JPS63148010A - ボイラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボイラ煙道内に節炭器、再熱器および過熱器
を備えたボイラ装置に係り、特に急速負荷変化運用時に
も節炭器での熱吸収量を最適に制御するのに好適なボイ
ラ装置に関する。

〔従来の技術〕

近年の火力発電所においては、高効率運用のために亜臨
界圧から超臨界圧にわたる変圧運転が行われており、さ
らに中間負荷火力として高い負荷変化率での運用が必要
とされている。

節炭器では、燃焼効率を高めるために、給水加熱器から
の給水を加熱し火炉に供給するが、供給する流体は、高
いエンタルピを有するものが望ましい。しかし、節炭器
での熱吸収量が過剰になり、給水に蒸発を含んだ二相流
として火炉に供給されると、火炉での流動が不安定にな
るので、節炭器出口の給水は飽和水以下のサブクール流
体としなければならない。

第４図は、変圧運転ボイラの節炭器入口および出口の流
体のエンタルピを示す。亜臨界圧領域においては、飽和
水のエンタルピは圧力が低下すると、低くなるので、蒸
発防止のために節炭器出口流体エンタルピは負荷の低下
とともに低くしなければならない。

ところが、負荷整定時には節炭器出口流体エンタルピが
飽和水エンタルと以下であっても、急速負荷降下時には
節炭器の熱容量が大きいために高負荷時のエンタルピの
高い状態が維持される。そのため、低負荷において、飽
和水とのエンタルピ差がなくなり、流体が飽和領域とな
る現象が生じる。

この蒸発防止のためには負荷降下時、一時的に負荷保持
を行うか、節炭器の伝熱面積を小さくして節炭器出口の
流体エンタルピを低くしなければならない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のことから、節炭器での蒸発は防止できるが、負荷
保持をすると、負荷変化率が下がり、また節炭器の伝熱
面積を小さくすると、排ガス温度が上昇しボイラ効率が
低くなる。そのため、高効率、早い負荷変化率が必要と
される中間負荷運用ボイラには適用することができなか
った。

すなわち、従来のボイラ装置では、第５図に示すように
ボイラ煙道内が２つの系統に区画され、一方の区画側に
節炭器３と再熱器２が配置され、他方の区画側に節炭器
４と過熱器１が配置された構造となっている。このため
、過熱器１および再熱器２の熱吸収量をダンパにより制
御しようとすると、節炭器３．４の熱吸収量も追従せざ
るをえないものであった。

本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解消し、
負荷降下時にも節炭器において蒸発を起こすことなく、
節炭器出口流体のエンタルピを高くして、早い負荷変化
率でのボイラ運用を可能にしたボイラ装置を提供するこ
とにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的は、ボイラ煙道内の再熱器および過熱器は、ボ
イラ煙道内に区画することなく配置され、前記節炭器の
配置領域に伝熱面の異なる管群に区画し、これらの区画
部に導入するガス量を制御する手段を設け、節炭器での
熱吸収量を制御することによって達成される。

〔作用〕

煙道を流れるガス量は、整定時にはダンパを全開して各
煙道に対して均一とし、節炭器での熱吸収量を多くして
高いエンタルピの給水を火炉に供給する。一方、負荷降
下時には節炭器での熱吸収量が過剰となる場合、ダンパ
によりガス量配分を調整し、伝熱面の少ない区画側の節
炭器へのガス量の方を多くし、節炭器での熱吸収量の抑
える。

この運用により過剰な熱吸収を回避でき、急速な負荷降
下時にも蒸発をさせることなく、節炭器出口の流体のエ
ンタルピを高く、高負荷変化率での運用が可能となる。

〔発明の実施例〕

第１図は本発明のボイラ装置の一実施例を線図的に示す
断面図である。

このボイラ装置は、ボイラ煙道内に過熱器１および再熱
器２が配置され、この再熱器２よりも燃焼ガス上流側に
節炭器３．４が設置されている。

節炭器３および節炭器４は、ボイラ煙道内をガス流れ方
向に沿って配置された分割壁５によりボイラ煙道内のガ
ス流れに直交する方向に対して区画されている。

節炭器３を構成する管群のピッチは、節炭器４を構成す
る管群のピッチよりも狭くされている。

節炭器３が設置されたガス流路の上流側には煙道に流入
するガス量を調整するダンパ６が配設され、節炭器４が
設置されたガス流路の上流側には煙道に流入されるガス
量を調整するダンパ７が配設されている。

このボイラ装置においては、整定時の運用では、ダンパ
６は全開とされ、ダンパ７は節炭器４の出口給水温度と
節炭器３の出口給水温度と同じとなるようにその開度が
制御される。負荷降下時、節炭層の熱吸収量が過剰とな
り、蒸発が生じる場合、管群のピッチが狭く伝熱面の多
い節炭器３の煙道側のダンパ６の開度は小さくしてガス
量を少なくし、伝熱面の少ない節炭器４の煙道のダンパ
７の開度が大きくしてガス量を多くなるように制御され
る。このようにガス量を調整すると、節炭器３および節
炭器４における合計熱吸収量を減少させることができる
。

