JPS629290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコイン入れを備えたスラツクスに係
る。

従来、硬貨などの小銭は札入れとは別に小銭入
れを用意し、通常スラツクスのポケツトなどに入
れておくようにするが、落したり置き忘れたりし
て不自由することが多い。

本考案は斯かる現状に鑑みスラツクスポケツト
に直接コイン入れを設けるようにして、前述の不
便を解消せんとするものである。

以下、本考案実施の一例を図面にもとづいて説
明する。

Ａはスラツクスの前身頃布、Ｂは後身頃布であ
つて１は前ポケツトである。２は該前ポケツトの
ポケツト開口線Ｓ上方位置の向当布Ｃに設けしめ
てなるコイン入れであつて、そのコイン入れ口３
はポケツト開口線Ｓから少し内方に入つたウエス
ト帯４の近くで、且つその開口寸法ｔが凡そ３cm
程度となされると共に、ウエスト帯線ｆに対し
ほヾ垂直をなすように設けしめてなる。５は上記
コイン入れ口３を穿設した向当布Ｃの裏面側に別
の当布をして設けしめた布袋（点線図示）であつ
て、コイン入れ口３から差入れられたコインを貯
留するようになす。なお、コイン入れ口３前の向
当布Ｃにはコイン投入の便利のためにレザー当て
６が貼着されてなり、またコイン入れ口３後の布
袋内にはコイン誘導用の下向き曲路７が裏布と縫
着することによつて形成されている。

８はコイン取出口であつて、コイン入れ口３の
後方で後身頃布Ｂとの縫目線近くの向当布の垂直
方向を一定長（８cm程度）穿設すると共に、チヤ
ツク９を取付けて開閉自在の状態に構成されてな
る。このさいチヤツク９の下端部は上記布袋５の
袋底部ｑから少し（２〜３cm）上方となる位置ｒ
までとなされる。

上記の如くして構成されるコイン入れ布袋に於
いてコイン入れ口３後の曲路７が裏布と縫着イ，
イ′されていることは、コイン１０の一定量をコ
イン入れ口３から差入れた状態で、スラツクスを
反対方向に吊下げた状態のとき布袋内のコインが
コイン入れ口３から飛び出さないようにするため
のものである。

このことは、本考案ではコイン入れ口３が垂直
状態に穿設されていることから、概ねコイン１０
の飛び出しが自然に防止されているのであるが、
コイン量の多いときはコイン入れ口３から飛び出
すことのあるものであるが、曲路７が形成されて
いる時はコインが直接コイン入れ口３に達するこ
とが防止されることから、斯有る懸念の全く無い
ものである。なお、反対方向となす過程でコイン
の１枚が曲路７の下端縁と接して部分的に曲路内
へ入り込むことがあり得るが、あと全体の曲路内
を通過するには縫目線に沿つてコインが異なる抵
抗力に打克つて押し込むようになされる力が別途
必要なため、事実上該コインが曲路内を通過して
飛び出すようになることは無いのであり、斯有る
曲路７の下端縁を塞いだコインは事実上栓の作用
効果を奏するものとなるのである。

第２図Ａはコイン１０をコイン入れ口３から入
れている状態を示すものであり、これに対し第２
図Ｂはチヤツク９を開放してコイン１０の取出さ
れている状態を示すものである。しかして、必要
なコインの取出し後はチヤツク９を閉塞させてお
くのである。

上記実施例ではチヤツク９をコイン入れ口３の
前方で後身頃布Ｂとの縫目線近くの向当布に設け
しめたものについて説明したが、第３図に示す如
く布袋５の底面部位置で前ポケツト１底側へ向け
て設けるようにしても良い。本例に於けるコイン
１０の取出しには当初ポケツト内でチヤツク９′
を開放するのであり、これにより布袋５内のコイ
ン１０は開放されたチヤツク９′から前ポケツト
１内に落下するのであり、従つてこれを適宜手で
掴んで取出して使用するようになす。しかして、
使用残りのものはチヤツク９′を閉めてから再び
コイン入れ口３から布袋内に入れておくようにす
るのである。

第４図は更に他の実施例を示すものである。上
記各実施例では共にコイン入れ２を向当布Ｃに設
けたものであるが、本例では前身頃布Ａに設ける
ようになしたものであり、このさいコイン入れ口
３はポケツト開口線Ｓの上方部に於けるウエスト
帯４近くに設けしめ、またチヤツク９″はその下
方からポケツト開口線Ｓに沿つて設けしめるよう
になしたものである。なお、５″は前身頃布Ａの
裏面側に別の当布をして設けしめた布袋（点線図
示）であり、その他コイン入れ口３の前後に設け
たりレザー当て６や曲路７などの構成は上記各例
の場合と変わりがない。

本考案は以上の如く構成してなり、コイン入れ
をスラツクスの前ポケツト位置に一体的に構成し
たことから小銭入れは不要となるのである。しか
も収納箇所が一定していることから、使用時にま
ごつくようなことはなくなり適宜チヤツク７を開
放して必要な硬貨を取出しながら使用できる上で
非常に便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスラツクスの一部切欠側
面図、第２図Ａ，Ｂは使用状態図、第３図及び第
４図は他の実施例である。 １……前ポケツト、３……コイン入れ口、４…
…ウエスト帯、５……布袋、７……曲路、９，
９′，９″……チヤツク、１０……コイン、Ａ……
前身頃布、Ｂ……後身頃布。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前ポケツトの向当布或は前身頃布の各上方位
   置に、ウエスト帯線とほゞ直交する状態で巾約
   ３cm程度のコイン入れ口を穿設し、その裏面側
   には当布を縫着してコイン貯留用の布袋を形成
   し、且つコイン入れ口の穿設された向当布の前
   方垂直部或は前身頃布の下方位置に一定長（７
   〜10cm程度）のコイン取出口を設けしめたこと
   を特徴とするスラツクス。 (2) コイン入れ口の内部に下向の曲路が形成され
   ていることを特徴とした実用新案登録請求の範
   囲第１項記載のスラツクス。