JPS6289809A - 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法 - Google Patents
耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法Info
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- JPS6289809A JPS6289809A JP8973885A JP8973885A JPS6289809A JP S6289809 A JPS6289809 A JP S6289809A JP 8973885 A JP8973885 A JP 8973885A JP 8973885 A JP8973885 A JP 8973885A JP S6289809 A JPS6289809 A JP S6289809A
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- Japan
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- hydrogen
- induced cracking
- tempering
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製
造方法に係り、特に低廉なコストによるすぐれた製造方
法に関し、石油精製プラント用の圧力容器等に利用され
る。
造方法に係り、特に低廉なコストによるすぐれた製造方
法に関し、石油精製プラント用の圧力容器等に利用され
る。
石油FflHプラントもしくは硫化水素を含む原油や天
然ガス輸送用のパイプライン等において、硫化水素によ
るyA衣表面腐食の問題のほかに一般に水素誘起割れと
称される水素の鋼中侵入による破壊が問題となっている
。これは従来の湿潤硫化水素環境下で見られる如き硫化
物応力腐食割れとは様相を異にし、応力無負荷の状態に
おいても認められ、割れは川内部に生じ、板厚方向に連
続的に伝播する形態をとるものである。
然ガス輸送用のパイプライン等において、硫化水素によ
るyA衣表面腐食の問題のほかに一般に水素誘起割れと
称される水素の鋼中侵入による破壊が問題となっている
。これは従来の湿潤硫化水素環境下で見られる如き硫化
物応力腐食割れとは様相を異にし、応力無負荷の状態に
おいても認められ、割れは川内部に生じ、板厚方向に連
続的に伝播する形態をとるものである。
この水素誘起割れの原因については、次のような機構に
よって発生することが明らかにされている。すなわち、
鋼の腐食反応によって発生した水素が鋼中に侵入し、こ
の侵入水素が鋼中の非金属介在物と地鉄との界面に集積
してガス化し、そのカス圧によって、先ず板面に平行な
割れが発生し、次いでこの割れが板厚方向に連続的につ
ながって貫通割れを発生するものである。
よって発生することが明らかにされている。すなわち、
鋼の腐食反応によって発生した水素が鋼中に侵入し、こ
の侵入水素が鋼中の非金属介在物と地鉄との界面に集積
してガス化し、そのカス圧によって、先ず板面に平行な
割れが発生し、次いでこの割れが板厚方向に連続的につ
ながって貫通割れを発生するものである。
上記の如き水素誘起割れは、圧力容器にとっては致命的
欠陥となることは明らかであり、従って原旧等を扱って
水素存在下で使用される石油精製プラント用の圧力容器
用鋼としては、耐水素誘起割れ性にすぐれた特性を有す
ることが妾望される。
欠陥となることは明らかであり、従って原旧等を扱って
水素存在下で使用される石油精製プラント用の圧力容器
用鋼としては、耐水素誘起割れ性にすぐれた特性を有す
ることが妾望される。
従来耐水累誘起割れ性を改善する対策として水素の鋼中
への侵入を抑制することのほか、次の事項が知られてい
る。すなわち、鋼中の非金属介在力のうちでも、介在物
先端のノツチ効果による応力集中が生じ易いMnSなど
のA系介在物が水素誘起割れに対して最も有害であり、
鋼中の偏析部に生ずる帯状の低温変態異常組織(以下単
に異状組織と称する)がこの水素誘起割れの最も伝播し
易い組織であることも知られている。
への侵入を抑制することのほか、次の事項が知られてい
