JPS6311265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用エレベータのドア制御装置
の改良に関するものである。従来の自動車用エレ
ベータにおいては、一般にその利用形態から、１
つの呼びに対してのみ運転し、目的階へ着床して
ドア開し、その後ドア閉するまで他の階の呼びに
応答しない運転方式で、又、自動車はエレベータ
への搬入・搬出に時間がかかるため、ドア開放時
間を数分の長時間に設定してある。さらに、ドア
付近で何らかの原因によつて自動車が停止した場
合には、設定されたドア開放時間を過ぎても、ド
アが閉まることによつて自動車を破損しないため
に停止階各乗場のドア付近とエレベータカゴのド
ア付近に自動車の光電検出装置を取り付け、自動
車を検出した時はドア開の状態を保持させる機能
を備えている。しかしながら特にエレベータへの
搬入・搬出を判別していなかつたため、搬出より
時間のかかる搬入時間に合わせてドア開放時間が
設定されている。このため、設定ドア開放時間内
に自動車を搬出完了した場合にも、設定ドア開閉
時間が経過するまでドア開していて、他の階の呼
び登録ができないため他の階の利用者にとつて無
駄な待時間があつた。又、搬入時において設定さ
れたドア開放時間内に搬入完了した場合は、行先
階のカゴ呼び登録すると設定時間内にドア閉指令
を出して、行先階へ運転出来た。又、搬出時にも
設定時間内に搬出完了した場合人手によるドア閉
釦の操作によつてドア閉指令を出すことが出来た
が、搬出時の搬出完了後の上記操作は、エレベー
タ利用後の操作であり、不都合であつた。

又、自動車の搬入・搬出を判断することを備え
たエレベータにおいては、搬入・搬出判別用にさ
らに検出装置等を取付けていて高価なものとなつ
ていた。本考案は、特別に自動車の搬入・搬出用
検出装置を追加することなく、又利用者の操作に
たよることなく、従来より乗場およびカゴのドア
付近に設けてある光電検出装置の動作を利用し
て、確実に自動車のエレベータへの搬入・搬出を
判別し、特に搬出後のドア開放状態のエレベータ
にすみやかにドア閉指令を与え、他の階の利用者
の呼びに応答出来るようにして、無駄なドア開放
時間によつて生じる不必要な待ち時間を省いて、
サービスの低下を防ぎ運転効率の良い自動車用エ
レベータのドア制御装置を提供する。

以下本考案について図示した一実施例に基づき
説明する。

第１図は従来よりエレベータ乗場とカゴのドア
付近に設けてある光電検出装置の配置図で１はカ
ゴ内の自動車で、２，３は停止階各乗場の光電検
出装置で４はカゴの光電検出装置で各々自動車１
の検出用である。第２図は本考案の自動車１の搬
入・搬出判別回路図で２ａ，３ａ，４ａは各々第
１図の光電検出装置２，３，４の常開接点であ
り、５，６はカゴ位置検出リレーの（図示しな
い）常開接点でカゴ位置に対応したカゴ位置検出
リレーの常開接点のみ閉じる。これは、カゴが停
止している階以外の階での乗場の光電検出装置の
誤動作防止用である。７，８は乗場の車体検出リ
レーで９はカゴの車体検出リレーで各々自動車１
の検出用である。９ａはカゴの車体検出リレー９
の常開接点、７ａ，８ａは乗場の車体検出リレー
７，８の常閉接点で１０は車体搬出検出リレーで
自動車１の搬入・搬出を判別する。抵抗１１、コ
ンデンサ１２の充放電回路は、車体搬出検出リレ
ー１０の釈放時のリレー復帰時間を遅延させるも
のである。７ｂ，８ｂは乗場の車体検出リレー
７，８の常開接点で、１０ａは車体搬出検出リレ
ー１０の常開接点であり、１３は車体搬出記憶リ
レーで搬出記憶すると、車体搬出記憶リレー１３
の常開接点１３ａによつて自己保持し、ドアが全
閉すると励磁されるドア閉リレー（図示しない）
の常閉接点１４が開路して解除される。第３図は
本考案のドア開放時間選択回路で１５はドアが開
けられる位置にカゴが有る時励磁されるカゴ位置
検出リレー（図示せず）の常開接点で、１６はド
ア開条件回路である。７ｃ，８ｃ，９ｂは第２図
の車体検出リレー７，８，９の常開接点で、１７
はドア開指令リレー、１７ａ，１７ｂはドア開指
令リレー１７の常開接点で、１８はドアタイマー
でドア開時間を設定するためのものであり、１８
ａはドアタイマー１８の限時常閉接点でドアタイ
マー１８の設定時間になると接点を開く、１９は
ドア閉釦で人手による操作用で、１３ｂは車体搬
出記憶リレー１３の常閉接点で本リレーが励磁さ
れるとドア開指令リレー１７を釈放してドア閉指
令を出す。エレベータが停止してカゴより自動車
１が搬出される時、まず、光電検出装置４が自動
車を検出し、後で光電検出装置２が検出する。先
ず、光電検出装置４の常開接点４ａが閉じてカゴ
の車体検出リレー９が励磁されるので、常開接点
９ａが閉じる。常開接点９ａが閉じると、常閉接
点７ａ，８ａは閉じたままであるので、車体搬出
検出リレー１０が励磁される。同時にコンデンサ
１２が充電される。このときには、常開接点７
ｂ，８ｂが開状態なので車体搬出記憶リレー１３
は励磁されない。

