JPS629180B2 - - Google Patents
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- JPS629180B2 JPS629180B2 JP58133789A JP13378983A JPS629180B2 JP S629180 B2 JPS629180 B2 JP S629180B2 JP 58133789 A JP58133789 A JP 58133789A JP 13378983 A JP13378983 A JP 13378983A JP S629180 B2 JPS629180 B2 JP S629180B2
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Landscapes
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
この発明は、特に重油や高炉ガスなどの高温燃
焼雰囲気において、すぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性
(以下、これらを総称して高温特性という)を示
すFe―Ni―Cr系耐熱合金に関するものである。 一般に、例えば製鉄用の加熱炉や均熱炉、ある
いは熱処理炉などにおいては、燃料として重油や
高炉ガスなどが使用されており、このため、これ
らの炉の構造部材であるスキツド金物やその他の
炉床部材は、1100〜1250℃の高温にして、かつ腐
食性および酸化性のきわめて強いバナジウム酸化
物(V酸化物)や硫黄酸化物(S酸化物)などを
含有する高温燃焼雰囲気にさらされることにな
り、しかもこれらの炉の使用条件は日増しに苛酷
さを増している。 かかる状況下において、現在、これらの炉の構
造部材の製造には、主としてFe―30%Cr―22%
Niの組成を有するFe基耐熱合金が使用されてい
るが、Fe基耐熱合金は、特に苛酷な条件下での
使用に際して満足する高温特性を示さず、特に、
1100〜1200℃の高温燃焼雰囲気においては高温圧
縮抵抗性が十分でなく、このため、その使用範囲
が限定されるのが現状である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、高温特性のすぐれた材料を開発すべく研究を
行なつた結果、重量%で、 C:0.2〜0.6%、 Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、 Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、 Hf:0.001〜0.45% を含有し、さらに必要に応じて、 W:0.1〜6%、 Mo:0.1〜6%、 Ti:0.1〜3%、 Nb:0.1〜3%、 Ta:0.1〜3%、 のうちの1種または2種以上を含有し、残りが
Feと不可避不純物からなる組成を有するFe―Ni
―Cr系合金は、特に1100〜1200℃の高温にし
て、かつ腐食性および酸化性のきわめて強いV酸
化物やS酸化物などを含有する高温燃焼雰囲気に
おいて、すぐれた高温特性、すなわち高温圧縮抵
抗性、高温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐
摩耗性を示すという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、以下に成分組成範囲を上記の通りに
限定した理由を説明する。 (a) C C成分には、素地に固溶して強度(圧縮抵抗
性)を向上させ、かつ合金成分であるCr,W,
Hf,さらにMo,Ti,Nb,およびTaなどと結合
してM7C3,MC,およびM23C6型などの炭化物を
形成して硬さ(耐摩耗性)を向上させると共に、
溶接性および鋳造性を向上させる作用があるが、
その含有量が0.2%未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方0.6%を越えて含有させる
と、前記炭化物の析出が多くなるばかりでなく、
その粒径も粗大化して靭性を低下させ、さらに素
地の融点を下げて耐熱性低下の原因となることか
ら、その含有量を0.2〜0.6%と定めた。 (b) Si Si成分には、Crと共に高温燃焼雰囲気での高
温耐食性および高温耐酸化性を向上させる作用が
あるほか、脱酸作用、並びに溶湯の流動性を改善
して鋳造性を向上させる作用があり、さらに高温
圧縮低抗性(高温強度)を向上させる作用がある
が、その含有量が0.1%未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方3%を越えて含有させる
と、Crとの関連において靭性および溶接性が低
下するようになることから、その含有量を0.1〜
3%と定めた。 なお、Si成分には、上記のように脱酸作用があ
るので、これを脱酸剤として使用した場合などに
