JPS6313956B2 - - Google Patents

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JPS6313956B2
JPS6313956B2 JP54012164A JP1216479A JPS6313956B2 JP S6313956 B2 JPS6313956 B2 JP S6313956B2 JP 54012164 A JP54012164 A JP 54012164A JP 1216479 A JP1216479 A JP 1216479A JP S6313956 B2 JPS6313956 B2 JP S6313956B2
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JP
Japan
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water
sand
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raw
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JP54012164A
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English (en)
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JPS55104958A (en
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Yasuro Ito
Yoshiro Higuchi
Yutaka Mochida
Sanpei Kenmochi
Hideji Kaga
Yasuhiro Yamamoto
Ryuichi Harashima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON TETSUDO KENSETSU KODAN
Original Assignee
NIPPON TETSUDO KENSETSU KODAN
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Publication date
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Priority to AU55182/80A priority patent/AU528943B2/en
Priority to FR8002706A priority patent/FR2448423B1/fr
Priority to GB8004058A priority patent/GB2043618B/en
Priority to DE19803004548 priority patent/DE3004548A1/de
Priority to US06/119,562 priority patent/US4299633A/en
Priority to CA345,223A priority patent/CA1132144A/en
Publication of JPS55104958A publication Critical patent/JPS55104958A/ja
Publication of JPS6313956B2 publication Critical patent/JPS6313956B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28CPREPARING CLAY; PRODUCING MIXTURES CONTAINING CLAY OR CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28C5/00Apparatus or methods for producing mixtures of cement with other substances, e.g. slurries, mortars, porous or fibrous compositions
    • B28C5/003Methods for mixing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28CPREPARING CLAY; PRODUCING MIXTURES CONTAINING CLAY OR CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28C7/00Controlling the operation of apparatus for producing mixtures of clay or cement with other substances; Supplying or proportioning the ingredients for mixing clay or cement with other substances; Discharging the mixture
    • B28C7/02Controlling the operation of the mixing
    • B28C7/022Controlling the operation of the mixing by measuring the consistency or composition of the mixture, e.g. with supply of a missing component
    • B28C7/026Controlling the operation of the mixing by measuring the consistency or composition of the mixture, e.g. with supply of a missing component by measuring data of the driving system, e.g. rotational speed, torque, consumed power

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は水硬性物質による生配合物の調製方法
の創案に係り水硬性物質粉体を用い生モルタル又
は生コンクリートのような生配合物を調製すべく
含水砂を使用する場合に使用したセメントペース
ト濃度が同じ水セメント比となるように配合設計
したものであつても品質のばらつきが大きいとい
う事実を発見し、この発明に基いて使用する細骨
材の表面を前記水硬性物質により略一定状態に調
整造殻する方法に関するものであつて、前記水硬
性物質による骨材表面の略一定状態とされた造殻
により、分離、ブリージング、骨材沈降のない特
異な状態に調整せしめ、従つて強度等のばらつき
の少い安定した品質の製品を得しめると共に富配
合でない場合でも水セメント比の小さい造殻砂が
互いに連続して接触した状態で水和反応が行われ
水セメント比の大きい部分がこれにより拘束され
強度発現を有利に得しめ従つて低コストで高精度
の各種セメント製品等を的確に製造することので
きる新規な技術体系を確立しようとするものであ
る。 セメント類や石膏などの水硬性物質による製品
を製造し利用することは古くから重要基礎資材と
して各種土木、建築その他の分野に広く実施使用
されて来たところであり、又このような製品を製
造するに当つては現場打ち工場製産、吹付施工な
どの多様な方式により夫々に実施されており、し
かもその生コンクリート又は生モルタルを調製す
る場合の配合方法、混合方法、分散剤等各種助剤
や各種セメント類などに関する改良技術について
各種提案がなされ、又種々に実施し且つ多様な検
討が重ねられて来たところである。しかし斯様な
多くの研究ないし検討にも抱わらず上記したセメ
ント等による生混練物ないしこれに準じた生配合
物の実態に関してはなお不明の点が多くて必ずし
も安定した品質を得ることができず、特に分離、
ブリージング、打設後の沈降現象等はモルタル、
コンクリートの宿命とされ、供試体を得るに当つ
てもこのブリージングや沈降の生じた部分を除去
した残部から求め、その強度等を測定している実
情である。蓋しこのような従来技術ではその生配
合物に用いられた水、セメント粉体、砂等の細骨
材又は粗骨材および各種分散剤などの各系を配合
して得られる配合物のペースト濃度は一定である
という思考に立脚しており、例えば同じ骨材を用
い且つ同じ水セメント比を以て配合されたものは
当然に同じ強度等を発現し得るものとする思想か
ら出発したものであつて、斯かる場合に上記した
ような結果となるわけである。なお一部の高性能
減水剤ではセメントの固塊をジータ電位によつて
分散せしめるという考え方もあるが、上記したよ
うな含水砂を使用した場合のペースト濃度変動や
その実態に触れるものでないことは明かである。 本発明は斯かる技術思考と根本的に異るもので
あつて、含水砂を使用して上記したような生配合
物を得る場合、その砂がどんな状態であれ、該含
水砂にセメント粉体が接触すればそのときの砂の
表面水とセメントとの比によつて物理的に砂表面
でセメント吸着現象が生じ、砂の表面に特異な水
セメント比による層が形成され、従つて同じ水セ
メント比(以下W/Cという)、或いはセメント
砂比(以下C/sという)であつても配合物全体
としてのセメントペースト濃度は一定でなくなる
という根本的思想の下に構成されているものであ
る。 即ち上記したような生コンクリート又は生モル
タルなどを調製するに当つて現実に使用される砂
のような細骨材に関してはその比表面積が大きい
だけにそれに附着した表面水量の如何は得られた
生混練物又はこれに準じた状態とされた生配合物
における単位水量に大きく影響し、且つ斯かる砂
の如き細骨材における表面水量は広範囲に変動
し、例えば同じ産地から搬ばれた川砂にして同じ
ヤードに堆積されたものであつても、その表層部
と内層部のものとでは大幅に異つた表面水量を示
し同じ表層部であつてすら外気条件の如何(晴天
か雨天か)によつて時々刻々に変化する。然して
この砂における表面水量の如何が具体的に得られ
る混練物に関し、そのW/Cにおいては固より
C/Sに関しても大きく影響するから得られる混
練物の品質が相当に変動せざるを得ない。従つて
具体的作業に当つては用いられる砂の表面水量を
その都度精密に測定しこの測定値によつて当該混
練物に添加されるべき配合水量を補正するような
入念な管理も行われているが、このように管理さ
れた混練物(モルタル、コンクリート)であつて
も、なおその流動性や成形性、得られた製品の強
度などに関する測定結果のバラツキは相当に大き
い。蓋しこのような相当に大きいバラツキはこの
種製品における宿命とされていることは既述の通
りで、或いは天然骨材に原因した不可避的粒度誤
差、計量誤差と推定され、更にはキヤツピング等
の要因として判断して異常値は試験結果から除外
することが行われているわけであるが、具体的に
措信し得る品質としては当該バラツキ範囲の下限
値とならざるを得ず、優質の製品を的確に得るこ
との至難さは明白である。 又上述したような混練物の流動性に関しては一
般的に回転粘度計を用いて解明することが知られ
ているが、このような手法で得られる結果は主と
して流体因子に関するものであつて、単なる流体
ではなく細骨材などの粒状体を含んだ前記生混練
物の場合にはΣ効果やラミネーシヨン現象のよう
な特異な態様を有し、その実態を解明することが
できない。このためワーカビリデーというような
術語を以て解明しようとする試みもあるが、この
術語に含まれている意味は極めて広義であつて、
場合によつては施工現場における諸条件や作業員
の経験的要素の如きが含まれ、その定義は依然と
して瞹眛のままであつて実地的に好ましい解明を
なすことができず、安全率を大幅に採ることが必
要とされる。分散剤の添加は配合水量をそれなり
に減少して流動性を得しめるとしても上記したよ
うな技術的困難さは本質的に未解決のままであつ
