JPS63141885A - 回転式油圧緩衝器を備える車両 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は回転式油圧緩衝器を備える車両に関する。

（従来の技術） 自動二輪車の後輪懸架に用いられる油圧緩衝器の一種と
して例えば特開昭５６−２８００８号に開示される回転
式油圧Ｍｉ街器がある。一般にこの種の回転式油圧緩衝
器は、筒状ハウジング内に軸を同心に配置し、また軸に
対し回転自在なサイドケースを筒状ハウジングの両端に
固設してハウジング内を密閉するとともに、筒状ハウジ
ングの内周と軸の外周とに径方向にベーンをそれぞれ突
設してハウジング内に複数の油室を画成し、且つ複数の
油室を減衰力発生手段を介して連通して成る。

そして本出願人は特願昭６０−２６５９３６号において
、車体に対しエンジン後方で揺動自在に枢支されるスイ
ングアームの揺動支軸と同軸に回転式油圧緩衝器の軸を
配置したものを開示した。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、従来は円形のハウジングを採用していたため
、スイングアームの揺動支軸とエンジンとの距離を短く
するのには限界があった。また後輪をチェーン駆動する
場合のドライブスプロケットをスイングアームの揺動支
軸に近づけて配設した方がチェーンの引張力の安定化が
図れるため、従来はスプロケット軸を特別に用意してミ
ッション機構の後方に配置していた。

そこで本発明の目的は、筒状ハウジングに工夫を施すこ
とによりスイングアームの揺動支軸とエンジンとの距離
を短くして車両の全長を短くすることがで鮒るとともに
、ドライブスプロケットの位置を特別な支軸を使うこと
なくスイングアームの揺動支軸に近づけることができる
ようにした回転式油圧緩衝器を備える車両を提供するに
ある。

（問題点を解決するための手段） 以上の目的を達成すべく本発明は、回転式油圧緩衝器（
１０）の軸（１３）を車体（１）に対しエンジン後方で
揺動自在に枢支されるスイングアーム（８）の揺動支軸
と同軸に配置した車両において、筒状ハウジング（１１
）の前方部に凹所（１２）を形成してエンジンの一部（
３）をこの凹所（１２）に配設したことを特徴とする。

（作用） 筒状ハウジング（１１）の前方部に形成した凹所（１２
）にエンジンの一部、具体的にはミッションケース（３
）の後部を配設するので、円形ハウジングの場合よりも
ミッションケース（３）を後方にずらして配置でき、従
ってエンジンとスイングアーム（８）の揺動支軸、即ち
軸（１３）との距離を短くすることができ、これにより
車両の全長を短くすることが可能になる。また特別な支
軸を使わなくてもミッションの出力軸（６）に設けたド
ライブスプロケット（５）を軸（１３）に近づけて配置
することができる。

（実施例） 以下に添付図面を基に実施例を説明する。

第１図及び第２図は自動二輪車の要部側面と同破断平面
を示し、（１）は車体フレーム、（３）はエンジンと一
体のミッションケース、（８）はスイングアーム、（９
）は後輪、（１０）は回転式油圧緩衝器である。

回転式油圧緩衝器（１０）は第３図及び第４図にも示す
如くで、略半円形の筒状ハウジング（１１）、軸（１３
）、サイドケース（１７）　、　（２１）　、ベーン（
２５）　、　（２７）及び減衰力発生手段（３１）等か
ら構成され、減衰力発生手段（３１）はピストン（３２
）、オリフィス部材（３３）及びピストンバルブ（３４
）を備える。前方部に凹所（１２）が形成された筒状ハ
ウジング（１１）後方部内の半円形筒部（ｌｌａ）の内
周には１枚のベーン（２５）がボルト止めして径方向に
突設され、また軸（１３）の大径部（１４）の後方部外
周に周方向に間隔を保って２枚のベーン（２７）が突設
され、両ベーン（２５）　、　（２７）はともに正面視
矩形の同一形状である。軸（１３）は筒状ハウジング（
１１）内に同心に挿入して半円形筒部（ｌｌａ）の軸受
部（ｌｌｂ）に配置され、筒状ハウジング（１１）のベ
ーン（２５）は袖丈径部（１４）の後方部外周面に摺接
し、また＠　（１３）のベーン（２７）も筒状ハウジン
グ（１１）後方部内の半円形筒部（ｌｌａ）内周面に摺
接し、両ベーン（２５）　、　（２７）の摺接面に形成
した横方向溝内にはシール材（２６）。