は、不可避不純物として0.1%未満の範囲で含有
する場合があるが、この場合には、不可避不純物
含有量を含め、全体含有量が0.1%以上になるよ
うにすればよい。 (c) Mn Mn成分には、素地に固溶してオーステナイト
を安定化させるほか、脱酸作用があり、さらに耐
熱衝撃性および高温耐摩耗性(高温硬さ)を向上
させる作用があるが、その含有量が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方2.0%
を越えて含有させると、高温耐食性および高温耐
酸化性に劣化傾向が現われるようになることか
ら、その含有量を0.1〜2.0%と定めた。 また、Mn成分にも、上記のように脱酸作用の
ほか、脱硫作用があるので、これを脱酸脱硫剤と
して使用した場合などには、Si成分と同様に不可
避不純物として0.1%未満の範囲で含有する場合
があるが、この場合も不可避不純物含有量を含
め、全体含有量が0.1%以上になるように成分調
整すればよい。 (d) Cr Cr成分には、その一部が素地に固溶し、特に
燃焼雰囲気での高温耐食性および高温耐酸化性を
向上させると共に、残りの部分が炭化物を形成し
て硬さを向上させ、もつて高温耐摩耗性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が28%以下では前
記作用に所望の効果が得られず、一方33%を越え
て含有させると靭性が低下するようになることか
ら、その含有量を28%超〜33%と定めた。 (e) Ni Ni成分には、オーステナイト地を安定にして
靭性を高めるほか、Crと共に燃焼雰囲気中での
高温耐食性および高温耐酸化性を向上させる作用
があるが、その含有量が10%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方19%以上含有させて
もより一層の改善効果は現われないことから、そ
の含有量を10〜19%未満と定めた。 (f) Hf Hf成分には、主としてFe,Ni,およびCr成分
にて形成されたオーステナイト素地に固溶して高
温強度(高温圧縮抵抗性)および高温耐酸化性を
向上させるほか、Cと結合してMC型炭化物を形
成し、高温硬さ(高温耐摩耗性)を向上させる作
用があるが、その含有量が0.001%未満では前記
作用に所望の効果が得られず、一方0.45%を越え
て含有させてもより一層の向上効果が現われない
ばかりでなく、大気溶解に際して含有歩留が低下
して経済的でないことから、その含有量を0.001
〜0.45%と定めた。 (g) W,およびMo これらの成分には、素地に固溶して、これを強
化し、かつ炭化物を形成して高温強度(高温圧縮
抵抗性)および高温硬さ(高温耐摩耗性)を一段
と向上させる作用があるので、これらの特性に一
層の向上効果が求められる場合に必要に応じて含
有されるが、その含有量がそれぞれ0.1%未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方そ
れぞれ6%を越えて含有させると靭性が低下する
ようになることから、その含有量をそれぞれW:
0.1〜6%、Mo:0.1〜6%と定めた。 (h) Ti,Nb,およびTa これらの成分には、素地の結晶粒の成長を著し
く抑制し、むしろ結晶粒を微細化し、かつMC型
の炭化物および窒化物を形成して、高温強度(高
温圧縮抵抗性)および高温硬さ(高温耐摩耗性)
を一段と向上させる作用があるので、これらの特
性が要求される場合に必要に応じて含有される
が、その含有量が、それぞれ0.1%未満では前記
作用に所望の向上効果が得られず、一方、それぞ
れ3%を越えて含有させると、高温における炭化
物形成が促進されて靭性が低下するようになるば
かりでなく、燃焼雰囲気での酸化物の生成も顕著
となつて高温耐食性および高温耐酸化性が劣化す
るようになることから、その含有量を、それぞれ
Ti:0.1〜3%、Nb:0.1〜3%、およびTa:0.1
〜3%と定めた。 なお、不可避不純物として、Zrを含有する場合
があるが、その含有量が0.3%を越えると、靭
性、鋳造性、および溶接性に悪影響を及ぼすよう
になるので、Zrの含有量は0.3%を越えてはなら
ない。 つぎに、この発明のFe―Ni―Cr系耐熱合金を
実施例により具体的に説明する。 実施例 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第1表に
示される通りの成分組成をもつた溶湯を大気中に
て溶解し、ついで砂型に鋳造することによつて、
本発明耐熱合金1〜26および比較耐熱合金1〜
7、さらに従来耐熱合金の各種試験片をそれぞれ
製造し、高温圧縮抵抗性を評価する目的で高温引
張試験と高温圧縮クリープ試験を行ない、また燃
焼雰囲気での高温耐食性と高温耐酸化性を評価す
る目的で耐バナジウムアタツク試験と耐酸化試験
を行ない、さらに高温耐摩耗性を評価する目的で
