JPS63105887A - 心なし研削盤のドレス方法及び心なし研削盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 一産業上の利用分野− この発明は、心なし研削盤の砥石車のドレス方法及び心
なし研削盤に関するもので、特にワークを研削しながら
所定の時間間隔でドレス刃を切り込んでドレッシングを
行う方法、所謂ランニングドレス方法及び該方法を実施
可能な構造を備えた心なし研削盤に関するものである。

−従来の技術− 心なし研削盤でワークを連続的に研削する際には、所定
の時間間隔で砥石車のドレッシングを行う必要があり、
このドレッシングは、摩耗した砥粒を除去して砥石面に
鋭利な切り刃を形成させる所謂「目立て」と摩耗により
正規の形状から偏倚した砥石面を正規の形状に修復する
所謂「修整」とを目的として行われる。そして、ワーク
の仕上げ研削の場合のように高い加工精度が必要な場合
には、所定の時間間隔毎にワークの加工を一時停止して
その間に砥石車のドレッシングを行うが、荒研削のよう
にそれ程の精度が要求されない場合には、加工能率を上
げる為に、ワークを加工しながらドレッシングを行う所
謂ランニングドレスが採用される。

従来のランニングドレスは、ワークを連続的に供給しな
がら、所定の時間間隔毎に砥石の目立てに必要な最小の
切り込みをドレス刃に与えてドレス刃をトラバースさせ
、同時に調整砥石車にこれと同量の送り込みを一時に与
えてドレッシングによる砥石車の寸法変化を吸収させる
ようにしている。

即ち従来は、第７図に示すように、例えば４分なら４分
の時間間隔毎に、ドレス刃を例えば５μ宛切り込んでト
ラバースさせ、このトラバース動作中に調整砥石車をド
レス刃の進出量と同じ５μ一時に送り込むという方法で
あった。第７図の縦軸は時間軸で、Ｌはドレス刃がトラ
バースするのに要する時間を示している。

ここで例示したドレス刃の切り込み量の５μは、砥石面
の目立てに必要な最小の切り込み量として設定される量
であり、通常は５μ程度必要である。

−発明が解決しようとする問題点− ところが上記従来のドレス方法には、２つの問題点があ
る。

第１の問題点は、ドレス刃の切り込み量だけ調整砥石車
が一時に送り込まれることに起因するものである。即ち
、ドレス刃がトラバースしている途中においては、砥石
車の周面ば鋭い切り刃を有する小径の部分と摩耗した切
り刃を有する大径の部分とが存在することとなり、該ト
ラバースに要する時間り中に装置を通過するワーク（ワ
ークの寸法によって大きく異なるが、一般には数１０個
のワークが通過する。）の加工精度が低下することは避
けられないのであるが、ドレッシング中に調整砥石車が
一時に送り込まれるため、その送り込みの前後における
加工寸法の変動が大きく、而も調整砥石車が送り込まれ
たときに通過途中にあるワークは、スパークアウトした
ワークが更に部分的に研磨される等してその挙動が不安
定になり、為に真円度及び真直度が大きく低下するとい
う問題が生ずる。

第２の問題点は、上記従来の方法では、所定時間毎のド
レス刃の切り込み量が制限されることに起因するもので
ある。即ち、砥石車をドレッシングする際には、少なく
とも摩耗した砥粒を除去して目立てをするのに必要な量
の切り込みをドレス刃に与える必要があるが、この目立
てに必要な量の切り込みだけでは摩耗した砥石車を充分
に修整できないのが普通である。砥石車の周面形状の修
整をも行うためには、ドレス刃をより大きく切り込む必
要があるが、そうするとドレッシング中に通過するワー
クの寸法精度が更に低下することになるので、結局最低
限の切り込みを与えてドレッシングを行わざるをえない
。その結果、従来のランニングドレスによる研削では、
砥石車は部分的に目立てされてはいるが目立てされてい
ない部分も残うており、砥石面の形状も完全ではないと
いう中途半端な状態で研削が行われていた。

