JPS6314733B2 - - Google Patents

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JPS6314733B2
JPS6314733B2 JP55164724A JP16472480A JPS6314733B2 JP S6314733 B2 JPS6314733 B2 JP S6314733B2 JP 55164724 A JP55164724 A JP 55164724A JP 16472480 A JP16472480 A JP 16472480A JP S6314733 B2 JPS6314733 B2 JP S6314733B2
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JP
Japan
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fibers
conductive
resin
antistatic
porous body
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Hideo Takase
Fumiko Kobayashi
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、制電性樹脂多孔体に関する。さらに
は成型品の芯材に使用することのできる制電性樹
脂多孔体を提供するものである。 多孔体を芯材に用いた成型品では、一般に多孔
体は電気絶縁性であり、これにより得られた成型
品は摩擦などにより静電気を発生しやすい。した
がつて、この成型品は自ら帯電しやすいのみでな
く、これと接する人体にも逆電荷の帯電を与えや
すい。よつてしばしば人体に放電衝撃を与えた
り、あるいは引火性ガスや溶剤のある場所では、
爆発や火災の原因になつたりする。また、IC,
LSI等の半導体材料の取扱い作業場においては帯
電した成型品が塵埃を引き寄せるので成型品が汚
れ、多数の微細な部品で構成される半導体材料
に、その塵埃がまぎれる等して半導体材料の不良
品化の原因になつたりもする。内装資材に合成繊
維を使用することが多くなつたので、上述のよう
な現象はますます多くなりつつあるが、特に低湿
度条件下(40%RH)ではこの傾向が著しい。 従来、合成樹脂よりなる、多孔体の制電化する
手段としては、次の様な各種の方法がとられてき
た。 (1) 多孔体に制電加工剤を塗布する方法。 (2) 成型に先立ち、合成樹脂原料に予め制電加工
剤あるいは導電性微粉末を混在させてから発泡
させる方法。 しかしながら、これら従来知られている方法
は、いずれも何等かの欠点があり、実施するにあ
たり種々の問題がある。 即ち、(1)の方法にあつては、塗布した制電加工
剤は塗布した当初は制電効果があるが使用時の例
えば圧縮−回復の繰返し並びに該芯材を包んでい
る側地との摩擦によりこすり落とされたりして、
短時間に失効してしまう欠点がある。なお、この
方法によると制電加工剤が多孔体の表面に付着す
るため多孔体の感触を粗硬にし、多孔体内装成型
品として必要な特性である圧縮弾性、手ざわりを
害する。更には制電加工剤によつては成型品を変
色させる原因となる欠点もある。 また、第2の方法は、第1の方法で得られる多
孔体内装成型品の制電効果の持続性を改良したも
のであるが、この方法では半永久的に近い制電効
果を得るには制電加工剤は一般に微粉末であるた
め少量の添加では目的を果たすことができず、15
〜35重量%混合するのが普通であつた。 また、このような多量の制電加工剤あるいは導
電性微粉末を合成樹脂原料に均一に配合すること
は非常に困難であり、作業性が悪く、成型加工操
作が制限されたり、成型品品質の低下を招くなど
の欠点がある。また、シリコーンゴムのごとく、
カーボンブラツクの配合によつて引裂強度などの
機械的性質が低下するような樹脂においては適用
できないという欠点もある。 更に、導電性微粉末は黒色または金属色に着色