1000℃におけるビツカース硬さを測定した。 なお、高温引張試験では1000℃における引張強
さ、0.2%耐力、および伸びを測定した。 高温圧縮クリープ試験は、拘束溶接熱サイクル
再現装置を用いて行ない、1200℃における圧縮変
形抵抗を圧縮変形量が0.05%/hrの時点の応力値
で求めた。 また、耐バナジウムアタツク試験は、学振法に
基づき、腐食灰(85%V2O5+15%Na2SO4)を
焼雰囲気において、すぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性
(以下、これらを総称して高温特性という)を示
すFe―Ni―Cr系耐熱合金に関するものである。 一般に、例えば製鉄用の加熱炉や均熱炉、ある
いは熱処理炉などにおいては、燃料として重油や
高炉ガスなどが使用されており、このため、これ
らの炉の構造部材であるスキツド金物やその他の
炉床部材は、1100〜1250℃の高温にして、かつ腐
食性および酸化性のきわめて強いバナジウム酸化
物(V酸化物)や硫黄酸化物(S酸化物)などを
含有する高温燃焼雰囲気にさらされることにな
り、しかもこれらの炉の使用条件は日増しに苛酷
さを増している。 かかる状況下において、現在、これらの炉の構
造部材の製造には、主としてFe―30%Cr―22%
Niの組成を有するFe基耐熱合金が使用されてい
るが、Fe基耐熱合金は、特に苛酷な条件下での
使用に際して満足する高温特性を示さず、特に、
1100〜1200℃の高温燃焼雰囲気においては高温圧
縮抵抗性が十分でなく、このため、その使用範囲
が限定されるのが現状である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、高温特性のすぐれた材料を開発すべく研究を
行なつた結果、重量%で、 C:0.2〜0.6%、 Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、 Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、 Hf:0.001〜0.45% を含有し、さらに必要に応じて、 W:0.1〜6%、 Mo:0.1〜6%、 Ti:0.1〜3%、 Nb:0.1〜3%、 Ta:0.1〜3%、 のうちの1種または2種以上を含有し、残りが
Feと不可避不純物からなる組成を有するFe―Ni
―Cr系合金は、特に1100〜1200℃の高温にし
て、かつ腐食性および酸化性のきわめて強いV酸
化物やS酸化物などを含有する高温燃焼雰囲気に
おいて、すぐれた高温特性、すなわち高温圧縮抵
抗性、高温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐
摩耗性を示すという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、以下に成分組成範囲を上記の通りに
限定した理由を説明する。 (a) C C成分には、素地に固溶して強度(圧縮抵抗
性)を向上させ、かつ合金成分であるCr,W,
Hf,さらにMo,Ti,Nb,およびTaなどと結合
してM7C3,MC,およびM23C6型などの炭化物を
形成して硬さ(耐摩耗性)を向上させると共に、
溶接性および鋳造性を向上させる作用があるが、
その含有量が0.2%未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方0.6%を越えて含有させる
と、前記炭化物の析出が多くなるばかりでなく、
その粒径も粗大化して靭性を低下させ、さらに素
地の融点を下げて耐熱性低下の原因となることか
ら、その含有量を0.2〜0.6%と定めた。 (b) Si Si成分には、Crと共に高温燃焼雰囲気での高
温耐食性および高温耐酸化性を向上させる作用が
あるほか、脱酸作用、並びに溶湯の流動性を改善
して鋳造性を向上させる作用があり、さらに高温
圧縮低抗性(高温強度)を向上させる作用がある
が、その含有量が0.1%未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方3%を越えて含有させる
と、Crとの関連において靭性および溶接性が低
下するようになることから、その含有量を0.1〜
3%と定めた。 なお、Si成分には、上記のように脱酸作用があ
るので、これを脱酸剤として使用した場合などに
は、不可避不純物として0.1%未満の範囲で含有
する場合があるが、この場合には、不可避不純物
含有量を含め、全体含有量が0.1%以上になるよ
うにすればよい。 (c) Mn Mn成分には、素地に固溶してオーステナイト
を安定化させるほか、脱酸作用があり、さらに耐
熱衝撃性および高温耐摩耗性(高温硬さ)を向上
させる作用があるが、その含有量が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方2.0%
を越えて含有させると、高温耐食性および高温耐
