JPS63132783A - 積層板と通常鋼板の抵抗スポツト溶接方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は樹脂板の両面に金属表皮材を形成してなる積層
板と通常鋼板（ここで通常とは積層板でないの意味で用
いている）とを抵抗スポット溶接により接合する溶接方
法の改良に関する。

〔従来の技術〕

樹脂板の両面に金属表皮材を形成してなる積層板は、割
振材として自動車用パネル材に使用されている。

このような積層板と通常鋼板とを抵抗スポット溶接によ
り接合する場合、ナゲツトは積層板と通常鋼板との接合
部を中心として形成されるため、積層板側のナゲツトは
通常鋼板と接する側の金属表皮材との間にのみ形成され
、外側の金属表皮材にまで到達せず溶接強度が不足する
ことがある。

この問題を解決するため、本願出原人の出願である特願
昭６１−１２８０４４号、特願昭６１−１３４４５６号
及び特願昭６１−１６６３７１号による提案がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記特願昭６１−１２８０４４号による提案は、積層板
に接触される電極の接触面積を通常鋼板に接触される電
極の接触面積より小さくして、積層板側の電流密度を相
対的に高くし、発熱量を多くしてナゲツトを積層板側に
移行させるものである。これはナゲツトの成長により積
層板の金属表皮材間の溶は込みを得ようとするものであ
るので、通常生じ得る溶接電流の変動などによりナゲツ
トの成長にばらつきが生じる巳ともある。

また前記特願昭６１−１３４４５６号による提案は、積
層板を形成する金属表皮材の電気抵抗値を通常鋼板の電
気抵抗値より高くして、金属表皮材の外側の層の発熱を
促進し、この層までナゲツトを確実に生成させるように
したものである。

これは積層板と接合される通常鋼板の電気抵抗値が変る
と、それに応じて積層板を変更する必要が生じ、逆に同
一積層板に・対して異なる通常鋼板の溶接が難しいとい
う問題があった。

また、前記特願昭６１−１６６３７１号による提案は。

積層板を形成する金属表皮材の硬度を通常鋼板の硬度よ
り高くして、電極の沈み込み量に相違を生じさせ、通常
鋼板への電極の沈み込み量を多くして電極の接触面積を
増大させ、この結果電流密度が低下して発熱量も減少し
、相対的に積１板側の発熱量が多くなって形成されるナ
ゲツトの位置を金属表皮材方向に偏るようにしたもので
ある。この提案の場合も前記提案と同様に施工上の制約
が大きく、しかも積層板の硬度を高くすることは成形性
の劣下を招く恐れがあるという問題があった。

この積層板の硬度が高いと、この積層板に当接する電極
先端の圧潰が通常鋼板に当接する電極に比べて早く進行
し、電流密度の低下を招くため、頻繁に電極の研磨を行
なわなければならないという開運があった。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、積層板及び
通常鋼板の材質の組合せに関係なく、十分な接合強度を
得ることができる積層板の抵抗スポット溶接方法を提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、樹脂板の両面に金
属表皮材を形成してなる積層板と通常鋼板とを接合する
抵抗スポット溶接方法において、該積層板及び該通常鋼
板を加圧挾持する１対の電極と、少なくとも該積層板を
加圧挾持する他の１対の電極とを用い、まずこれら２対
の電極のうち前記積層板に形成された外側の金属表皮材
に当接する２個の電極に通電して、該積層板の樹脂を溶
融、排除し、２枚の金属表皮材間を電気的導通として前
記積層板にナゲツトを形成させ、しかる後に溶接回路を
切り換えて前記積層板及び前記通常鋼板を挾持する１対
の電極に通電して抵抗スポット溶接を行なうようにした
ものである。

〔作用〕

上記の方法によると、積層板を形成する金属表皮材の外
側の層に当接する２個の電極を介して通電し、ジュール
熱を発生させて加圧部における樹脂板を溶融し、これを
加圧により排除し電気的に導通させ積層板の２枚の金属
表皮材間にナゲツトの形成が得られる。

その後、溶接回路を切り換えて積層板及び通常鋼板を挾
持する１対の電極を介して、前記ナゲツト部に通電させ
て積層板と通常鋼板とを抵抗スポット溶接し、この溶接
によって形成されたナゲツトを積層板に形成された前記
ナゲツトと一体化する。

この結果、積層板の２枚の金属表皮材が確実に通常鋼板
と接合され、十分な接合強度を得ることができる。しか
も積層板と通常鋼板の組み合せ上、材質が制約されるこ
とはない。

〔実施例〕

以下１本発明に係る積層板の抵抗スポット溶接方法の一
実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第３図に本発明の一実施例を示す。