しており、成型品も調色不能となり、商品価値を
下げ、このため用途的に大きな制約を受ける欠点
もある。 また、樹脂に導電性繊維状物を添加する方法も
知られている。この方法によるものでは、以下に
説明するような問題があつた。 (イ) 導電性繊維状物を添加すると一般に樹脂がか
たくなる。 (ロ) 導電性繊維状物が実質的に完全に解繊され
ず、凝集繊維束として存在し易く、太い繊維束
として存在する。 (ハ) 原料樹脂との混練操作中に添加した導電性繊
維状物が切断され、繊維状の故に制電効果を奏
するといつた特徴が失われて、多量に添加しな
いと制電性を付与できない。そればかりでなく
切断作用による繊維の粒子化に伴う製品の着色
は避けられない。 (ニ) 多量に添加しなければならないため、必然的
にかたまり状に存在し易く、樹脂成形体を切断
した場合、切断面の直線性や平面性が損われ、
形状の均一性が低下して、寸法安定性が悪くな
る。 (ホ) また、表面粗度が増大し、例えばこれを他の
シート状物と重ね合わせたり、重ね合せた後、
プレスによつて一体化して使用するような場合
に、シート状物との密着が不完全になり部分的
に破壊を起こしたりする。 本発明者らはかかる欠点のない制電性成型品に
ついて鋭意研究を重ね本発明に到達したのであ
る。すなわち、本発明の目的とするところは上記
欠点を解決し、均一でしかも高い空孔率を有し、
軽量化でき、かつ、形態保持性に優れた安定な制
電性合成樹脂多孔体を提供するものであり、他の
目的は合成樹脂多孔体固有の特徴を実質的に損う
ことなく、制電性を付与した合成樹脂多孔体を提
供するにある。 本発明は次の構成を有する。 すなわち本発明は、合成樹脂からなる多孔体
が、導電性繊維からなる短繊維を0.01〜10重量%
配合・含有してなる制電性樹脂多孔体に関する。 樹脂に導電性繊維状物を少量混合するのみで、
多孔構造化が容易になり、かつ優れた機械的性質
並びに多孔体の帯電を防止し得ることは誠に驚く
べきことである。この理由は多孔化時に樹脂中に
発生した力(空孔)を導電性繊維状物によつて広
い面に均一に分散させ得るため多孔化し易く、か
つ、導電性繊維状物を均一に樹脂中に散在せしめ
ることができ、その状態で樹脂中に固定・保持さ
せ得ることによるものと考えられる。更に、多孔
体に発生した静電気を多孔体に散在している導電
性繊維状物によつて広い面に分散させ、空気中ま
たは地中に放電させ得ることによつて帯電した静
電気は、常時尖端放電が行なわれ、その結果帯電
量が少なくなるという作用効果を奏すものと認め
られる。 本発明で称する樹脂とは、すなわち、実質的な
意味において多孔体を最終的に構成するものであ
り、用いられる材料としては、通常知られている
樹脂あるいはゴム弾性物質が使用され特に制限は
されない。樹脂としては、例えば、アクリル系、
フエノール系、エポキシ系、ウレタン系、メラミ
ン系、尿素系、ポリアミド系、ポリエステル系、
ビニール系、シリコーン系、オレフイン系、ポリ
イミド系、フツ化エチレン系などがある。一方、
ゴム状弾性物質としては、天然ゴム、アクリロニ
トリルーブタジエンゴム、スチレン―ブタジエン
ゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリオレフ
インゴム、塩素化ポリオレフインゴム、エチレン
−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、ポリウレ
タンゴムなどの架橋型のもの、あるいはブロツク
コポリマによる無架橋型ゴムがある。なお、これ
らを主成分とする組成物を単独あるいは2種以上
を組合せて使用することもできる。 この場合、硬化剤、色材、可塑剤、安定剤、界
面活制剤および充填剤などの混合物を同時に配合
してもよく、多孔体に要求される特性や用途に応
じて適宜配合することができる。 次に本発明において、導電性繊維状物とは、一
般の非導電性繊維(20℃、40%RHにおける比抵
抗が1013Ω・cm以上)に対して言われている導電
