JPS6311648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は現像装置、さらに詳しくは電子写真方
式の複写機やプリンタなどで使用されるトナーと
キヤリアからなる粉末現像剤を磁気ブラシ法で現
像する装置に関する。

従来この種の現像剤のトナー濃度を検出する方
法としてトナーとキヤリアの表面の色調の差を利
用して光学的反射濃度によつて検出する方法や非
磁性材料からなるトナーと磁性材料からなるキヤ
リアに着目してトナー濃度すなわちトナーとキヤ
リアの混合比の変化を透磁率の変化としてコイル
のインダクタンスの変化によつて検出する方法が
実施されている。前者は粉体の反射濃度を検出す
るためわずかなトナー濃度の変化を検出すること
は非常に困難である。また後者は単純に検出コイ
ルを現像剤に埋込んだだけでは現像剤の圧力変化
によつてトナー濃度すなわち混合比が一定でもイ
ンダクタンスは大きく変化する。また磁気ブラシ
現像法では強力な磁界の外側に非磁性金属のスリ
ーブを回転させ現像剤を搬送しているためこの強
力な磁界の影響を考慮しなければならない。また
現像装置の構造上から検知部は現像剤の流れに影
響をあたえないことや検知部の周りにトナーの付
着が起らないように注意する必要がありさらに僅
かなトナー温度変化を正確に検出しなければなら
ない。

本考案の目的は磁気ブラシ現像器内の現像剤の
トナー濃度を検出コイルにより検出する場合に非
常に高感度の検出および現像剤の混合むらによる
トナー濃度変化も自動的に平均に安定したトナー
濃度変化の信号を取り出せるようにした現像装置
を提供することにある。

本考案によればトナーとキヤリアを含んで構成
される粉末現像剤を収容する現像容器と、前記粉
末現像剤中のトナー濃度を、検出コイルのインダ
クタンス変化により検出する検出器と、を少なく
とも備え、前記粉末現像剤により像担持体上の静
電像を現像する現像装置であつて、前記検出コイ
ルは中空状部を有する空心コイルで構成されて成
ると共に、前記粉末現像剤が前記中空状部を通過
するように夫々両端に開口部が形成されてなり、
且つ前記開口部から前記中空状部に前記粉末現像
剤が通過するよう前記中空コイルを移動させる移
動機構を有することを特徴とする現像装置が提案
される。

以下本考案にかゝる現像装置の実施例について
図面により詳細に説明する。

第１図に本考案の現像装置を示す。図におい
て、１は感光ドラム、２は現像装置の側板を示
す。３は現像剤でトナーとキヤリアの混合された
粉末現像剤でありトナーとキヤリアの割合は通常
重量比でトナーが数％程度が適当である。体積比
ではトナーの比重が軽いため数10％程度になる。
４は搬送用のマグロール、５は現像用のマグロー
ルを示す。２個のマグロールは図示のように円周
に対して磁極が配置されかつ磁極は固定されてい
る。この磁極の外側に通常スリーブと呼ばれる非
磁性金属で作られた肉厚の薄い筒が回転しており
現像剤３を感光ドラム１の表面に搬送している。
６はかき落し板で現像用マグロール５の磁気ブラ
シの穂立ちの高さを調整するためのものである。
７は仕切り板で現像後の現像剤３をミキシング部
にもどすためのものである。８はミキシングロー
ラで仕切り板７で回収された現像剤と新らしく補
給されたトナーを撹拌し均一な現像剤濃度にする
ためのものである。９はゲートであり充分撹拌さ
れた現像剤を一定量常にマグロール部に供給する
ためのもので通常砂時計のように絞りを設けて現
像剤の流れを制御している。１０は検出コイルで
あり中空のコイルになつており現像剤３の中に埋
設されている。中空コイルのため現像剤３はコイ
ルの内側および周囲全体にある現像剤の影響をう
けるため僅かなトナー濃度の変化によつて大きく
インダクタンス値が変化する。１１はトラバース
で検出コイル１０を現像剤中を往復運動させるも
のである。このトラバース１１により検出コイル
１０が現像剤中を往復運動すると検出コイル１０
の内側には常に新しい現像剤が入りコイルに現像
剤が付着しにくい。この検出コイル１０はコイル
の巻線を例えばベークライトのような材料で覆い
現像剤が付着しにくいようになつている。このよ
うに検出コイル１０が現像剤中を往復運動すると
現像剤３のミキシングむらも自動的に平均値とし
て検出できるし現像剤を撹拌する効果もある。尚
第１図において１２はトナーホツプア、１３はト
ナー、１４はトナー補給部である。

検出コイル１０のトラバース部の詳細を第２図
に示す。第２図において検出コイル１０は支持棒
でトラバース１１に連結している。トラバース１
１は現像装置の側板２の外側に取付けられており
ネジ棒で送られるようになつている。本考案にお
いてはその１実施例としてこのネジ棒をたとえば
モータにより周期的に正転，逆転動作をさせるこ
とにより検出コイル１０を現像剤３の中を往復運
動させるようにしたものである。

以上詳細に説明した本考案においてはつぎの効
果を有する。

(イ) 現像剤中に検出コイルを埋没させ、かつトラ
バースさせることにより検出コイルの内側に現
像剤を滞留させることなくまたミキシングむら
の影響も受けることなくトナー濃度の変化を高
感度にかつ高信頼性をもつて検出することがで
きる。

(ロ) 検出コイルをトラバースさせることによりト
ナー濃度を検出するだけでなく現像剤の撹拌も
行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかゝる現像装置、第２図は第
１図における検出コイルのトラバース部の詳細図
を示す。 図において１０が検出コイル、１１がトラバー
スである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ トナーとキヤリアを含んで構成される粉末現
   像剤を収容する現像容器と、 前記粉末現像剤中のトナー濃度を、検出コイ
   ルのインダクタンス変化により検出する検出器
   と、 を少なくとも備え、前記粉末現像剤により像
   担持体上の静電像を現像する現像装置であつ
   て、 前記検出コイルは中空状部を有する空心コイ
   ルで構成されて成ると共に、前記粉末現像剤が
   前記中空状部を通過するように夫々両端に開口
   部が形成されてなり、且つ 前記開口部から前記中空状部に前記粉末現像
   剤が通過するよう前記中空コイルを移動させ
   る、移動機構を有することを特徴とする現像装
   置。 ２ 前記往復駆動機構は前記検出コイルをその軸
   方向を水平に保持して該軸方向に往復運動させ
   るように配位され、前記検出コイルは現像剤の
   付着を防止するための非磁性の外被を備えたも
   のであることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のトナー濃度検出装置。