そして、従来第７図に示すようなランニングドレス方法
が採用されていた理由は、従来の心なし研削盤ではドレ
ス刃の切り込み機構及び調整砥石車の送り機構として油
圧を駆動源とするラチェット機構が用いられており、ド
レス刃の切り込み及び調整砥石車の送りを漱細に制御で
きなかったためである。

この発明は、上述した従来手段の問題点を解決すること
を目的としている。

一問題点を解決するための手段− 上記第１の問題点を解決するため、この発明の特許請求
の範囲第１項に記載した方法では、第１図に示すように
、ドレス刃に所定量の切り込みＦを与えて砥石面をトラ
バースさせる間りに、調整砥石車を最終の送り込み量が
ドレス刃の切り込み景Ｆと一致する送りを数段階ｎに分
割して送り込む方法を採用している。

更にこの発明の特許請求の範囲第２項に記載した方法で
は、上記第２の問題点をも解決するため、第２図に示す
ように、ドレス刃に砥石の目立てに必要な最小の切り込
みＦを与えて砥石面をトラバースさせる動作を連続して
複数Ｎ回行わせ、ドレス刃のこの複数回の切り込み及び
トラバース動作を所定の時間間隔Ｔ毎に繰り返すという
ドレス方法を採用している。

上記のドレス方法は、ドレス刃の切り込み機構や調整砥
石車の送り込み機構として油圧を駆動源としたラチェッ
ト機構により行われる構造の心なし研削盤では実施不可
能である。そこでこの発明の特許請求の範囲第３項では
、ドレス刃４２の切り込み機構及び調整砥石車３の送り
込み機構としてパルスモータやサーボモータ等の回転角
を制御可能な電動機４７．３３で回転駆動されるボール
ネジ４８．３４でドレスバー４１及び調整砥石台３１を
駆動する構造を有し、且つドレス刃４２のトラバースＬ
中における調整砥石車３の分割された送り込み回数ｎ、
連続して行われるドレス刃４２の切り込みとトラバース
との複数回の繰り返し回数Ｎ及びこの繰り返し動作を行
わせる時間間隔Ｔを設定可能とした制御装置を備えた心
なし研削盤を提唱している。

一作用一 この発明の特許請求の範囲第１項記載の方法によれば、
ドレス刃４２のトラバースＬ中に調整砥石車３がｎ段階
に分割されて送り込まれるので、−回の送り込み量ｆ、
ｆ、は従来方法に比べて温かに小さくなり、従って調整
砥石車３の送り込みの前後におけるワークの加工寸法を
変動を小さくすることができる。更に調整砥石車３の送
り込み量が小さいので、この送り込み時に丁度研削途中
にあるワークに与える影響も小さく、ワークの挙動が不
安定になって該ワークの加工精度が大きく低下すること
もない。

またこの発明の特許請求の範囲第２項記載の方法によれ
ば、上記の作用が達成されると共に、ドレス刃４２は砥
石面の目立てに必要な最小の切り込み量Ｆで８回連続し
て砥石面をドレッシングするので、この複数回のドレッ
シングにより砥石面全面の目立て及び砥石面の修整も完
全に行うことが可能になり、而も１回毎のドレス刃の切
り込み量Ｆも目立てに必要な最小の量とできるので、ド
レッシング中に装置を通過するワークの寸法変動の増大
を回避することかできる。

更にこの発明の特許請求の範囲第３項記載の構成により
、上記ドレス方法を自動的に実施しながらワークを連続
的に研削可能な心なし研削盤を得ることができる。

一実施例− 第３図はこの発明に係る心なし研削盤の全体構成を模式
的に示したもので、■はベッド、２は研削砥石車、３は
調整砥石車、４は研削砥石車のドレス装置である。研削
砥石車２は、ベッド１に固定されたケーシング２１に軸
着され、ドレス装置４は図の紙面直角方向に間歇的に往
復駆動される移動台５を介してケーシング２１に装着さ
れている。５１は移動台５駆動用の電動機である。

