JPS6313643Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はモールド形の回路しや断器に係り、
特にその電磁引きはずし装置における固定鉄心の
取付装置に関するものである。

従来の回路しや断器は第１図，第２図に示すよ
うに、ベース１，カバー２で構成されたモールド
ケースの内部に、固定接触子３，可動接触子４，
消弧装置５，開閉機構６，自動引外し装置７など
を収納している。そして、上記自動引外し装置７
の電磁引外し部８を構成する固定鉄心９は第２図
に示すように、ベース１の底部に底面より突出し
た状態で埋設された埋金１０の上面に載置され、
かつ一端が可動接触子４に、他端がバイメタル１
１に接続された導体１２と共にねじ１３によつて
上記埋金１０に固定されている。

したがつて上記構成によれば、埋金１０をベー
ス１の成形時に埋設しなければならないため、成
形時に多くの時間と手間がかかるばかりでなく、
成形の自動化が困難である等の欠点を有するもの
である。

この考案は従来用いていた埋金を廃止すること
が可能となり、上記欠点をことごとく除去し得る
回路しや断器を提供しようとするものである。

以下、この考案の一実施例を第３図〜第６図に
従つて説明する。図において、１はベースであつ
て、底部の薄肉部１ｃには一対の角状の開口部１
ａ，１ｂが穿設されている。９は上記開口部１
ａ，１ｂにそれぞれ挿入されかつ可動鉄心１５と
対向する一対の突出片９ａ，９ｂを有する略Ｕ字
状をなした固定鉄心であつて、その橋絡片９ｃに
はねじ孔９ｄが穿設されている。１２は上記固定
鉄心９内に収納された導体であつて、一端が可動
接触子４に、他端がバイメタル１１に接続されて
いる。１３は上記導体１２よりベース１に設けら
れた１ｄを介して上記固定鉄心９のねじ孔９ｄに
螺合された取付ねじ、１４は座金である。

以上のように構成したことにより、この考案は
埋金を廃止し得るので、ベースの成形が簡単にな
り、自動成形によつて安価に製作できる。また、
固定鉄心をベースに設けられた一対の開口部によ
つて回り止めができるため可動鉄心との相対位置
を維持できる。そして、さらには可動鉄心とベー
スとの間にスベーサを入れることによつて可動鉄
心と固定鉄心との間の距離を変更し得るため、吸
引電流値を容易に変更することもできる等、優れ
た効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回路しや断器を示す側断面図、
第２図は第１図の一部を示す拡大断面図、第３図
はこの考案の一実施例を示す回路しや断器の側断
面図、第４図は第３図の一部を示す拡大断面図、
第５図は第４図の右側面図、第６図は第４図の平
面図である。 図中、１はベース、２はカバー、３は固定接触
子、４は可動接触子、６は開閉機構、７は自動引
外し装置、８は電磁引外し部、９は固定鉄心、１
２は導体、１３は取付ねじである。なお、図中、
同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベースとカバーよりなる絶縁筐体の内部に、固
   定接触子に対して接合、離反する可動接触子と、
   この可動接触子を駆動する開閉機構と、この開閉
   機構の作動を許す引外し機構と、上記可動接触子
   に接続された導体路中の過負荷電流に応動して上
   記引外し機構を駆動する電磁引外し装置とを収納
   してなるものにおいて、上記ベースに開口された
   一対の開口部、この開口部にそれぞれ裏面より挿
   通され、かつ上記導体を囲繞する一対の突出片を
   有する略Ｕ字状をなした固定鉄心及び上記導体よ
   り上記ベースを介して上記固定鉄心に螺合された
   取付ねじを備えたことを特徴とする回路しや断
   器。