JPS63139138A - スピロビヒドリンダン誘導体、その製造法およびトラクシヨンドライブ用流体 - Google Patents

スピロビヒドリンダン誘導体、その製造法およびトラクシヨンドライブ用流体

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JPS63139138A
JPS63139138A JP61284853A JP28485386A JPS63139138A JP S63139138 A JPS63139138 A JP S63139138A JP 61284853 A JP61284853 A JP 61284853A JP 28485386 A JP28485386 A JP 28485386A JP S63139138 A JPS63139138 A JP S63139138A
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spirobihydrindane
spiro
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dialkylhydrindane
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Kazuaki Abe
和明 阿部
Toshiyuki Tsubouchi
俊之 坪内
Kazushi Hata
畑 一志
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野J この発明は、新規なスビロビヒドリンダン誘導体および
その製造法、さらにこのスビロビヒドリンダン誘導体を
主成分とするトラクションドライブ用流体に関する。さ
らに詳しく言うと、この発明は、置換基としてアルキル
を有することがあるスピロビヒドリンダン誘導体および
その簡単な製造法、さらにこのスビロビヒドリンダン誘
導体を含有するトラクション係数の高いトラクションド
ライブ用流体に関する。
[発明の背景] 近時、自動車等の回転駆動力の自動伝達装置、機械の変
速伝導装置、航空機部品の定速伝導装置及び陸−1−1
水上乗物用の回転駆動力の伝達装置等として、従来から
使用されていたギヤの代りに、流体を用いたトラクショ
ンドライブ装置が使用されるようになってきている。
こうしたトラクションドライブ装置には、トラクション
ドライブ用流体が使用される。
従来、トラクションドライブ用流体として、鉱油などが
使用されていたが、トラクションドライブ係数の大きい
流体が好ましいことから合成油剤を用いるとの提案がな
されている。
たとえば、特公昭46−338号公報には、トラクショ
ンドライブ用流体(トラクタント)に関する発明が開示
されており、その中で1.1.3−トリメチル−3−シ
クロヘキシルヒドリンダンがトラクションドライブ用流
体として使用可能である旨の記載がある。
また、他のヒドリンダン誘導体として、特公昭47−3
57Ela号公報には、1−シクロへキシル−3−メチ
ルヒドリンダンが、特開昭59−129293号公報に
は、シクロヘキシルメチルヒドリンダンが、それぞれ開
示されている。
しかしながら、トラクションドライブ用流体は、広い温
度範囲で使用されるので、前記ヒドリンダン誘導体を主
成分とするトラクションドライブ用流体は必ずしも満足
のできるものであるとは言えない。
例えば、トラクションドライブ用流体は、エンジン始動
時などの低温状態におけるトラクション係数と、その後
の高温状態におけるトラクション係数の変化が少ないこ
とが必要とされる。
すなわち、前記の公知のヒドリンダン誘導体中には、高
いトラクション係数を示すものが多くあるが、例えば、
温度の上昇に伴ってトラクション係数が大きく低下する
などの点で、改善の余地を残すものである。
[発明の目的] この発明は前記事情にもとづいてなされたものである。
すなわち、この発明の第一の目的は、新規なヒドリンダ
ン化合物を提供することである。
この発明の第二の目的は、この新規なヒドリンダン化合
物を容易に製造することができる方法を提供することで
ある。
この発明の第三の目的は、前記の新規なヒドリンダン化
合物を用いた、トラクション係数の高いトラクションド
ライブ用流体を提供することである。
[前記目的を達成するための手段] この発明は前記目的を達成するためになされたものであ
って、この発明の構成の概要は1次式[I]で表わされ
るスピロビヒドリンダン誘導体である。
・・−・−[I] ただし、前記の式[I]において、Rは、炭素数1〜4
のアルキル基もしくは水素原子であり。
そして、XおよびYは、水素もしくは炭素数1〜4のア
ルキル基であり、前記式[nl中におけるアルキル基の
数は、8個以下であり、そして、式%式% 見=2のとき、n=o、n=2であり、k=1、見=1
のとき、n=o、n=2であり、もしくは、n=l、n
=1である関係を有する。
この第一の発明に係るスピロビヒドリンダン誘導体は、
五員環に二重結合を有することもある次式[II]で表
わされるスピロビインダン誘導体と、水素とを触媒の存
在下に接触させることにより製造することができる。
・・・・・[II] ただし、前記の式[nlにおいて、Rは、炭素数1〜4
のアルキル基もしくは水素原子であり、そして、Xおよ