１１はベッド１上に設けられた下スライド台、１２は下
スライド台１１上に図の左右方向に摺動自在に設けた上
スライド台、３１は上スライド台１２に固定された調整
砥石台、３２は調整砥石台３１と実質上一体の調整砥石
車のケーシングであり、調整砥石車３はこのケーシング
３２に軸着されている。１３は下スライド台１２の後端
に固定された駆動ケーシングで、この駆動ケーシングに
はパルスモータ３３で駆動されるボールネジ３４が片持
ちで軸着され、このボールネジ３４が調整砥石台３１に
螺着されている。

第４図は、ドレス装置４の詳細構造を示したもので、移
動台５はケーシング２１に固定されたレール５２．５２
に直線ころがり軸受５３．５３を介して装着されており
、前記電動機５１で駆動される送りネジ５４に螺合して
いる。５５は移動台５に設けた図の左右方向のレール、
４１はドレスバー、４２はドレスバー先端のドレス刃、
４３は倣いケーシング、４４は倣いケーシング４３から
下方に伸びる倣いへ・ノド、５６はケーシング２１に固
定されたテンプレートである。倣いケーシング４３及び
ドレスパー４１は、直線ころがり軸受４５．４５及び４
６．４６を介してレール５５上に移動自在に装着され、
パルスモータ４７でＷ動されるボールネジ４８が倣いケ
ーシング４３に片持ちで軸着されてドレスパー４１に螺
着している。

倣いヘッド４４は、移動台５から伸びるブラケット５７
との間に介装された圧縮バネ５８によりテンプレート５
６に弾圧されており、砥石車２はテンプレート５６に従
う形状にドレッシングされる。

第５図は、前記パルスモータ３３．４７及び電動機５１
０制御装置の概略を示したもので、６はＣＰＵ、７はメ
モリ、８ａないし８Ｃはインタフェース回路、９ａない
し９ｃは駆動回路である。

メモリ７には、ドレス刃４２の切り込み量Ｆ１　ドレス
刃４２の後退量Ｂ１　ドレス刃４２の切り込みと移動台
５のトラバースとの連続する繰り返し回数Ｎｏ、ドレス
刃４２がトラバースを開始してから調整砥石車３の送り
込みを開始するまでの待ち時間ｔ０、調整砥石車の送り
込み周期ｔ、調整砥石車の送り込み回数ｎ０及びドレス
動作を行わせる時間間隔Ｔの各設定値を記憶する記憶領
域が設けられている。図の各設定値を示す符号の次の括
弧内に単位記号を付して示した数字は、−例として各設
定値の具体的な数値を示したものである。

そして上記の設定値から、Ｆ　／　ｎ、が計算されてそ
の整数部分力ｑ周整砥石車の１回の送り込みｉｆとして
記憶され、Ｆ　　（ｆ　Ｘ　（ｎｏ　−１））が調整砥
石車の最終回の送り込み量ｆ、、として記憶される。

第６図は上記設定値に基いて行われるパルスモータ３３
．４７及び電動機５１の制御手順を示すフローチャート
である。以下第６図に基づき、この発明のランニングド
レス動作を説明する。

ランニングドレスが指令されると、プログラムはまずス
テップ６１においてドレス刃４２の連続動作の繰り返し
回数の設定値Ｎ０をカウンタＮにセットする。次にドレ
ス動作の時間間隔Ｔだけ待機した後、ステップ６２でド
レス刃４２を切り込み量の設定値Ｆだけ前進させ、電動
機５１を駆動してドレス刃４２のトラバース動作を開始
させる。

そして、調整砥石車３０分割された送り込み回数ｎ０を
カウンタｎにセットし、初回は調整砥石車の待ち時間ｔ
０だけ待機したあと、調整砥石車３を送り込みｌＪｆだ
け前進させてカウンタｎから１を減する。その後、周期
ｔ″′？：ｇＩ＠整砥石車３をｆ整送石車み、最終回は
送り込み量をｆＯとして最終的な送り込み量をドレス刃
４２の切り込みｉＦと一致させる。　その後ドレス刃４
２のトラバース動作が終了すれば、ドレス刃４２をＢだ
け後退させ、電動機５１を早送りで逆転させて移動台５
をホームポジションに復帰させ、ここでドレス刃４２を
Ｂだけ前進させ、カウンタＮから１を減する。

