JPS6310734Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製作、組立が簡単で、かつ、安価なブ
ローチ、ペンダント、ネクタイピン、ネツクレス
等の装飾品に関する。

従来のこの種の装飾品において、裏面が凹面状
の外装材と、外周縁に凸壁を設けた平板状の飾り
台と、スポンジを中間層とする両面接着剤とより
なる装飾品（実公昭57−60343号）があつたが、
これにおいては飾り台の内面上部に接着したスポ
ンジの上面中央部に、裏面が凹面状をした外装材
の裏面中央部を接着させるので、スポンジの厚さ
が外装材の底面部から凹面状までの高さよりも比
確的に厚過ぎた場合、または、スポンジの形状が
凹面状に合わないで同一の厚さの場合等には、該
スポンジの弾力により外装材の外周縁が飾り台の
内面上部より浮上つてしまつて使い物にならず、
また、スポンジの厚さが薄くて、その上面が外装
材の凹面状に達しない場合には、スポンジの上面
中央部に外装材の裏面中央部が接着できないの
で、これまた使い物にならず、したがつて、外装
材の底面から凹面状までの高さにほぼ合致するよ
うな厚さのスポンジ、さらには、凹面状に合わせ
たスポンジをいちいち製作しなければならなかつ
た。しかも、組立に際しては上述したように飾り
台の内面上部に接着したスポンジの上面中央部
に、いちいち裏面が凹面状をした外装材の裏面中
央部を接着させるために製作、組立に手数がかか
るとともに、必然的に高価となるのを免れなかつ
た欠点を有したものである。

本考案は上記の欠陥を改善するものであつて、
その目的とするところは外周縁に凸壁を設けた平
板状の飾り台の内面上部に接着したスポンジに、
裏面が凹面状のアルミニウム外装材に接着した薄
物装飾材のくるみ部分を接着することにより、製
作、組立が簡単で、かつ、安価な装飾品を提供す
るにある。

すなわち、本考案はその表、裏面に接着剤を塗
布して表、裏面剥離片を接着したスポンジと、前
記裏面剥離片を剥離した該スポンジの裏面が、そ
の内面上部に接着されるようにした外周縁に凸壁
を設けた平板状の飾り台と、裏面に接着剤を塗布
した紙、布等よりなる薄物装飾材と、該薄物装飾
材がその表面に覆われ、かつ、その外周縁をくる
んで接着するようにした裏面が凹面状のアルミニ
ウム外装材とよりなり、該アルミニウム外装材の
外周縁下面の薄物装飾材部分を、表面剥離片を剥
離したスポンジの表面に接着してなる装飾品に係
り、今添付図面に示す本考案の実施例を示せば次
の通りである。

１はスポンジ３の表、裏面に塗布した接着剤で
あつて、該接着剤１を介して表、裏面剥離片２
ａ，２ｂを該スポンジ３の表、裏面に接着してあ
る。４は平板状の飾り台５の外周縁に設けた凸
壁、５ａは飾り台５の内面上部で、該内面上部５
ａに裏面剥離片２ｂを剥離したスポンジ３の裏面
を接着するものである。

６は和紙、千代紙等の紙、布等よりなる薄物装
飾材７の裏面に塗布した接着剤であつて該接着剤
６を介して、裏面が凹面状のアルミニウム外装材
８の表面に薄物装飾材７を接着するとともに、該
薄物装飾材７の外周縁７ａによりアルミニウム外
装材８の外周縁８ａをくるんで装着し、必要に応
じて薄物装飾材７の表面につや出しを塗布し、さ
らに、アルミニウム外装材８の外周縁８ａ下面の
薄物装飾材７部分を、表面剥離片２ａを剥離した
スポンジ３の表面に接着してなるものである。な
お、図中９は飾り台５の裏面に取付けたクリツプ
である。

本考案は上述した構成からなるので組立る際に
は、先ずその表、裏面に接着剤１を塗布して表、
裏面剥離片２ａ，２ｂを接着したスポンジ３の前
記裏面剥離片２ｂを剥離して該スポンジ３の裏面
を、外周縁に凸壁４を設けた平板状の飾り台５の
内面上部５ａに接着するものである。