一方、節炭器での熱吸収量が不足する場合、伝熱面の多
い節炭器３の煙道のダンパ６の開度を大きくしてガス量
を多くし、伝熱面の少ない節炭器４の煙道のダンパ７の
開度を小さくしてガス量を小さくする。節炭器での合計
熱吸収量は、このようにして節炭器３例の煙道に流入さ
れるガス量と、節炭器４側の煙道に流入されるガス量の
ガス量配分により節炭器での合計熱吸収量を増加させる
ことができる。

第２図は、本発明のボイラ装置の他の実施例を線図的に
示す断面図である。

第２図において、分割壁５に伝熱管を貫通させ、節炭器
内での流体の経路を１系統とした状態で管群のピッチが
狭く、伝熱面の多い節炭器３および管群のピッチが広く
、伝熱面の少ない節炭器４を分割配置している。本実施
例では、節炭器内の流体の経路が複数とならないので、
節炭器出口での流体を混合する管寄せ等を必要としない
ため、より安定な流体を火炉に供給することができる。

第３図は本発明のボイラ装置のさらに他の実施例を線図
的に示す断面図である。

本実施例において、第２図および第３図における分割壁
５を設置することなく、節炭器での熱吸収量を制御する
ものである。すなわち、本実施例では、管群のピッチが
狭く、伝熱面の多い節炭器３を煙道の１区画側に設置し
、この節炭器３の管群の容管に接続された管を有すると
ともに管群のピッチが広く、伝熱面の少ない節炭器４を
他の区画側に配置している。

このボイラ装置では、整定時、又は熱吸収量の不足する
場合、ダンパ７の開度を小さくして、節炭器３の伝熱面
の多い部分にガスを偏流させて節炭器３での熱吸収量を
多くする。一方、熱吸収量が過剰の場合、ダンパ７の開
度を大きくし、伝熱面の少ない節炭器４へのガス量を多
くし、熱吸収量を少なくする。本実施例では、分割壁５
を省略しており、かつ第１図および第２図におけるダン
パ６に相当するダンパの容量を省略できるので装置構造
が簡略化される。

本発明において、煙道内が区画される節炭器は伝熱面の
異なる節炭器を少なくとも２つ以上に区画し、各区画側
の節炭器に対してガス量を制御することができる。また
、伝熱面の異なる節炭器は、上記したような管群のピッ
チを異なるものとする他に管の巻げ数等を異なる構成と
することにより、伝熱面積を任意に選定することができ
る。

〔発明の効果〕

本発明によれば、節炭器での熱吸収量を過熱器、再熱器
等に影響されることなく、独立に制御できる。この結果
、次のような効果を発揮できる。

１）節炭器出口の流体温度を従来よりも高くでき、ボイ
ラ効率が向上する。

２）節炭器で蒸発を生じることなく、節炭器出口流体温
度を高くする高負荷変化率でのボイラ運用が可能となる
。

３）したがって、高効率で運用性の高い中間負荷用ボイ
ラを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のボイラ装置の一実施例を線図的に示す
断面図、第２図は本発明のボイラ装置の他の実施例を線
図的に示す断面図、第３図は本発明のボイラ装置のさら
に他の実施例を線図的に示す断面図、第４図はボイラ装
置における負荷変化率とエンタルピとの関係図、第５図
は従来のボイラ装置を線図的に示す断面図である。 ■・・・・・・過熱器、２・・・・・・再熱器、３．４
・・・・・・節炭器、５・・・・・・分割壁、６．７・
・・・・・ダンパ。 第１図 第２図　　　　　箔３図 箆４図 ノヨヨカ　（＠茎を） 第５図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ボイラ煙道内に節炭器、再熱器および過熱器を備
   えたボイラ装置において、前記ボイラ煙道内の再熱器お
   よび過熱器は、それぞれボイラ煙道内に区画することな
   く配置され、、前記節炭器を配置領域に伝熱面の異なる
   管群に区画された複数の節炭器を配置し、各区画部に導
   入するガス量を制御する手段を設けたことを特徴とする
   ボイラ装置。
2. （２）前記節炭器は、管群のピッチの異なる節炭器を煙
   道内のガス流れ方向に沿って配置された分割壁により２
   つに区画したことを特徴とする特許請求の範囲第（１）
   項記載のボイラ装置。
3. （３）前記節炭器は、管群のピッチの異なる節炭器を各
   管を接続した１流体経路とした状態で２つに区画したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載のボイラ
   装置。
4. （４）前記節炭器は、管群のピッチの異なる節炭器を各
   管を接続した１流体経路とした状態で２つに区画し、そ
   の区画部を前記分割壁により分割したことを特徴とする
   特許請求の範囲第（２）項記載のボイラ装置。