て、それなりのメリツトは認められるとしても基
本的な技術課題を解決するものではない。 本発明者等はこのような実情に鑑み、前述した
ような砂等の骨材に関して短時間内にしかも熱エ
ネルギーの如きを消費することなしに的確な計量
結果を得しめる手法として減圧処理を利用した特
願昭51−147180号(特開昭53−71859号:以下第
1先願という)や上記したような生混練物につい
ての流動性の好ましい実地的測定手法についての
特願昭51−157458号(特開昭53−82389号:以下
第2先願という)のような技術を開発した。即ち
前者は相当に大量の骨材に関して減圧処理により
その附着空気を除去することにより短時間内に表
乾状態又は所要表面水率の砂等を得しめることが
できJIS A1109その他に規定されているような24
時間浸水を要件としたイナンデータ法によること
なしにそれよりばらつきの少い測定を図らしめ
得、工業的に極めて有意義である。又後者は特異
な流動特性を示すビンガム(Bingham)系流体
に属する既述の生混練物について多くの新しい事
実を発見し、相対初期剪断応力降伏値〔F0〕、相
対閉塞係数〔ΔF0〕、相対流動粘度係数〔λ〕の
如きを得しめ、且つそれらの好ましい測定機構を
提供し、更にはプレパツクドコンクリートの如き
における上記生混練物についての注入圧推定実験
式の如きを提供してその実地的条件に即した流動
特質を解明するものであつて同様に頗る有意な技
術である。 即ち前記したF0、ΔF0およびλは以下の如くで
ある。 相対初期剪断応力降伏値(F0) ペーストやモルタルなどのビンガム系流体が粗
骨材などを充填したような抵抗部分に注入される
ときの初期において当該抵抗部との関係で相対的
に求められる剪断応力降伏値(流動に必要な圧
力)。 相対閉塞係数(ΔF0) 上記F0値を繰返して測定した場合において、
第1回目の測定値とその次回の測定値との差、即
ち第1回目の注入時において前記抵抗部にビンガ
ム系流体成分が沈降堆積などした閉塞現象により
次回の測定値が変化するもので、この変化値をい
う。 相対流動粘度係数(λ) 粗骨材などを充填したような抵抗部に重力差ま
たは圧力差条件でビンガム流体を流したときの時
間当り流量。 本発明者等が具体的に採用した人の測定法とし
ては前記のような抵抗部を形成した管路の一端を
閉鎖した状態で上記のような重力差(または圧力
差)条件を形成し、閉鎖を開放した後の単位時間
内の流量を求め、前記重力差(または圧力差)に
より測定値を得る。 本発明はこれらの先行技術をベースとしてより
深い実地的検討と研究、推考を重ねた結果、上述
したような生混練物における更に新しい事実を発
見し前記したような製品強度を高め、又そのばら
つき、偏差の少い安定した品質の製品を的確に得
しめ、更には低コストで高精度の造形物を得しめ
ることに成功した。即ち先ず本発明者等は上記し
たような生混練物などに関してその各種多様な配
合物ついての仔細な検討を重ねる過程において、
その砂粒面に混練直後の洗滌によつてもセメント
分を除去し難いような特異な造殻層の生成される
ことを後述するように発見した。この造殻層の生
成状態および生成量は用いられた砂における表面
水率の如何によつて夫々に多様に変化するが、し
かも上記のように安定なものであつて、その安定
状態での層着範囲においては本質的に略一定の
W/C値を示し、従つて配合物全体としては同じ
に配合混練されたものであつてもそれら造殻粒子
間に存在しているセメントペースト分の濃度は該
造殻層の形成状態、形成量により夫々に異ること
とならざるを得ないことを発見確認した。これを
更に説明すると上記したような砂粒面の安定な造
殻層は自然現象であるだけにそれなりの表面水が
一部の粒子において均一に存する以上必ず生成す
るものと推定されるが、そのような条件を満たし
た一部の粒子だけを選別して混練することが困難
で、又一般的にセメント粉体配合条件下で混合さ
れた状態ではその表面が更に不安定で遊離可能な
セメント粉でまぶされていること、細骨材自体の
微細なこと、しかもその表面水率が或る限度以上
となり、又その附着状態が粒子面全般において偏
りのあるときには安定状態とならないこと等の事
情からして多くの実地操作にも拘わらず従来確認
されたことのないものである。又本発明者等はこ
の種混練物の混合過程において、含水砂に対しセ
メントを少量宛順次に添加し混練を重ねるならば
その混合トルクにピーク点が示されることを確認
し、しかもこの混合トルクのピーク点は用いられ
た含水砂の水量如何によつて種々に異るが斯かる
ピーク点の発顕に関しては相互間に明確な関連の
あることを発見した。更に前記したような砂粒か
ら剥離し難いセメント分の被覆造殻は用いられた
砂の表面附着水が特定範囲内にあるときに最高量
状態に形成されるものであることを確認し、この
ように安定なセメント分による造殻の形成された
モルタルはそれによつて得られる製品の品質を安
定且つ向上し得る事実も確認された。 本発明はこれらの本発明者等による新しい発
見、確認をベースとし、又これらを活用すると共
に適宜に結合させて成立するものであつて、その
内容については以下に順次説明する如くである
が、上記したような本発明にあつては砂のような
細骨材についてその水率を問題とするものである
ことは上記したところから明かであり、この細骨
材についての水率は以下のように把握するもので
ある。即ち一般に砂などと関して含有水率が考慮
されているわけであるが、この含有水率には細骨
材の粒子構造(又は組織)内に進入しているもの
と、単にその表面に附着しているものとがあり、
前者は厳格には吸水率と称すべく、後者の表面水
又は表面附着水と考えられるべきものである。と
ころで本発明の場合においては細骨材とセメント
等の水硬性物質粉末が混合された際における挙動
を重視することは上記したところから明かであつ
て、長時間に亘る水和反応完結の如きを採り上げ
るものでないから上述したような粒子構造内又は
組織内に進入した水分は一応対象外となる。蓋し
後者の表面附着水を主として対称とするものであ
つて、この表面附着水は上記した関係からして所
謂含有水率から吸水率の控除されたものとなり、
理論的には含有水率より常に低いものとなる。然
してこのように含有水率を吸水率と附着水率とに
区分することは対称物が細骨材であるだけに実際
上困難を極める如くであるけれども、この点につ
いては例えばJIS A1109にないて砂に関する表面
附着水有無の限界を截頭円錐形の測定手段で測定
することが規定されており、即ち底面内径が89
mm、頂面内径が38mmで高さが74mmの頂部を切取ら
れた形状をなすコーン状測定具内に充填された砂
が、その測定具を除去した際において崩壊する
か、しないかにより決定し、この限界以上(崩壊
しない側)に含有した水分率を以て附着水とされ
ているわけであるから本発明にあつても一般的に
斯様な区分に従うものとする。但し砂粒において
は構造又は組織的に吸水量の考えられないような
場合も存し、斯かる場合には含有水量と附着水率
は同じであることは当然である。又附着水と言つ
ても対称物が砂のような細骨材の堆積物であるこ
とからしてその粒子間に保有され、粒子間隙を埋
めているような水分をも当然に含むものである。 扨て本発明者等による新しい発見の1つを先ず
説明すると、本発明者等は砂の附着水量が種々に
異るものを準備し、しかもこれにセメント粉末を
徐々に添加し混合する作業を多くの試料について
検討した結果、何れの場合においてもセメント量
の増加に伴つて混合トルクの増大することは同じ
であるが、その増加が或るピーク点を示し、その
後は混合トルクの低減することを知つた。しかも
この場合において前記した混合トルクピーク点は
用いられた砂の表面水量との間において整然とし
た関係を示すことを発見した。1例として中目砂
を用いた場合について具体的な結果を示すと第1
図と第1表に示す如くである。即ち表面水率(以
下Swという)が5.26%、8%、10%と夫々に異
る中目砂15Kgに対しセメント粉末を逐次添加し混
合したときの混合トルクを該ミキサーを駆動する
モータのトルク(アンペア)として求めた結果は
第1表の通りであり、これを図表としたものが第
1図である。
【表】
【表】 蓋し混合トルクのピーク点はSwが5.26%のと
きは添加セメント量4Kg前後、Sw8%では添加セ
メント量8Kg前後、Sw10%では9〜10Kgのセメ
ント添加量のときにピーク点が示されているわけ
であるが、Sw値の増加に伴いピーク点を示すた
めのセメント量が増加することは明かであり、し
かもそれは略整然たる関係を示すことを発見し、
一般的にSw値と添加セメント量との間で決定さ
れる前記W/Cが10%前後において混合トルクピ
ーク点が示されることを確認した。 然してこのような結果について考察すると含水
砂にセメントを添加した場合、その添加されたセ
メント分は表面水によつて順次吸着されるので混
合トルク増大を示したわけであるが、このように
砂粒に吸着されるセメント量はそのSw値に比例
して変化し、当該砂粒のSW値に比例した量に達
した後はそれ以上に添加されたセメント粉が単に
砂粒(セメント粉吸着)間に遊離又は遊離可能状
態で混入され、この遊離性状態のセメント粉は却
つてベアリング的効果を果すこととなるものと推
定され、それらの結果が上述のように示されるも
のと判断される。又このSwによる吸着限度状態、
或いは遊離セメント粉のベアリング的効果発揮直
前状態におけるW/Cが10%前後と認められる。 又本発明者等はこのような発見、確認とは別に
よりW/C値の高い混練物としてビンガム系流体
に属することの明かな生モルタルに関して前記し
たような第2先願技術の手法に従い相対初期剪断
応力降伏値F0、相対閉塞性係数ΔF0、相対流動粘
度係数λを測定し、又それらの結果を前記した第
1先願技術で求められる骨材(砂)の初期表面水
率との関係において検討を重ねた。測定に使用し
た試験装置としては前記第2先願にそれなりのも
のが示されているが、この検討に当つて本発明者
等の具体的に採用した装置は第2図に示す通りで
あつて、一側に注入部1を垂立させて形成すると
共に他側にそれより低い溢出部2を同じく垂立し
て形成し、それらの間の連結部3の中間に径25mm
のビー玉を長さLの範囲に亘つて充填した充填層
4を形成したものであり、注入部1から注入流下
される生混練物(モルタル)の溢出部2からオー
バフローし静止した状態における重力条件下での
ヘツド差hを求め、これによる次式に基いた
F0値を相対初期剪断応力降伏値とした。 F0=ρh/L … (ρは生混練物の比重) 又相対閉塞性係数ΔF0については同じこの第2
図の装置により上記したF0値測定後に更にある
一定の生混練物(モルタル)を注入流下させて同
様に初期剪断応力降伏値F0′を測定し、このF0
F0′の差から次式によつて求めた。 ΔF0=(h−h′)ρ/(l0−h′)L … l0は、第2図における溢出部2に蓋を施して注
入部1から生混練物を注入したときの液面差であ
る。更に相対流動粘度係数λは次の式により、
重力差で空隙を流動させたときの圧力と速度との
関係から求めた。 λ=Pu/Uf … 但し、Pu=l0+l1/2ρ/L、 Uf=l1−l1/t1 であつて、Puは速度圧(g/cm3)、Ufは空塔速度
である。 用いた砂(骨材)は北海道松前郡森越産出の洗
砂であつて、その品質は下記の通りである。 砂の大きさ:2.5mm 単位容積重量:1.689Kg/m3 絶乾比重:2.61 吸水率:1.35% 実積率:64.7% 粗粒率:2.31 又分散剤としてはリグニンスルフオン酸カルシ
ウム系、高縮合トリアジン系及びポリアルキルア
リルスルフオン酸系のもの及びそれらの混合物に
ついて検討したがポリアルキルアリルスルフオン
酸系のものが強度発現及び分離性の低いことより
して最も好ましいものと認められ、これを採用し
た。混練方法としては2次混練方法を推奨するも
のであつて、これはセメントのような水硬性物質
粉末と水との水和反応は第3図に示すように4つ
の段階に分けて考察することができ、その第1は
急速反応期で水と混合してから比較的短時間(例
えば5分間)に起り、その第2は休息期であつて