性繊維でほぼ比抵抗が104Ω・cm以下である繊維
である。この例としては、大別して金属繊維、炭
素繊維や繊維表面に導電性物質を被覆した繊維な
どがあり、詳細には金属蒸着繊維や化学メツキ処
理された繊維、さらにはカーボン、金属粒子等を
芯として内蔵した繊維、あるいはそれらを導電物
質として含む導電性塗料でコーテイングされた繊
維、スリツトフイルムなどを挙げることができ
る。また、繊維形成重合体と該重合体内ですじ状
形成能を持つ重合体とからなり、該すじ状形成能
を持つ重合体が平均粒径1μ以下の導電性物質を
含有し、かつ繊維軸方向にすじ状に配向、分散さ
れてなる導電性繊維も含まれる。これらの内で比
ヤング率(ヤング率/比重)の高い無機繊維がよ
いが、金属繊維および炭素繊維が特に優れてい
る。 ここで炭素繊維とは、レーヨン繊維、アクリル
繊維、ビニロン繊維などの高分子繊維を焼成し
て、繊維の形状を保持させて炭化したものか、融
解したピツチ状物を溶融紡糸し、酸化処理、焼成
などの工程を経て製造された炭素繊維が含まれ
る。 樹脂に混練して使用される導電性繊維状物の長
さは一般に60mm以下0.01mmの範囲にあることが望
ましい。 60mm以上の導電性繊維状物が多量に含まれる場
合は、繊維状物が互いにからみあいによつて繊維
凝集体を形成し、混練による均一な分散並びにそ
れを均一に塗布させることが困難になる場合が多
くなる。また、0.01mm以下の場合は、微細な導電
性繊維状物の形状が粒子状に近づき、本発明の目
的を達成することは困難になる。特に好ましい長
さは0.5〜30mm長である。このような微細な繊維
としては、繊維を予備切断後、ボールミル、ミキ
サー、その他のカツテイングツールによつて切断
したもので、特に好ましくは特願昭49−33455、
特願昭50−128261、特願昭51−2719などによつて
微細化したものがよい。一般に繊維の長さについ
てはかなり大きな分布を有しているが、断面積や
直径の大きさの分布はそれに比べると極めて小さ
く、グラフアイト、活性炭やアセチレンブラツク
のような粒子状炭素材料とは明確に区別されう
る。 また、本発明に用いられる微細導電性繊維状物
の直径については一般に繊維長に対する制限ほど
きびしい規制はなく、樹脂成分との組合せ方に応
じて種々の値のものが用いられるが、この値があ
まりに大きすぎると均一性や制電性付与効果の
点、また薄層状付与が不可能になるなど不都合な
問題が生じやすい。一般に直径としては30μ以
下、特に好ましくは15μ以下の範囲にあるのがよ
い。 樹脂に対する導電性繊維状物の添加する量は、
樹脂の固形分に対し、0.01〜10重量%であること
が望ましい。0.01重量%以下では効果が十分でな
く、また添加量が10重量%に多くなると塗布並び
に多孔化が難しくなる。いずれにしても添加量は
多孔体の素材、多孔率など多孔体の構成および導
電性繊維状物の繊維長、電気比抵抗などによりき
まる。 また、導電性繊維状物を添加する樹脂溶液は、
該繊維を実質的に解繊させるためには、約10〜
1500ポイズ、特に30〜850ポイズの粘度を有する
のが好ましい1500ポイズ以上の高粘度溶液の場合
は導電性繊維状物は、原料樹脂との混練操作中に
切断されて繊維状の故に制電効果を奏するといつ
た特色が失われるばかりでなく、切断作用による
繊維の粒子化に伴う製品の着色は避けられない。
また、コーテイング時のレベリングなどが不良に
なり多孔体構造及び表面状態が不良になりやす
い。一方、10ポイズ以下の低粘度溶液の場合は混
練操作は容易になるが、混合後、添加した導電性
繊維状物が沈降したりして溶液が不均一化する。
また、支持体の凹凸の影響が多孔体におよび表面
状態不良のものしか得られない。 本発明は、かくの如く導電性繊維状物を添加し
て得られた樹脂溶液を次に、成型品の枠体に注入
するかあるいは成型品の板状体上に被覆する。な
お、被覆の具体的方法は、リバースロールコータ
ー、ナイフコーターその他のコーテイングm/c
を用いればよく、広範囲のコーテイングm/cを