（２８）がそれぞれ嵌着される。

軸（１３）の一端側にはベアリング（４１）を介して一
方のサイドケース（１７）が回転自在に組付けられ、こ
のサイドケース（１７）は内側面をフラットにして筒状
ハウジング（１１）及び両ベーン（２５）　、　（２７
）の一端側に密接状態で筒状ハウジング（１１）端面に
ボルトにて固定される。袖丈径部（１４）の端部外周と
サイドケース（１７）間にはスリーブ（４２）が介装さ
れ、またベアリング（４１）の両側の軸（１３）とサイ
ドケース（１７）間にはシールリング（４３）、（４４
）が介装される。

軸（１３）の他端側には細径の延長軸部（１５）が形成
され、この延長軸部（１５）の大径部（工４）側にはベ
アリング（４５）を介して他方のサイドケース（２１）
が回転自在に組付けられ、このサイドケース（２１）の
内側面には筒状ハウジング（１１）の他端側内周面に圧
入される円形の突部（２２）が形成される。この突部（
２２）の端面をフラットにして両ベーン（２５）　、　
（２７）の他端面に密接状態でサイドケース（２１）は
筒状ハウジング（１１）端面にボルトにて固定される。

前記と同様に袖丈径部（１４）とサイドケース（２１）
間にはスリーブ（４６）が介装され、更に延長軸部（１
５）の中間部にはカラー（４７）が嵌装され、このカラ
ー（４７）とサイドケース（２１）間にはシールリング
（４８）が介装され、またベアリング（４５）に対して
反対側の釉（工３）とサイドケース（２１）間にもシー
ルリング（４９）が介装される。

斯くして筒状ハウジング（１１）、＠　（１３）及び両
サイドケース（１７）、（２１）により囲まれて密閉さ
れた空間内には両ベーン（２５）　、　（２７）により
圧縮側の油室（５１）と膨張側の油室（５２）とが周方
向交互にそれぞれ２室ずつ画成される。

更に一方のサイドケース（１７）の内側面には圧縮側の
油室（５１）に開口する油孔（１８）がそれぞれ形成さ
れ、各油孔（１８）・・・はサイドケース（エフ）内に
形成した周方向の油通路（１９）にて連通している。ま
た他方のサイドケース（２１）の突部（２２）の端面に
は膨張側の油室（５２）に開口する油孔（２３）がそれ
ぞれ形成され、各油孔（２３）・・・もサイドケース（
２１）内に形成した同様の油通路（２４）にて連通して
いる。尚、両地孔（１８）　、　（２３）の反対側はプ
ラグ（５３）、（５４）にてそれぞれ閉塞される。

そして筒状ハウジング（１１）の後方部外周面の１箇所
にはバルブケース（３５）が設けられ、バルブケース（
３５）内には前記減衰力発生手段（３１）を収容する円
形のバルブ室（３６）が横方向に貫通して形成され、バ
ルブ室（３６）内にはピストン（３２）が摺動自在に嵌
装さね、ピストン（３２）と同心にオリフィス部材（３
３）が設けられ、ピストン（３２）にはピストンバルブ
（３４）が備えられる。斯かるバルブケース（３５）は
両サイドケース（１７）、（２１）に形成した延出部（
１７ａ）　、　（２１ａ）内にボルトにて固定され、前
記両袖通路（１９）　、　（２４）はバルブ室（３６）
の両端にそれぞれ開口している。

斯くして回転式油圧緩衝器（１０）が組立てられ、内部
には作動油が充填され、斯かる回転式油圧緩衝器（１０
）は筒状ハウジング（１１）が前記スイングアーム（８
）の前端部に一体に備えられ、軸（１３）が前記車体フ
レーム（１）に固定される。尚、スイングアーム（８）
の後端部には後輪（９）が軸承される。

軸（１３）の大径部（１４）側の一端部には一方のホル
ダ（５５）が回転自在に組付けられ、また軸（１３）の
他端側の延長軸部（１５）の先端部には他方のホルダ（
５７）がスプライン（５８）により一体に組付けられて
ナツト止めされ、左右の車体フレーム（１）、（１）の
下部内側面に両ホルダ（５５）　、　（５７）がボルト
止めされている。これにより回転式油圧緩衝器（１ｏ）
は軸（１３）を固定とし、スイングアーム（８）と一体
の筒状ハウジング（１１）が回転（ＲＵとなり、スイン
グアーム（８）は軸（１３）を中心として上下揺動自在
となる。

