて
嵌合体ｂを弾性嵌着保持する一対のホルダー８
ａ，８ａと、嵌合体ｂの孔を通して突入するリベ
ツト体ａの針にカシメ作用するハンマー８ｂ、及
び、それらの保持部材８ｃから成り、かつ、該ハ
ンマー８ｂの後端側には、第３図に示すように、
連結リンク１１と揺動リンク１２及びトグルリン
ク１３を介して前記エアーシリンダ１０に連設さ
れ、両打込具７，８をホツク打設位置Ｘに下降移
動させて、該打込具７，８間に袋本体１Ａの開口
部１ａの縁部を位置させた状態において、シリン
ダ１０を伸長駆動させることにより、一方の打込
具７に向つてホルダー８ａ，８ａとハンマー８ｂ
が保持部材８ｃから突出し、ホルダー８ａ，８ａ
及び７ａ，７ａが嵌合体ｂ及びリベツト体ａの嵌
着保持を解除すると共に、同時的にハンマー８ｂ
がリベツト体ａの針体を打ち潰し、リベツト体ａ
と嵌合体ｂを互いにカシメ止めするように構成さ
れている。

前記スライドベース６に連設された細長部材１
４の一側面には凹入部１４ａが設けられ、この凹
入部１４ａと他側面に当接する合計３個のローラ
１５…が基板４に取付けられ、前記細長部材１４
をガイドにしてベース６が上下にスライドできる
ようになつている。そして、スライドベース６と
基板４にわたつて、前記スライドベース６にバラ
ンスするスプリング１６と前記エアーシリンダ５
とが設けられ、該シリンダ５の伸縮操作により、
前記一対の打込具７，８を、リベツト体ａと嵌合
体ｂの自動供給位置Ｙとホツク打設位置Ｘとの上
下二定点位置間を往復移動させるようになつてい
る。

前記自動供給装置９は、多数のリベツト体ａ…
と嵌合体ｂ…を各別に収納したホツパー１９を、
リンク式伝動機構２０によつて回転自在に設ける
と共に、一定姿勢の状態でリベツト体ａ…と嵌合
体ｂ…を取出すシユート２１，２１を、その供給
端を供給位置Ｙに在る打込具７，８のホルダー７
ａ，７ａ、８ａ，８ａに対向させて設け、そし
て、複動型のエアーシリンダ１７を連設したフオ
ーク状のプツシヤー１８をシユート下部側に配置
して、一方のプツシヤー体１８ａによりリベツト
体ａをかつ他方のプツシヤー体１８ｂにより嵌合
体ｂを、それぞれ図外のスプリングに抗してホル
ダー７ａ，７ａ及び８ａ８ａに弾性嵌着させるよ
うに構成してある。

上記打設機３において、袋本体１Ａの間欠移送
の移送停止の間に、一対の打込具７，８を供給位
置Ｙから打設位置Ｘに移動させ、該位置Ｘでホツ
ク打ちさせ、供給位置Ｙに復帰させ、リベツト体
ａと嵌合体ｂを一対の打込具７，８に供給させる
ように、サイクル制御させるようにしてある。

上記構成によれば、水平方向に移送される袋本
体１Ａに対して、それの移送方向に直交する本体
部分に一対の打込具７，８の２組を迎え込んで、
２個の雄ホツクＡ，Ａを打設することができ、そ
して、連動機構Ｃによつてホツク打設ピツチが変
更可能であるから、雄ホツク打設装置３と図外の
雌ホツク打設装置の夫々のホツク打設ピツチを同
一にならしめ得、従つて、雄ホツクＡ，Ａと雌ホ
ツクＢ，Ｂを嵌合させた際に、２個のホツク間で
シートを弛ませたり捩れさせたりさせないように
でき、見栄えの良い製品価値の高いホツク付きの
袋１を作製できる。