る。すなわち、鋼中の非金属介在力のうちでも、介在物
先端のノツチ効果による応力集中が生じ易いMnSなど
のA系介在物が水素誘起割れに対して最も有害であり、
鋼中の偏析部に生ずる帯状の低温変態異常組織(以下単
に異状組織と称する)がこの水素誘起割れの最も伝播し
易い組織であることも知られている。
上記より画の水素誘起割れの発生防止対策としては、割
れの起点となるA系介在物を分散、球状化し、かつ割れ
の伝播し易い異常組織の発生防止もしくは減少を図るこ
とが最も効果的であり、従来もこの方針による具体的対
策が講じられて来た。
れの起点となるA系介在物を分散、球状化し、かつ割れ
の伝播し易い異常組織の発生防止もしくは減少を図るこ
とが最も効果的であり、従来もこの方針による具体的対
策が講じられて来た。
すなわち、先づA系介在物の分散、球状化の方法として
低SおよびCa添加が有効であるこiが知られている。
低SおよびCa添加が有効であるこiが知られている。
これらの従来技術として特公昭54−38568、特公
昭54−38572、特公昭52−96918、特開昭
54−92511等が開示されている。
昭54−38572、特公昭52−96918、特開昭
54−92511等が開示されている。
また異常組織の低減対策としては、種々の熱処理や圧延
後の冷却速度の規制、もしくは低P化、C,Mn、P量
の規制が有効であることが知られている。特に最近のp
H約3.0の如き厳しい腐食環境に十分耐え得る耐水素
誘起割れ性を得るためには、これらの有効な従来技術を
いくつか組合わせることが必要となる。しかし、かくの
如きすぐれた耐水素誘起割れ性を得るためには、従来技
術ではいずれも製造工程が複雑となり、その結果コスト
の上昇が避けられないという大きな欠点があり、単純な
工程による耐水素誘起割れ性にすぐれた鋼材、特に圧力
容器用鋼の効果的な製造方法の確立が求められていた。
後の冷却速度の規制、もしくは低P化、C,Mn、P量
の規制が有効であることが知られている。特に最近のp
H約3.0の如き厳しい腐食環境に十分耐え得る耐水素
誘起割れ性を得るためには、これらの有効な従来技術を
いくつか組合わせることが必要となる。しかし、かくの
如きすぐれた耐水素誘起割れ性を得るためには、従来技
術ではいずれも製造工程が複雑となり、その結果コスト
の上昇が避けられないという大きな欠点があり、単純な
工程による耐水素誘起割れ性にすぐれた鋼材、特に圧力
容器用鋼の効果的な製造方法の確立が求められていた。
本発明の目的は耐水素誘起割れ性鋼の上記従来技術の問
題点を克服し、製造工程が比較的単純にして、その結果
コストの低減できる効果的な耐水素誘起割れ性のすぐれ
た圧力容器用鋼の効果的な製造方法を提供するにある。
題点を克服し、製造工程が比較的単純にして、その結果
コストの低減できる効果的な耐水素誘起割れ性のすぐれ
た圧力容器用鋼の効果的な製造方法を提供するにある。
本発明の要旨とするところは次の如くである。
すなわち、重量比にてC: 0.10〜0.25チSi
: 0.10〜0.50 ’A Mn: 0.70〜0.301 P:0.020%以下 S:o、oos%以下 Cu:0.10〜0.301 Ni: 0.10〜1 % 希土類金桟もしくは Ca: 0.0010−0.00
50%0 : 0.0030チ以下 を含有し、残余はFeおよび不可避的不純物より成る鋼
を圧延後A r r変態点以下を徐冷した後、焼入−焼
戻、焼準、焼準−焼戻および焼戻のうちより選ばれたい
ずれかの熱処理を施すことを特徴とする耐水素誘起割れ
性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法である。
: 0.10〜0.50 ’A Mn: 0.70〜0.301 P:0.020%以下 S:o、oos%以下 Cu:0.10〜0.301 Ni: 0.10〜1 % 希土類金桟もしくは Ca: 0.0010−0.00
50%0 : 0.0030チ以下 を含有し、残余はFeおよび不可避的不純物より成る鋼
を圧延後A r r変態点以下を徐冷した後、焼入−焼
戻、焼準、焼準−焼戻および焼戻のうちより選ばれたい
ずれかの熱処理を施すことを特徴とする耐水素誘起割れ
性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法である。