びYは、水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基であり
、前記式[nl中におけるアルキル基の数は、8個以下
であり、そして、式%式% m=1、n=1である関係を有する。
前記スビロビヒドリンダン誘導体は、トラクシ1ンドラ
イブ川流体として好適に使用することができる。
この発明のスビロビヒドリンダン誘導体は、下式[I]
で示される。
・・・・・[I] 前記の式[I]において、Rは、炭素数1〜4のアルキ
ル基もしくは水素原子である。そして、XおよびYは、
水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基である。
従ってこの発明のヒドリンダン誘導体には、置換基(ア
ルキル基)を有するものと、置換基を有さないものとが
含まれる。
置換基を有する場合、前記式[nl中におけるアルキル
基の数は、8個を越えることがない。特に、置換してい
るアルキル基の数は、4個以下であることが好ましい、
さらに、前記式[Il中における五員環の水素がアルキ
ル基で置換されたものであることが好ましい、すなわち
、前記式[I]におけるX及びYが水素であることが好
まし。
アルキル基が8個を越えると、化合物が不安定になり、
さらに立体障害が生ずるので、通常の方法では製造しに
くくなる。そして、アルキル基が4個以内の化合物は、
安定性が良く、さらに高い収率で製造することができ、
好適である。
コノ発IJノスピロビヒドリンダン誘導体は、前記式[
I]におけるに、l、mおよびnは、k=o、立=2の
とき、m=o、n=2であり、k=1.n=1のとき、
m=0.n=2であり、もしくは、m=1.n=1であ
る関係を有している。
すなわち、k= O,見=2のとき、m=o、n=2で
あるスピロビヒドリンダン誘導体は、以下に示ス式[[
[]のスビロビヒドリンダン骨格を有している。
・・・・・ rn) また、k=1、立=1のとき、m=o、n=2−cある
スピロビヒドリンダン誘導体は、以下に示す式[■]の
スピロビヒドリンダン骨格を有している。
・・・・・・・・[IV] また、k=1、n=1のとき、m=1.n=1であるス
ピロビヒドリダン誘導体は、以下に示す式[V]のスピ
ロビヒドリンダン骨格を有してい・・・・・・・・・ 
[V] この発明のスピロビヒドリンダン誘導体である1.1°
−スピロビヒドリンダン化合物(k=0、文=2、m=
o、n=2の化合物)の好ましい例としては、 スピロ[ベルヒドロヒドリンダン−1,1′−ヒドリン
ダン]、 スピロ[2゛−アルキルヒドリンダン−1,1°−ヒド
リンダン]。
スピロ[3゛−ジアルキルヒドリンダン−1,1°−ヒ
ドリンダン]、 スピロ[2’、2°−ジアルキルヒドリンダン−1,1
’−ヒドリンダンJ、 スピロ[3’ 、3°−ジアルキルヒドリンダン−1,
1°−ヒドリンダン]、 スピロ[2°、2’、3’−)リアルキルヒドリンダン
−1,1’−ヒドリンダン]、 スピロ[2’、3′、3’−)リアルキルヒドリンダン
−1,1−ヒドリンダン]、 スピロ[2’ 、2’ 、3“、3゛−テトラアルキル
ヒドリンダン−1,1′−ヒドリンダン]、 スピロ[2“−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2
−アルキルヒドリンダン)]、 スピロ[2”−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2
,2−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[2°−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2
,3−ジアルキルヒドリンダン)1、 スピロ[2°−アルキルヒドリンダン−1,1’−(3
,3−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[2′−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2
,2,3−トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2
′−アルキルヒドリンダン−1,1“−(2,3,3−
トリアルキルヒドリンダン)]、スピロ[3゛−アルキ
ルヒドリンダン−1,1’−(2−アルキルヒドリンダ
ン)]、 スピロし3′−アルキルヒドリンダン−1,1’−(2
,2−ジアルキルヒドリンダン)1、 スピロ[3゛−アルキルヒドリンダン−1,1°−(2
,3−ジアルキルヒドリンダン)]、 スピロ[3′−アルキルヒドリンダン−1,1’−(3
,3−ジアルキルヒドリンダン)]、 スピロ[2’、3−ジアルキルヒドリンダン−1,1’
−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)1、スピロ[2
°、3′−ジアルキルヒドリンダン−1,1’−(2,
3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[2°、3゛
−ジアルキルヒドリンダン−1,1−(3,3−ジアル
キルヒドリンダン月、スピロ[2°、2°、3°−トリ
アルキルヒドリンダン−1,1°−(2−フルキルヒド
リンダン)】、スピロ[2°、3’ 、3“−トリアル
キルヒドリンダン−1,1”−(3−アルキルヒドリン
