JPH0120900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は札入れを使用に便なるように保持でき
る鞄に関する。

（従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点） 紙幣やカードを収納する一般的な札入れは２つ
折りして洋服のポケツトなどに収納できるよう構
成されていて、紙幣やカードを札入れから取り出
す場合は札入れを展開しなければならぬ煩があつ
た。そこでこの煩を解消する手段として札入れを
展開した状態で鞄に止着する方法が考えられる
が、札入れを展開状態で鞄の胴体外面部に止着す
るわけにはいかず、さりとて鞄の内部に止着して
は紙幣やカードを取り出しにくくなつて札入れを
展開状態で止着することによる利点が相殺されて
しまうという問題点があつた。

本考案の目的は斯る問題点を解決した斬新な鞄
を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案の鞄は、胴
体に開口部を設け胴体の外面にこの開口部を閉塞
する蓋体を取付けた鞄本体と、内側に紙幣収納部
及びカード収納部などを設けた二つ折り自在にし
て且つ洋服の胸ポケツトなどに収納して携帯可能
な札入れ本体とより構成され、上記の紙幣収納部
及びカード収納部を外向きにした展開状態で札入
れ本体を以て鞄本体の上記の開口部を塞閉自在と
すると共に鞄本体の開口部の裏側の縁辺と札入れ
本体の側辺に両者を上記の状態に維持する係合部
を設けて成るものである。

（実施例及び作用） 図は本考案の実施例を示したものであり、以下
図面に基づき作用と共に詳説する。

鞄本体１は前面の胴体面２と後面の胴体面３と
底面４及び側面の襠５，５′を有し上面を開口し
て同所には開閉自在なスライドフアスナー６が止
着されており抱持用として構成されている。そし
てこの前面の胴体面２の中央に開口部７が設けら
れ、その開口部７には内面ポケツト８を有し下縁
を前面の胴体面２に一体化し両側縁は襠９，９′
により開口部側縁と連結され上縁はフリーとされ
てその外面の上端中央部に磁石を装填した吸着金
具の雌体１０を止着した蓋体１１がその上面を開
閉自在となして外面側に覆設されている。そして
前面の胴体面２の上端中央部には舌片１２が止着
されそこには前述した蓋体１１の吸着金具の雌体
１０と嵌着して蓋体１１を前面の胴体面２に対し
閉合状態とする吸着金具の雄体１３が設置されて
いる。又、鞄本体１の内部では前面の胴体面２内
面の開口部７の両横側部の一方に雄ホツク１４が
又他方には舌片１５が止着された雌ホツク１６が
夫々設置されている。次に展開した状態で鞄本体
１の開口部１１よりも上下方向及び横方向で若干
寸法の大きい方形を呈し、中央部から２つ折り自
在でその内面側にはカード収納部１７等を有し、
その両横側端の一方には舌片１８に止着された雌
ホツク１９を又他方にはその外面側に雄ホツク２
０を設置した札入れ２１が備えられ、上記した鞄
本体１とこの札入れ２１により鞄が構成されてい
る。札入れ２１は鞄本体１とは完全に別体で第１
図に示す如く鞄本体１から取り外して独立に使用
することが可能である。この札入れ２１を鞄本体
１に取り付けるには開展した状態となしてカード
収納部１７等を有する内面部を外面側にして鞄本
体１の上面開口部２２から挿入し前面の胴体面２
の開口部７に対応する位置にちようど開口部７を
内面側から覆うように配し、その両横側端に設け
た雌ホツク１９及び雄ホツク２０を鞄本体１の前
面の胴体面２内面の開口部７の両横側部に設置し
た雄ホツク１４及び雌ホツク１６に嵌着させて固
定させれば良い（第２図参照）。尚、鞄本体１の
前面の胴体面２内面の開口部７の下縁部に沿つた
箇所には札入れ２１の下縁部を挿入して支持する
ための浅い袋部２３が設けられている（第３図参
照）。

この鞄の使用方法は以下の通りである。札入れ
２１は前述した如く鞄本体１の内部に取り付けて
置き、例えば札入れ２１のカード収納部１７に収
めてあるカードを使用したい場合に前面の胴体面
２の蓋体１１を開口する。そうするとその開口部
７には内面側から札入れ２１が展開した状態でそ
の開口部７を覆うように止着されているので札入
れ２１の内面のカード収納部１７等がそのまま開
口部７に露呈することになる。従つて蓋体１１の
開口部７からそのままカードを抜出して使用する
ことができ、逆に収納する場合もこの開口部７を
通じてなすことができる。

（考案の効果） 本考案は上述のとおり構成されているので、胴
体の外面部の蓋体を開くだけで直に札入れ本体が
その紙幣収納部やカード収納部を外側にした展開
状態で露出することになり、従つて札入れ本体を
外部に取り出して開口するといつた作業を経るこ
となく、鞄本体に札入れ本体を止着したままでも
紙幣やカードを簡便迅達に取り出せる効果があ
る。また、札入れ本体は鞄本体の胴体の開口部を
閉塞する状態に止着され、いわば胴体の一部を代
替するものであるから物品収納部とは別個に内壁
で区画された札入れ本体の収納部を設ける必要が
なくて構造が簡素化し、また、札入れ本体を取り
外した状態にすれば胴体の開口部が開放されて鞄
内部の物品を当該開口部からも取り出すことがで
きる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は鞄
本体から札入れを分離して取り出した状態を示す
斜視図、第２図は札入れを鞄本体に取付けた状態
の横断面図、第３図は札入れを鞄本体に取り付け
た状態の縦断面図である。 １……鞄本体、２……前面の胴体面、３……後
面の胴体面、４……底面、５，５′……襠、６…
…スライドフアスナー、７……開口部、８……内
面ポケツト、９，９′……襠、１０……吸着金具
の雌体、１１……蓋体、１２……舌片、１３……
吸着金具の雄体、４……雄ホツク、１５……舌
片、１６……雌ホツク、１７……カード収納部、
１８……舌片、１９……雌ホツク、２０……雄ホ
ツク、２１……札入れ、２２……開口部、２３…
…袋部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴体に開口部を設け胴体の外面にこの開口部を
   閉塞する蓋体を取付けた鞄本体と、内側に紙幣収
   納部及びカード収納部などを設けた二つ折り自在
   にして且つ洋服の胸ポケツトなどに収納して携帯
   可能な札入れ本体とより構成され、上記の紙幣収
   納部及びカード収納部を外向きにした展開状態で
   札入れ本体を以て鞄本体の上記の開口部を塞閉自
   在とすると共に鞄本体の開口部の裏側の縁辺と札
   入れ本体の側辺に両者を上記の状態に維持する係
   合部を設けて成る鞄。