酸化性に劣化傾向が現われるようになることか
ら、その含有量を0.1〜2.0%と定めた。 また、Mn成分にも、上記のように脱酸作用の
ほか、脱硫作用があるので、これを脱酸脱硫剤と
して使用した場合などには、Si成分と同様に不可
避不純物として0.1%未満の範囲で含有する場合
があるが、この場合も不可避不純物含有量を含
め、全体含有量が0.1%以上になるように成分調
整すればよい。 (d) Cr Cr成分には、その一部が素地に固溶し、特に
燃焼雰囲気での高温耐食性および高温耐酸化性を
向上させると共に、残りの部分が炭化物を形成し
て硬さを向上させ、もつて高温耐摩耗性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が28%以下では前
記作用に所望の効果が得られず、一方33%を越え
て含有させると靭性が低下するようになることか
ら、その含有量を28%超〜33%と定めた。 (e) Ni Ni成分には、オーステナイト地を安定にして
靭性を高めるほか、Crと共に燃焼雰囲気中での
高温耐食性および高温耐酸化性を向上させる作用
があるが、その含有量が10%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方19%以上含有させて
もより一層の改善効果は現われないことから、そ
の含有量を10〜19%未満と定めた。 (f) Hf Hf成分には、主としてFe,Ni,およびCr成分
にて形成されたオーステナイト素地に固溶して高
温強度(高温圧縮抵抗性)および高温耐酸化性を
向上させるほか、Cと結合してMC型炭化物を形
成し、高温硬さ(高温耐摩耗性)を向上させる作
用があるが、その含有量が0.001%未満では前記
作用に所望の効果が得られず、一方0.45%を越え
て含有させてもより一層の向上効果が現われない
ばかりでなく、大気溶解に際して含有歩留が低下
して経済的でないことから、その含有量を0.001
〜0.45%と定めた。 (g) W,およびMo これらの成分には、素地に固溶して、これを強
化し、かつ炭化物を形成して高温強度(高温圧縮
抵抗性)および高温硬さ(高温耐摩耗性)を一段
と向上させる作用があるので、これらの特性に一
層の向上効果が求められる場合に必要に応じて含
有されるが、その含有量がそれぞれ0.1%未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方そ
れぞれ6%を越えて含有させると靭性が低下する
ようになることから、その含有量をそれぞれW:
0.1〜6%、Mo:0.1〜6%と定めた。 (h) Ti,Nb,およびTa これらの成分には、素地の結晶粒の成長を著し
く抑制し、むしろ結晶粒を微細化し、かつMC型
の炭化物および窒化物を形成して、高温強度(高
温圧縮抵抗性)および高温硬さ(高温耐摩耗性)
を一段と向上させる作用があるので、これらの特
性が要求される場合に必要に応じて含有される
が、その含有量が、それぞれ0.1%未満では前記
作用に所望の向上効果が得られず、一方、それぞ
れ3%を越えて含有させると、高温における炭化
物形成が促進されて靭性が低下するようになるば
かりでなく、燃焼雰囲気での酸化物の生成も顕著
となつて高温耐食性および高温耐酸化性が劣化す
るようになることから、その含有量を、それぞれ
Ti:0.1〜3%、Nb:0.1〜3%、およびTa:0.1
〜3%と定めた。 なお、不可避不純物として、Zrを含有する場合
があるが、その含有量が0.3%を越えると、靭
性、鋳造性、および溶接性に悪影響を及ぼすよう
になるので、Zrの含有量は0.3%を越えてはなら
ない。 つぎに、この発明のFe―Ni―Cr系耐熱合金を
実施例により具体的に説明する。 実施例 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第1表に
示される通りの成分組成をもつた溶湯を大気中に
て溶解し、ついで砂型に鋳造することによつて、
本発明耐熱合金1〜26および比較耐熱合金1〜
7、さらに従来耐熱合金の各種試験片をそれぞれ
製造し、高温圧縮抵抗性を評価する目的で高温引
張試験と高温圧縮クリープ試験を行ない、また燃
焼雰囲気での高温耐食性と高温耐酸化性を評価す
る目的で耐バナジウムアタツク試験と耐酸化試験
を行ない、さらに高温耐摩耗性を評価する目的で
1000℃におけるビツカース硬さを測定した。 なお、高温引張試験では1000℃における引張強
さ、0.2%耐力、および伸びを測定した。 高温圧縮クリープ試験は、拘束溶接熱サイクル
再現装置を用いて行ない、1200℃における圧縮変
形抵抗を圧縮変形量が0.05%/hrの時点の応力値
で求めた。 また、耐バナジウムアタツク試験は、学振法に
基づき、腐食灰(85%V2O5+15%Na2SO4)を
【表】
【表】
【表】
【表】
試験片に20mg/cm2の割合で塗布し、800℃に加熱
した竪型の電気炉中に20時間加熱保持の条件で行
