JPS6312115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートロールの製造装置に関するもの
である。

従来、例えば、ローラ状のトイレツトペーパー
のようなシートロールは、シート原反から紙管等
の芯材に所定長さ巻回してロールとなし、その
後、適宜巾に切断して製造している。

ところで、このようなシートロール巻取装置に
おいては、紙管を使用するため、紙管を紙管供給
手段へ適宜供給しなければならず面倒であるとと
もに、紙管ストツク場所を必要とする。また紙管
は軽いため、上方から巻き取りローラ上のシート
上方に水平に落下させるとローラ上でバウンドし
て、所定位置からずれたり、あるいは、巻き取り
時に、上方から押えロールで圧力を加えると紙管
が変形する等の問題点を有する。

さらに、シートロールの中心には芯材が存在す
るため、それだけシートロールが高価になるばか
りか嵩高となり、１個当りの輸送費も高くなる。
また、後工程で所定巾に切断する場合、固い紙管
を切断するため、カツターの摩耗もはげしく、そ
れだけ研磨作業が多くなるとともに、径が大であ
るためカツターの摩耗による交換繁度も多く、１
個当りの原価が高くなると言う欠点を有する。

本考案は前記従来の欠点を除去するために種々
検討の結果なされたもので、紙管等の芯のない、
いわゆる芯無しシートロールの製造装置を提供し
ようとするものである。

つぎに、本考案を一実施例である添付図面にし
たがつて説明する。

図において、Ｒは装置枠体１の前方に設けた一
対の支持台２に軸受３を介して回転自在に支持さ
れた巾広の原反シートロール、４は前記シートロ
ールＲに回転力を付与しシートＳを繰り出す搬送
ベルト装置で、この搬送ベルト装置４は原反シー
トロールＲの左右に位置するとともに、各２個の
ローラ５ａ，５ｂとベルト６とからなり、モータ
Ｍ、チエーン１０、スプロケツト１１によりベル
ト６が矢印方向に回転する。そして、この各ロー
ラ５ａ，５ｂは機枠１に設けた軸７に回動自在に
枢着されたアーム８に取付けられるとともに、ア
ーム８に一端を取付けたシリンダ９により常時原
反シートロールＲにベルト６が圧着するように付
勢されている。

１２ａ，１２ｂはそれぞれゴムローラからな
り、少なくとも一方のローラ１２ａはチエーン１
０、スプロケツト１１，１３、モータＭにより矢
印方向に回転する。

１５は磨き棒材からなる芯材で、下記する芯材
搬送装置１４に取付けられている。２１は前記ロ
ーラ１２ａ，１２ｂ間に位置する前記芯材１５
を、シートＳを介して押圧する押えローラで、軸
２２により枠体１に回動自在に取付けられたアー
ム２３先端に位置して、シリンダ２４により昇降
し、かつダンパー２５により常時下方への押圧力
を付勢されている。

２６ａ，２６ｂは２本の平行に配設されたバー
で、下記するように芯材１５に巻回されたシート
ロールRaを載置するものである。そして、前記
２本のバー２６ａ，２６ｂの下方には、取外し部
材２７が配置されている。この取外し部材２７は
モータ２８およびチエーン２９によつて駆動する
スプロケツト３０，３０間に張設されたチエーン
３１に２個の二又状の押圧部材３２を取付けたも
のである。

前記芯材搬送装置１４は、枠体１の両側に設け
たスプロケツト１６，１６に張設されたチエーン
１７に取付けられた外方に溝部１９を有する４本
の二又部材１８とからなり、芯材１５は一方側の
二又部材１８の溝部１９に軸方向および溝部１９
からの抜け止めをされて装着され、他側は二又部
材１８の溝部１９に単に嵌合している。なお、前
記芯材１５の前記一方側の溝部１９からの落下は
二又部材１８の移動軌跡の側方から下方かけて設
けたガイド２０によつて防止されている（第１図
においては、下方部は切除して記載してある。）。

また、前記他方側の二又部材１８はチエーン１
７に、外側に回動自在に取付けられている（第３
図参照）とともに、図示しないが、前記２本のバ
ー２６ａ，２６ｂ付近を除いてガイド２０が設け
てある。

３３は枠体１上方に取付けられシリンダ３４に
より昇降する長尺のカツター、３５はチエーン３
６により移動する糊噴霧機、３７は前記２本のバ
ー２６ａ，２６ｂ先端下方に位置し、下記するよ
うに芯材１５の一端を上方に押上げるソレノイ
ド、３８は前記二又部材１８のブラケツト１８ａ
を上方に引上げることにより他方側の二又部材１
８を外側に回動するシリンダ（第３図参照）、３
９は下記するように、芯材１５から抜き取られた
シートローRaを図示しない切断装置へ搬送する
ベルトコンベア装置である。なお４０はエアーノ
ズルである。

つぎに、前記構成からなるシートロール製造装
置の作動を説明する。

まず、原反シートロールＲをその軸４１を介し
て支持台２の軸受３に支持して取付けるととも
に、シートＳの先端をローラ４２等を介して前記
ローラ１２ａ，１２ｂ上に位置させるとともにチ
エーン１７を駆動して前記ローラ１２ａ，１２ｂ
間のシートＳ上に芯材１５を位置させ、二又部材
１８の溝部１９の存在と自重により落下させてシ
ートＳ上に載置させるとともに、下記するように
エアノズル４０からの噴出エアによりシート先端
を芯材１５上に位置させる。ついでシリンダ２４
を動作することによりシートＳを介して芯材１５
を押えローラ２１によつて下方に押圧する。一
方、シリンダ９により搬送ベルト装置４を回動
し、そのベルト６を原反シートロールＲに圧着す
る。