ダン)】スピロ[2°、2“−ジアルキルヒドリンダン
−1,1’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)1、
スピロ[2’、2’−ジアルキルヒドリンダン−1,1
’−(3,3−ジアルキルヒドリンダン)]、スピロ[
3’ 、3°−ジアルキルヒドリンダン−1,1°−(
3’、3°−ジアルキルヒドリンダン)1を挙げること
ができる。
この発明のスビロビヒドリンダン誘導体である1、2′
−スピロビヒドリンダン化合物(k= 1、又=1、m
==0.n=2の化合物)の好ましい例としては、 スピロ[ペルヒドロヒドリンダン−1,2−ヒドリンダ
ン]、 スピロ[1°−アルキルヒドリンダン−1,2“−ヒド
リンダン]、 スピロ[1’、1°−ジアルキルヒドリンダン−1,2
’−ヒドリンダン]、 スピロ[1°、1°、3“−トリアルキルヒドリンダン
−1,2°−ヒドリンダン]、 スピロ[1’、1’、3°、3°−テトラアルキルヒド
リンダン−1,29−ヒドリンダン]、 スピロ[1°−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2
−アルキールヒドリンダン)1゜ スピロ[1′−フルキルヒドリンダン−1,2°−(3
−アルキルヒドリンダン)L スピロ[1°−アルキルヒドリンダン−1,2°−(2
,2−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[1°−アルキルヒドリンダン−1,2°−(2
,3−ジアルキルヒドリンダン)】、 スピロ[1−アルキルヒドリンダン−1,2°−(3,
3−ジアルキルヒドリンダン)1、 スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2
,2,3−トリアルキルヒドリンダン)】。
スピロ[1′−アルキルヒドリンダン−1,2°−(2
,3,3−トリアルキルヒドリンダン)1、スピロ[3
′−アルキルヒドリンダン−1,2’ −(2−フルキ
ルヒドリンダン)L スピロ[3“−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2
,2−ジアルキルヒドリンダン)】、 スピロ[3°−アルキルヒドリンダン−1,2’−(2
,3−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[1°、3′−ジアルキルヒドリンダン−1,2
°−(2−アルキルヒドリンダン)1、 スピロ[1“、3−ジアルキルヒドリンダン−1,2°
−(3−アルキルヒドリンダン月、 スピロ[1°、3゛−ジアルキルヒドリンダン−1,2
°−(2,2−ジアルキルヒドリンダン月、スピロ[1
’、3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2−(2,3
−ジアルキルヒドリンダン)1、スピロ[1°、3°−
ジアルキルヒドリンダン−1,2’−(3,3−ジアル
キルヒドリンダン)1、スピロ[1°、1’、3°−ト
リアルキルヒドリンダン−1,2°−(2−フルキルヒ
ドリンダン)]、スピロ[1’、1°、3°−トリアル
キルヒドリンダン−1,2°−(3−アルキルヒドリン
ダン)1スピロ[2′−フルキルヒドリンダン−1,2
′−ヒドリンダン]、 スピロ[3−フルキルヒドリンダン−1,2°−ヒドリ
ンダン1、 スピロ[2,3−ジアルキルヒドリンダン−1,2“−
ヒドリンダン]、 スピロ[2,2−ジアルキルヒドリンダン−1,2“−
ヒドリンダン]、 スピロ[3,3−ジアルキルヒドリンダン−1,2′−
ヒドリンダン]、 スピロ[1’、3’−ジアルキルヒドリンダン−1,2
°−ヒドリンダンJ、 スピロ[2−アルキルヒドリンダン−1,2’−(1’
 、1゜−ジアルキルヒドリンダン)】、 スピロ[3−アルキルヒドリンダン−1,2’−(1’
 、1“−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[2,2,3−)リアルキルヒドリンダン−1,
2°−ヒドリンダン】、 スピロ[2,3,3−トリアルキルヒドリンダン−1,
2−ヒドリンダン]、 スピロ[2,2,3,3−テトラアルキルヒドリンダン
−1,2°−ヒドリンダン]、 スピロ[t’、1°−ジアルキルヒドリンダン−1,2
’−(2,2−ジアルキルヒドリンダン)1、スピロ[
1’、1’−ジアルキルヒドリンダン−1,2°−(2
,3−ジアルキルヒドリンダン)】、スピロ[1′、1
°−ジアルキルヒドリンダン−1,2−(3,3−ジア
ルキルヒドリンダン月、を挙げることができる。
この発明のスピロビヒドリンダン誘導体である2、2′
−スビロビヒドリンダン化合物(k=1、立=11m=
1、n=1の化合物)の好ましい例としては、 スピロ[ベルヒドロヒドリンダン−2,2°−ヒドリン
ダン]、 スピロ[1−アルキルヒドリンダン−2,2°−ヒトリ
ンダン]、 スピロ[1,3−ジアルキルヒドリンダン−2,2°−
ヒドリンダン]、 スピロ[1,1−ジアルキルヒドリンダン−2,2−ヒ
ドリンダン]、 スピロ[1“−アルキルヒドリンダン−2,2′−(1
一アルキルヒドリンダン月、 スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1
