JPS63125267A - 緩降器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、火災等の緊急時に、高層ビルから垂らしたロ
ープに嵌合させて高所から降下避難することができる緩
降器に関するものである。

（従来の技術） 近年、地価の高騰と共に大都市圏ではビルの高層化が目
立ち、今後２１世紀にかけて大都市圏ではビルの高層化
がますます進むものと考えられる。

一方これら高層ビルの防災面に目をやると、まだまだ完
全とは言えないのが現状である。また１、いつ大地震が
起きても不思議ではないと言われているわが国にあって
は、高層ビルからの避難方法の確立は防災面での大きな
問題の一つである。

そこで、本発明者と同一人は以前にこの問題を解決する
一手段として、第５図〜第６図に示すような緩降器を開
発し世に出している。この緩降器は、図示の如く把持部
（１０１）とロープ係合部（１０２）とが一体となった
Ｔ字状の緩降器本体（１０３）と、該緩降器本体（１０
３）と同形で上記ロープ保合部（１０２）に付設する把
持部付押え板（１０４）とからなり、緩降器本体（１０
３）のロープ係合部（１０２）片面には、一定間隔毎に
突軸（１０５）及び螺杵（１０６）が立設され、また押
え板（１０４）には、上記突軸（１０５）及び螺杵（１
０６）を挿入出来るように、一定間隔毎に孔（１０７）
が穿設されている。この押え板（１０４）は、螺杵（１
０６）を介してロープ保合部（１０２）に蝶ナツト（１
０８）で調整可能に取付けられるようにしてあり、また
押え板（１０４）のロープに接する面は平坦に形成した
構造の緩降器であった。

そしてこの緩降器を使用するには、ビルの窓枠等から垂
らしたロープ（Ａ）の一部を、上記ロープ係合部（１０
２）に立設した突軸（１０５）と螺杵（１０６）に交互
に接触するように蛇行させて配設すると共に、押え板（
１０４）を緩降器本体（１０３）に該ロープ（Ａ）をや
や緩く挟むようにして取りつけ、上記緩降器本体（１０
３）と押え板（１０４）の把持部を手で握って避難者の
自重で降下していく、この時、把持部を強く握ったり、
弱く握ったりしてロープ（Ａ）と緩降器との接触摩擦を
調整し、降下スピードする。

（発明が解決しようとする問題） ところが、上記従来の構成の緩降器では、該緩降器のロ
ープ（Ａ）と接触する面、すなわち、緩降器本体（１０
３）のロープ係合部（１０２）と押え板（１０４）の両
片面が平坦に形成してあったため、上記ロープ係合部（
１０２）と押え板（１０４）とによってロープ（Ａ）を
強く挟んだとしても、降下時における制動力は弱かった
。

そのため、高層ビルのｌＯ〜１５階程度からの降下であ
ればさほど問題ではなかったが、２０階以上、特に４０
〜５０階位になると、ロープの自重等によって、降下す
るにしたがって加速が加わり、把持部を握るのにも非常
な握力が必要になってくる。また低所で楽に降下出来る
ようにすれば、高所ではロープの重量によって降下しな
いといった欠点があった。更に上記従来の構成では、個
人の体重差、握力差により、降下中の制動コントロール
が難しく、突軸（１０５）と螺杵（１０６）の長さ、及
び間隔の設定が非常に難しかった。また、降下中に恐怖
で緩降器から手を離してしまうと殆どスピード制−が効
かなくなり、非常に危険であった。

本発明は上記のような点に鑑みて開発されたものであり
、その目的とする処は、降下中に緩降器から手を離して
も転落する心配が全くなく、且つ加速された速度を容易
に減速することのできる緩降器を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） そこで、本発明は上記目的を有効に達するために、次の
ような構成にしである。すなわち、細長で平板状に形成
した緩降器本体の一端に、身体を保持する安全ベルトを
設けると共に、該緩降器本体の長手方向に対しＴ字状の
ロープ保合部が交差するようにして、該本体の片面に複
数のロープ係合部を所定間隔を以て並設し、該ロープ保
合部に避難ロープを交互に係合して避難ロープに大なる
摩擦抵抗を持たせられるようにした構成にしである。

（作用） 上記構成により、この緩降器を使用する場合は、例えば
高層ビル等から垂らした避難ロープの一部を、緩降器本
体の長手方向に添って該本体のロープ保合部に交互に係
合させると共に、安全ベルトの中に避難者の身体を入れ
て、身体の両脇に安全ベルトが位置するようにする。そ
して避難者の自重によって緩降器と伴に降下していく、
この時、降下速度が加速されてくると、片手または両手
で避難ロープを握って下方に引っ張ることにより、蛇行
した状態で緩降器本体のロープ係合部に係合している避
難ロープは、ロープ保合部により強く係合して摩擦抵抗
が大となり、加速された降下速度を減速させることがで
きる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を第１図〜第３図に基づいて説明
する。

図において、（１）は本発明に係る一実施例の緩降器で
あって、緩降器本体（２）と１、この本体（２）の片面
に並設したロープ保合部（３）と、緩降器本体（２）の
一端に取り付ける安全ベルト（４）とからなり、ロープ
係合部（３）に避難ロープ（１０）を絡ませて高所から
適宜速度で降下できるようにしたものである。

