JPS6313750B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、米や麦等の穀粒を下方から上方へ送
り揚げながら、その粒径の違いによつて大粒の整
粒と小粒及び砕粒等の屑粒に選別し、整粒を袋詰
等にするに便利なように上方から取り出すように
した縦型穀粒選別機に関する。

従来技術とその問題点 従来においては、穀粒と整粒と屑粒に選別して
整粒を袋詰する装置として第２図に示す如き装置
を用いて行われていた。すなわち、横型選別機Ａ
と揚穀機Ｂとを用いて、横型選別機Ａの供給口Ｃ
より被選別穀粒が機枠内の選別筒Ｄ内へ供給さ
れ、選別筒Ｄの傾きと回転で横送りされながら選
別筒Ｄで選別され、屑粒が下方の屑粒取出口Ｅか
ら機枠外へ取り出され、整粒が整粒取出口Ｆから
揚穀機Ｂの供給口Ｇへ取り出される。そして、整
粒が揚穀機Ｂの機枠内部の揚穀機構Ｈによつて送
り揚げられ、貯留タンクＩに溜められる。

貯留タンクＩの下方には、秤Ｊが設置され、そ
の秤Ｊ上に載せた穀粒袋Ｋへ整粒が貯留タンクＩ
から投入されて袋詰されるようになつている。

このように、従来の選別袋詰装置では、横型選
別機Ａと揚穀機Ｂとが有つてそれらの設置面積を
幅広く必要とし、狭い場所では作業が行えなかつ
た。

又、横型選別機Ａは、選別筒Ｄの下側部分のみ
で選別作用が行われるので、選別効率が悪くて機
枠全体が横に長くなり、前記の設置面積が特に長
広くなる問題があつた。

問題点を解決するための手段 そこで、本発明では、縦長の中空筒状殻体８内
を下部の原動室４１と上部の選別室４２とに基盤
９で区画し、原動室４１内にはモーター２９及び
ギヤボツクス２８を設け、選別室４２内には供給
口１０を開設する受粒筒２を下側にし多数の選別
孔３を穿設し上部に放出口２１を開設する選別筒
４を上側にして連通状態で立設すると共に、外周
に揚穀翼２７を有する搬送体５をこれら受粒筒２
と選別筒４とを貫通して回転可能に立設し、前記
殻体８の下部外側に前記受粒筒２の供給口１０に
連通する供給シユート１１を設け、殻体８内部下
方に選別筒４によつて選別される小粒及び砕粒等
の屑粒を受ける下部受部材３２を設けると共に殻
体８の外側にこの下部受部材３２上の屑粒を取り
出す屑粒取出シユート３６を設け、殻体８内部上
方に選別筒４から放出される整粒を受ける上部受
部材３１を設けると共に殻体８の外側にこの上部
受部材３１上の整粒を取り出す整粒取出口５０を
開設して縦型穀粒選別機を構成した。

発明の作用及び効果 縦長の中空筒状殻体８を基盤９で下部の原動室
４１と上部の選別室４２とに区画し、下部の原動
室４１にモーター２９とギヤボツクス２８を設け
たので、縦長の殻体８でありながら下部が重く安
定して設置できることになると共に、装置全体の
設置面積を従来と比較して格段に狭くでき、しか
も上部の選別室４２では、供給シート１１から受
粒筒２内へ穀粒が供給され、受粒筒２と選別筒４
内を搬送体５によつて送り揚げられながら選別筒
４で選別されて、選別孔３から漏れ出した屑粒が
下部受部材３２上に受けられて屑粒取出シユート
３６から殻体８外へ取り出され、選別筒４の放出
口２１から放出された整粒が上部受部材３１上に
受けられ整粒取出口５０から殻体８外へ取り出さ
れるので、比較的低い位置から殻体８内へ供給さ
れた被選別穀粒が送り揚げられながら選別され、
一旦選別された整粒と屑粒が混り合うことなく、
整粒が殻体８上方の整粒取出口５０から取り出さ
れ、従来の如く整粒を高い位置へ送り揚げる揚穀
機を格別に設けることなく、直接整粒を袋詰に供
することができることになる。

又、受粒筒２を下側にし選別筒４を上側にして
連通状態で立設しているので、選別筒４のみを選
別孔の目合が異なる選別筒と交換することができ
ることになる。

さらに、立設した選別筒４内において搬送体５
で被選別穀粒を送り揚げながら選別するので、選
別筒４の全周面で選別作用が行われて、従来の横
型選別機用選別筒と比較して短い選別筒で充分な
選別が行われる。

実施例 次に、本発明の一実施例を第１図に示す全体の
側断面図で説明する。

全体の形状は、四角筒あるいは円筒の形状を有
する縦長で中空の殻体８を支台４３で立てて設
け、この殻体８の上部一側にタンク３７を突設し
た形状にしている。

殻体８の内部は、下方に横設した基盤９で下方
の原動室４１と上方の整粒取出域３３、選別域３
４、供給域３５とからなる選別室４２とに区画し
ている。

原動室４１内では、ギヤボツクス２８を基盤９
の下側に取り付け、原動機２９を横枠４４に取り
付け、ベルト３０で動力伝動を行つている。

選別室４２内では、供給域３５に対応して基盤
９の上側に中空の受粒筒２を取り付け、この上方
の選別域３４と整粒取出域３３に対応して中空の
選別筒４を内腔が該受粒筒２と連通状態となるよ
うに設け、これら受粒筒２と選別筒４とを貫通し
て搬送体５を立設している。

