JPS63143281A - 鋼材の溶融塩電解めつき方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鋼材の溶融塩電解めっき方法、特に、めっき
密着性に優れた熔融塩電解Ａ９めっき方法に関する。

（従来の技術） 従来より、溶融塩電解めっきは鋼材へのアルミニウムめ
っきなどのめっき方法として知られてきたが、はとんど
実用化されることがなかった。それはＡＱ　Ｃ！２　ｓ
系混合溶融塩中での電解めっきに先立ち鋼材（鋼帯、鋼
線など）を予め適宜手段で処理して活性化する必要があ
ったためである。特に活性化のための表面酸化皮膜の完
全な除去は困難であって、その効率的な活性化手段の開
発が望まれている。一方、溶融塩電解めっき浴は水分が
混入すると容易に劣化してしまい、めっきラインにおけ
る水分の管理はめっき雰囲気の管理とともに厳重にしな
ければならない。

そこで、まず、酸化皮膜の除去という点からアルカリ脱
脂に続いて酸洗そして水洗を行い、次いで、この水洗工
程に続いて乾燥工程を経て鋼材を乾燥させる必要がある
。しかし、大気中で高い温度（例：１８０℃）で加熱・
乾燥すると、次いで行われる溶融塩電解めっきのめっき
密着性が著しく低下してしまう。

従来にあっては、このように、湿式の前処理を施し、水
膜の付着した鋼材に７８融塩電解めっきを施す場合、鋼
材の乾燥、予熱条件が十分に明確にされておらず、めっ
き密着性の悪いものができるのは避けられなかった。

（発明が解決しようとする問題点） そこで、そのようなめっき密着性の低下を原因について
種々検討を重ねたところ、鋼材の加熱乾燥時に調材表面
に再び酸化皮膜が生成してしまうからであることを知っ
た。

かかる酸化皮膜の生成を防止するには、乾燥は低い温度
でおこない、また予熱工程においても不活性ガス中で予
熱することによって昇ｌ＆する必要がある。しかし、一
方、一旦生成してしまった酸化皮膜は何らかの手段で除
去しなければならない。

この点について、本件特許出願人は先きに活性化処理と
しては溶融塩浴中の陽極電解処理を利用することを提案
した。被処理鋼材を陽極として電解処理してその表面の
溶解を促進さ廿ろのである。

しかしながら１、今度は乾燥条件によって鋼材表面酸化
の程度は変化してしまうため、一定条件で陽極電解処理
を行っていると、活性化が十分でないか、あるいは場合
によっては過度に陽極酸化が進みｐ　ｅ　！　＋イオン
の溶出が生じ、これがめつき浴にまで持ち来たされてめ
っき密着性の劣化をもたらすことが判明した。

（問題点を解決するだめの手段） かくして、本発明者らは、上述のような活性化工程にお
ける陽極電解条件を種々検討していたところ、その必要
かつ十分な条件は乾燥工程および／または予熱工程にお
ける鋼材の大気中での高温履歴、つまり鋼材表面酸化程
度によって決定されるべきであることを知り、本発明を
完成した。

ここに、本発明の要旨とするころは、鋼材の前洗浄工程
、水洗工程、乾燥工程、予熱工程、活性化工程、および
溶融塩電解めっき工程から成る鋼材の溶融塩電解めっき
方法において、前記活性化工程を陽極電解により行なう
とともに、前記乾燥工程および／または予熱工程におけ
る鋼材表面の酸化程度を検出し、この検出された酸化程
度に応じて前記活性化工程における溶融塩浴中の陽極電
解条件を決定することを特徴とする、鋼材の溶融塩電解
めっき方法である。

本発明の好適Ｍ様にあって、鋼材表面の前記酸化程度は
鋼材の表面温度もしくはこれに相関する温度、例えば雰
囲気温度、吹き付はガス温度等を計測することにより検
出することであって、より具体的な好適態様にあっては
ラインスピードを一定と仮定してまず鋼材表面温度から
最高到達温度および昇温速度を計測、算出し、それにも
とずいて陽極電解における通電量を制御し、表面酸化皮
膜のみを可及的にすべて溶解除去するのである。

予熱工程を不活性ガス雰囲気下で行う場合、もはや表面
酸化は進まないから、予熱工程直前の鋼板温度を計測し
、最高到達温度としてもよい。

本発明のさらに別の好適態様にあっては、大気中で行う
前記乾燥工程および／または予熱工程における鋼板表面
の最高到達温度およびそれに至るまでの昇温速度でもっ
て前記酸化程度を検出することである。