30分〜2時間位略休息状態を示しこの間に水和物
が増しペーストの流動性は少しづつ失われるもの
であり、その第3は加速期であつて再び水和速度
が増大しセメント粒子間に網目構造の形成される
期間で、凝結反応の始発、終結はこの段階で起
る。然してその第4は減速期であつて上記したよ
うな網目構造の間隙が水和物で充填され強度の増
大して行く過程であつて、この過程は水と未水和
セメント等の存在する限り継続するが、その水和
速度は次第に減少することは図示の通りである。
然して第1の急速反応期でエトリンジヤイトの生
成が行われ膨潤化及び結晶成長がなされ、第2の
休息期にはセメント粒子が凝集してフロツクを形
成するが、このような段階において2次混練する
ことはフロツクを分断して混練物に好ましい影響
を与えることができ、分散剤などの添加もこの時
期に行うことが適切で分散剤量と吸着量及びジー
タ電位などの測定によつてもその有利性が確認さ
れる。従つて本発明においてはこの場合に上記の
ような休息期と判断される時期に2次混練を行
い、分散剤の添加などもこの2次混練時に行う方
式に従う考想に立脚する。 然して上記したような第1図の砂とは別に各種
水硬性物質についての混合エネルギーについて検
討した結果は第4図に示す通りであつて、モータ
駆動方式によるミキサーに含水量4%の普通ポル
トランドセメント(No.1)15Kgを投入しておき、
これに順次加水してペーストとする場合におい
て、前記したようなポリアルキルアリルスルフオ
ン酸塩系分散剤を1%添加したもの及びそれを添
加しないプレーンペーストに関し該ミキサーの1
回目における回転トルクを第1図の場合と同様に
アンペアメータで測定したところ、分散剤添加の
如何に拘わらずW/Cが20〜24%、特に21〜23%
程度において最大の混合エネルギー値を示し、又
W/C29%前後で混合エネルギーが略一定の安定
した値を示すこととなる。同様のことは早強セメ
ントに関する場合においてもピーク点が多少ずれ
てW/C:21%前後であるとしてもそれが20〜24
%の範囲内、特に21〜23%域であり、超早強セメ
ント(スーパベロメント)の場合もトルクが上記
したような各セメントの場合よりは遥かに急速
に、又高いトルク値を示すとしても22.5〜23%が
ピーク点であつて挙動は同じであり、アルミナセ
メントにおいてはそれが23%以上をピーク点とし
ていても全く同様な変化を示し、更に石膏の場合
は更に急速、高トルク値を示してもW/Cに相当
した水石膏比の関係においては同じ範囲内でピー
ク値を示すものであつて、ペースト状態で水量を
増加しながら混練する場合のトルク値変化は本質
的に同じであることを確認した。なおこの第4図
に示された結果と前記した第1図の結果について
言うならば、第1図のものが砂粒附着水に原因
し、従つて砂粒表面に形成されるものであるに対
し、第4図の場合はそれのない場合であつて、そ
れが数値としては異るが、ピーク点を示すことに
おいて同じとなつたものと認められ、又この第4
図に示されるようなピーク点が当該水硬性物質粉
体自体によるW/Cとの関係での最高凝集状態を
意味すると理解される。 而してこのような混合エネルギーの変化につい
て考察してみると、これら各種水硬性物質粉体に
対して加水をなした場合の状態としては全く水の
ない粉体のみの状態から粉体粒子間に水が完全に
充填されたスラリー状態との間に空気の粉体粒子
間存在状態(連続、不連続および無し)と自由水
及び膜水の連続、不連続の存在状態からして粉体
粒子同志が接触し該粉体粒子および空気が何れも
連続状態で水のみが不連続状態であるペンデユラ
ー(Pendular)、粉体粒子と空気および水の3者
が共に連続状態であるフアニキユラー
(Funicular)1、粉体粒子と水が何れも連続状態
で空気のみが不連続状態であるフアニキユラー
2、および粉体粒子相互が実質的に該粒子表面の
活性によつて除去し難い液膜のみによつて毛細管
状態に隔てられて不連続となり、空気も実質的に
存在しないキヤピラリー(Capillary)の4つの
状態があり、上記粒子のみの状態とスラリー状態
を加えて6つの状態が考えられるが、これらの中
で自由水が不連続で膜水が連続した状態を示すキ
ヤピラリー状態が最大の混合エネルギーを要する
ことは明かであつて、上記した20〜24%の混合ト
ルクピーク位置にこの状態が形成されているもの
と推定され、然してその後の加水によつて混合エ
ネルギーが一定となり安定化する29%前後におい
てスラリー域に転化するものと認められる。 一方上記した第1図に示すような骨材(川砂)
に対しセメントを添加混合した場合において当該
川砂における表面水率如何によつて前記したよう
なF0値、ΔF0値及びフロー値が変化し、即ち表面
水率零状態からこの表面水率が増加するに従つて
それらの値は増大するが、それが最大値を示した
後は次第に低減する。然してそれらの最大値を示
す表面水率を砂対セメント比(前記したS/C)
との関係で示すと次の第2表の如くであつて、
S/Cが一定であれば略同一の表面水率において
それらのピーク点が顕われることを知つた。
【表】 なおλについては表面水率による変化は認めら
れなかつた。このような表面水率如何によりそれ
なりに異るとしても上記したような流動性試験に
おいてF0等が最大値をもつということは留意す
べき点であつて、このF0値は塑性流体がある一
定流路を流動する際の抵抗限界値のようなものと
考えられるから流体中の粒子径如何によつて大き
く支配されるものと推定され、それが骨材(砂)
における表面水率によつて大きく影響され、表面
水率如何によつてピーク点が特定するということ
はセメントと砂とが混合される場合において砂の
表面水によりセメント粉体が吸着され、その吸着
量が初期表面水率如何によつて特定するものと推
論することができる。換言すればセメントと砂と
の混合により砂粒周面にセメントの殻(Shell)
が形成され、それによつて砂粒の見掛粒径が増大
するものであつて、即ち吸着して形成されたセメ
ント分などによる造殻量は砂の表面水量に比例し
て増大し、しかもそれがそれなりに柔軟であると
しても少くとも上記したような流動条件下におい
ては剥離することのない程度の凝集性を有し、そ
れが前記したキヤピラリー域のセメントペースト
と考えられる。 これを具体的に確認するため、前記S/Cを
1.0とし、W/Cを35%とすると共に分散剤をセ
メントに対し0.9%添加するとう一定の条件の下
において用いられた砂の表面水率を5〜35%の範
囲で種々に変化させ、この砂にセメントを添加し
て1分間混合してから前記W/Cとなるように水
を添加して更に1分間混練し、又分散剤を添加し
てもう1度1分間混練したものについて若干の顕
微鏡写真を示すと第5図の通りである。即ちこれ
らの顕微鏡写真は何れも倍率80倍であつて、同図
Aは5%、Bは10%、Cは15%、Dは20%、Eは
25%、Fは30%、Gは35%の各表面水率の場合を
示しているわけであるが、表面水率の少い空練り
状態であつてもセメント粉の附着は得られるがそ
の量が少くしかも不安定で容易に剥落し安定な外
皮造殻としては皆無状態であり、表面水率10%前
後から次第に増大し、表面水率15〜25%附近にお
いて造殻作用が最も大きく砂粒表面の凹凸が埋め
られて相当に滑かな丸い粒径となる。しかしこの
表面水率が25%程度を超えると造殻状態が乱れ、
その表面に凹凸が多くなる。即ち表面水率の或る
限度以上に高い場合においてもセメント粉体を層
着させる作用は同様に得られるが、セメント粉末
を層着してもなお余分な水が砂粒面附近に残るこ
とから層着された層は不安定であつて剥落し易い
状態となることはGなどにおいて示された通りで
ある。 更に言うならば表面水率が5%、10%のような
場合においても砂粒面に直接に接した部分ではそ
れなりに安定した外皮造殻が形成されるが、その
安定な外皮造殻の外面に更に不安定な附着層が形
成され、この層は容易に剥落し、又その剥落した
ものが別の砂粒における外皮造殻の外面に附着す
る作用が混合撹拌過程において繰返されるものと
認められ、その結果が例えば第5図Aのように5
%であつても砂粒面が外皮造殻で被覆されしかも
砂粒本来の形状に略近い状態として示されるもの
と推定される。これに対し表面水率15〜25%のよ
うな範囲ではその外皮造殻が高度に得られ、本来
の砂粒形状を識別し難い球形に近い状態となる。
又このようにして一旦砂粒に形成された外皮造殻
は頗る安定であつてこのものを更に混練し、或い
は単に加水洗滌した程度では剥落することが殆ん
どないことが確認され、この状態は別に第6図の
写真において示す通りである。 即ち表面水率を16%とした砂粒に対しセメント
粉末をC/S=1:2となるような割合で添加混
合し、前記したような外皮造殻を高度に形成させ
てから水及びそのセメント量の0.9%に相当した
分散剤を添加混合して、W/Cを41%として調製
された第1のモルタルを準備し、これとは別に表
面水率2%の同一銘柄である含水砂に対して水と
セメントとを同時に添加し且つ分散剤をセメント
量の1.2%混入してC/S=1:2で、W/Cを
第1モルタルと同じく41%に調整せしめた第2の
モルタルを準備した。蓋し分散剤量が若干異るの
は夫々のモルタルがJロートによる流動性測定値
において共に60秒前後という一定の性状となるよ
うに調整した結果であつてこのようにして準備さ
れた各モルタルはその混練調整された直後におい
て第6図に示すようなその砂粒を通過させること
のない細目篩に夫々区分した状態で採取収容せし
め、この細目篩を別に準備されたパレツトの水中
に夫々のモルタルが何れも完全に水没せしめられ
た状態として浸し且つ約30秒間に亘つて該篩をそ
の水中に保持させた状態のままで左右及び上下方
向に移動操作せしめる洗滌操作を加え、このよう
な洗滌操作完了後に該篩を水中から引上げて各モ
ルタル分が篩目上において残つた状態が第6図の
とおりである。即ちこの写真において左側のもの
が前記第1モルタルであり、右側のものが第2モ
ルタルであるが、従来法による第2モルタルは殆
んど砂粒の状態となつているのに対し、本発明で
いう第1モルタルは略完全状態としてもモルタル
の様相を示している。換言すれば外皮造殻を高度
に得しめた本発明のものは水洗によつて剥落しな
い程度に安定したものであることが確認され、後
述するような実施例ないし検討例のような場合に
おいても本発明による外皮造殻は混練や洗滌によ
つて剥落し難いものであることが確認されるに対
し、従来法によるモルタルのセメント分は少くと
も混練直後では容易に剥落するものであることが
確認された。 即ち同じ含水砂を用いてもセメント粉末を添加
混合して、例えばプレーン(分散剤なし)でW/
Cが30%となるように単に混練したもの、或いは
アルキルアリルスルフオン酸系の分散剤を1%添
加した場合においてそのW/Cが26〜27%となる
ように従来法によつて混練したものの場合におい
ては、何れも単にスラリー域となり、その砂粒面
における粉体では上述したような吸着作用が求め
られないものの如く、このようにして調整された
モルタルにおいてはその砂粒上のセメント粉が簡
単な洗滌操作によつて容易に除去される。W/C
がプレーンで上記の数値を超え分散剤添加の場合
においてもW/Cが28%以上となるならばこのよ
うなセメント粉乃至成分の洗滌等により剥落性が
より明確に示されることとなり、到底前記したよ
うな安定な造殻を得ることができない。 上記のように砂粒上の表面水にセメント粉体が
接触した場合において安定した外皮造殻が得られ
る事由について考察してみると、上述の場合にお
いてセメント粉体の量が夫々の附着水量に応じた
量以上であるならば砂粒の固体表面における吸着
現象および吸着されたセメント粉体間に形成され
る毛細管現象の如きによつて層着された粉体粒子
間の水の量は最低状態となるものと推定され、又
このときの砂粒及びセメント粉体の各固体間にお
ける吸着力は最大状態となる。斯かる現象が比表
面積の大きいセメント粉体間で発生することによ
りその後の加水、混練によつても剥落することの
ない外皮造殻が形成され、又この安定な外皮造殻
が最高状態に生成されるに従い既述したような混