受粒筒２は、側部に供給口１０を開設し、殻体
８の外側からこの供給口１０に向けて供給シユー
ト１１を連結し受粒筒２の内腔と殻体８の外部と
を供給路１で連通状態としていて、穀粒をこの供
給路１を通じて供給するようにしている。又、こ
の受粒筒２の上部フランジ部１３には、下部の内
壁面１２よりも径大の段部６を形成し、選別筒４
の下端を嵌入させ、選別筒４の外周に摺接するシ
ール１４を、環状の押さえ板１５と押さえボルト
１６とで取り付けている。選別筒４が段部６に嵌
入した部分の外周には、穀粒を掻き送る掻送突起
２５を周方向一定間隔で設けている。

受粒筒２の供給口１０側には、段部６と供給路
１とを連通する還元路７を穿設し、段部６に溜る
穀粒を前記掻送突起２５で送りながら供給路１を
通じて受粒筒２内へ還元するようにしている。又
図示を省略したが、フランジ部１３には選別筒４
の外周４箇所に接触して選別筒４の下側を保持し
横振れを防ぐローラを取り付けている。

選別筒４は、下方が開口した有蓋の円筒体で、
端近くと下端近くにそれぞれ周庇１７，１８を設
け、これら上下周庇１７，１８の間に多数の選別
孔３を穿設し、上周庇１７の上部には側方へ大き
く開口した放出口２１を開設している。この選別
筒４は、内装した搬送体５の上部軸受２２上にボ
ス部２３を位置させ、下方のギヤボツクス２８か
ら搬送体５を貫通して設けた駆動軸２４に係合し
て回転駆動されるようにしている。

選別筒４の上下周庇１７，１８に対応する殻体
８の内腔には、周庇１７，１８と選別筒４との間
に入り込む円筒状立壁４５，４６を有する上部受
部材３１と下部受部材３２とを設け、それぞれ放
出口２１から放出される整粒と選別孔３から漏れ
出る屑粒とを受けて溜めるようにしている。この
上部受部材３１上に溜る整粒と下部受部材３２上
に溜る屑粒とが、選別筒４と共に回転すべく周庇
１７，１８に取り付けた掻羽根１９，２０で殻体
８のタンク３７側へ設けた整粒取出口３３と屑粒
取出シユート３６へ向けて掻き送られるようにし
ている。

尚、選別筒４を回転させるのは、搬送体５の回
転による撹拌作用を促進させて選別効率を良くす
るためであり、選別効率をあまり良くする必要が
なければ必ずしも選別筒４を回転させる必要が無
い。

搬送体５は、比較的大径の円筒体２６に揚穀翼
２７をスパイラル状に固着したもので、受粒筒２
と選別筒４とを貫通して立設し、、ギヤボツクス
２８から回転駆動している。

殻体８の上部に開設した整粒取出口５０の外側
に取り付けたタンク３７は、整粒を溜めるもので
その下部の排出口３９に設けたシヤツター４０を
適宜に開閉して整粒を取り出し袋詰等を行うよう
にしている。

供給シユート１１から受粒筒２内へ供給された
穀粒は、揚穀体５の回転によつて受粒筒２から選
別筒４内を上昇搬送され、選別筒４内を通過する
際に屑粒が選別孔３から下部受部材３２上へ落下
し、整粒のみが放出口２１から上部受部材３１上
へ放出されて、屑粒が掻羽根２０で屑粒取出シユ
ート３６へ送られて殻体８の外部へ取り出され、
整粒が掻羽根１９で整粒取出口３３へ送られてタ
ンク３７内へ放出されて溜められることになる。

このように縦長の殻体８内で穀粒の選別と送り
揚げが行われるので、従来の選別袋詰装置と比較
して設置面積が格段に狭く出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す全体の側断
面図、第２図は従来装置の概略を示す側面図であ
る。 ２……受粒筒、３……選別孔、４……選別筒、
５……揚穀体、８……殻体、１０……供給口、１
１……供給シユート、２７……揚穀翼、２８……
ギヤボツクス、２９……モーター、３１……上部
受部材、３２……下部受部材、３６……屑粒取出
シユート、４１……原動室、４２……選別室、５
０……整粒取出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 縦長の中空筒状殻体８内を下部の原動室４１
   と上部の選別室４２とに基盤９で区画し、原動室
   ４１内にはモーター２９及びギヤボツクス２８を
   設け、選別室４２内には供給口１０を開設する受
   粒筒２を下側にし多数の選別孔３を穿設し上部に
   放出口２１を開設する選別筒４を上側にして連通
   状態で立設すると共に、外周に揚穀翼２７を有す
   る搬送体５をこれら受粒筒２と選別筒４とを貫通
   して回転可能に立設し、前記殻体８の下部外側に
   前記受粒筒２の供給口１０に連通する供給シユー
   ト１１を設け、殻体８内部下方に選別筒４によつ
   て選別される小粒及び砕粒等の屑粒を受ける下部
   受部材３２を設けると共に殻体８の外側にこの下
   部受部材３２上の屑粒を取り出す屑粒取出シユー
   ト３６を設け、殻体８内部上方に選別筒４から放
   出される整粒を受ける上部受部材３１を設けると
   共に殻体８の外側にこの上部受部材３１上の整粒
   を取り出す整粒取出口５０を開設してなる縦型穀
   粒選別機。