そしてステップ６２以降の動作をカウンタＮが０になる
まで連続して繰り返し、カウンタがＮが０になれば、ス
テップ６１に戻って再び時間間隔Ｔの待機動作に入り、
時間間隔Ｔが経過すれば、上記ステップ６２以降の動作
を行う。

第２図の線図は、設定値として第５図の括弧内の数値を
与えたときに上記の制御により行われるドレス刃４２と
調整砥石車３の動作を縦軸を時間軸として示した線図で
、４分間隔でドレス刃４２が切り込み５μで連続して２
回宛研削砥石車２をドレスし、１回のドレス刃４２のト
ラバース動作しく約３０秒）中に調整砥石車３が１μ宛
５回に分けて段階的に送り込まれることが示されている
。

第１図の線図は、上記装置においてドレス刃４２の切り
込みとトラバースとの連続する繰り返し回数Ｎを１回と
したときのドレス刃４２と調整砥石車３の動作を示した
もので、この発明の特許請求の範囲第１項記載の方法に
対応するものである。

この図の動作については、上述の説明より容易に理解し
得るものであるから、説明を省略する。

−発明の効果− 前述の作用の項の記載より理解されるように、この発明
の方法によれば、心なし研削盤におけるランニングドレ
ス中のワークの加工寸法の変動や真円度及び真直度の低
下を可及的に避けることができ、加工精度を大幅に向上
させることかできると共に加工能率の向上も図ることが
できる。また、この発明の心なし研削盤によれば、この
発明のランニングドレス方法を自動的に実施しながらワ
ークの加工を行うことが可能となり、ランニングドレス
による研削加工時の加工精度が高く、且つ加工能率も優
れた心なし研削盤を提供できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示す図で、第１図は特許請求の
範囲第１項記載の方法を例示する動作線図、第２図は同
第２項記載の方法を例示する動作線図、第３図は心なし
研削盤の全体側面図、第４図は研削砥石車のドレス装置
の側面図、第５図は制御装置のブロック図、第６図は制
御装置の制御手順を示すフローチャート、第７図は従来
のランニングドレス方法を示す動作線図である。 図中、 Ｆニドレス刃の切り込み量の設定値 Ｎ０ニドレス刃の切り込み及びトラバース動作の連続繰
り返し回数 Ｌニドレス刃のトラバース期間 ｎ０ニドレス刃のトラバース期間中の調整砥石車の分割
された送り込み回数 Ｔニドレス動作の時間間隔 ２：研削砥石車　　　　　３：調整砥石車３１：調整砥
石台　　　　　３３：バルスモータ３４：ボールネジ　
　　　　４１ニドレスパー４２ニドレス刃　　　　　　
４７：バルスモータ４８：ボールネジ　　　　　５：移
動台５１：移動゛台駆動用電動機　６　：　ＣＰＵ７：
メモリ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ワークを加工しながら所定の時間間隔でドレス刃
   を一定量切り込んで砥石面に沿ってトラバースさせるこ
   とにより砥石面の目立て及び修整を行う心なし研削盤の
   ランニングドレス方法において、ドレス刃が砥石面をト
   ラバースする間に、調整砥石車にその最終の送り込み量
   が前記ドレス刃の切り込み量と一致する送りを複数回に
   分割して与えることを特徴とする、心なし研削盤のラン
   ニングドレス方法。
2. （２）ドレス刃に上記一定量の切り込み与えて砥石面を
   トラバースさせる動作を連続して複数回行わせ、ドレス
   刃のこの複数回の切り込み及びトラバース動作を所定の
   時間間隔毎に繰り返す、特許請求の範囲第１項記載のラ
   ンニングドレス方法。
3. （３）ドレス刃の切り込み機構及び調整砥石車の送り込
   み機構が回転角制御可能な電動機で駆動されるボールネ
   ジを含む機構で構成され、且つ上記電動機の制御がドレ
   ス刃のトラバース中における調整砥石車の分割された送
   り込み回数の設定手段、ドレス刃の切り込み動作とトラ
   バース動作との連続する複数回の繰り返し回数の設定手
   段及びこの繰り返し動作を行わせる時間間隔の設定手段
   を含む制御装置により行われることを特徴とする、心な
   し研削盤。