前記のように準備が完了し、モータＭを起動す
ると、原反シートロールＲからはシートＳが繰り
出される一方、ローラ１２ａ，１２ｂの回転と押
えローラ２１とによりシートＳは芯材１５に巻回
されシートロールRaになる。そして所定長さが
巻回されたことを適宜検出装置で検出すると、モ
ータＭが停止するとともに、押えローラ２１は上
方に退避し、その後、チエーン１７が若干回動
し、二又部材１８が第１図において反時計回り方
向に移動し、シートロールRaは芯材１５ととも
に２本のバー２６ａ，２６ｂ上に排出される。

ついで、糊噴霧機３５が移動してシートロール
Raの後端に糊を噴霧したのちカツター３３が駆
動して後続シートＳと切離す。ところで、前記二
又部材１８が移動したとき、後続の二又部材１８
が前記同様切離されたシートＳ上に載置されてい
る。この状態でエアノズル４０からエアーが噴出
し、切断シート先端部は芯材１５上に位置する一
方、シートロールRa側の切断部はシートロール
Raに付着する。その後、再度、押えロール２１
がシート先端部を介して芯材１５を押圧する。一
方、モータ２８が駆動してチエーン３１の移動に
ともない押圧部材３２はその二又内に芯材１５を
位置させて移動する。この場合、芯材１５の一方
端は二又部材１８に抜け止めされているため、押
圧部材３２はシートロールRaの後端を押圧して
シートロールRaを芯材１５の他端から抜くこと
になる。なお、前記押圧部材３２の駆動と同時に
シリンダ３８により芯材１５の一端に位置する二
又部材１８は外方に回動するものである。

したがつて、芯材１５の一方側は自由となるた
め、前記シートロールRaは２本のバー２６ａ，
２６ｂ上に第２図右方に送り出され、ベルトコン
ベア装置３９により切断装置へ搬送される。

前記抜取り作動中に、モータＭが駆動して再度
シートＳはロール１２ａ，１２ｂによつて前記同
様に巻回されている。

このように、芯材１５からシートロールRaが
抜き取られると、芯材１５の一方は落下し、ソレ
ノイド３７上に位置するが、その後、シリンダ３
８により二又部材１８は元の状態に復帰するとと
もにソレノイド３７が動作して芯材１５は二又部
材１８の溝部１９に挿入される。

そして次のシートロールRaが所定量巻回され
ると、チエーン１７が駆動して再度シートロール
Raは２本のバー２６ａ，２６ｂ上に位置し、前
記同様工程を繰り返し連続的にシートロールRa
を製造するものである。

以上のように、本考案装置によれば、芯材は繰
り返し使用されるため、従来のように芯材を適宜
供給する必要はない。また、芯材は上下方向に二
又部材の溝部でガイドされるため、駆台ローラ上
に供給されても位置ずれを生じることもない。さ
らに、得られたシートロールは、その工程で紙管
に相当する芯材がシートロールから取り去られ、
芯無し状態であるため、切断装置における所定巾
への切断も極めて容易であり、カツターの摩耗も
少ない。しかも芯材の部分は中空であり、切断時
には密着状態となるため実質的な切断径は小さ
く、カツターは小径のものでよい。このことは従
来と同一径のカツターであれば、従来以上に小径
となるまで研磨することができ、交換期間が長く
安価である。

また、このように切断されたシートロールは前
述のようにそれだけ断面積が小かくて嵩が小かく
なるため、輸送保管は勿論のこと、パツキングケ
ースの小型化、紙管の節約等で約20％従来のもの
より原価を低減することが可能となつた。

なお、前記シートロールは、トイレツトペーパ
ーに限らず、いわゆるシート間に種子等を包蔵し
た植生帯等従来、紙管等芯材の上にシートを巻回
するものに広く適用されることは言うまでもな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の側面図、第２図は背面図
で、第３図は第２図の要部に関する説明図であ
る。 Ｒ……原反シート（ロール）、Ra……シートロ
ール、Ｓ……シート、４……搬送ベルト装置、１
２ａ，１２ｂ……駆動ロール、１５……芯材、２
１……押えロール、２７……取出し部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巾広シート供給手段と、該シート供給手段から
   シート先端部を載置する少なくとも１つの駆動ロ
   ーラを含む２個のローラと、該ローラの前方で、
   かつ、平行に配置した２本一組のバーと、前記ロ
   ーラとバーとの上方を間欠回転する２本のチエー
   ンの先端部に溝部を有する複数対の二又部材と、
   この二又部材の溝部に一端が抜け止めされ、他端
   が自由となり、前記２個のローラの上方からロー
   ラ上に載置されたシート先端部を前記ローラ上に
   押圧する芯材と、芯材上方に位置したシート先端
   を芯材に押圧する押えローラと、前記２本一組の
   バー上に移送された芯材に巻回したシートロール
   を芯材から取外す取外し部材と、前記一方側の二
   又部材の下方および側方と他方側の二又部材の前
   記取外し部材側を除く下方および側方とに設けら
   れた二又部材落下防止ガイド部材とから構成した
   ことを特徴とする芯無しシートロール製造装置。