合トルクに関するピーク状態も顕著に示されるも
のと推定することができる。 上記したような外皮造殻の形成関係について理
論的にモデル状態で示しているのが第7図であつ
て、砂とセメントとを混合するに当り砂の表面が
殆んどないものに対しセメント粉末12が添加さ
れた場合には同図Aの如くであるが、その表面水
量が増大するに伴い同図B,Cのようにキヤピラ
リー域においてセメント分による外皮造殻層11
が厚くなり上記したような所定の表面水率におい
て最大厚となる。然しこの状態から更に表面水が
増大した場合には仮りに更にセメント粒子が存在
しても外皮造殻11自体が安定とならないことは
第5図のGなどについて説明した通りであり、混
練操作により剥落して単なるスラリーペースト1
4として砂粒10の周囲に存在することとなるこ
とは同図Dにおいて図示の通りであつて、表面水
率が適当な条件下にあつては砂粒子の周囲に形成
された可塑性の外皮造殻層11が相互に接触しこ
のものを適当なW/Cとして混練するとその周辺
間隙はそれより水セメント比より大きいスラリー
ペースト14で満たされた状態となることは同図
Eの如くである。 但し上記した第7図Cのような状態を形成し、
又同図Eのような混練物とするためには砂10の
有する表面水を略均等にし、しかもその表面水量
を的確に把握することが必要である。何故ならば
前記のように安定な外皮造殻層のW/Cは略一定
のものであるから砂10の何れかの部分が過大な
表面水を有する場合には該部分の砂に関してこの
安定な外皮造殻層を形成することができないし、
又その具体的な表面水量が把握されていない条件
下では添加すべきセメント量を求め得ない。とこ
ろが斯かる砂の表面水量を均等化し、又その数値
を把握することは必ずしも容易でなく、それなり
の設備を有する工場においては可能であるとして
も、これを有しない現場においては不可能に近
い。このような場合の外皮造殻層形成関係は第8
図に示す如くであつて、当該砂粒の表面水量に見
合つたより以上のセメント粉体を添加し混合する
ことにより同図Aの如くなり、即ちその表面水量
に見合つた外皮造殻層11が砂粒10の表面に形
成され、しかもこの外皮造殻11の周面にこのよ
うな安定度に達しない水分の不足したキヤピラリ
ー域以外の不安定造殻層13が形成され、残部セ
メント粉末12はそれらの間に粉末のままで残
る。然してこのものにおいてその粉末状である遊
離的セメント分12を適当な手段により除去する
ならば上記したキヤピラリ域以下の層13を覆着
したものとなり、斯うして形成された層13をも
含む造殻体に関しては例えば風力を利用したよう
な遊離セメント分除去技術を採用した場合におい
てそのW/Cを略一定化することができる。即ち
斯かる造殻体は同図Bの如くであつて、このもの
に対し更に加水し又セメント分をも添加混練して
モルタル等となすに当つても該造殻体における
W/Cが略一定化されているものであるだけにそ
の空間を充満すべきペースト分の濃度や混練物全
体のW/C値を容易に求めしめることができる。
蓋しこの第8図に示すような手法によるものは特
別な測定機器を有しないような現場でも比較的簡
易に本発明の技術が採用され得ることを示すもの
である。勿論その外皮造殻11は第7図に示した
場合と同様な安定性を示し、しかもその上に被覆
された層13についてはW/Cが一定状態の外皮
造殻層11上に覆着されたものであるだけにその
量も一定化しており、従つて2次混練に当つて一
部剥落するものであるとしても造殻層11に関す
るその安定性に関して前記した第7図の場合と同
様の性能を有するものとして得られる。即ち砂の
初期表面水率によつて前記したような造殻層11
が一旦形成されたものは頗る安定であつてその後
に相当の水を加え、又分散剤を加えて混練しても
その造殻が変化されず剥落することがないものと
推定される。 上記したような外被造殻に関して本発明者等が
具体的に検討した多くの結果に基き、その砂の初
期表面水率とそれに加えられたセメント量との関
係において砂粒に形成された造殻のW/C値を整
理、代表的な若干例を示しているのが第9図であ
り、添加されたセメント量と砂の表面水率との間
においてC/Sの増加(S/Cの低下)に伴い砂
の表面水率が比例的に増大し極めて整然とした関
係が得られることは明らかである。即ち好ましい
外被造殻のW/C値として24〜26%のものを的確
に得るには表面水率10%の砂ではC/Sを0.35程
度に選べばよく、又表面水率15%の砂にあつては
C/Sを0.55程度とすべきである。C/S値がそ
れらよりも高いものにあつては過剰セメント分が
造殻の周囲に覆着してそのW/Cが次第に低下す
ることは明かであり、このW/Cが18%以下とな
るとその表面部分は不安定なものとなつて容易に
剥脱する。造殻のW/Cが26%を超えることによ
り造殻全体がその過剰水分の故に不安定化し、例
えば29%以上となるこの剥落傾向が頗る著しいこ
ととなる。 上記のようにして安定な造殻層の形成されたも
のは、それ自体が該モルタル等を用いて成形され
る製品強度に好ましい結果を与えることは当然で
あるが、実際のモルタルとしては斯る造殻粒子間
がセメント分を有する水分で満たされたものとな
ることは当然であり、このセメント分と水より成
るペースト分も亦得られる製品の強度等を発現す
る上において枢要な地位を占めることとなる。本
発明にあつてはこのような造殻粒子間ペーストの
濃度(W/C)については2次混練して調整しよ
うとするものであり、このため1次混練において
添加されたセメント分の実質的全体が上記したよ
うな安定な外皮造殻となつた場合以外は風力等に
よつて過剰なセメント分を一旦分別する。相当に
過剰なセメント粉体を添加して1次混練した場合
においても、この風力による分別処理で不安定な
セメント分は略的確に除去され、例えば内径300
mmで長さが3000mmの乾式連続ミキサーにおいて撹
拌しながら毎分0.3Nm3程度の風量で分別した場
合において砂粒に附着したセメント分に関する
W/Cは18%前後となる。即ちこのような風力な
どによる分別操作によつて1次混練されたものの
W/Cを的確に把握することができるので、その
後に2次混練する際のペースト分に関するW/C
も又、その際に添加される水量とセメント量によ
つて略適正に管理されることとなる。但し工場生
産の如きにおいては用いられる砂の表面水率を的
確に調整することが可能であり(このためには本
発明者等が別に提案した減圧処理で砂粒間空気を
除去し且つ表面水率を調整する細骨材等の水分調
整法を利用することが最も好ましい)、このよう
にして砂の表面水率が把握されたならばそれに見
合つたセメント量を添加混合することにより1次
混練で得られるもののセメント分の実質的全体が
安定な外被造殻に消費され斯かる場合には遊離セ
メント分に関する分別操作を必要とせずに2次混
練をなし得ることは当然である。外被造殻が適切
になされ、しかも2次混練によつてそれら造殻粒
子相互および造殻粒子とペーストとの附着が良好
となり且つ該ペースト分の濃度(W/C)を好ま
しい状態に得ることにより合理的な強度その他の
性能を有利に高め得ることは頗る明かである。 斯くして本発明によるものはW/Cに関して従
来技術と全く異つたものとなることは容易に理解
できる。即ち従来においては単に全体として添加
されたセメント(C)と水(W)により、W/C値と
している。本発明にあつてはその水に関して砂の
表面水を問題とするものでありしかもそれによつ
て上記のような造殻をなし又そのような造殻され
た砂粒子間におけるペーストについてのW/Cを
追求するものであつて、その内容は全然異質であ
る。換言すれば従来技術では上記のような全体と
しての単なるW/Cを以て強度等の指標とするも
のであつて、しかもその場合の細骨材に関する水
分を的確に把握していない。このように2重に醋
誤原因の介在したものであるが故に同じW/Cで
あつても得られた製品強度が大きくばらつかざる
を得ない。本発明により好ましい造殻がなされ、
強度発現に的確なW/Cが求められるならば合理
的高強度の製品が得られ、ばらつきの少いことと
なることは明かである。 更に本発明者等は上記のように調整されたもの
について分離、ブリージングの発生状態に関する
仔細な検討を重ねた。即ちこのために先ず次の第
2表に示すようにS/Cを0.8,1.0,1.2とすると
共にW/Cおよび分散剤の添加量を同様としたも
のにおいて砂の表面水率を種々に変化させた多様
なモルタルを調整し、そのブリージング発生状態
を土木学会の規定する仕様によつて検討した。
【表】 この結果は第10図に示す通りであつて、S/
Cが0.8の場合には表面水率5〜35%、S/Cが
1.0の場合には表面水率5〜30%、S/Cが1.2の
場合は表面水率10〜25%の範囲の場合においてブ
リージングの発生が皆無状態となることが確認さ
れた。又上記のようなモルタルについて分離状態
を検討した結果は第12図に示す通りである。即
ちこの分離状態を試験するために従来ビニール袋
内にモルタルを装入して適当な時間(例えば2時
間前後)放置してから分離状態を試験測定するこ
とが行われているが、この方法によるときは試料
の採取が必ずしも的確に行われず、従つて得らる
結果についても合理性を欠く傾向が大である。然
して上記のようにして得られたものの28日後にお
ける圧縮強度は第13図〜第15図において実線
による曲線で示される通りであつて、何れも一般
的に600Kg/cm3以上程度の好ましい強度を示すも
のであつた。なおこれら第13〜15図のものに
おいて表面水率0%又は5%の場合においてそれ
なりの強度が得られているのは分離に原因した異
常のもである。 そこで本発明者等は第11図に示すように径51
mmの塩化ビニルパイプを高さ20mmのもの21と
100mmのもの22,24の2個及び780mmのもの2
3を準備し、これらを図示のように上部から21
〜24の順に組付けそれらの接続部外側をビニル
テープで接着させたものを準備し、この中にモル
タルを投入充填してから1時間放置し、その後に
パイプ22,24内に充填されたモルタルの容量
を測定すると共に0.15mmの篩で水洗いをし残つた
砂の乾燥重量を比較する手法によつた。即ち第1
3図の下段に示すようにS/Cが0.8の場合にお
いては砂の初期表面水率が10〜35%程度の場合に
おいて、又S/Cが1.0の場合にあつては10〜30
%程度、更にS/Cが1.2の場合には5〜25%程
度の範囲において実質的に分離が発生しないもの
であつて前記したような本発明者等による測定結
果としてそのパイプ24内モルタルに対するパイ
プ22内モルタルの比の値が一般的に0.96以上を
充分に確保し、特に0.97以上のような高い値を示
している。又この場合の上記したようなパイプ2
2,24において得られたモルタルを水洗いし
0.15mmの篩で残つた砂の乾燥重量についての測定
結果は第12図の上段に示す通りであつて一部に
乱れがあるとしても実質的に上記したような範囲
においてモルタル自体におけると同様な変化を示
していることはこの第12図上下の結果を比較対
照して明かであり、このように上下部の砂の乾燥
状態を以て測定するならばモルタル自体の場合よ
り顕著な変化挙動を示すものとしても特段の有意
差はない。なおこの砂の容積重量を比較測定した
場合において第11図の上段に示される如く1.00
以上の値を示す(要するに上部パイプ22内にお
ける砂の容積重量が下部パイプ24内におけるよ
り大である)ことは奇異を感ずるが、これは比較
的大きな容器中で混練調整されたモルタルが上記
ビニルパイプ内への注入過程でその上下層関係が
反転せしめられビニルパイプ上部に注入された砂
粒子が下方まで沈降できなかつたことによるもの
と認められる。然してこのような分離ブリージン
グの発生関係を前記したような造殻現象と比較し
て検討してみると多少のずれがあるにしても既述
した第4図における造殻ピーク点を示す砂の表面
水率を中心として第10図のようにブリージング
を発生しない範囲、第12図に示すような分離の
発生しない範囲が夫々展開されているものである
ことが理解され、有意な相関関係を有することは
明かである。即ち前記したような造殻によつて増
