JPH0726231B2 - 鋼材の溶融塩電解めつき方法 - Google Patents

鋼材の溶融塩電解めつき方法

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JPH0726231B2
JPH0726231B2 JP61289876A JP28987686A JPH0726231B2 JP H0726231 B2 JPH0726231 B2 JP H0726231B2 JP 61289876 A JP61289876 A JP 61289876A JP 28987686 A JP28987686 A JP 28987686A JP H0726231 B2 JPH0726231 B2 JP H0726231B2
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敦義 澁谷
俊夫 中森
宏久 瀬戸
俊夫 田口
順吉 米田
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼材の溶融塩電解めっき方法、特に、めっき
密着性に優れた溶融塩電解Alめっき方法に関する。
(従来の技術) 従来より、溶融塩電解めっきは鋼材へのアルミニウムめ
っきなどのめっき方法として知られてきたが、ほとんど
実用化されることがなかった。それはAlCl3系混合溶融
塩中での電解めっきに先立ち鋼材(鋼帯、鋼線など)を
予め適宜手段で処理して活性化する必要があったためで
ある。特に活性化のための表面酸化皮膜の完全な除去は
困難であって、その効率的な手段の開発が望まれてい
る。一方、溶融塩電解めっき浴は水分が混入すると容易
に劣化してしまうため、めっきラインにおける水分の管
理はめっき雰囲気の管理とともに厳重にしなければなら
ない。
そこで、まず、酸化皮膜の除去という点からアルカリ脱
脂に続いて酸洗そして水洗を行い、次いでこの水洗工程
に続いて乾燥工程を経て鋼材を乾燥させる必要がある。
しかし、大気中で高い温度(例:180℃)で加熱・乾燥す
ると、その後行われる溶融塩電解めっきのめっき密着性
が著しく低下してしまう。
従来にあっては、このように、脱脂、酸洗そして水洗等
の湿式の前処理を施し、水膜の付着した鋼材に溶融塩電
解めっきを施す場合、鋼材の乾燥、予熱条件すらも十分
に明確にされておらず、めっき密着性の悪いものができ
るのは避けられなかった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで、そのようなめっき密着性の低下の原因について
種々検討を重ねたところ、鋼材の加熱乾燥時に鋼材表面
に酸化皮膜および酸素の吸着が生成してしまうからであ
ることを知った。
かかる酸化皮膜の生成および酸素の吸着を防止するに
は、水洗後の鋼材乾燥を低い温度でおこない、また予熱
工程にあっても不活性ガス中で昇温する必要がある。し
かし、完全に酸化を防止できるような高純度の不活性ガ
ス雰囲気を工業的連続プロセスに適用することは極めて
困難であり、一方、一旦生成してしまった酸化皮膜は何
らかの手段で除去しなければならない。
この点について、溶融塩電解めっきに先立つ鋼材の活性
化処理として溶融塩浴中における陽極電解処理が本件特
許出願人によって別途提案されている。被処理鋼材を陽
極として電解処理してその表面の溶解、活性化を促進さ
せるのである。
したがって、水洗後の乾燥条件によって鋼材表面酸化の
程度は様々に変化し、それに応じて陽極電解条件も変更
せざるを得ず、面倒な操作を強いられた。
また、過度に酸化が生じた場合、陽極電解処理によって
酸化物を除去しようとすると、そのときの陽極電解には
膨大な電気量を必要とするため、生産性が著しく低下す
るばかりでなく、電解液溶出Feイオンによる汚染が著し
くなる。
ここに、本発明の目的は、湿式の前処理を施して、水膜
の付着した鋼板に溶融塩電解めっきを施すに当って、そ
の鋼板の乾燥、予熱条件を規定することによって、めっ
き皮膜の品質の安定しためっき材の製造方法を提供する
ことである。
さらに本発明の別の目的は、溶融塩を用いて電気めっ
き、特にAl系の合金めっきを150〜220℃程度のAlCl3
合塩中で行うに当って、めっき皮膜の品質を安定化し、