用い得る。すなわち、その他の被覆方法は浸漬、
ブラシの使用、噴霧処理、押出処理などである。 次に多孔化する方法としては、大別して次の方
法があり、任意に適用される。 (1) 分解型発泡剤を用いる方法(熱分解、放射線
照射分解、光分解、結晶水放出、分解型発泡に
よる)。 (2) 揮発、あるいは昇華型発泡剤を用いる方法。 (水分、揮発性溶剤、揮発性、昇華性物質を
用いる。) (3) 反応によりガスを発生する方法(ウレタン反
応、他)。 (4) ガス吹き込み、機械的泡立てによる方法。 (5) 溶出、抜き出し、絞り出しによる方法。 (6) 溶媒置換による方法。 (7) 粉末焼結による方法。 (8) 充填剤、繊維、多孔質物質等を結合剤で多孔
状態に結合させる方法。 (9) エマルジヨン、ラテツクス、溶液の凝結によ
る方法。 (10) 凍結乾燥による方法。 (11) スプレー等よる微細線状物の集積、あるいは
結合による方法。 などがある。 さらに、つけ加えれば多孔体において添加した
導電性繊維状物が一方向に配列されていることが
望ましい。 即ち、多孔体の制電性を十分発揮させるために
は導電性繊維状物を添加した樹脂を支持体に付与
した時添加した該繊維状物がかたまりになつてし
まうことなく、均一に分散した導電性繊維状物の
各単繊維の状態で存在せしめ、かつ多孔体の表・
裏面部における該繊維状物を一定方向に配列させ
ることが好ましい。即ち、得られた多孔体を芯材
に用い、それを側地で包み成型品を作つた時に、
側地に多孔体中の該繊維状物がよく接触し、少量
の使用で十分の制電効果を発揮させることができ
る。又、この場合、厚さ方向に対して導電性繊維
状物を多量に介在させてもよい。 なお、配列を一方向及び部分的に介在させる場
合は多孔体の機械的性質も低下させないという特
徴がある。 このように該繊維状物を一方向に配列させる方
法としては、例えば支持体上に導電性繊維を含ん
だ脂脂液を流延し、気体を吹きかけ、あるいはロ
ール等により上層に横向きの力を与えて、導電性
繊維上の樹脂をずれさせて導電性繊維を一方向に
配列させた後あるいは配列させながら多孔化する
方法がある。 ただし、この場合、不均一な風量、風圧あるい
は横向きの力は避けるべきである。 なお、樹脂の溶液粘度も重要な因子である。す
なわち、溶液粘度は高いほど、横向きの力、例え
ば風圧あるいは風量の変動が大になつても表面平
滑性や均一性が損われることが少なく、工程の短
縮化にとつてもも好都合であるが、また、塗布し
た樹脂液を40〜180℃で予熱しながら配列せしめ、
しかる後発泡させることも好ましい。この場合、
比ヤング率(ヤング率/比重)の高いものを用い
るとよい。すなわち、樹脂に添加する導電性繊維
状物は、ヤング率20000〜45000Kg/mm2、20℃で40
%RHにおける電気比抵抗が1.6〜2.3×10-3Ω・
cmを有し、かつ、直径2〜30μの繊維がとくに好
ましい。 以上の諸性質を有する導電性繊維状物として
は、炭素繊維、フエノール繊維焼成繊維などが効
果的である。 本発明の最も特徴ある構成は前記した如く、導
電性物質の使用量を減らすために従来の導電性微
粉末に代つて導電性繊維状物を使用し、更に多孔
構造化したことにある。かかる構成により得られ
る本発明の制電性樹脂多孔体は本来の多孔体の特
性を実質的に失わず、また導電性繊維状物を適正
な分布に散在し得るから、樹脂多孔体に発生する
静電荷が各導電体に分散されコロナ放電し、帯電
体の静電荷が中和されるといういわゆる自己放電
式の静電気除去原理によく適合するものである。
したがつて不快な痛み感などをともなう火花放電
を行なう程度の高エネルギーの静電荷を生ずるこ
となく、しかも、導電性繊維状物が少量ですむこ
とになる。 これに対して、従来の導電性微粉末あるいは導
電性繊維状物を樹脂中に埋込まれたものでは、導
体が適当な分布に散在し得ないため静電気除去の
性能は劣ることになる。 かくして得られる本発明の制電性樹脂多孔体は
約109Ω・cm以下の制電性を有し、各種の形に成
型することができ、各種の用途に使用することが