径された砂粒子の比重は砂粒自身の比重よりもキ
ヤピラリーモルタルの付着分だけ小となるわけで
あり、分離又はブリージングの発生する可能性が
少いことになる。 上記したような第10,12図の結果を更に実
地的利用に好ましい状態としてS/C=0.8,1.0
および1.2の場合毎に整理して分離及びブリージ
ングの何れも実質的に発生しない領域を砂の表面
水率との関係において示しているのが第13図か
ら第15図であつてS/Cが0.8の場合において
は第11図に示されたような特異な現象が表面水
率10〜15%附近に示されていることからして10%
附近に部分的に分離、ブリージングのない領域が
示されているが一般的には表面水率18〜27%の範
囲内において、又S/Cが1.0の場合には10〜25
%、S/C=1.2の場合には8〜22%の各範囲内
とすることにより実質的に分離、ブリージングの
発生しない領域が存在する。又これら第13〜1
5図においては併せて前記したF0、ΔF0、λ及び
フロー値をも示す。 又上述したようにして安定な造殻層を形成し、
分離ブリージングのない状態を的確に形成するな
らば該モルタルの特性もそれなりに変化すること
は当然であり、このことは第16図に示す一連の
図示によつて明かである。即ち本発明者等は同じ
川砂を用いてC/sやW/Cを共に等しくし、一
方は従来法により水、セメント、砂を同時に投入
して混練したモルタルとなし、他方は本発明に従
つて表面水量12%の砂に先ずセメントを添加混合
して造殻させてから再び水とセメントを投入して
C/s=1/2及びW/C41%として夫々等しく採
つて調整せしめ、これらのモルタルを径が15cm、
深さが30cmの容器内に夫々装入してから該モルタ
ルの表面にそれらモルタルに配合される砂利など
の骨材と比重の近い、比重2.59の硝子玉を置き、
その経時による挙動を順次に撮影したのが第16
図の図面であつて、Aは従来法によるモルタルに
ついて硝子玉を置いた直後、Bはその60分後、C
はその120分後、Dは24時間後の状態でありこれ
に対しEは本発明によるモルタルについて同じ硝
子玉装入直後に置いた状態、Fはその24時間後の
状態を示すものであつて、従来法によるモルタル
にあつてはCの120分後において硝子玉が完全に
モルタル中に没入しAの状態からの沈入量は6mm
に達するものでブリージング水中に覆没し、それ
が24時間後にはブリージング水がなくなつてD図
面のようになり、ブリージング水気散後の荒れた
表面となるものであるのに対し本発明によるもの
はE,Fを比較して明かなように硝子玉がモルタ
ル表面から15mm露出した装入直後の状態が24時間
後においても同じであり、ブリージングのないこ
とからこの24時間後における表面性状もEと殆ん
ど変らないものであることが確認される。蓋しこ
のような結果によれば従来法によるものがそれな
りに分離、ブリージングを発生した結果として、
全体としては右側の本発明のものと同じ比重のモ
ルタルであつても、その上層部の比重が小とな
り、従つて硝子玉の沈降、埋没を見たものである
ことが明かであり、本発明によるものがそのよう
な分離、ブリージングを実質的に発生していない
ことを確認せしめる。なおこの場合の混練直後に
おける各モルタルの性状及びブリージング量は次
の第3表に示す通りのものであつた。
【表】 前記したような本発明は川砂のみならず、公知
のような各種人工軽量骨材に関してもそのままに
妥当するものであり、又鉄砂の如きに対しても同
様に適用し得る。Swのような数値については一
般的な川砂とそれら軽量骨材又は鉄砂との比重差
を考慮した補正をなすことによりそのまま採用す
ることができる。 本発明によるものは又海砂のような塩分その他
の有害成分を附着した細骨材に対し適用すること
により該粒子を造殻によつて被覆し有害成分の滲
出を適当に阻止し得る。即ち四面が海洋である我
国においては川砂の入手も本来は容易であつた
が、近海におけるコンクリート工業の発展普及に
伴い枯渇化しつつあることは周知の通りであつ
て、海砂を採用することの必要性については夙に
論ぜられているところであるが、この海砂を用い
る場合においてはそれに附着した塩分が配筋材そ
の他に悪影響を及ぼし、従つてこのような有害成
分を特別な反応剤などを用いて洗滌除去すべきこ
ととなり、そのための工数費用が嵩むことからし
て殆んど実用化されていない。本発明にあつては
前記したように安定な造殻層を形成し得ることか
ら斯様な有害成分の封入が可能であり、上記した
ような特質性を確保しながら他方においてこのよ
うな有害成分の封入を得しめることは頗る有意義
である。 蓋しこの海砂を用いた場合について説明する
と、青森県下北群産出の0.6〜1.2mmの海砂(吸水
率1%程度)の表面水が10%程度のものを用い、
これに更に表面水量が20%となるように水分を補
給して約1分間混合し、水分の均分化を図つてか
らセメント粉末をC/sが1:1となるように添
加して約2分間撹拌混合して造殻させた。次いで
この造殻後に更にW/Cが34%となるように混練
水を添加して約2分間混練し、その後に分散剤を
セメント量に対し1%添加して1分間の混練をな
し目的のモルタルとした。 又これとは別に比較のため上記と同じ海砂に対
し前記したところと同じC/s=1:1でW/C
が34%となる如くセメントと水を同時に投入して
混練したモルタルを準備し、これらのモルタルに
ついてそのフロー値を測定した結果は本発明によ
る造殻モルタルは20.5cmであるに対し比較例のも
のは17.1cmであり、本発明のものが流動性におい
て優れたものであることが確認され、又その電気
伝導度を測定した結果では本発明のものが数mΩ
低い値を示し塩分をそれなりに封入したものであ
ることが確認された。 更に本発明による上記したような造殻層は適宜
に複合して形成することができ、上述したような
有害部分の封入に関しても斯様な複合造殻がより
好ましいものであることが明らかである。即ちこ
の複合造殻の手法について説明すると前記の場合
の造殻時に添加されたセメントを2分し、その一
方を第1次造殻のための1次混練に投入して造殻
させてから再び若干の水と残部のセメントを投入
した混練を行い、その後にスラリー状モルタルと
するための混練水と分散剤とを添加した混練を行
うものであつて、1例として上記した表面水率の
海砂に対し先ずC:sが1:0.6となるようにセ
メント粉末を添加して約2分間の混合撹拌をなし
造殻させた後にその表面水量に相当した水を添加
して1分間混合し、引続いてC:Sが1:1とな
るように残部セメントを添加せしめて2分間の2
次造殻のための混合をなし、その後にW/Cが34
%となるための残部の水を添加して2分間更に混
練し、次いで分散剤をそのセメント量の1%に相
当した量添加して1分間の混練をなしたモルタル
のフロー値は同じC/S、W/Cであるに拘わら
ず22cmであつて1次造殻のもの以上に優れた流動
性を示し、そのペースト分の含水率も33%程度で
あつて上記比較例のものに比して5.6%もペース
ト中の含水率が高く、それだけに造殻層が大きく
形成されていることを確認でき、電気伝導度も更
に少いものであることが確認された。 上記したような本発明によるものはその流動性
や成形性に関しても好ましい結果が得られる。即
ち例えば従来法による場合、上記したような吹付
施工、或いは単にモルタル等を移送する目的にお
いてホースによる圧送可能なスラリーモルタルは
Jロート又はPロートによる落下速度が20sec程
度と考えられ、この程度の流動性を以て指標とさ
れていることは周知の通りである。然してこの程
度のモルタルを得るにはS:C≒1:1とし、こ
れにリグニンスルフオン酸系分散剤を添加しても
W/Cは42%程度であり、又アルキルアリルスル
フオン酸塩などの高性能分散剤を用いてもW/C
は30%程度である。然して斯かるモルタルは成程
流動性に優れているとしても分離、ブリージング
が著しく、調整後において圧送ポンプ導入直前に
必ず撹拌混練することが必要であり、絶えず撹拌
していないと上下部に分離し、アジテータは圧送
のための不可欠機器である。又前記S:Cは最大
1.2:1程度であり、これ以上に砂を用いる場合
には特別な増粘材としてベントナイトなどが必要
であり、得られた製品の強度試験においてもブリ
ージングが不可避たることからブリージングさせ
た後に上部を切除して供試体を得ており、用いら
れたモルタルのW/Cと供試体のW/Cが異なつ
たものの試験値で満足しているが、斯様なモルタ
ル等は密閉空間に圧入硬化せしめる逆打ち工法の
ような場合に特にその上部において密実な注入を
得ることができないことは明かであり、密閉型枠
内に注入成形するような場合においてもその上面
において空隙を生じ密実な成形面を得ることがで
きない。本発明によればこのような不利が充分に
カバーされるものであつて、上記のように造殻さ
れた砂はその径がそれなりに大となるとしても円
形化すると共に表面に比較的柔軟な造殻層造殻層
が形成されたものであり、しかもこの造殻層の
W/Cは低いのでホースによる圧送を容易にし、
分離やブリージングがないだけにアジテータの常
時撹拌などを必要としないと共に密閉空間に対す
る注入などに際しても空隙を残すことのないよう
な密実注入を図る。例えばmが2.3程度の荒目砂
を用いてこの圧送用モルタルを注入し圧送するよ
うな場合において従来のものではC/Sを1:1
としたものでW/Cを42%程度とし、分散剤を1
%添加すると共に分離を防ぐためのアルミ粉を加
えて高性能グラウトミキサー、アジテータ、ピス
トンポンプを用い混練、撹拌しながら注入するも
ので、この場合のモルタル性能としては以下の通
りである。 流動性:Jロート 20秒±3秒 28日後平均圧縮強度 500Kg/cm2前後 標 準 偏 差 80Kg/cm2前後 変 動 係 数 14〜18% 即ちこのようなモルタルは設計標準強度400
Kg/cm2を略満足するもので圧送目的のものとして
は最高状態のモルタルと言える。これに対し本発
明によるならば同程度の流動性を有するモルタル
が同じmの荒目砂を用い、C/Sを1:1とし
てW/Cを39%とし、分散剤を0.8%、遅延剤を
0.8%を添加して、混練順序は、先ず含水砂をミ
キサーに入れてから砂の表面水率を20%となるよ
うに若干の水を加えて混合し、次いでセメントの
全量を投入混練して造殻せしめ、その後において
残余の水をW/Cが39%となる量添加混練すると
共に上記分散剤、遅延剤をも投入して仕上げる。
このようにして得られるものは流動性の変動が少
く、分離ブリージングのないモルタルとし得ら
れ、その28日強度に関しては下記のように得られ
た。 平均圧縮強度 675〜710Kg/cm2 標準偏差 52〜56Kg/cm2 変動係数 7〜8.5% であつて、設計強度600Kg/cm2は充分に確保する
ことができ、同様配合のもので強度を低コストに
高め、しかもバラツキの極めて少い安定した製品
を得しめる。 上記したところから明かなように本発明による
ものは砂の表面水を不都合な要因として配合水に
対する単なる補正係数として把握することなく、
これを有利要因として利用することにより各方面
において多様な効果を大きく得しめ、幾多の不
利、困難を有効に解決することが可能となる。即
ち、分離、ブリージングのない流動性モルタルが
C/Sが1:2.5〜3或いはそれ以上のような貧
配合でも達成し得ることや、アジデータの撹拌な
しで数十分に亘る貯蔵槽内静止後にそのまま流動
圧送し得るなどということは従来技術において夢
想し得ないことであり、一般的に表面水率12%前
後の砂を用い、造殻部分のW/Cを24%程度とし
たものが最も優れた特性を発揮し、これを頂点と
して造殻部のW/Cを10〜27%程度とする範囲内
のものが好ましい結果を得しめる。 更に本発明にあつてはC/S値を充分に低下し
て好ましいモルタル等を得しめる。即ち本発明に
よるものが上記のような特性を示す結果としてこ
のC/S値をより抵減し得る(セメント量を減少
し、砂量を大とした配合を採用せしめ得る)こと
が予測され、従つて本発明者等はこのような点に
関しても検討した。即ちC/S=1:1程度より
そのS値を高め、C/Sを1/2〜1/3の如くした貧