浴寿命を伸ばすための手段を提供することである。
(問題点を解決するための手段) かくして、かかる目的を達成すべく、本発明者らは水洗
後の乾燥および/または予熱工程における乾燥・予熱条
件を種々検討していたところ、その必要かつ十分な加熱
・乾燥条件があることを知り、本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨とするところは、鋼材の前洗浄工
程、水洗工程、乾燥工程、予熱工程、そして溶融塩電解
めっき工程から成る鋼材の溶融塩電解めっき方法であっ
て、前記乾燥工程および/または予熱工程において、前
記鋼材の表面温度が100℃を超える温度域で、HClガスを
0.1%(体積)以上含有する雰囲気で乾燥および/また
は予熱を行うことを特徴とする、鋼材の溶融塩電解めっ
き方法である。
本発明における上記HClガス含有雰囲気は、例えば不活
性ガスにHClガスを含有させたものであってもよいが、
本発明のHClガス雰囲気は、空気などの酸素含有ガスと
の混合であっても効果があり、プロセスのコスト面から
見ると、空気などの存在が許容される雰囲気にHClガス
を含有させる場合に特にその利益が発揮される。
HClガス濃度は0.1%(体積)以上、好ましくは1〜10%
(体積)である。
本発明における前洗浄工程はいわゆる脱脂、酸洗(電解
も含む)そして水洗等の前処理工程をいう。
また、めっき金属は代表的にはAl及びAl合金であるがそ
の他Ti、Zr等が挙げられる。
(作用) ここで、本発明をさらに添付図面を参照しながら詳述す
る。
添付図面の第1図は、本発明にかかる方法を実施するめ
の鋼材の溶融塩電解Alめっき装置の略式説明図である。
図中、リコイラー1からの鋼帯2は前洗浄工程をなす脱
脂槽3、水洗槽4、および酸洗槽5を経て、そして水洗
工程をなす水洗槽6を経て、乾燥室7の乾燥工程に連続
して送られる。この乾燥室7においてまず、加熱ガス、
例えば加熱空気などを吹き付けられて、鋼帯2は加熱、
乾燥される。好ましくは、この乾燥工程もHClガス含有
雰囲気下で行われる。しかし、乾燥が100℃以下で行な
われるのであれば、必ずしもそのような雰囲気は必要と
しない。次いで、鋼帯2は予熱工程に入り、シールロー
ル8によって外部と遮断された調整雰囲気9中において
加熱乾燥される。この予熱工程の雰囲気も乾燥工程のそ
れと同様にHClガス含有雰囲気としてもよく、場合によ
っては乾燥工程と予熱工程とを同一のHClガス含有雰囲
気として一体的に連続化してもよい。もちろん、不活性
雰囲気であってもよい。次いで予熱された鋼帯2は同じ
雰囲気内において陽極電解槽10内に送られ、そこで例え
ばAlCl3溶融塩電解浴中で陽極電解処理が行われる。活
性化工程である。符号11は陽極電解用コンダクターロー
ルを、符号12はシンクロールを示す。
このようにして前処理された鋼帯2は隔室ロール13を経
て不活性ガス雰囲気から出て、溶融塩電解めっき槽14に
入り、所定のめっきが行われる。
なお、溶融塩電解めっき、例えばAlの溶融塩電解めっき
それ自体はすでに公知であり、当業者には良く理解され
ているので、説明を簡単にするためにこれ以上の言及を
省略する。
ここに、すでに述べたように本発明の好適態様によば、
大気中で行われる乾燥もしくは予熱処理は、鋼材の温
度、すなわち鋼材表面温度が100℃超の場合にHClガス含
有雰囲気下で行われる。
すなわち、大気中での加熱温度が100℃以下という低温
では酸化皮膜が形成されるのに時間を要するため、通常
の鋼材搬送速度では特に問題にならないが、100℃超の
場合には容易に酸化皮膜が生成されるため上述のように
加熱雰囲気を調整するのである。
かくして、本発明によれば、活性化工程における陽極電
解処理は必要かつ最少限行われれば良く、場合によって
は省略可能となり、そのため、連続処理も効率的に行わ
れるのである。
次に、本発明を実施例によってさらに説明する。
実施例1 第1図に示すような装置による本発明方法の実施をシュ
ミレートするために、溶融塩専用のフローセル(SUS316
L製)を作成した。このフローチャンネル内に陽極とし
て純度99.8%のAl板を設置した。処理鋼材としてSPCD級
0.8mm厚軟鋼板を用い、第1表に示す条件で、溶融塩浴