,1=ニジアルキルヒドリンダン、 スピロ[1’−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1
,3−ジアルキルヒドリンダン月、 スピロ[1“−アルキルヒドリンダン−2,2’−(1
,1,3−トリアルキルヒドリンダン月、 スピロ[1−アルキルヒドリンダン−2,2−ヒドリン
ダン]、 スピロ[1,3−ジアルキルヒドリンダン−2,2′−
ヒドリンダン1、 スピロ[1,1−ジアルキルヒドリンダン−2,2° 
ヒドリンダン]、 スピロ[1’ 、3’−ジアルキルヒドリンダン−2,
2“−(1,1−ジアルキルヒドリンダン)1、スピロ
[1’、3°−ジアルキルヒドリンダン−2,2°−(
1,3−ジアルキルヒドリンダン)]、を挙げることが
できる。
なお、L記の例示した化合物(1,1′−スピロビヒド
リンダン化合物、1,2′−スピロビヒドリンダン化合
物および2,2′−スピロビヒドリンダン化合物)のア
ルキル基は、上述のように炭素数1〜4のものであるの
で、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
およびブチル基であり、−の化合物においてアルキル基
が二以上ある場合には、アルキル基は、同一であっても
異なる種類のものであってもよい。
この発明のスピロビヒドリンダン化合物の構造は、プロ
トン核磁気共鳴スペクトル、13G核磁気共鳴スペクト
ルおよびマススペクトルなどを測定することにより、決
定することができる。
この発明のスピロビインダン化合物は、次式[I[]で
表わされるスピロビインダン誘導体と、水素とを触媒の
存在下に接触させることにより製造することができる。
・・・・・III] ただし、前記の式[II]において、Rは、炭素数1〜
4のアルキル基もしくは水素原子であり、そして、Xお
よびYは、水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基であ
り、前記式[II]中におけるアルキル基の数は、8個
を越えることがなく、そして、式[II]におけるに、
l、mおよびnは、k=o、文=2のとき、m=o、n
=2であり、k=1、立=1のとき、m=0、n=2で
あり、もしくは、m=1.n=1である関係を有してい
る。
なお、これらのスピロビインダン化合物の構造は、ガス
クロマトグラフ付き質量分析装置(GC−MS)、核磁
気共鳴装置(NMR)により確認することができる。
〜〜〜1.1′−スピロビヒドリンダン化合物(k=2
、立=0.n=2、m=o)の製造例〜〜1,1°−ス
ピロビヒドリンダン化合物は、対応する1、1−スピロ
ビインダン化合物の水素添加により製造することができ
る。
ここで用いる1、1−スピロビインダン化合物は、各種
の方法により製造することかできめが、たとえば以下に
記載する反応式のように、ネオフィルクロライドのグリ
ニヤール試薬のようなベンゼン環に二個の炭素が直鎖状
に結合している(この炭素は、以下に示すようにRI 
、 R2、R3、R4が炭素数1〜4のアルキル基であ
っても、水素原子であってもよい)グリニヤール試薬と
、1−インダノンとを反応させ、得られた1−インダノ
ール化合物の脱水反応により製造することができる。な
お、1−インダノンの五員環には、炭素数1〜4のアル
キル基が置換していてもよい。
上記の反応条件工は、通常、反応温度−80〜100℃
(好ましくは−30〜30”Ci )の範囲内、反応時
間10分〜20時間の範囲内に設定される。
また、上記の反応は、通常は溶媒中で行われる。
用いる溶媒としては、たとえば、ジエチルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテルおよびテトラヒドラ
フランその他の低凝固点エーテルなどが挙げられる。
なお、上記の反応に祭し、Ce C13を添加すること
により、高い収率で1−インダノール化合物を合成する
ことができる。この場合、用いるCe C13は、原料
であるl−インダノン1モルに対して、0.5〜1.5
モルの範囲内で用いるのがよい。
この1−インダノール化合物は、通常の脱水反応で閉環
するので、上記の反応条件■は、通常の脱水反応条件で
あればよい。
すなわち、たとえば1反応源度は、通常は0〜250℃
の範囲内に、反応時間はt−io時間の範囲内に設定さ
れる。また、脱水触媒は、硫酸、p−トルエンスルホン
酸およびポリ燐酸などの通常のものを用いることができ
る。
この反応は、通常は溶媒中でおこなわれる。用いる溶媒
の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族溶媒を挙げることができる。
なお、生成する水を溶媒と共沸させて系外に出すことに
より収率を挙げることもできる。
一方、ポリリン酸を触媒とする場合は、無溶媒で行なう
ことができる。
なお、この発明のスビロビヒドリンダン化合物が、シク
ロヘキシル環にアルキル置換基を有する場合には、上記
の出発物質のベンゼン環にアルキル置換基を有するもの
を用いる。
こうして得られた1、1゛−スピロビインダン化合物を
、次の反応式で示すように触媒の存在下に水素添加する
ことにより1.lo−スビロビヒドリング上記の反応条
件■は、通常、反応温度300℃以下、反応時間10分
〜10時間の範囲内に設定される。また、上記の反応は
、通常は、水素圧を1〜250kg/cゴの範囲内に設