配合のモルタルについて検討した結果は同様に好
ましい混練物を得ることができ、砂量をセメント
に対して2倍以上とした貧配合のものにおいても
相当の強度を有する製品を得ることができると共
に分離、ブリージングのない良好なモルタルを調
整し得ることが確認された。このことは頗る有意
であつて、貧配合のモルタルによりC/S値の高
いものと同等以上の製品を得しめるわけであるか
ら、経済的に目的の製品を提供し、それによる工
業的メリツトの絶大たることは明かである。 本発明によるものが具体的に利用される態様と
しては前記したような外被形成による造殻後にそ
れに引き続いて更に加水し生混練物としてよいこ
とは勿論であるが、場合によつては造殻までの工
程を経たものをそのままで車輛、コンベアその他
の夫々の旋工条件に応じた搬送手段で施工現場に
送り、施工現場で加水し且つ所要の添加剤などを
加えて混練し目的の生配合物とするこができる。
即ちこのようにすることにより表面水量の調整を
も含む枢要な工程を工場その他の設備や機器の完
備した条件下で合理的に実施し現場では単純な加
水混練で本発明を実施することができ、例えば数
Km〜10Km以上も離れた施工現場やトンネル内奥
深くの掘削直後の施工現場において本発明による
特質性を十二分に発揮することが可能となり、長
大な管路内を苦心して圧送する不便さなどは全く
ない。 上記したような本発明によるものの混合調整操
作は機械設備の完備された工場においてはその混
練調整設備に下記の式による水量をセツトし決定
する計算機構を配備し、それによつて求められた
数値に基いて1次混練水量及び2次混練水量を決
定せしめ、自動的に夫々の段階における添加水量
を制御しながら実施される。即ち、 W:混合すべき全水量 Ws:砂の初期表面水量 Wc:造殻の水セメント比を決定する調整水量 W1:1次投入混練水量 W2:2次投入混練水量 として W1=Wc−Ws W2=W−Wc=W−(W1+Ws) 特に複合造殻を図る場合には3次混練水量又は
4次混練水量を設定し、これら3次以下の混練水
量は上記W2又はW1とW2を分割し、従つて上記
WcもWc1とWc2の如く分割することにより同様
に求め得ることは明かである。 上記のようにして調整された生配合物は一般的
に土木又は建築工業上採用されている如何なる造
形体を得る場合にも同様に利用し得ることは明か
であり、工場製産によるプレパツクド製品、現場
打ち構造物の何れにも好ましい生配合物として採
用できる。特に前記したように分離やブリージン
グおよび骨材沈降の認められない本発明によるも
のは密閉された造形域に粗骨材をプレパツクドし
てモルタル等を注入するプレパツクド工法に適用
して好ましい結果が得られることは明かであり、
又吹付け工法の如きにおいてもそのモルタル分の
圧送などに適していて調整後それなりの時間を経
過してから相当に長い管路を殊更に撹拌操作を重
ねて加えることなしに搬送することが可能であつ
て粗骨材等を乾式条件下で吹付直前位置まで搬送
してモルタルを添加し吹付けるセミ湿式工法のよ
うな有利な吹付施工をより有利に実施することが
可能になる。更に特殊な場合としてはこの発明の
ものが耐火物の製造に対しても利用し得ることが
明かであり、その水硬性物質としてアルミナセメ
ントを用い、細骨材および粗骨材として夫々耐火
性を有するものを採用して有効な耐火材を得しめ
ることができる。 上記したような本発明によるものの具体的実施
例について説明すると、以下の如くである。 実施例 1 前述したように造殻量は砂の初期表面水率によ
つて決定されるが、その初期表面水量が如何であ
つても、その砂にセメント粉を最大状態に付着さ
せると、その平均W/Cは約18%となるもので、
どのような初期表面水のものであつてもそれなり
に過分なセメント粉を添加し、空気篩の如きで風
別すればその造殻砂のW/Cはこの18%前後とな
る。即ち各種表面水率の砂を前記したように乾式
連続ミキサー中でセメントと混合させてから毎分
0.3Nm3の風量で分別した結果は次の第4表の通
りであつた。
【表】 この第4表によるモルタルの性能は次の第5表
に示す通りであり、分離やブリージングがなく、
28日後の平均強度674.8Kg/cm2、標準偏差52.71
Kg/cm2、変動係数7.81%の好ましい結果を得た。
【表】 特に砂の初期含水率7〜11%のものにおいて
は、その平均強度が712Kg/cm2、標準偏差18.19
Kg/cm2、変動係数2.56%という卓越した強度、精
度のものであることが確認され、本発明による特
質性を十二分に理解できた。 実施例 2 前記したようにミキサーにおける混合トルクが
最高状態となるピーク点でのW/Cは略10%であ
る。 含水量不明のヤード積みされた川砂を用いたモ
ルタルを調整するに当つて、該川砂の50Kgを先ず
ミキサー中に投入して軽度の撹拌をなしその附着
水分を均分させた。この処理後においてセメント
粉を最初は2Kg、次いで1Kg宛2回添加し、その
後は200g宛順次に添加して混合撹拌を継続し、
そのモータトルクをアンペア値として測定したと
ころ4.6Kgのセメントを投入した時点でアンペア
値0.73のピーク点を確認できた。即ちこのような
ピーク点から前記川砂の表面水率は9%前後と推
定され、その推定値に基いてこの川砂に対しては
造殻に必要な調整水量10%を添加して混合撹拌し
必要なセメント量を入れ造殻させた。このときの
W/Cは20%であつて、このものに対し2次混練
のための水をセメント量に対し15%、分散剤をセ
メントに対し1%を投入して目的の調整モルタル
を得た。 即ち斯うして得られたモルタルのC/Sは1:
1、W/Cは35%であり、その流動性はF0が1.32
g/cm3、ΔF0は0.03g/cm4、λは3.8g・sec/cm
であつて分離ブリージングのないものであるこ
とが確認され、このモルタルを用いて成形された
供試体の7日後における圧縮強度528Kg/cm2、曲
げ強度は107.8Kg/cm2であり、又その28日後にお
ける圧縮強度は742Kg/cm2、曲げ強度は112.6Kg/
cm2であつた。 実施例 3 減圧条件を利用した砂の表面水率調整機構を用
いて表面水率12%の含水砂を調整した。即ち密閉
可能なタンク内に川砂を装入してから該タンクを
減圧して砂粒間の空気を除去し次いで該タンク内
に一旦注入して砂粒間を水で充満させてから排水
し且つ砂粒間に残つた水を減圧条件を利用し圧力
差で除去(この除去は場合によつては加圧でもよ
い)したものであつて、短時間内に表面水率調整
が得られ大気条件下における外気による変動要因
を遮断されることから全体が均一な表面水率とし
て調整されたものである。上記含水砂50Kgに対し
調整水を3.5を混合してからセメントを44.6Kg
添加してミキサーにより撹拌混合し、このものは
次いで水6.7と分散剤446gを添加した2次混練
を行い、目的のモルタルとした。 即ちこのモルタルを用いて成形された供試体に
ついての7日後の圧縮強度は582Kg/cm2曲げ強度
は118Kg/cm2であり、又その28日後における圧縮
強度は853Kg/cm2、曲げ強度は134Kg/cm2であつて
著しく高強度の製品であることが確認された。 実施例 4 本発明者等が上記したような本発明に従い具体
的に採用したC:Sを1:1前後とした若干の配
合例及びその外被造殻周辺ペーストのW/C等を
示すと次の第6表に示す通りであり、その造殻の
ための混合、撹拌は前記した機械設備を利用した
方式に従つてW、Ws、Wc、W1、W2をセツトせ
しめる単一の造殻手法を採用したものである。
【表】
【表】 又この第6表に示すような配合で調整された各
モルタルの流動性その他の性状は次の第7表に示
す通りである。即ち何れのモルタルも1〜3時間
の何れの段階に関し総べてがブリージング率0%
であり、又分離性に関してもモルタル容量として
は上/下の値が0.966以上であると共に砂容量に
関しては0.938以上であつて、何れにしても良好
なモルタルであることが確認された。
【表】
【表】 更にこれらのものについての28日後における圧
縮強度Kg/cm2は次の第8表に示す通りであり、こ
の表における平均の欄においては夫々括弧を附し
て標準偏差値をも併せて示すがC/Sを1:1程
度としたモルタルとしては何れにしても頗る良好
な強度、偏差値を示し、以下のような結果が得ら
れた。 平均圧縮強度(28日後) 689.4Kg/cm2 標 準 偏 差 54.4Kg/cm2 変 動 係 数 7.9% これを前記した従来技術による同様な流動性を
得るための最高状態のモルタル(アルミ粉などを
添加)における28日後の平均圧縮強度500Kg/cm2
前後、標準偏差80Kg/cm2前後、変動係数14〜18%
のものと比較すれば何人によつても充分理解でき
る改善が得られていることが明かである。
【表】
【表】 なおこの実施例4において得られた結果を前記
した従来技術での同様な流動性を得るための本発
明者等による85の実施例番号による結果とを併せ
て示しているのが第17図であつて、このホース
による移送可能なモルタルとして従来技術で最高
状態のものの場合はこの棒グラフにおいて白地棒
で示す如くで圧縮強度を25Kg/cm2毎に区分して示
すと実に400Kg/cm2の広範囲でバラつき、85の測
定データ中で551〜575Kg/cm2のところに最も高い
頻度が得られているとしても大半はこの程度に達
しておらず、平均圧縮強度としては前記した程度
のものとなる。これに対して本発明による黒地棒
のものの場合はそのバラツキ範囲が4分の1程度
の頗る狭い範囲になつており、又従来法によつて
せいぜい1〜2%程度の確率ん得られる最高強度
部分に集中していて平均圧縮強度は170Kg/cm2
上も高いものとなつており、頗る好ましい結果を
得しめている。なおこの第17図に示されている
ように従来技術で1〜2%程度の確率で高強度の
ものが得られているのは全く例外的であつて供試
体の採取位置等による異例的数値と認められる。 即ち本発明のこの実施例群によるときは従来法
最高状態のモルタルに比しその性能が驚異的に改
善向上することができ、そのW/Cが3%減少
し、アジテータによる撹拌なしで取扱われ、平均
強度で170Kg/cm2以上、標準偏差で25Kg/cm2以上、
変動係数で7%以上の増進、精度向上を得しめる
ものであることが確認され、設計標準強度として
は200Kg/cm2引上げて600Kg/cm2以上というモルタ
ルが同じ砂による同一配合での圧送モルタルとし
て得られる。 実施例 5 C/S=1:2又はそれ以下のような貧配合の
モルタルに関する本発明の適用に関して実施し
た。 即ち本発明者等が配合、その砂の表面水率及び
調整されたモルタルのW/C、流動性と共に該モ
ルタルにより成形して得られた供試体の強度等は
次の第9表に示す通りである。
【表】
【表】 実施例 6 本発明者等は又、上述したような造殻モルタル
のコンクリートとしての適用についても実施し
た。即ち調整されたモルタルは初期表面水率12%
の砂を用い、W/C=42%、C/S=1:2とさ
れたもので、その容量は2.286であり、F0値は
0.97g/cm3、ΔF0は0、λは1.50g・sec/cm4
ものであり、このモルタルに砂利を配合して次の
第10表に示すA〜Eのような5種のコンクリート
と調整した。
【表】 然してこれら第10表のコンクリートについて、
夫々3日後、7日後及び28日後の各圧縮強度及び
その平均値、標準偏差値Sおよび変動係数Vを求
めた結果は次の第11表に示す通りであつた。
【表】
【表】 即ちC:Sが1:2という相当に貧配合のモル
タルを用いたものであつたが相当の強度が得ら
れ、しかも標準偏差や変動係数の少い優質のコン
クリートとなつていることが確認された。 なお上記した初期表面水率12%の砂を用いて
W/C=42%でC/S=1:2のモルタルを用
い、これを更に調整してm3当りセメント484Kg、
砂1311Kg、砂利333Kg、水168Kg(W/C≒35%)
とされた吹付用コンクリートを得、このものの吹
付施工後、3日、7日及び28日後における平均強
度、標準偏差及び変動係数を求めた結果は次の第
12表に示す通りであつた。
【表】 実施例 7 表面附着水量を減圧条件で脱気すると共に注入