第１図において、符号１は、樹脂板１ｂを２枚の金属表
皮材１ａ、ｌｃで挾持してなる積層板であり、符号２は
これと接合すべき通常鋼板である。

これらの積層板１と通常鋼板２とを重ね１対の溶接ガン
３，５によりそれぞれ電極３ａ、５ａを介して挾持加圧
する。また別の１対の溶接ガン４゜６によりそれぞれ電
極４ａ、６ａを介して積層板１を挾持加圧する。電極３
ａは電源トランス７の一極に接続され、電極５ａは、一
方のスイッチ接点８ａ及びスイッチ８を介して電源トラ
ンス７の他極に接続されている。

一方、電極５ａはスイッチ９及び一方のスイッチ接点９
ｂを介して、前記スイッチ８の他方のスイッチ接点８ｂ
に接続されており、電極６ａはスイッチ９の他方のスイ
ッチ接点９ａに接続されている１次にスイッチ８をスイ
ッチ接点８ａに切換えスイッチ９は中立のままとして電
源トランス７を介して通電を行なう。

このとき積層板１の樹脂板１ｂが非導電性であれば、当
初溶接電流は金属表皮材１ａのみを流れ、この電流によ
り金属表皮材１ａがジュール発熱してその熱で電極３ａ
、４ａ直下の樹脂板１ｂが溶融し、加圧により排除され
、金属表皮板１ａ、ＩＣが直接接触して電気的導通が得
られて金属表皮材１ｃにも電流が流れる。

この結果、第２図に示すように金属表皮材１ａ。

１０間にナゲツト１０が形成される０次にスイッチ８，
９をそれぞれ８ｂ、９ｂ側に切換える。この状態で通電
を行なうと電流は電極３ａから５ａへと流れ、積層板１
と通常鋼板２が溶接される。

このときナゲツトは積層板１の金属表皮材１ｃと通常鋼
板２との境界面から形成されはじめて成長し、第２図に
示された金属表皮材１ａ、１０間に形成されたナゲツト
１０と一体となり、第３図に示すようなナゲツト１１が
形成される。

本実施例によれば、積層板１の２枚の金属表皮材１ａ、
ｌｃが確実に通常鋼板２に接合され、十分な接合強度を
得ることができる。しがも、積層板ｌ及び通常鋼板２の
硬度や電気抵抗値がいかなる値の組合せであっても接合
強度に影響することがなく、安定した溶接を行なうこと
ができる。

また、溶接品質の良否を判定する場合、積層板１の金属
表皮材１ａ、１０間にあらかじめナゲツト１０が形成さ
れているので、積層板１と通常鋼板２との間のナゲツト
の良否を判定するだけでよく、生産現場で一般的に用い
られているタガネチェック法によって溶接品質の良否の
判定ができる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明によれば、積層板の金属表皮材間
にあらかじめナゲツトが形成されるので、この積１板と
通常鋼板との溶接は通常のスポット溶接と同様な手段で
溶接が可能であり、積層板の２枚の金属表皮板と通常鋼
板とを確実に接合することができ、十分な接合強度を得
ることができる。

しかも、積層板と通常鋼板との硬度や電気抵抗値などの
材質の組合せが制約されることがない効果は大きい。

また、積層板の金属表皮材間にはあらがしめナゲツトが
形成されるので、積層板と通常鋼板との間のナゲツトの
良否を判定するだけでよく、生産性が一層向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る積層板の抵抗スポット溶接方法の
一実施例を示す構成図、第２図及び第３図はそれぞれ本
実施例による溶接状態を示す断面図である。 １・・・積層板、 ｌａ、ｌｃ・・・金属表皮材。 １ｂ・・・樹脂板、 ２・・・通常鋼板、 ３ａ、４ａ、５ａ、６ａ・・・電極。 １０、１１・・・ナゲツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 樹脂板の両面に金属表皮材を形成してなる積層板と通常
   鋼板とを接合する抵抗スポット溶接方法において、該積
   層板及び該通常鋼板とを加圧挾持する１対の電極と、少
   なくとも該積層板を加圧挾持する他の１対の電極とを用
   い、まずこれら２対の電極のうち前記積層板に形成され
   た外側の金属表皮材に当接する２個の電極に通電して、
   該積層板の樹脂を溶融、排除し、２枚の金属表皮材間を
   電気的導通として前記積層板にナゲットを形成させ、し
   かる後に溶接回路を切り換えて前記積層板及び前記通常
   鋼板を挾持する１対の電極に通電して抵抗スポット溶接
   を行なうことを特徴とする積層板と通常鋼板の抵抗スポ
   ット溶接方法。