定して行なう、特に水素圧を5〜150kg/crn’
の範囲内に設定することにより、反応が円滑に進行し、
なおかつ反応装置も特殊なものを使用する必要がなく、
有利である。
上記の反応は触媒の存在下に行なわれるが、ここで使用
する触媒は、水素添加触媒として通常使用されているも
のである。水素添加触媒としては、Ni触媒、Ru触媒
、Rh触媒、Pd触媒およびpt系の触媒などが知られ
ており、この発明においては、これらを使用することが
可能であるが、特に、この発明においては、Ru触媒、
Rh触媒およびPt触媒の内の少なくとも一種の金属成
分を含有する触媒の使用が好ましい。
Ru触媒としては、例えば、塩化ルテニウム、塩化ルテ
ニウム酸アンモニウム、水酸化ルテニウム、酸化ルテニ
ウム、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウムおよびルテ
ニウム酸カリウムなどを挙げることができ、これらは、
そのまま、または、活性炭などの担体に担持させて用い
る。Rh触媒としては、例えば、塩化ロジウム、塩化ロ
ジウム酸ナトリウム、塩化ロジウム酸アンモニウム、水
酸化ロジウム(■)、水酸化ロジウム(IV)、酸化ロ
ジウム(I[[)を挙げることができ、これらはそのま
まで、あるいは、担体に相持させて用いる。そして、P
t触媒としては、例えば、白金黒、塩化白金とテトラク
ロロ白金酸との組み合わせ、白金黒、塩化白金とへキサ
クロロ白金酸との組み合わせ、ヘキサクロロ白金酸アン
モニウム、酸化白金、水酸化白金、二酸化白金、二硫化
白金と硫化白金との組み合わせおよび二硫化白金と硫化
白金との組み合わせなどを挙げることができ、これらは
担体に担持されていているもの(例、白金・カーボン触
媒、白金・アスベスト触媒、白金・シリカゲル触媒・白
金・アルミナ触媒)であっても、担体を有しないもので
あってもよい。
このなかでも、特にルテニウム/活性炭触媒を使用する
ことにより、好適な結果を得ることができる。
触媒の使用量は、通常は、使用する1、1°−スピロビ
インダン化合物100重量部に対して、0.01〜10
重量部の範囲内(好ましくは3〜7重量部の範囲内)に
設定される。0.01重量部より少ないと反応時間が長
くなることがあり、また、10重量部より多く用いても
反応の効率の著しい向トが見られにくい。
1.1“−スピロビインダン化合物は、通常、液状物と
して得られるので、上記の反応は、溶媒を用いることな
く行うことができる。ただし、1.1°一スピロビイン
ダン化合物を溶媒中に溶解もしくは分散させて1−記の
反応を行なうこともできる。この場合に使用する溶媒は
、原料である1、1′−スピ0ビインダン化合物に対し
て溶解性を示すものであればよく、用いる溶媒としては
、たとえば、飽和炭化水素溶媒(たとえば、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、ヘキサンなど)、芳香族
炭化水素溶媒(たとえば、トルエン、キシレン、ベンゼ
ンなど)、エステル溶媒(たとえば、酢酸メチル、酢酸
エチルなど)、アルコール溶媒(たとうば、メチルアル
コール、エチルアルコールなど)、ケトン溶媒(たとえ
ば、アセトン、MEKなど)を挙げることができる。
〜〜〜1,2°−スピロビヒドリンダン化合物(k=交
=l、m=2、n=0)の製造例〜〜1.2′−スビロ
ビヒドリンダン化合物は、対応する1、2−スピロビイ
ンダン化合物の水素添加により製造することができる。
なお、原料となるスピロビインダン化合物が、五員環に
一つの二重結合を含むものであってもよい。
1.2−スピロビインダン化合物は、各種の製造方法に
より製造することができるが、例えば、以下の反応式に
示すように、インデン誘導体とベンゼンのハロゲン化ア
ルキルの二置換体とを塩基触媒の存在下に反応させるこ
とにより製造することができる。なお、五員環には、炭
素数1〜4のアルキル基が置換していてもよく、また、
下記式のRは、炭素数1〜4のアルキル基もしくは水素
原子であり、Rは同一であっても異なっていてもよい。
一以下余白 − 上記の反応条件Iは1通常、反応温度0〜250℃(好
ましくは0〜150℃)の範囲内、反応時間lO分〜l
O時間の範囲内である。
前記反応は、触媒の存在下に進行し、この触媒としては
、たとえば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどの
アルカリ金属水酸化物;短損ナトリウム、炭酸カリウム
、炭酸リチウムなどのアルカリ金属炭酸化物:ナトリウ
ムアルコラート、カリウムアルコラードなどのアルコラ
ード:n−ブチルリチウム、アミルナトリウムなどの有
機アルカリ金属化物;ナトリウムアミド、金属ナトリウ
ム、金属カルラムなどが挙げられる。
また、上記の反応は1通常は溶媒中で行われる。用いる
溶媒は、使用する触媒の種類によって異なる。たとえば
、アルカリ金属水酸化物を触媒として使用するときは、
芳香族炭化水素(たとえば、べ(ンゼン、トルエン、キ
シレン)、脂肪族炭化水素(たとえば、ヘキサン、ペン
タン、シクロヘキサン、デカリンなど)、塩化メチレン
、クロロホルム、水などの一種または二種以上の溶媒を
使用することができる。
なお、溶媒として水を使用するときは、助触媒として、
相間移動触媒(たとえば、テトラブチルアンモニウムハ
イドロジエンサルファイド、トリエチルベンジルアンモ