この緩降器（１）をより具体的に説明すると、緩降器本
体（２）は細長で平板状に形成した金属製のＴ字状のも
のであり、幅広な一端には安全ベルト（４）を挿通して
係止する長孔（５）が穿設しである。安全ベルト（４）
は皮革、布地、人工皮革等で細長く形成され、上記長孔
（５）に一端を挿通し、ベルト（４）の端部（４ａ）同
士を重ね合わせると共に、この重ね合わせたベルトの端
部（４ａ）と、この端部（４ａ）と対向する位置のベル
ト部（４ｂ）とを複数のピン（６）で止めて、この安全
ベルト（４）を緩降器本体（２）の一端に係止しである
。

また、上記緩降器本体（２）には長手方向に所定間隔を
以て複数のロープ係合部（３）が並設しである。すなわ
ち、このロープ係合部（３）は、Ｔ字状の金属片であっ
て、中央に貫通孔（７）が穿設してあり、この貫通孔（
７）に止めネジ（８）を入れ、ネジ（８）の先端を緩降
器本体（２）に螺刻した螺子孔（９）に螺着して、緩降
器本体（２）にこの金属片からなるロープ保合部（３）
を固着しである。

また、ロープ係合部（３）は、緩降器本体（２）の長手
方向に対して交差するように、すなわち、Ｔ字状である
ロープ保合部（３）の頭部（３ａ）の長寸側（３ｂ）が
、緩降器本体（２）の長寸側（２ａ）と直交するように
夫々取付けである。

更に、各ロープ保合部（３）間の間隙（Ｖ）、及びロー
プ保合部（３）の頭部（３ａ）と緩降器本体（２）との
間隙（Ｗ）は、避難ロープ（１０）の外径寸法より１〜
２寵位小さくし、避難ロープ（１０）の緩降器本体（２
）並びにロープ保合部（３）に対する摩擦抵抗を大なる
ようにすると共に、緩降器（１）が避難ロープ（１０）
から脱落しないようにしである。またロープ保合部（３
）の頭部（３ａ）の短片側（３Ｃ）寸法も、上記同様避
難ロープ（１０）の外径寸法より１〜２鶴位小さくしで
ある。

そして、避難ロープ（１０）は、この緩降器（１）の並
設された各々ロープ保合部（３）に図示のように蛇行状
に交互に係合させる。

上記構成により、この緩降器（１）を高所から避難する
時に使用する場合は、第４図のようにして、高層ビル等
から垂らした避難ロープ（１０）の一部を、緩降器本体
（２）の各ロープ保合部（３）に交互に係合させると共
に、安全ベルト（４）に避難者の身体を入れ、身体の両
脇に安全ベルト（４）が位置するようにする。また避難
者は両手で緩降器（１）＆り下の避難ロープ（１０）を
握りながら、避難者の自重によって緩降器（１）と伴に
降下していく。　高所からの降下によって降下速度が加
速されてくると、握った避難ロープ（１０）を下方に引
っ張ることにより、緩降器本体（２）の各ロープ保合部
（３）　・・・に交互に係合している避難ロープ（１０
）は、ロープ保合部（３）により強く接触し、緩降器（
１）の避難ロープ（１０）に対する摩擦抵抗が大となり
、加速された降下速度は減速される。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、緩
降器本体（２）とロープ保合部（３）とを一体的に形成
してもよい。また、ロープ保合部（３）の頭部（３ａ）
と胴部及び緩降器本体（２）を夫々別体としてもよい。

更にロープ保合部（３）間の間隙（Ｖ）、頭部（３ａ）
と緩降器本体（２）の間隙（Ｗ）、及び頭部（３ａ）の
短片側（３Ｃ）寸法を、上記実施例のように避難ロープ
（１０）の外径寸法より１〜２寵位小に必ずしもするこ
とはなく、ロープ径と同一またはロープ径より大として
もよい。但し上記実施例のようにロープ係合部（３）間
の間隙（ｖ）は避難ロープ（１０）の外径寸法より小さ
くするのが好ましい。

更にロープ係合部（３）は正確なＴ字状に限定されるも
のではなく、「状としてもよく、要は緩降器本体（２）
の長寸側（２ａ）で避難ロープ（１０）がロープ係合部
（３）に係合するように形成すれは“よい。

（発明の効果） 以上、叙述のように本発明は上記説明でも明らかなよう
に、緩降器本体の長手方向に対しＴ字状のロープ保合部
を交差するようにして、所定間隔を以て複数並設し、避
難ロープをこの緩降器本体の長手方向と交差する各ロー
プ保合部に交互に係合するようにしであるので、緩降器
本体の長手方向に絡ませた避難ロープは各ロープ係合部
に確実に係合し、安全に降下することができる。また降
下中に加速がついて速度がアップしても、緩降器より下
の避難ロープを手で引っ張るだけで簡単に速度を減速す
ることができ、従来のように握力を必要とすることもな
い。したがって子供や老人でも安心して使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例の正面図、第２図は側面
図、第３図は第１図のＸ−Ｘ断面図、第４図は使用状態
を示す説明図、第５図は従来例の正面図、第６図は従来
例の側面図である。 （１）・・・緩降器、（２）・・・緩降器本体、（３）
・・・ロープ係合部、（４）・・・安全ベルト、（１０
）・・・避難ロープ。 第１図　第２図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、細長で平板状に形成した緩降器本体の一端に、身体
   を保持する安全ベルトを設けると共に、該緩降器本体の
   長手方向に対しＴ字状のロープ係合部が交差するように
   して、該本体の片面に複数のロープ係合部を所定間隔を
   以て並設し、該ロープ係合部に避難ロープを交互に係合
   して避難ロープに大なる摩擦抵抗を持たせられるように
   したことを特徴とする緩降器。 ２、上記緩降器本体の片面に並設した各ロープ係合部の
   間隔を、上記避難ロープの外径より僅かに小さくしたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の緩降器。