本発明による圧力容器用鋼の成分を限定する理由は次の
と計りである。
と計りである。
C:
Cは圧力容器用鋼の強度を確保するため最も効果的な元
素であるが、0.101未満では必要強度が得られず、
また0、 25チを越すと加工性、溶接性を損なうので
0.10〜0.2596の範囲に限定した。
素であるが、0.101未満では必要強度が得られず、
また0、 25チを越すと加工性、溶接性を損なうので
0.10〜0.2596の範囲に限定した。
Si:
8iは脱酸上必要な元素であるが0.10 %未□満で
は脱酸効果がなく、またo、 s o sを越して過多
となると鋼の靭性を劣化させるので0.10−0.50
−の範囲に限定した。
は脱酸効果がなく、またo、 s o sを越して過多
となると鋼の靭性を劣化させるので0.10−0.50
−の範囲に限定した。
Mn:
Mnは鋼の強度および靭性を確保するために有効な元素
であり、そのだめに少くとも0.70%を必要とする。
であり、そのだめに少くとも0.70%を必要とする。
しかし1.20 %を越して過多となるとミクロ偏析部
の低温変態組織の生成を促進するので0,70〜1.2
0チの範囲に限定した。
の低温変態組織の生成を促進するので0,70〜1.2
0チの範囲に限定した。
P:
Pは靭性に有害な不純物であり、かつ0.020チを越
すとミクロ偏析部での焼入性を増すので上限を0.02
0優とした。
すとミクロ偏析部での焼入性を増すので上限を0.02
0優とした。
S:
SもPと共に有害な元素であって、0.005%を越す
とCa もしくは希土類金属(以下FtEMと称する)
添加による介在物の分散、球状化の効果全妨げ、靭性お
よび板厚方向の特性を劣化させるのでo、 o o s
%全上限とした。
とCa もしくは希土類金属(以下FtEMと称する)
添加による介在物の分散、球状化の効果全妨げ、靭性お
よび板厚方向の特性を劣化させるのでo、 o o s
%全上限とした。
Cu;
Cuは強度確保および水素浸潤環境下での被膜生成によ
る鋼中への水素侵入を防止する効果があるが、0.10
%未満ではその効果が少く、また0、30%を越して
過多となると熱間加工性全劣化させるので0.10〜0
.30%の範囲に限定した。
る鋼中への水素侵入を防止する効果があるが、0.10
%未満ではその効果が少く、また0、30%を越して
過多となると熱間加工性全劣化させるので0.10〜0
.30%の範囲に限定した。
N1 :
N1は1酎食性および靭性の向上に効果がるり、かつC
uによる粒界の濃化による熱間脆性を防止するために、
Cuと等址以上を添加することとするも、上限について
は経済性を考慮し0.10〜1チの範囲に限定した。
uによる粒界の濃化による熱間脆性を防止するために、
Cuと等址以上を添加することとするも、上限について
は経済性を考慮し0.10〜1チの範囲に限定した。
CaもしくはREM:
Ca、REMはいずれも水素割れの起点となる介在物M
n S等の分散、球状化の形態制御効果があり、その
ため少くともO,OO10%を必要とする。
n S等の分散、球状化の形態制御効果があり、その
ため少くともO,OO10%を必要とする。
しかし、0.0050%’z越して過多となると介在物
を増加し、却って水素誘起割れの原因となるので0.0
010〜o、 o o s oチの範囲に限定した。
を増加し、却って水素誘起割れの原因となるので0.0
010〜o、 o o s oチの範囲に限定した。
O:
酸素はCaもしくは凡EMの介在物形態制御効果を促進
する効果があるが、O,O:0%を越して過多となると
CaもしくtdREMの酸化物を生成して鋼の内質を損
なうので上限をO,O:0%としだ。
する効果があるが、O,O:0%を越して過多となると
CaもしくtdREMの酸化物を生成して鋼の内質を損
なうので上限をO,O:0%としだ。
上記の如く圧力容器用鋼として必要な成分を保持させる
と共に耐水素誘起割れ性に有効な成分を限定添加するこ
とにより、成分上の耐水素誘起割れ性を改善し更に水素
割れの伝播を抑制することができるが、かくして得た素
材を圧延後kr+変態点以下を徐冷した後熱処理を施す
ことにより靭性の改善により水先割れ伝播の抑制を行う
ものである。これらの処理の洋紙ならびに効果について