ニウムクロライドなど)を用いると、さらに収率が向上
する。
また、触媒がアルカリ金属炭酸化物であるときは、ケト
ン類(たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなど)
、芳香族炭化水素(たとえば、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなど)などの一種または二種以上の溶媒を使用す
ることができる。
触媒が、有機アルカリ金属、ナトリウムアミドなどのと
きは、エーテル類(たとえば、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなど)、芳香族炭化水素(
たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、脂肪
族炭化水素(たとえば、ヘキサン、シクロヘキサン、ペ
ンタン、デカリンなど)、DMF、DMSOなどの一種
または二種以上の溶媒を使用することができる。
触媒が金属ナトリウム、金属カリウムなどの場合は、芳
香族炭化水素(たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの)、脂肪族炭化水素(たとえばヘキサン、シク
ロヘキサン、デカリンなど)などの一種または二種以上
の溶媒を使用することができる。
こうして得られた1、2′−スピロビインダン化合物を
、次の反応式で示すように触媒の存在下に水素添加する
ことによりl、2′−スピロビヒドリングースピロビイ
ンダン化合物の場合と同様の条件に設定することができ
る。また使用する触媒も同様のものを使用することがで
きる。
〜〜〜2,2°−スオピロビヒドリンダン化合物(k=
1、n=1.m=1、n=1)の製造例〜〜2.2゛−
スオビロビヒドリンダン化合物は、各種の方法により製
造することができるが、たとえば、対応する2、2′−
スピロビインダン化合物の水素添加により製造すること
ができる。
ここで用いる2、2′−スピロビインダン化合物は、以
下に記載する反応式のように、l−インダノン誘導体と
ベンゼンのハロゲン化アルキルニ置換体とを触媒の存在
下に反応させ1次いで、この反応生成物をクレメンゼン
還元もしくはヴオルフ・キシュナー還元を利用して還元
することにより製造することができる。なお、l−イン
ダノンの五員環もしくはベンゼン環には、炭素数1〜4
のアルキル基が置換していてもよく、ベンゼンのハロゲ
ン化アルキルニ置換体のベンゼン環にもアルキル基が置
換していてもよい。
上記の反応条件Iは、通常、反応温度を0〜250℃(
好ましくは室温〜100℃)の範囲内、反応時間をlO
分〜10時間の範囲内に設定される。
触媒としては、たとえば、ナトリウムエトキサイド、カ
リウムブトキサイドのような金属ナトリルムあるいは金
属カリウムとアルコールとの反応により得られる化合物
が用いられる。触媒の使用量は、用いるジハロゲン化物
1モルに対して、通常は、1.0〜5.0モルの範囲内
(好ましくは1.5〜3.0モルの範囲内)にある。
また、上記の反応は、通常は溶媒中で行われる。用いる
溶媒としては、たとえば、前掲の芳香族溶媒およびアル
コール類などが挙げられる。
上記の反応条件■は、クレメンゼン還元を利用する場合
には、亜鉛アマルガムと塩酸との存在下に得られたケト
ンを還流する。この場合の反応温度は、通常は、0〜2
50℃の範囲内、反応時間は1通常は、10分〜50時
間の範囲内に設定される。また、ヴオルフ・キシュナー
還元を利用する場合には、ヒドラジンによりヒドラゾン
にした後水酸化カリウムなどの塩基の存在下でケトン化
合物を還流する。この場合の反応温度は、通常は、0〜
250℃の範囲内、反応時間は、通常は、10〜50時
間の範囲内に設定される。
こうして得られた2、2°−スピロビインダン化合物を
、上記と同様の方法により還元することにより2,2−
スビロビヒドリンダン化合物を製造することができる。
この発明のスピロビヒドリンダン誘導体は、トラクショ
ンドライブ用流体とし使用することができる。
トラクションドライブ用流体として使用する場合、得ら
れたスピロビヒドリンダン誘導体をそのまま使用するこ
とができる。また、二種以上のスピロビヒドリンダン化
合物を含むものであってもよい。また、スビロビヒドリ
ンダン以外のトラクションドライブ用流体を混合して使
用することもできる。
これらのスピロビヒドリンダン誘導体は、熱安定性が良
好であり、かつトラクション係数も高い、特にトラクシ
ョン係数の温度変化が少ないことから、広範な温度範囲
で使用することができる。
さらに、この発明のトラクションドライブ用流体は、例
えば防錆剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、消泡剤、疲
労防止剤、清浄分散剤、流動点降下剤、極圧剤、油性向
上剤および着色剤などの成分を含むものであってもよい
前記、酸化防止剤としては、たとえば、芳香族アミン系
化合物、フェノール系化合物、ジアルキルジチオりん耐
亜鉛系化合物、りんいおう系化合物、いおう系化合物、
りん化合物などが挙げられる。
前記防錆剤としては、たとえば、スルホン酸塩、アミン
、有機酸あるいはその塩、エステル等の極性を有する有
機化合物が挙げられる。
前記消泡剤としては、たとえば、ポリメチルシロキサン