なお、本発明における前洗浄工程はいわゆる脱脂、酸洗
（電解洗浄も含む）そして水洗等の前処理工程を云う。

また、めっき金属は代表的には八２であるが、その他Ａ
Ｑ−Ｍｎ、へＱ−Ｔｉ等の合金めっきシが挙げられる。

（作用） ここで、本発明をさらに添付図面を参照しながら詳述す
る。

添付図面の第１図は、本発明にかかる方法を実施する鋼
材の溶融塩電解Ａ＋１めっき装置の略式説明図である。

図示例は鋼材として銅帯を使用する場合を示す。

図中、リコイラー１からの網帯２は前洗浄工程をなす脱
脂槽３、水洗槽４、および酸洗槽５を経て、次いで水洗
工程をなす水洗槽６を経て、乾燥室７の乾燥工程に連続
して送られる。この乾燥室７においてまず、加熱ガス、
例えば加熱空気などを吹き付けられて、鋼帯２は加熱、
乾燥される。

次いで、綱帯２ば予熱工程に入り、シールロール８によ
って外部と遮断された不活性雰囲気９中において加熱乾
燥され、次いで同じ雰囲気内において陽極電解槽１０内
に送られ、そこで例えばＡＱ　０２゜を主成分とする溶
融塩電解浴中で陽極電解処理が行われる。活性化工程で
ある。符号１１は陽極電解用コンダクタ−ロールを、符
号１２はジンクロールを示す。

このようにして前処理された綱帯２は隔室ロール１３を
経て、好ましくは不活性ガス雰囲気に保持された溶融塩
電解めっき槽１４に入り、所定のめっきが行われる。

なお、溶融塩電解めっき、例えばアルミニウムの溶融塩
電解めっきそれ自体はすでに公知であり、当業者にも良
く知られているので、説明を簡単にするためにも、これ
以上の言及は省略する。

ここに、本発明によれば、陽極電解槽１０内における陽
極処理条件、すなわち電解電圧および電流、つまり通電
量は加熱乾燥時の調帯表面に生じた酸化皮膜の量、性状
によって決定され、例えば図示例の場合、不活性ガス雰
囲気９に入る直前の鋼帯２の最高到達温度、およびその
ときの昇温速度から決定できる。

か（して、本発明によれば、陽極処理は必要かつ最少成
行われ、そのため、連続処理も効率的に行われるのであ
る。

第２図は、第１図の一部を拡大して示すもので、上述の
綱帯表面の酸化程度を検出゛して、それによって陽極酸
化条件を制御する機構のブロック図である０本例にあっ
ては、予熱工程直前で鋼帯到達最高温度およびそれに至
るまでの昇温速度を計測、算出して酸化程度を検出して
いる。

図中、鋼帯２の搬送速度は例えば接触タイプのｍ械的方
式による速度検出装置２１によって検出される。鋼帯２
の搬送速度は適当な駆動ロールのモータ回転数から算出
する方式によって決定されてもよい、なお、綱帯速度は
一点において計測すればよい。

ついで、綱帯２は乾燥室７に装入されるが、このとき例
えば放射温度計等による温度測定装置２２によって乾燥
室入側温度が測定される。なお、水洗工程から乾燥工程
までは外部から熱を供給することがないから、このとき
の温度は水洗工程の温度、つまり洗浄水の温度で代替し
てもよい。

これらの速度、温度の計測データはインターフェイスお
よび演算・制御ユニット２４に送られる。

一方、乾燥室７の出側にあっては、温度検出装置２５に
よって調帯温度が計測され、その信号は同しくインター
フェイスおよび演算・制御ユニット２４に送られる。こ
の地点の温度が大気中で行われる加熱、乾燥に際しての
鋼帯２の最高到達温度である。これにより鋼帯２の最高
到達温度およびそれに至る昇温速度が検出され、それら
のデータにもとすいて陽極電解槽１０の電解通電量が決
定され整流器２６を経て供給される。なお、第１図と同
一部材は同一符号で示す。