後に圧力差を利用して脱水させる操作によつて12
%となるように全搬を均一状態として調整された
川砂を用い、この川砂に対してセメントをC/S
が1:2となるように添加混合して本発明による
造殻を形成させてから更に分散剤をセメント量の
1%と共に加水してW/Cが42%となるように調
整された本発明のモルタルを横1mで縦2m、厚
さ15cmの型枠内に予め4号砕石をプレパツクド
し、このプレパツクドされた型枠内を減圧条件と
すると共に該型枠の1側に形成された注入口から
0.5Kg/cm2程度で注入成型した。即ち上記のよう
にC/Sが1:2程度に砂量を大としたモルタル
を上記したようなプレパツクド法の従来法で注入
することは殆んど不可能のものであつたが、上述
のように造殻された砂を用いるこの実施例の場合
にはF0が1.841g/cm3、ΔF0が0.0102g/cm4、λ
が2.56g・sec/cm4、Jロードが44.4秒という流
動性を示し円滑に注入することができた。又この
ようにして注入成型された製品の28日後における
圧縮強度は498〜511Kg/cm2であつてばらつき範囲
の小さい安定した品質の製品であることが確認さ
れた。 実施例 8 表面附着水量9%として減圧条件を採用して脱
気すると共に圧力差によつて附着水量を均一状態
として調整された川砂を用い、この川砂2部に対
してセメント1部の割合で添加混合し造殻層を形
成せしめてから更に加水しW/Cを31.2%とした
生モルタルを調製した。一方これとは別に上記同
様の手法により表面水率を7%に調節された川砂
に対しセメントを混合して造殻させたものと5〜
15mmの表面水附着砂利に対し同様手法でセメント
を附着造殻させたものを準備し、このような造殻
砂と造殻砂利とを等量に配合したものを高圧空気
で圧送し、その吹付ノズル近傍位置で前記したモ
ルタルの圧送吹付材に対し80%の割合で添加し、
略垂直状に形成された吹付面に対して吹付施工し
た。 得られた吹付工の施工3日後における圧縮強度
は363Kg/cm2、7日後においては483Kg/cm2、28日
後においては597Kg/cm2であつて好ましい吹付施
工をなすことができた。 実施例 9 表面附着水量を10%として減圧条件を採用して
実施例8におけると同じ要領で均一状態に調整さ
れた砂900Kg/m3とセメント340Kg/m3を添加混合
して造殻させてから更に80Kg/m3の水と4号砕石
900Kg/m3及び減水剤3.4Kg/m3の割合で添加混練
した生コンクリートはスランプ値が12cmの流動性
を示し、この生コンクリートを圧送して吹付ノズ
ル近傍で急結剤を6.8Kg/m3の割合で混合し、該
吹付ノズルにより垂直壁面に吹付施工した。 即ちこの場合の粉塵発生量は150CPMであり、
又はね返り率は14.7%であつて、施工7日後にお
ける圧縮強度は193Kg/cm2、28日後のそれは335
Kg/cm2であつて好ましい吹付施工をなすことがで
きた。 これに対し上記したところと同じ配合の生コン
クリートを本発明に従い造殻させることなしに全
資料を一時に投入混練して得たものはスランプ値
が13cmであつて、このものを同じ吹付機で施工し
た場合の粉塵発生量は200CPM、はね返り率は
25.3%であつて何れも大であり、しかも7日後圧
縮強度は175Kg/cm2、28日後のそれは264Kg/cm2
あつて何れも劣つていることが知られた。 実施例 10 表面附着水量を12%として実施例8.9と同様に
均一状態に調整された砂1100Kg/m3にセメント
463Kg/m3を混合して水セメント比が28.5%外被
造殻を形成させたものに対し砂利を429Kg%m3
アルミン酸ナトリウム系急結剤27.8Kg/m3の割合
で配合し、その乾式状態で高圧空気により圧送し
たものに対し吹付ノズル部で水を55Kg/m3の割合
で添加し吹付施工した。即ちこの場合の粉塵量は
296CPMで、又はね返り率は21%であり、7日後
の圧縮強度は175Kg/cm2、28日後のそれは307Kg/
cm2であつた。 これに対し附着水が1.5〜4%の砂を用い上記
と同じ配合の圧送材としたものに対しノズル部で
180Kg/m3の水を添加し(コンクリートとしての
W/Cは何れも44%となるようにした)吹付けた
従来法の場合には粉塵量が512CPMで、はね返り
率は32.4%であり、又その7日後の圧縮強度は約
160Kg/cm2、28日後のそれは245Kg/cm2であつた。 実施例 11 5mm以下の珪砂に対しの表面附着水を12%とな
るように実施例1,2におけると同じ減圧条件で
珪砂粒子間の空気を排除してから注水して一旦珪
砂粒子間に水を充満させその後に大気圧との間の
圧力差を利用して粒子間に充満していた水を排除
する操作を行い珪砂粒子全般に均等な附着状態を
形成し、このような表面附着水つきの珪砂粒子に
対してアルミナセメントを等量の割合で添加混合
することによりその表面に造殻させ、このモルタ
ルを0.4m3の型枠内に粒度10〜25mmとされたグラ
フアイト質及びマグネシア質の耐火材、粗骨材を
充填密閉したものに対して注入した。 上記モルタルの流動性はF0が1.6g/cm3、ΔF0
が0.04g/cm4、λが1.5g・sec/cm4であつて、
上記のような耐火材粗骨材間に対して−600mmH
g程度の減圧された条件でその外部大気圧との間
の圧力差により円滑に注入成形することができ、
注入口に対向して減圧タンクに連結されたオーバ
フロー口から上記モルタルが溢出した時点で注入
を止めて型枠内に大気圧条件を作用させ、加圧充
填して脱型した。 得られた成形体の24時間に亘る直射日光を避け
た自然乾燥後における圧壊強度は265Kg/cm2であ
り、このものはそのまま各種炉体の炉床材として
作用し得る不焼成耐火物であることが確認され
た。 実施例 12 比重が1.63で吸水率12.7%の人工軽量骨材に対
してその表面水率が10%となるように減圧含水処
理と圧力差を利用した排水処理を実施して附着水
量の調整を図つた軽量細骨材1部に対して0.5部
のセメントを投入し、そのW/Cが20%となるよ
うに、ミキサーによつて混合撹拌し、その後に上
記セメントに対し22%に相当した水と、セメント
量の1.5%に相当した分散剤を投入混合して造殻
モルタルを得た。 即ち斯うして得られた人工軽量骨材モルタルの
C/Sは1:2であり、W/Cは43.5%のもので
あつて、その流動性についての測定結果はF0
2.2Kg/cm3、ΔF0が0.12/cm4、λは4.2g・sec/cm
であつて分離、ブリージングのものであるとが
確認され、このモルタルを用いて造形された供試
体の7日後における圧縮強度は326Kg/cm2、又そ
の28日後における圧縮強度は482Kg/cm2であり、
上記したような人工軽量骨材を用いた成形体とし
て好ましい特性値を有することが確認された。 実施例 13 トンネル内鋼管支保工に対し本発明方法による
造殻モルタルを注入施工した。 即ち砂の表面水率を20%として調整された細骨
材を用い、この細骨材に対してC/Sが1:1と
なる如くセメントを添加して約2分間混合撹拌し
て造殻せしめ、次いでW/Cを35%となるように
加水すると共に分散剤をセメント量の0.8%添加
して混練し調整された生モルタルを該混練機構か
ら約100m離れた施工位置にモルタルポンプで圧
送し、高さ7.7mの鋼管支保工における内径30cm
の管内に上記モルタルを注入した。このように調
整されたモルタルのF0は1.273g/cm3、ΔF0は.
0074g/cm4、λは1.09g・sec/cm4であり、この
モルタルを上記のように約100m離れた施工現場
に圧送するために用いられたモルタルポンプの圧
送圧力は5〜6Kg/cm2で充分であり、又7.5mに
及ぶ鋼管支保工の頂部まで該モルタルを押上げる
ためのモルタルポンプの圧送圧力は4〜5Kg/cm2
であつて円滑な圧送注入をなすことができた。 鋼管支保工内に注入された充填層について28日
後に上記のように7.5mの高さ範囲内のものを3
分し、夫々の部分から径5cmで長さ10cmのコアー
リングによる供試体を採り夫々の供試体について
圧縮強度を測定した結果は、その平均値が659.9
Kg/cm2で、標準偏差は65.0Kg/cm2、変動係数は
9.8%であり、上記のように7.5mの高さ範囲を3
分してその上段からの供試体「上」と下段からの
供試体「下」との間における圧縮強度の割合、
「上/下」の値は1.074であつて好ましい鋼管支保
工に対する注入補強モルタル層であることが確認
された。 実施例 14 実施例11におけると同じにモルタルを調整する
に当り、その造殻工程をばトンネル外の地上にお
いて行い、それによつて得られた見掛上乾式状態
の造殻配合物を地中深く掘削されているトンネル
奥部の鋼管支保工設定位置まで搬送し、上記造殻
配合物の調整時より約2時間経過してから前記鋼
管支保工設定場所でそのW/Cを実施例11の場合
と同じに35%となるように加水し且つ分散剤をも
同じに添加して混練調整されたものを実施例11と
同様な鋼管支保工に4〜5Kg/cm2圧送圧力で注入
した。 支保工内の注入充填層における供試体を実施例
11に準じて採取し、夫々の供試体について圧縮強
度を測定した結果は平均強度が677.2Kg/cm2であ
り、又標準偏差は37.6Kg/cm2、変動係数は5.6%
であつて実施例11のものより更に優れた結果を得
ることができた。なおこの場合の前記「上/下」
の値は0.908であつて、分離やブリージングが実
質的に発生しないことは実施例11の場合と同じで
あることが判定され、沈降(体積変化)もないこ
とが確認された。 更にこれら実施例11,12のものについて本発明
による造殻工程を経ることなしに従来法によりモ
ルタルを調整して同じ鋼管支保工内に注入するこ
とについても検討したが、この従来法による場合
には全く同じC/S、W/Cを採用しても本発明
で得られる圧縮強度より一般的に25%前後低いも
のとなり、又その標準偏差は78.5%、変動係数は
16.3%であつて、何れも2倍程度又はそれ以上に
高いものとなることが知られていた。 実施例 15 磁鉄鉱の細骨材1330Kg/m3と同じく磁鉄鉱の30
mm以下の粗骨材1950Kg/m3及びセメント350Kg/
m3の割合に配合した原子力遮蔽用の重量コンクリ
ートを得るに当り、前記細骨材に70Kg/m3の割合
の水を均一に附着させたものとして準備し、これ
に前記セメントを添加混合して造殻させてから更
に残部の122Kg/m3の割合の水と前記粗骨材を添
加混合して得られた生コンクリートの容量は3950
Kg/m3であり、このものを打設して得られたコン
クリートのブリージング水発生量は0.2%と頗る
少く、分離も皆無状態で、又28日後の圧縮強度は
452Kg/cm2であつた。これに対し上記と同じ配合
の生コンクリートで造殻させることなく同時に全
資料を混合した場合にはその容重は上記と同じで
あつても打設時のブリージング水量は1.2%に達
し、又28日後の圧縮強度は375Kg/cm2であつた。 実施例 16 実施例15におけると同じ鉄系細骨材1.74部に対
し水0.2部を均一に表面附着させたものにセメン
ト1部を添加混合して造殻させた後更に水を0.26
部と減水剤0.01部を添加混練されたモルタルのフ
ロー値は21秒でF0は1.2g/cm2であり、この生モ
ルタルを予め35〜40mmの磁鉄鉱による粗骨材をプ
レパツクドした注入域に注入成形したものはブリ
ージングがなく28日後の圧縮強度は343Kg/cm2
あつた。 これに対し表面水零の同じ細骨材を用い造殻す
ることなしに上記と同じ配合のモルタルとなしこ
れを同じプレパツクドされた成形域に注入したも
のはブリージング率が1.5%で28日後の圧縮強度
は265Kg/cm2であつた。又同じように造殻操作し
たが砂の表面附着水を0.3部としたものを用いた
生コンクリートを同じ条件で注入した場合は、そ
のブリージング率が3.2%で、28日の圧縮強度は
278Kg/cm2であり、何れも上記の場合より相当に
劣ることが確認された。 以上説明したような本発明によるときはこの種
生モルタルや生コンクリートのような生配合物に