次に裏面に接着剤６を塗布した紙、布等よりな
る薄物装飾材７を、裏面が凹面状のアルミニウム
外装材８の表面に覆い、かつ、その外周縁８ａを
薄物装飾材７の外周縁７ａによりくるんで接着
し、次に表面剥離片２ａを剥離したスポンジ３の
表面に、アルミニウム外装材８の外周縁８ａの下
面部分の薄物装飾材７を接着すれば組立が完了す
るものである。

上記のように本考案はその表、裏面に接着剤１
を塗布して表、裏面剥離片２ａ，２ｂを接着した
スポンジ３の前記裏面剥離片２ｂを剥離して該ス
ポンジ３の裏面を、外周縁に凸壁４を設けた平板
状の飾り台５の内面上部５ａに接着し、裏面に接
着剤６を塗布した紙、布等よりなる薄物装飾材７
を、裏面が凹面状のアルミニウム外装材８の表面
に覆い、かつ、その外周縁８ａをくるんで接着
し、しかして、表面剥離片２ａを剥離したスポン
ジ３の表面に、アルミニウム外装材８の外周縁８
ａの下面部分の薄物装飾材７を接着したものであ
るから、従来品のように外装材の底面から凹面状
までの高さにほぼ合致させるような厚さのスポン
ジ、さらには、凹面状に合わせたスポンジをいち
いち製作するような手数を全く要しないから製作
が簡単であり、しかも、組立もきわめて簡単であ
る。

また、本考案においては外装材８はアルミニウ
ム製であるから、裏面を凹面状に湾曲させたり、
外周縁を丸型、楕円型、角型等の形状に切断して
形成することも容易であるばかりでなく、従来外
装材に用いられていた高価な銅板に比較して遥る
かに廉価である。さらに、銅板の場合は色地が赤
銅色をしているので、これの表面に接着する薄物
装飾材の紙等が、比較的に薄い場合には紙等の表
面から透き通つてその赤銅色の色地が見える。し
たがつて、紙等の模様がくすんで見えるため装飾
品としての美観を損うものであつたが、本考案に
おいてはアルミニウム外装材８を使用したからそ
の色地が白色であり、したがつて、これの表面に
接着する薄物装飾材７の紙等が比較的に薄くて
も、その模様がきれいに見えるものである。した
がつて、装飾品の美観を向上させるから商品価値
を高めることができる。

また、本考案においては飾り台５の内面上部５
ａに接着したスポンジ３の表面に接着している
紙、布等よりなる薄物装飾材７部分は、アルミニ
ウム外装材８の外周縁８ａ下面の部分の薄物装飾
材７であるが、接着面積は少なくとも薄物装飾材
７を介してスポンジ３にアルミニウム外装材８を
取付けたので、該スポンジ３から薄物装飾材７と
ともにアルミニウム外装材８が剥離するおそれは
ない。

さらに、本考案においては飾り台５の外周縁に
設けた凸壁４の高さを高くしたり、低くすること
によつて好める装飾品を得られ、すなわち、装飾
品を豪華にみせるように製作する場合には高く形
成すればよく、その際はスポンジ３の厚さは大き
なものを使用すれば、たとえ、アルミニウム外装
材８の表面湾曲度が小さいものであつても、凸壁
４の上面部とアルミニウム外装材８の外周縁８ａ
部分に接着した薄物装飾材７との間に隙間ができ
ないから商品価値を低くすることもない効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであつて、第
１図は本考案の各部品を示す正面図、第２図は同
斜視図、第３図はスポンジの縦断拡大正面図、第
４図は本考案の縦断正面図である。 １……接着剤、２ａ……表面剥離片、２ｂ……
裏面剥離片、３……スポンジ、４……凸壁、５…
…飾り台、５ａ……内面上部、６……接着剤、７
……薄物装飾材、８……アルミニウム外装材、８
ａ……外周縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その表、裏面に接着剤を塗布して表、裏面剥離
   片を接着したスポンジと、前記裏面剥離片を剥離
   した該スポンジの裏面が、その内面上部に接着さ
   れるようにした外周縁に凸壁を設けた平板状の飾
   り台と、裏面に接着剤を塗布した紙、布等よりな
   る薄物装飾材と、該薄物装飾材がその表面に覆わ
   れ、かつ、その外周縁をくるんで接着するように
   した裏面が凹面状のアルミニウム外装材とよりな
   り、該アルミニウム外装材の外周縁下面の薄物装
   飾材部分を、表面剥離片を剥離したスポンジの表
   面に接着してなる装飾品。