なお、調帯表面の酸化程度の検出は適宜１地点での調帯
表面の計測で行い得るが、好ましくはその最高到達温度
とそれに至る昇温速度を計測、算出して行う。

かくして、本発明によれば、予め調帯の大気下での加熱
順歴を調帯表面温度の変化によって知り、それに基づい
て陽極電解の処理条件、特に電解通電量を決定するので
あって、これによって鋼材の表面皮膜の溶解を必要かつ
十分な程度に行うことができる。

ここに、第３図は、第１図および第２図の装置により、
後述の実施例に準じて冷延鋼板に鵠−２０％Ｍｎ合金を
溶融塩電解めっきした場合の銅板昇温速度と鋼板到達最
高温度とのめっき密着性に及ぼす影響をｉｌ！！電量に
応してまとめたものであり、これより綱板の昇温速度と
到達最高温度を知ることにより満足のゆくめっき密着性
を確保するのに必要な通電量（電流密度Ｘ時間）が分か
る。めっき密着性は後述のデュポン衝撃試験によって決
定した。

次に、本発明を実施例によってさらに説明する。

実施例１： 第１図および第２図に示す装置を使って本発明を実施し
た。電解めっき遭は溶融塩専用に試作した５ＵＳ３１６
Ｌ製の電解槽を利用し、陽極は純度９９．８％のＡＱ板
を使用した。陽極電解槽にあっては、上記電解めっき槽
と同様の構成であったが、極性は逆とした。

本例の場合、ラインスピードは２０ｍ／ｗｉｎ、乾燥室
入口温度７０℃、同出口温度１５０　’ｃ、そして昇温
速度が２０℃／Ｓｅｃであった。鋼帯としては、５ｐｃ
ｏ級０．８ｍｍｍｍ厚板調板いた。

陽極電解槽および電解めっき槽の浴組成は次の通りであ
った。

那１目１穎擾： Ａ（２Ｃｆ２３　５４モル％、　ＮａＣｙ２２４モル％
ＫＣＱ２２モル％、 浴温　　１８０℃、　　浴流速　０．１　ｍ／Ｓ３蔓；
乃り−り〉−二と二Ｌｌｌ！ＬコへＱＣ２ｓ　　６２モ
ル％、　ＮａＣ２２０モル％ＫＣｆ２　　１８モル％、
　ＭｎＣ（！ｔ　　３０００　ｐｐｍ浴１　２１０℃、
　　浴流速　０．７　ｉ／Ｓこのときの結果を第１表に
まとめて示す。

第１表

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかる方法を実施するための装置の
略式説明図、 第２図は、第１図の一部を拡大して示す同じく略式ブロ
ック説明図；および 第３図は、鋼板昇温速度と鋼板到達最高温度とのめっき
密着性におよぼす影響を陽極電解処理での通電量によっ
てまとめたグラフである。 １：リコイラ−２：鋼帯 ３：脱脂槽　　　　　　４：水洗槽 ５：酸洗槽　　　　　　６：水洗槽 ７；乾燥室　　　　　　８：シールロール９：不活性雰
囲気　　　１０：陽極電解槽１１：コンダクタ−ロール １２ニシンクロール　　　１３：隔室ロール１４：溶融
塩電解めっき槽 出願人　住友金属工業株式会社（ほか１名）代理人　弁
理士　広　瀬　章　− 第１図 第２図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋼材の前洗浄工程、水洗工程、乾燥工程、予熱工
   程、活性化工程、および溶融塩電解めっき工程から成る
   鋼材の溶融塩電解めっき方法において、前記活性化工程
   を陽極電解により行なうとともに、前記乾燥工程および
   ／または予熱工程における鋼材表面の酸化程度を検出し
   、この検出された酸化程度に応じて前記活性化工程にお
   ける溶融塩浴中の陽極電解条件を決定することを特徴と
   する、鋼材の溶融塩電解めっき方法。
2. （２）鋼材表面の前記酸化程度は鋼材の表面温度もしく
   はこれに相関する温度を計測することにより検出するこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第１項記載の方法。
3. （３）前記予熱工程を不活性ガス雰囲気下で行い、前記
   酸化程度の検出を該予熱工程直前に鋼材表面温度を計測
   することにより行う、特許請求の範囲第１項または第２
   項記載の方法。
4. （４）大気中で行う前記乾燥工程および／または予熱工
   程における鋼板表面の最高到達温度およびそれに至るま
   での昇温速度でもって前記酸化程度を検出すること特徴
   とする、特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか
   に記載の方法。