のような有機シリコン化合物ポリマーが挙げられる。
前記粘度指数向上剤としては、たとえば、イソブチレン
ポリマー、メタクリル酸エステルポリマーとが挙げられ
る。
前記流動点降下剤としては、たとえば、塩化パラフィン
・ナフタレン縮合物、ポリメタクリレートなどが挙げら
れる。
この発明のトラクションドライブ用の流体は、40℃に
おけるトラクション係数が、通常は0.09以」−であ
り、そして、100℃におけるトラクション係数が、通
常は0.095以上であり、140℃におけるトラクシ
ョン係数が、通常は0.08以上である。
なお、以上はスピロビヒドリンダン誘導体、その製造法
およびこのスピロビヒドリンダン誘導体を含有するトラ
クションドライブ用流体を中心に説明したが、この発明
のスピロビヒドリンダン誘導体はトラクションドライブ
用流体以外にも、熱媒体用の基剤、防錆剤用の基剤、電
気絶縁油等としても使用することもできる。
[発明の効果] この発明のスピロビヒドリンダン誘導体を含有するトラ
クションドライブ用流体は、低温でのトラクション係数
が良好な範囲内にあるとともに、高温になっても、トラ
クション係数の低下が少ない。
従って、この発明のトラクションドライブ用流体を用い
ることにより、高温であっても駆動力を良好に伝達する
ことができるので、従来のトラクションドライブ用流体
を用いた場合よりもトラクションドライブ装置を過酷な
条件で使用することができるし、また小型軽量化するこ
とができる。
[実施例] 次にこの発明の実施例及び比較例を示す。
(実施例1) グリニヤール試薬の調製 1文の4つロフラスコに、攪拌機、側管付き滴下ロート
、塩化カルシウム管付き還流冷却器、および温度計を取
り付け、マグネシウム粉末53.88g(22,2モル
)を入れたのち、滴下ロート上部よりアルゴンガスを導
入し、フラスコ内をアルゴンガス置換した0次いで、ネ
オフィルクロライドのTHF溶液800■見を60℃で
、攪拌下に一時間かけて滴下し、さらに一時間反応させ
てネオフィルクロライドのグリニヤール試薬を調製した
なお、ネオフィルクロライドの滴下量は、全部で372
.45g(2,21モル)であった。
1−ネオフィル−1−インダノールの合成5!Lの四つ
ロフラスコに、攪拌機、側管付き滴下ロート、塩化カル
シウム管付き還流冷却器、および温度計を取り付け、ア
ルゴン雰囲気で、乾燥THFI見、乾燥三塩化セリウム
782.43g(2,1モル)を入れた0次いで、攪拌
下に、−10℃で先に調製したネオフィルクロライドの
グリニヤール試薬(THF溶液)を30分間で加え、さ
らに1時間30分攪拌した。
所定時間経過後、l−インダノン264.32g(2−
0モル)のTHF溶液ff00mMを、−20℃で攪拌
下に2時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに1時間攪
拌して反応を完結させた。液度を室温まで戻した後、水
1.5見を加え、この反応混合物より目的物をエーテル
抽出し、エーテル層を飽和食塩水で三回洗浄し、さらに
無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。無水硫酸マ
グネシウムを濾別し。
エーテルを留去してl−ネオフィル−1−インダノール
を主成分とする液体310gを得た。
スピロ[3,3−ジメチル−1,1°−インダン]の合
成上記で得られた1−ネオフィル−1−インダノールを
主成分とする液体310g、トルエン141およびP−
トルエンスルホン酸20gを2文のフラスコに入れ、共
沸で水分を留去しながら、4時間還流した。冷却後、反
応混合物をINのNaOH水溶液、および飽和食塩水で
洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ
た。乾燥剤を濾別した後。
トルエンを留去して、減圧蒸留を行って沸点155〜1
82℃70.12蓋mHgの留分248gを得た。
プロトン核磁気共鳴スペクトル、13C核磁気共鳴スペ
クトルおよびマススペクトルで得られた留分を分析した
ところ、1,1−メチルインダンの3位の炭素とインダ
ンの1位の炭素とがスピネル結合しているスピロ[3,
3−ジメチルインダン−1,1′−インダン]であるこ
とが確認された。
得られたスピロ【3,3−ジメチルインダン−1,1°
−インダン] 240gと、5zルテニウム/活性炭触
媒(日本エンゲルハルト社製)12gを11オートクレ
ーブに入れ、水素圧50kg/crn’G、反応温度1
70℃で3時間水素化を行った。
冷却後、触媒を濾別して液状物を得た。
得られた液状物を精製し、得られた精製物のプロトン核
磁気共鳴スペクトル、13C核磁気共鳴スペクトルおよ
びマススペクトルを測定した。
得られた化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルのチャ
ートを第1図に、NC核磁気共鳴スペクトルのチャート
を第2図に、そしてマススペクトルのチャートを第3図
に示す。
以下に、元素分析値を示す。
計算値   測定値 C:   87.8%   87.6%H:   12
.4%   12.4%以上の測定結果から、得られた
液状物が、スピロ【3,3−ジメチルインダン−1,l
゛−インダン]であることが確認された。
また、得られたスピロ[3,3−ジメチルインダン−1
,1−インダン]の40℃における動粘度は、107.