おける骨材表面及びそれら粒子間のペーストに関
する実態を解明し、従来技術において単純に濃度
一定とされているものの不合理性を明かにすると
共に上記したような解明結果を的確に活用して分
離、ブリージングや骨材沈降のない瞠目すべき生
配合物を有効に調整せしめ、しかも流動性に優れ
ていて成形性、注入性が好ましく、又細骨材量を
大とした貧配合の生配合物にあつても斯かる特性
を確保させると共に流動性や成形性の好ましいも
のを提供し、或いは海砂や金属粒子更には軽量細
骨材の如きに関しても有利な適用を図らしめ、然
してそれらの結果として常にばらつきの少い安定
した品質の製品を適切に製造せしめ、又低コスト
で高精度の各種セメント製品等を有利に製造する
ことを可能ならしめるものであるから工業的にそ
の効果の大きい発明である。 前記した第9図の関係は次式によつて表わすこ
とができる。 W/C′=C/C′{(S/C)Sw+(G/C)GW} 但し上式における符号は以下の通りである。 Cは配合物全体のセメント量 C′は造殻時の投入セメント量 然してこの関係は粗骨材をも配合したコンクリ
ートの場合には下式のように表わすことができ
る。 W/C′=C/C′{(S/C)Sw+(G/C)Gw} 但し上式における符号は以下の通りである。 Gは、粗骨材量 Gwは、粗骨材の表面水率(%) 従つて造殻の水セメント比は、上記したような
式を用い、C:Sと用いられた砂の含水率によつ
て求められ、夫々の処理をなすものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであつ
て、第1図は含水砂にセメントを順次に添加し混
合する場合における混合トルクの変動清態を示し
た図表、第2図は本発明者等の採用した生配合物
に関する流動性測定機構の説明図、第3図は水和
反応の進行状態を示した図表、第4図は各種水硬
性物質粉末についての液体対粉体分の比率と混合
トルクの変動状況を要約して示した図表、第5図
は細骨材粒子面における水硬性物質添加時の造殻
程度を比較して示す倍率80倍の写真であつて、A
はW/Cが5%、Bは10%、Cは15%、Dは20
%、Eは25%、Fは30%、Gは35%の場合であ
り、第6図は本発明によつて調整された生モルタ
ルと従来法による生モルタルの水中における洗滌
操作後の状態を示した斜面図、第7図と第8図は
本発明における造殻形成状態を模式的に示した説
明図、第9図は生配合物に用いられた細骨材
(砂)の表面水率と該配合物における水硬性物質
と細骨材との配合比率(S/CおよびC/S)と
の関係を示した図表、第10図は砂の初期表面水
率とブリージング発生状態との関係を示した図
表、第11図は本発明者等の用いた分離発生状態
試験のための用具の説明図、第12図は砂セメン
ト比が1:1前後の場合における分離発生状態を
砂の表面水率との関係で示した図表、第13図〜
第15図はC/Sが1:1前後の生配合物におけ
る砂の初期表面水率とその流動特性および得られ
た供試体の28日後における強度関係を夫々要約し
て示した図表、第16図は本発明によるモルタル
と従来法によるモルタルについてそのタンク収容
後にモルタル面上に載置された硝子玉の沈降伏態
を比較して示した各斜面図、第17図は本発明の
実施例4によるものの従来法によるものについて
得られた供試体の強度のばらつき状態を要約して
示した図表である。 然してこれらの図面において、1は注入部、2
は溢出部、3は連結部、4は骨材充填層、10は
砂粒、11は安定な外被造殻部、12はセメント
粉体、13は不安定造殻部、14はセメントペー
スト、21〜24は夫々分割されたパイプを示す
ものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメント類や石膏などの水硬性物質粉体に水
    を主体とした配合液体および砂などの細骨材を加
    えた生モルタルまたはこれに対し更に砂利その他
    の粗骨材をも加えた生コンクリートのような生配
    合物を得るに当り、前記した細骨材の実質的全般
    表面に上記配合液体の一部を均等状態に附着調整
    させた一方の配合系を準備し、この一方の配合系
    に前記した水硬性物質粉体を主材とした他方の配
    合系とを混練して前記細骨材粒子の実質的全般表
    面に安定状態の外被造殻層を被覆形成せしめ、こ
    の外被造殻細骨材に対し更に前記配合液体の残部
    とを混練して生配合物とすることを特徴とする水
    硬性物質による生配合物の調製方法。 2 生配合物におけるセメント砂比の増加に伴い
    砂の表面水率が35%以下の範囲で比例的に増大し
    た細骨材を一方の配合系として準備する特許請求
    の範囲第1項に記載の水硬性物質による生配合物
    の調製方法。 3 一方の配合系における砂などの細骨材表面に
    附着された水の量により他方の配合系との混合撹
    拌後における処理過程で剥落することのない安定
    状態の外被造殻層の量を最高状態として形成させ
    る特許請求の範囲第1項に記載の水硬性物質によ
    る生配合物の調製方法。 4 一方の配合系に他方の配合系を混合撹拌して
    細骨材表面に安定な造殻を形成し且つこの造殻層
    の周面を更に被覆してその安定程度に達しないキ
    ヤピラリー域以下の含水状態による被覆層を形成
    した液体対粉体分比率が略一定の外被造殻を形成
    すると共に残余の水硬性物質粉末を空気などの気
    体で分離する特許請求の範囲第1項に記載の水硬
    性物質による生配合物の調製方法。 5 粗骨材表面に対しても細骨材におけると同様
    な外被造殻を形成する特許請求の範囲第1項に記
    載の水硬性物質による生配合物の調製方法。 6 外被造殻細骨材に対し液体と共に水硬性物質
    粉末を添加混合して外被造殻細骨材粒子間のペー
    スト濃度を調製する特許請求の範囲第1項に記載
    の水硬性物質による生配合物の調製方法。 7 他方の配合系における水硬性物質粉末を安定
    状態の外被形成により造殻を図るに必要な量以上
    に装入して混合撹拌し、形成された安定状態造殻
    の外周面を更にその安定状態に達しないキヤピラ
    リー域以下の層で被覆し液体対粉体分の比率を略
    一定状態とされた外被造殻層を形成する特許請求
    の範囲第1項に記載の水硬性物質による生配合物
    の調製方法。 8 混合トルクピークによつて細骨材表面におけ
    る外被造殻層における液体の粉体分に対する比率
    を推定し、この数値によりそれまでに添加された
    水硬性物質粉体の量との関係から一方の配合系に
    おける表面水率を推定する特許請求の範囲第1項
    に記載の水硬性物質による生配合物の調製方法。 9 分離、ブリージングおよび沈降の発生を実質
    上零状態とする特許請求の範囲第1項に記載の水
    硬性物質による生配合物の調製方法。 10 外被造殻細骨材を車輌、コンベヤその他の
    搬送手段により施工現場に送り、施工現場におい
    て該外被造殻細骨材に対し更に前記液体を混合し
    て生配合物を調製し、該生配合物により造形域を
    充填成形する特許請求の範囲第1項に記載の水硬
    性物質による生配合物の調製方法。 11 外被造殻細骨材に液体を混合して生配合物
    とした圧送物を、同様の外被造殻細骨材に対し粗
    骨材を添加し高圧気体による気送物と混合して吹
    付け施工する特許請求の範囲第1項に記載の水硬
    性物質による生配合物の調製方法。 12 セメント類や石膏などの水硬性物質粉体に
    水を主体とした配合液体および砂などの細骨材を
    加えた生モルタルまたはこれに対し更に砂利その
    他の粗骨材をも加えた生コンクリートのような生
    配合物を得るに当り、前記した細骨材の実質的全
    般表面に上記配合液体の一部を1次混練水として
    均等状態に附着調製させた一方の配合系を準備
    し、この一方の配合系に前記した水硬性物質粉体
    を主材とした他方の配合系とを混練して前記細骨
    材粒子の実質的全般表面に安定状態の外被造殻層
    を被覆形成せしめ、この外被造殻細骨材に対し更
    に前記配合液体の残部を2次混練水として混練す
    る混練調製設備において下記()()式によ
    る水量を前記1次投入混練水量および2次投入混
    練水量として決定添加せしめ、これら1次投入混
    練水および2次投入混練水の添加条件下で夫々の
    混練をなし生配合物とすることを特徴とする水硬
    性物質による生配合物の調製方法。 W1=Wc−Ws …() W2=W−Wc=W−(W1+Ws) …() 但し上式において、 W:混合すべき全水量 Ws:砂の初期表面水量 Wc:造殻の水セメント比を決定する調製水量 W1:1次投入混練水量 W2:2次投入混練水量 13 生配合物におけるセメント砂比の増加に伴
    い砂の表面水率が35%以下の範囲で比例的に増大
    した細骨材を一方の配合系として準備する特許請
    求の範囲第12項に記載の水硬性物質による生配
    合物の調製方法。 14 一方の配合系における砂などの細骨材表面
    に附着された水の量により他方の配合系との混合
    撹拌後における処理過程で剥落することのない安
    定状態の外被造殻層の量を最高状態として形成さ
    せる特許請求の範囲第12項に記載の水硬性物質
    による生配合物の調製方法。 15 一方の配合系に他方の配合系を混合撹拌し
    て細骨材表面に安定な造殻を形成し且つこの造殻
    層の周面を更に被覆してその安定程度に達しない
    キヤピラリー域以下の含水状態による被覆層を形
    成した液体対粉体分比率が略一定の外被造殻を形
    成すると共に残余の水硬性物質粉末を空気などの
    気体で分離する特許請求の範囲第12項に記載の
    水硬性物質による生配合物の調製方法。 16 粗骨材表面に対しても細骨材におけると同
    様な外被造殻を形成する特許請求の範囲第12項
    に記載の水硬性物質による生配合物の調製方法。 17 外被造殻細骨材に対し液体と共に水硬性物
    質粉末を添加混合して外被造殻細骨材粒子間のペ
    ースト濃度を調製する特許請求の範囲第12項に
    記載の水硬性物質による生配合物の調製方法。 18 他方の配合系における水硬性物質粉末を安
    定状態の外被形成により造殻を図るに必要な量以
    上に装入して混合撹拌し、形成された安定状態造
    殻の外周面を更にその安定状態に達しないキヤピ
    ラリー域以下の層で被覆し液体対粉体分の比率を
    略一定状態とされた外被造殻層を形成する特許請
    求の範囲第12項に記載の水硬性物質による生配
    合物の調製方法。 19 混合トルクピークによつて細骨材表面にお
    ける外被造殻層における液体の粉体分に対する比
    率を推定し、この数値によりそれまでに添加され
    た水硬性物質粉体の量との関係から一方の配合系
    における表面水率を推定する特許請求の範囲第1
    2項に記載の水硬性物質による生配合物の調製方
    法。 20 分離、ブリージングおよび沈降の発生を実
    質上零状態とする特許請求の範囲第12項に記載
    の水硬性物質による生配合物の調製方法。 21 外被造殻細骨材を車輌、コンベヤその他の
    搬送手段により施工現場に送り、施工現場におい
    て該外被造殻細骨材に対し更に前記液体を混合し
    て生配合物を調製し、該生配合物により造形域を
    充填成形する特許請求の範囲第12項に記載の水
    硬性物質による生配合物の調製方法。 22 外被造殻細骨材に液体を混合して生配合物
    とした圧送物を、同様の外被造殻細骨材に対し粗
    骨材を添加し高圧気体による気送物と混合して吹
    付け施工する特許請求の範囲第12項に記載の水
    硬性物質による生配合物の調製方法。
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