ない、試験後の腐食減量を測定した。 さらに耐酸化試験は、試験片を1200℃に加熱し
た竪型の電気炉中で200時間連続加熱の条件で行
ない、試験後の酸化減量を測定した。これらの測
定結果を第2表に示した。 第2表に示される結果から、本発明耐熱合金1
〜26は、いずれも上記の従来Fe基耐熱合金に相
当する組成を有する従来耐熱合金に比して、一段
とすぐれた高温強度(高温圧縮抵抗性)、高温硬
さ(高温耐摩耗性)、高温耐食性、および高温耐
酸化性をもつことが明らかである。これに対し
て、比較耐熱合金1〜7に見られるように、構成
成分のうちのいずれかの成分含有量(第1表に※
印を付したもの)がこの発明の範囲から外れる
と、上記の特性のうち少なくともいずれかの特性
が劣つたものになることがわかる。 上述のように、この発明のFe―Ni―Cr系耐熱
合金は、すぐれた高温圧縮抵抗性、高温耐食性、
高温耐酸化性、および高温耐摩耗性を有し、特に
高温の腐食性および酸化性のきわめて強い酸化物
に対して、すぐれた高温耐食性を示すので、特に
燃料として重油や高炉ガスなどを使用する製鉄用
の加熱炉や均熱炉、さらには熱処理炉などの構造
部材、例えばスキツド金物やその他の炉床部材な
どとして用いた場合に著しく長期の使用寿命を示
すなど工業上有用な特性を有するのである。
した竪型の電気炉中に20時間加熱保持の条件で行
ない、試験後の腐食減量を測定した。 さらに耐酸化試験は、試験片を1200℃に加熱し
た竪型の電気炉中で200時間連続加熱の条件で行
ない、試験後の酸化減量を測定した。これらの測
定結果を第2表に示した。 第2表に示される結果から、本発明耐熱合金1
〜26は、いずれも上記の従来Fe基耐熱合金に相
当する組成を有する従来耐熱合金に比して、一段
とすぐれた高温強度(高温圧縮抵抗性)、高温硬
さ(高温耐摩耗性)、高温耐食性、および高温耐
酸化性をもつことが明らかである。これに対し
て、比較耐熱合金1〜7に見られるように、構成
成分のうちのいずれかの成分含有量(第1表に※
印を付したもの)がこの発明の範囲から外れる
と、上記の特性のうち少なくともいずれかの特性
が劣つたものになることがわかる。 上述のように、この発明のFe―Ni―Cr系耐熱
合金は、すぐれた高温圧縮抵抗性、高温耐食性、
高温耐酸化性、および高温耐摩耗性を有し、特に
高温の腐食性および酸化性のきわめて強い酸化物
に対して、すぐれた高温耐食性を示すので、特に
燃料として重油や高炉ガスなどを使用する製鉄用
の加熱炉や均熱炉、さらには熱処理炉などの構造
部材、例えばスキツド金物やその他の炉床部材な
どとして用いた場合に著しく長期の使用寿命を示
すなど工業上有用な特性を有するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.2〜0.6%、Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、Hf:0.001〜0.45%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする高温
燃焼雰囲気においてすぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性を
示すFe−Ni−Cr系耐熱合金。 2 C:0.2〜0.6%、Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、Hf:0.001〜0.45%、 を含有し、さらに、 W:0.1〜6%、Mo:0.1〜6%、 のうちの1種または2種、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする高温
燃焼雰囲気においてすぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性を
示すFe―Ni―Cr系耐熱合金。 3 C:0.2〜0.6%、Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、Hf:0.001〜0.45%、 を含有し、さらに、 Ti:0.1〜3%、Nb:0.1〜3%、 Ta:0.1〜3%、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする高温
燃焼雰囲気においてすぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性を
示すFe―Ni―Cr系耐熱合金。 4 C:0.2〜0.6%、Si:0.1〜3%、 Mn:0.1〜2%、Cr:28%超〜33%、 Ni:10〜19%未満、Hf:0.001〜0.45%、 を含有し、さらに、 W:0.1〜6%、Mo:0.1〜6%、 のうちの1種または2種と、 Ti:0.1〜3%、Nb:0.1〜3%、 Ta:0.1〜3%、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有することを特徴とする高温