尚、上記実施例では、雄ホツクＡを対象にする
打設装置２について説明したが、各打設機３，３
のホツパー１９，１９に、雌ホツクＢのリベツト
体ａお嵌合体ｂを各別に供給することによつて、
雌ホツクＢ用の打設機３と成し得るものであり、
既述したように、雄ホツクＡ用と雌ホツクＢ用の
打設装置２を２台設置することによつて、一対の
ホツクＡ，Ｂを備える袋１を作製できるのであ
る。

また、ホツク打ち対象は布地等を選択でき、そ
のホツク打ち基材の対象は不問であり、かつ、そ
の基材を人為的にホツク打設位置Ｘに位置させる
も良い。

以上説明したように、本考案によるホツク打設
装置によれば、一対の打込具の２組を、自動供給
位置からそれよりも下位に離れた打設位置に移動
させて、その位置においてホツク打ちを行なわせ
るものであるから、換言すれば、各種構成部材が
輻湊する場所から何物も存在しない場所に打込具
を強制的に移動させて、ホツク打ち基材側に打込
具を迎え込んでホツク打ちさせるものであるか
ら、ホツク打ち基材を所定位置に位置合せする治
具を何物も存在しない場所に設置する等により、
基材の位置合せを何物にも邪魔されずに簡単容易
に行なえ、しかも２台のホツク打設機を備えるも
のであるから、ホツク打設ピツチを常に一定にす
るホツク打ちを行ない得ると共に、このホツク打
設装置を２台用意することによつて、例えば２個
のホツク付き袋を作製する場合に、ホツク間での
基材の弛みや捩れを生じさせない見栄えの良い製
品を得られ、従来は、ホツク打ち基材を一対の打
込具間に差し込んで２度打ちしていた形態に代え
て、一対の打込具の２組を基材側に迎え込むよに
する簡単な改造によつて、２個のホツクを所定の
ピツチで操作性良くかつ能率的に打設することが
できるようになり、そして、ホツク打設機をベー
スの一側に偏位させて対称形に配置したので、つ
まり、一対のベースの互いに相対向する面の裏面
の面に、夫々ホツク打込具、カシメ止めの駆動装
置、更にはベースを上下動させる駆動装置を設け
るようにして、両ベースの対向する面側にはこれ
ら各ベースの近接を阻害する装置、部品などが存
在しない構成としたため、２台のホツク打設機を
近接させることができ、ホツク打設ピツチを小な
らしめ得るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はホツク
打設機の側面図、第２図は同正面図、第３図は要
部の斜視図、第４図イ，ロは作用図、第５図はホ
ツク取付け状態の斜視断面図である。 ５，１０……駆動装置、６……ベース、７，８
……打込具、９……自動供給装置、ａ……リベツ
ト体、ｂ……嵌合体、Ｃ……連動機構、Ｘ……ホ
ツク打設位置、Ｙ……自動供給位置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所定の間隔を隔てて並置した一対のベースを
   基台に対して上下動自在に設け、これら各ベー
   スの互いに対向する面の裏面に夫々互いに相対
   向する一対のホツク打込具とこのホツク打込具
   に保持されたリベツト体と嵌合体を互いにカシ
   メ止めさせる駆動装置とを取付け、基台側には
   前記夫々一対のホツク打込具にリベツト体と嵌
   合体とを自動的に送り込む一対の自動供給装置
   を取付け、前記両ベースをそれらの裏面側に
   夫々配設した駆動装置により、前記ホツク打込
   具が自動供給装置からのリベツト体及び嵌合体
   自動供給位置と該位置より下位のホツク打設位
   置との二定点位置を往復移動自在となるよう
   に、上下位置変位可能に構成したことを特徴と
   するホツク打設装置。 前記一対のベースは連動機構を介して背反的
   に接近離間可能に構成された実用新案登録請求
   第項記載のホツク打設装置。 前記自動供給装置は夫々これに対応する各ベ
   ースと共に背反的に接近離間可能に構成された
   実用新案登録請求の範囲第項記載のホツク打
   設装置。