そして後輪（９）のバウンド挙動によるスイングアーム
（８）の第１図仮想線の如き上方への揺動時には、圧縮
側の油室（５１）から作動油が油通路（１９）を通り、
バルブ室（３６）内のオリフィス部材（３３）及びピス
トンバルブ（３４）を通って絞られ、これにより減衰力
を発生しながら油通路（２４）を通って膨張側の油室（
５２）に作動油が流れ込む。更にスイングアーム（８）
と車体フレーム（１）間にはトーションバー（６１）及
びリンク機構（６３）が架設され、このトーションバー
（６１）のバネ力によりスイングアーム（８）は図示実
線位置に復帰するようになっている。

以上において、回転式油圧緩衝器（１０）の前方には近
接状態でミッションケース（３）が配置され、即ち筒状
ハウジング（１１）の前方部に形成した凹所（１２）内
にミッションケース（３）の後部が臨み、ミッシミンギ
ャ機構（４）を介して回転動力が出力されるドライブス
プロケット（５）は軸（１３）の延長軸部（１５）に組
付けたホルダ（５７）のスプライン（５８）部分の前方
に配置され、このドライブスプロケット（５）を備える
ミッションの出力軸（６）を軸承する軸受ケース（７）
は延長軸部（１５）上のカラー（４７）　　　、外周に
固定される。尚、（６５）はチェーンである。

このようにエンジンと一体のミッションケース（３）の
後部を筒状ハウジング（１１）前方部の凹所（１２）内
に配置して軸（１３）に近づけたため、従来の円形ハウ
ジングよりもエンジンを後方にずらして配置することが
できるようになり、これによりエンジンとスイングアー
ム（８）の揺動中心をなす軸（１３）との距離が短くな
るので、車両の全長も短くすることができる。

更にミッションの出力軸（６）上にドライブスプロケッ
ト（５）を配置したまま軸（１３）に近づけて配置でき
るので、従来のように特別な支軸を設ける必要がなく、
部品点数の削減、組付工数の簡素化が図れる。

ところで、実施例では自動二輪車の後輪懸架について説
明したが、こ゛れに限らず回転式油圧緩衝器は自動三輪
車、四輪車にも適用されるものであり、また筒状ハウジ
ングを固定し、軸を回転側として用いることも勿論可能
である。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、回転式油圧緩衝器の筒状
ハウジングの前方部に形成した凹所にエンジンの一部を
配置したため、スイングアームの揺動中心をなす当該）
１衝器の軸にエンジンを近づけて配置することができ、
従って車両の全長を短くすることができるとともに、チ
ェーン駆動方式の場合におけるドライブスプロケットも
特別な支軸を使うことなくスイングアームの揺動支軸に
近づけて配置することができ、部品点数の削減、組付工
数の簡素化にも寄与する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は一例を示す自動二輪車の要部側面図
と同破断平面図、第３図及び第４図は回転式油圧緩衝器
部分の破断側面図とそのＩＶ　−ＩＶ線断面図である。 尚、図面中、（１）は車体、（３）はミッションケース
、（５）はドライブスプロケット、（６）は出力軸、（
８）はスイングアーム、（１０）は回転式油圧緩衝器、
（１１）は筒状ハウジング、（１２）は凹所、（１３）
は軸、（１７）、（２１）はサイドケース、（２５）　
、　（２７）はベーン、（３１）は減衰力発生手段、（
５１）、（５２）は油室である。 第４図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 筒状ハウジング内に軸を同心に配置し、該軸に対し回転
   自在なサイドケースを前記筒状ハウジングの両端に固設
   してハウジング内を密閉するとともに、前記筒状ハウジ
   ングの内周と前記軸の外周とに径方向のベーンをそれぞ
   れ突設してハウジング内に複数の油室を画成し、該複数
   の油室を減衰力発生手段を介して連通した回転式油圧緩
   衝器を備え、且つ前記軸を車体に対しエンジン後方で揺
   動自在に枢支されるスイングアームの揺動支軸と同軸に
   配置した車両において、 前記筒状ハウジングの前方部に凹所を形成し、該凹所に
   前記エンジンの一部を配設したこと、を特徴とする回転
   式油圧緩衝器を備える車両。