できる。 しかも、この制電性樹脂多孔体から得られる成
型品は低湿度以下において優れた制電性を有する
のみならず、さらに従来のカーボンブラツクによ
る制電性樹脂多孔体のごとく、配合されるべき樹
脂類またはゴム類が限定されることがなく、各種
の樹脂またはゴム類に対して制電性を付与するこ
とが可能である。 更につけ加えると次のような効果がある。 (イ) 多孔構造化にすることで成型品を柔軟化で
き、かつ、目的、用途に応じて任意に柔軟性を
変えられる。 (ロ) 多孔化時、添加した導電性繊維状物の存在に
より多孔化が容易になり、セル連通化効果が大
きく、よく連通化し、均一な多孔体が得られ
る。 (ハ) 多孔化後、添加した導電性繊維状物の補強効
果により、収縮現象が起こりにくい。また圧縮
強度にも優れたものが得られる。 (ニ) 導電性繊維状物の添加しないものに比べ、空
孔率が高いものが得られ、同じ効果を得ようと
した場合、小型化、軽量化が可能となる。 また、上述したように導電性繊維状物を著しく
下げても制電性能に優れ、これがため、導電性繊
維状物の異色性に基づく用途的制約や物理的特性
の異質性に基づく製品化障害などの欠点も使用量
を下げることにより、実用上ほとんど問題のない
程度までに改良でき、しかも導電機構が破壊する
おそれも少なくてすむ等の顕著な効果が得られ
る。 さらに、本発明品は自己放電式であるため、放
電は微弱であるから引火物質等の着火源になる危
険性は全くなく、また帯電体を放電により損傷す
ることもない。 次に、本発明の多孔体の最終製品形態として
は、ブロツク、マツト、シート、型物、帯板状、
現場発泡成型品などがある。一方、気泡構造とし
ては、連続・独立気泡状の単独ある混合のスポン
ジ状のもの、海綿状のものなどがある。 かくして得られた本発明の制電性樹脂多孔体を
各種成型品の芯材に用いて作つた車内装材や衣料
では静電気の発生し易い低湿度条件でも、静電気
の放電による電撃シヨツクを受けることがない。
したがつて、車・航空機内用及び鉄道車両用のシ
ート・クツシヨン並びにベツト、救命胴衣、防爆
衣、防寒衣、キルテイング、ふとん、座ぶとん、
洋枕、背あて、ベツト用マツト、運動用マツト、
防振手袋および畳等の成型品の芯材として用いる
ことができる。その他の用途としては、製品の精
度等を完全に管理する必要のある精密機器製作工
場や静電気による災害の起こり易い引火性薬品や
石油精製等の工場並びにタンカーなどの内装資材
向け成型品の芯材などがある。 以下に実施例によつて本発明をさらに詳述す
る。 実施例 1 ブロツクポリエーテルエステルにアクリロニト
リルをグラフトしたポリマとカーボンブラツクを
混合した溶液をアクリロニトリル/アクリル酸メ
チル/メタクリスルホン酸ソーダ(93.7/6.0/
0.3)モル%よりなるアクリロニトリル系重合体
のDMSO溶液と混合紡糸した。 カーボンブラツクを含むアクリロニトリルグラ
フトブロツクポリエーテルエステルが繊維直径の
約1/10以下の太さで微細繊維状フイブリル形態で
繊維軸方向に多数分散している強度2.5g/d、
伸度31.0%、電気比抵抗が1.7×103Ω・cmの繊維
を作つた。 この繊維(直径約28μ)を平均長8mmにカツト
し、ポリウレタン固形分に対し2.8重量%となる
ように発泡剤とともに添加混合し、約380ポイズ
とした。110℃で5分間加熱発泡成型し、孔径約
1mmよりなる厚み約13mmのポリウレタン多孔体を
得た。この多孔体の制電性を、導電性繊維状物を
加えないもの〔ブランク〕及びカーボンブラツク
を28重量%添加したもの〔比較品()〕と比較
して第1表に示した。この結果より本発明品は著
しい制電効果を有していることが認められた。
【表】 測定方法 (1) 電気比抵抗:一定大きさの試料を採取し、20
℃、20%RHの条件下で両端をクランプで把持
し、電気比抵抗を測定した。 (2) アツシユテスト:試料を直径約15cmの刺しゆ
う枠にセツトし、木線100%布で試料表面を一
定荷重下20回均一に摩擦して、摩擦帯電させ