7cSt、 100℃における動粘度は、7.370c
Stであり、比重(15/4℃)は、0.9801であ
り、D線を用いて測定した20℃における屈折率(昭)
は、1.5194であり、流動点は、−10℃、そして
、粘度指数は、−65であった。
このスピロ[3,3−ジメチルインダン−1,1”−イ
ンダン]をトラクションドライブ用流体として使用して
、以下に記載する方法で、トラクション係数を測定した
測定方法 相接している同じサイズの円筒(直径52mm、厚さ6
腸肩で被駆動側は曲率半径10■■のタイコ型、駆動側
はクラウニング無し)の一方を一定速度(1500rp
m)で回転させ、他方を1500〜1750rpm テ
連続的に回転させ、両口筒の接触部分にバネにより7k
gの加重を付与し、両円筒間に発生する接線力、すなわ
ちトラクション力を測定し、トラクション係数を求めた
。なお、この円筒は軸受鋼5UJ−2鏡面仕上でできて
おり、最大ヘルツ接触圧は 112kg/mゴであった
また、トラクション係数と油温との関係の測定に当って
は、油タンクをヒーターで加熱することにより、油温を
40〜140℃まで変化させ、すべり率5zにおけるト
ラクション係数と油温との関係を測定した。結果を第4
図に示す。
第4図から、この発明のトラクションドライブ用流体は
、温度上昇によるトラクション係数の低下が少ないこと
がわかる。従って、駆動力の伝達高率が向上するので、
この発明のトラクションドライブ用流体を使用すること
により、トラクションドライブ装置を小型化することが
可能になる。
(比較例1) 攪拌機、温度計およびジムロート管を取り付けた2fl
の三つロフラスコに、α−メチルスチレン826g、お
よび70%硫酸100gを入れ、80℃で5時間攪拌し
て反応させた。冷却後、トルエン500gを加え、硫酸
層を分離して、油層をIN水酸化ナトリウム水溶液と飽
和食塩水とで三回洗浄したのち、無水硫酸マグネシウム
を用いて乾燥させた。′ti酸マグネシウムを濾別した
のち、減圧蒸留を行なって、沸点123〜128℃10
.2+wwHgの留分405gを得た。
得られた留分を実施例1と同様の方法により水素化を行
なって、1,1.3−)ジメチル−3−シクロヘキシル
ヒドリンダンを得た。
この1,1.3−)ジメチル−3−シクロヘキシルヒド
リンダンの比重は、0.9440(15/4℃)であり
、動粘度は、28.51cSt(40℃)、4−089
cSt(100℃)、D線を用いて測定した20℃にお
ける屈折率(嘘)は、1.5051であり、粘度指数は
、−36であった。
この1,1.3−)ジメチル−3−シクロヘキシルヒド
リンダンをトラクションドライブ用流体として使用して
、」−記の方法で、トラクション係数を測定した。結果
を第4図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明のスピロビヒドリンダン化合物のプ
ロトン核磁気共鳴スペクトルのチャートであり、第2図
は、13C核磁気共鳴スペクトルのチャートであり、第
3図は、マススペクトルのチャートであり、そして、第
4図は、トラクションドライブ用流体の温度とトラクシ
ョン係数との関係を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)次式[ I ]で表わされるスピロビヒドリンダン
    誘導体; ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・[ I ] (ただし、前記の式[ I ]において、Rは、炭素数1
    〜4のアルキル基もしくは水素原子であり、そして、X
    およびYは、水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基で
    あり、前記式[ I ]中におけるアルキル基の数は、8
    個以下であり、そして、式[ I ]におけるk、l、m
    およびnは、k=0、l=2のとき、m=0、n=2で
    あり、k=1、l=1のとき、m=0、n=2であり、
    もしくは、m=1、n=1である関係を有する。)。
  2. (2)前記式[ I ]で表わされるスピロビヒドリンダ
    ン誘導体が、1,1′−スピロビヒドリンダン骨格、1
    ,2′−スピロビヒドリンダン骨格もしくは1,3′−
    スピロビヒドリンダン骨格を有し、かつ該骨格に置換し
    ているアルキル基の数が1〜4個であり、そして該式に
    おけるXおよびYが水素である特許請求の範囲第1項に
    記載のスピロビヒドリンダン誘導体。
  3. (3)五員環に二重結合を有することもある次式[II]
    で表わされるスピロビインダン誘導体と水素とを、触媒
    の存在下に接触させることを特徴とするスピロビヒドリ
    ンダン誘導体の製造法;▲数式、化学式、表等がありま
    す▼・・・・・[II] (ただし、前記の式[II]において、Rは、炭素数1〜
    4のアルキル基もしくは水素原子であり、そして、Xお
    よびYは、水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、前記式[II]中におけるアルキル基の数は、8個以
    下であり、そして、式[II]におけるk、l、mおよび
    nは、k=0、l=2のとき、m=0、n=2であり、
    k=1、l=1のとき、m=0、n=2であり、もしく
    は、m=1、n=1である関係を有する。)。
  4. (4)前記式[II]で表わされるスピロビインダン誘導
    体が、1,1′−スピロビインダン骨格、1,2′−ス
    ピロビインダン骨格もしくは1,3′−スピロビインダ
    ン骨格を有し、かつ該骨格に置換しているアルキル基の
    数が1〜4個であり、そして該式におけるXおよびYが
    水素である特許請求の範囲第3項に記載のスピロビヒド
    リンダン誘導体の製造法。
  5. (5)触媒が、Ru、RhおよびPtよりなる群から選
    ばれる少なくとも一種の成分を含有する触媒である特許
    請求の範囲第3項に記載のスピロビヒドリンダン誘導体
    の製造法。
  6. (6)次式[ I ]で表わされるスピロビヒドリンダン
    誘導体を含有するトラクションドライブ用流体; ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・[ I ] (ただし、前記の式[ I ]において、Rは、炭素数1
    〜4のアルキル基もしくは水素原子であり、そして、X
    およびYは、水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基で
    あり、前記式[ I ]中におけるアルキル基の数は、8
    個以下であり、そして、式[ I ]におけるk、l、m
    およびnは、k=0、l=2のとき、m=0、n=2で
    あり、k=1、l=1のとき、m=0、n=2であり、
    もしくは、m=1、n=1である関係を有する。)。
  7. (7)前記式[ I ]で表わされるスピロビヒドリンダ
    ン誘導体が、1,1′−スピロビヒドリンダン骨格、1
    ,2′−スピロビヒドリンダン骨格もしくは1,3′−
    スピロビヒドリンダン骨格を有し、かつ該骨格に置換し
    ているアルキル基の数が1〜4個であり、そして該式に
    おけるXおよびYが水素である特許請求の範囲第6項に
    記載のトラクションドライブ用流体。
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