燃焼雰囲気においてすぐれた高温圧縮抵抗性、高
温耐酸化性、高温耐食性、および高温耐摩耗性を
示すFe―Ni―Cr系耐熱合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13378983A JPS6026644A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | Fe−Ni−Cr系耐熱合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13378983A JPS6026644A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | Fe−Ni−Cr系耐熱合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6026644A JPS6026644A (ja) | 1985-02-09 |
JPS629180B2 true JPS629180B2 (ja) | 1987-02-26 |
Family
ID=15113044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13378983A Granted JPS6026644A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | Fe−Ni−Cr系耐熱合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6026644A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102618797B (zh) * | 2012-03-30 | 2013-12-11 | 包头市泽傲科贸有限公司 | 镍铬合金带上下加固环的铝水分配器 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5013215A (ja) * | 1973-06-09 | 1975-02-12 | ||
JPS5284135A (en) * | 1976-11-08 | 1977-07-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Carburizinggresisting alloys |
JPS53125217A (en) * | 1977-04-07 | 1978-11-01 | Nippon Metal Ind | Austenite heattresistant steel for catalyst converter of exhaust gas purification apparatus |
JPS55115955A (en) * | 1979-02-28 | 1980-09-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Austenitic steel with superior oxidation resistance for high temperature use |
-
1983
- 1983-07-22 JP JP13378983A patent/JPS6026644A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5013215A (ja) * | 1973-06-09 | 1975-02-12 | ||
JPS5284135A (en) * | 1976-11-08 | 1977-07-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Carburizinggresisting alloys |
JPS53125217A (en) * | 1977-04-07 | 1978-11-01 | Nippon Metal Ind | Austenite heattresistant steel for catalyst converter of exhaust gas purification apparatus |
JPS55115955A (en) * | 1979-02-28 | 1980-09-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Austenitic steel with superior oxidation resistance for high temperature use |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6026644A (ja) | 1985-02-09 |
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