(この条件で帯電は十分に飽和する)直ちに試
験試料を粉砕したタバコ灰3mm上にかざし、試
料に対するタバコ灰の付着状態及びその間の放
電音により制電効果を次の如き基準により判定
した。 〇:灰の付着なし(放電音なし) △:灰の付着僅かにあり(放電音なし) ×:灰の付着著しいが放電音なし ××:灰の付着著しく、放電音のあつたもの 実施例 2 39.4%のポリウレタン重合体、19.3%の塩化ビ
ニルおよび41.3%のジメチルスルホキサイドから
なる重合体溶液を調製する。この重合体溶液100
部に対して、ヒドロキシエチルセルロース16部を
ジメチルスルホキサイド30部に分散したものを添
加し、さらに直径12μで6mm長の炭素繊維3部を
加え均一に分散させた。該溶液の粘度は、24℃で
630ポイズであつた。該溶液をポリエステルフイ
ルム上に、ナイフコーターにより45mmの厚さに塗
布し、その直後、該フイルムを約45度に傾斜さ
せ、かつ、無数の細口から該フイルムの進行方向
で、そのフイルムに対して水平方向に吹きつけ、
傾斜させた状態で59℃の槽中で30分凝固させ、次
に92℃の温水中で湯洗した。次に乾燥し、添加し
た炭素繊維が一定方向に略配列された約28mm厚み
の多孔体を得た。 これに対して、添加した炭素繊維を一定方向に
配列させていない多孔体〔比較品()〕及び炭
素繊維の添加がない多孔体〔比較品()〕を作
つた。 得られたシートを各々3枚積層し、これを芯材
に用い、一方、側地としてナイロン起毛モケツト
を用いカーシートを作つた。 以上3種類のカーシートについて、20%20%
RHなる低湿度条件下で種々素材の上着を着用
し、実車想定テスト(シートに着席し体を左右交
互に激しく各々10回摩擦したのち、直ちに脱衣し
上着1着あたりの総帯電電荷をフアラデイ・ゲー
ジ法により、また、人体帯電圧についてはJIS L
−1021のストロール法により測定)を行い制電性
を評価した。 第2表に示すとおり、炭素繊維を配列させた場
合と、そうでない場合とでは制電性効果が著しく
異なることがわかる。
【表】 実施例 3 ウレタンフオーム用ポリエーテル(三洋化成(株)
製“サンニツクス FA−703”)100部に直径1.0μ
で10mm長の炭素繊維4部を分散し、更に、トリエ
チレンジアミン0.2部、トリエチルアミン0.7部、
MDI18部 TDI 13部を高速撹拌下に添加し、約
250ポイズの液を調製した。これをフイルム上に、
5mm厚みに流延し、室温にて30分間放置し、多孔
化させて多孔体を得た。 これに対して、炭素繊維を添加しない以外は全
く同様に多孔体〔比較品〕を作つた。評価結果
を第3表に示す。 第3表よりわかるとおり、炭素繊維を添加した
場合には制電効果が著しく、かつ、多孔化率が大
きく、また、耐へたり性に優れていることがわか
る。
【表】 保持率を算出。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 合成樹脂からなる多孔体が、導電性繊維から
    なる短繊維を0.01〜10重量%配合・含有してなる
    制電性樹脂多孔体。
JP16472480A 1980-11-25 1980-11-25 Antistatic porous resin Granted JPS5790048A (en)

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JP16472480A JPS5790048A (en) 1980-11-25 1980-11-25 Antistatic porous resin

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JPS5790048A JPS5790048A (en) 1982-06-04
JPS6314733B2 true JPS6314733B2 (ja) 1988-04-01

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