次に、カゴ位置検出リレーの常開接点５が閉じ
ている状態で、光電検出装置２の常開接点２ａが
閉じると、乗場の車体検出リレー７が励磁され
る。常開接点１０ａが閉じた状態で常開接点７ｂ
が閉じるので、車体搬出記憶リレー１３が励磁さ
れる。ドア閉リレーの常閉接点１４が閉じている
ので、接点１３ａにより車体搬出記憶リレー１３
は自己保持される。こうして自動車の搬出が記憶
される。

搬入の時は、車体検出リレー７が車体検出リレ
ー９より先に励磁されるため、車体搬出検出リレ
ー１０は励磁されない。又、車体搬出記憶リレー
１３も励磁されることはない。

また、第３図のドア制御回路で、光電検出装置
２，４の両方又は一方が自動車を検出している間
車体検出リレー７，９の常開接点７ｃ，９ｂが閉
じてドア開指令リレー１７を励磁させている。ま
た、搬出完了しても、ドアタイマー１８の設定時
間までドア開指令リレー１７を自己保持させるが
前述の車体搬出記憶リレー１３が励磁されている
と、搬出完了後、車体検出リレー７，９の常開接
点７ｃ，９ｂが開き、かつ常閉接点１３ｂ、ドア
閉釦１９、ドアタイマー１８の接点１８ａ、常開
接点１７ａで構成されるドア開指令リレー１７の
自己保持回路を車体搬出記憶リレー１３の常閉接
点１３ｂが開いてドア開指令リレー１７を解除す
る、ドア開指令リレー１７を解除すると、ドア閉
指令が出る。

上述の如く、自動車の搬出後の無駄なドア開放
時間を無くすために、人手による操作をすること
なく、搬出後は自動的にドア閉指令が出る。

以上の様に本考案を用いれば、特別な装置を追
加することなく、確実に自動車の搬入・搬出を判
別し、ドア付近の状況によつて適切なドア開閉の
制御が出来てエレベータの性能、サービスを向上
させることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案で利用する従来より設けてある
光電検出装置の配置図、第２図は本考案の自動車
の搬入・搬出の判別回路図の一実施例を示した
図、第３図は本考案のドア開放時間選択回路の一
実施例を示した図である。 ７，８，９……車体検出リレー、１０……車体
搬出検出リレー、１３……車体搬出記憶リレー、
１４……ドア閉リレーの常閉接点、１５……カゴ
位置検出リレーの常開接点、１７……ドア開指令
リレー、１８……ドアタイマー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カゴ内の自動車の有無を検出する第１の検出手
   段と、 各停止階床の乗場における自動車の有無を検出
   する第２の検出手段と、 前記第１の検出手段が前記自動車を検出した後
   前記第２の検出手段が前記自動車を検出したこと
   を条件に、前記自動車がカゴから搬出状態である
   と判定する搬入、搬出判別手段と、 自動車の搬入に要する時間を考慮して設定時間
   エレベータドアを開放する指令を出力するドア開
   放指令手段と、 前記搬入、搬出判別手段により前記自動車がカ
   ゴから搬出状態であると判定された場合には、前
   記設定時間内であつても前記第１の検出手段及び
   前記第２の検出手段が前記自動車を検出しなくな
   つたことを条件にエレベータドア閉指令を出力す
   るドア閉指令手段 とを有する自動車用エレベータのドア制御装置。