中で電気めっきを行い、本発明を実施した。
めっきすべき鋼板の前処理は、5%オルソ硅酸ナトリウ
ム溶液中で鋼板試料を陽極として10A/dm2で15S電解洗浄
した後、水洗、その後、10%HCl水溶液で20S間酸洗を行
った。このようにして前処理済みの鋼板は、次いで水洗
工程において再び水洗し該鋼板を常温のエアーブロアー
で大部分の水膜を除去した。その後速やかに、HClガス
濃度が調節可能な赤外線加熱器にセットして、大気雰囲
気中で120〜200℃に加熱した。昇温速度は5℃であっ
た。加熱終了後、これ以上の酸化の進行を停止するた
め、速やかにN2ガス中で急速冷却した。この時の冷却速
度は25℃/Sであった。次いで上記加熱器により、鋼板を
取り出し、前記めっき方法で電解めっきを行った。但
し、めっきに先立ち、めっき液中で鋼板を陽極として20
A/dm2×1S、または20A/dm2×2Sの陽極溶解を行った。め
っきを施した試料は、水洗、乾燥後、デュポン衝撃試験
(球頭径1/2インチ、位置エネルギー0.8kgf−m)でめ
っき皮膜の密着性評価を行た。その結果を第2図にグラ
フにまとめて示す。
HClガス濃度が0.1%(体積)以上で、鋼板の加熱温度に
かかわらず、めっき密着性は良好であるのが分かる。
実施例2 次に、実質上実施例1を繰り返し、鋼板最高加熱温度20
0℃および陽極電解電流密度20A/dm2として陽極溶解処理
時間を種々変えてそのときのめっき皮膜の密着性をみ
た。
結果を第3図にグラフで示す。密着性は前述のデュポン
衝撃試験によって評価した。HClガス100%では陽極電解
を行なわなくても良好なめっきが行われた。
連続操業を行うには陽極電解処理を2秒以内で行う必要
があるが、そのためにはHClガス濃度は図示結果から1
%以上が好ましいのが分かる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる方法を実施するための装置の
略式説明図; 第2図は、水洗後、大気中で加熱したときのHClガス濃
度と最高加熱温度とのめっき密着性に及ぼす影響を示す
グラフ;および 第3図は、同じくHClガス濃度と陽極電解時間とのめっ
き密着性に及ぼす影響を示すグラフである。 1:リコイラー、2:鋼帯 3:脱脂槽、4:水洗槽 5:酸洗槽、6: 〃 7:乾燥室、8:シールロール 10:陽極電解槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中森 俊夫 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 瀬戸 宏久 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 田口 俊夫 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 米田 順吉 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (56)参考文献 特公 昭48−44609(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材の前洗浄工程、水洗工程、乾燥工程、
    予熱工程、そして溶融塩電解めっき工程から成る鋼材の
    溶融塩電解めっき方法であって、前記乾燥工程および/
    または予熱工程において、前記鋼材の表面温度が100℃
    を超える温度域で、HClガスを0.1%(体積)以上含有す
    る雰囲気で乾燥および/または予熱を行うことを特徴と
    する、鋼材の溶融塩電解めっき方法。
  2. 【請求項2】前記溶融塩電解めっき工程に先立って溶融
    塩浴中での陽極電解による活性化工程を設けた特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
JP61289876A 1986-12-05 1986-12-05 鋼材の溶融塩電解めつき方法 Expired - Lifetime JPH0726231B2 (ja)

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