説明する。
と共に耐水素誘起割れ性に有効な成分を限定添加するこ
とにより、成分上の耐水素誘起割れ性を改善し更に水素
割れの伝播を抑制することができるが、かくして得た素
材を圧延後kr+変態点以下を徐冷した後熱処理を施す
ことにより靭性の改善により水先割れ伝播の抑制を行う
ものである。これらの処理の洋紙ならびに効果について
説明する。
先ず圧延後A r +変態点以下からの鋼板の徐冷につ
いて説明する。徐冷は通常10℃/Hri度の冷却速度
であるが、この徐冷によってミクロ偏析部の低温変態組
織の生成が防止できる。例えば第1図にて示すCCT図
(連続冷却変態図)にて従来の通常の冷却曲線はA曲線
で示され、本発明による徐冷は8曲線にて示され、かつ
組織の正常部は実線で示され、ミクロ偏析部は点線で示
される。
いて説明する。徐冷は通常10℃/Hri度の冷却速度
であるが、この徐冷によってミクロ偏析部の低温変態組
織の生成が防止できる。例えば第1図にて示すCCT図
(連続冷却変態図)にて従来の通常の冷却曲線はA曲線
で示され、本発明による徐冷は8曲線にて示され、かつ
組織の正常部は実線で示され、ミクロ偏析部は点線で示
される。
第1図より明らかなとおり、Sクロ偏析部では正常部に
比較して焼入性が高いので、圧延後通常冷却を行うと組
織には低温変態組織であるペイナイトモしくはマルチ/
サイトが生成するっ一方、本発明による圧延後Ar+変
態点以下の徐冷を行うと、低温変態組織の生成が認めら
れず、正常部と同一のフェライト+パーライトの組織と
なる。従って本発明では圧延後Ar+変態点以下を徐冷
することにより、靭性不良の異常組織の生成全防止して
正常組織とし、水素誘起割れの伝播を抑制する処理を行
うこととしだ。なお、圧延後Ar+変卯点以下の徐冷に
よって、鋼中の脱水素促進の効果もちり、また鋼の内質
改善にも有効である。
比較して焼入性が高いので、圧延後通常冷却を行うと組
織には低温変態組織であるペイナイトモしくはマルチ/
サイトが生成するっ一方、本発明による圧延後Ar+変
態点以下の徐冷を行うと、低温変態組織の生成が認めら
れず、正常部と同一のフェライト+パーライトの組織と
なる。従って本発明では圧延後Ar+変態点以下を徐冷
することにより、靭性不良の異常組織の生成全防止して
正常組織とし、水素誘起割れの伝播を抑制する処理を行
うこととしだ。なお、圧延後Ar+変卯点以下の徐冷に
よって、鋼中の脱水素促進の効果もちり、また鋼の内質
改善にも有効である。
かくして得た−を更に・完入−・焼戻、・焼増、焼増−
焼戻および焼戻のうちより選ばれたいずれかの熱処理を
施すことにより鋼の強度と靭性を更に高める処理を行う
。上記熱処理の種類の選択については製造される′A種
ならびに目的とする圧力容器の要求規格、圧力容器の板
厚等によって最も効果のある熱処理方法が選択される。
焼戻および焼戻のうちより選ばれたいずれかの熱処理を
施すことにより鋼の強度と靭性を更に高める処理を行う
。上記熱処理の種類の選択については製造される′A種
ならびに目的とする圧力容器の要求規格、圧力容器の板
厚等によって最も効果のある熱処理方法が選択される。
本発明鋼および本発明による限定成分組成を満足しない
比較鋼を同一製造プロセスをとって、両者の耐水素誘起
割れ性を比較する試験を行った。
比較鋼を同一製造プロセスをとって、両者の耐水素誘起
割れ性を比較する試験を行った。
その製造プロセスは次の如くであるっ
LD転炉にて溶製→R,H真空脱ガス処理→連続−造→
圧延→Ar1変態点以下徐冷の工程を終了した各供試材
鋼板について、規準もしくは焼増−焼戻処理した各供試
材について耐水素誘起割れ性の評価を行った。
圧延→Ar1変態点以下徐冷の工程を終了した各供試材
鋼板について、規準もしくは焼増−焼戻処理した各供試
材について耐水素誘起割れ性の評価を行った。
本発明鋼および比較鋼の取鍋分析成分、板厚および熱処
理方法は第1表に示すとおりである。
理方法は第1表に示すとおりである。
第1表中比較−において、本発明の限定要件を調定しな
い成分にはアンダーラインを付した。
い成分にはアンダーラインを付した。
耐水素誘起割れ性の評価は、いわゆるBP試験法によっ
た。すなわち、試料を無負荷状態で所定の溶液中に96
時間浸漬した後、連続走査型水浸式超音波探傷装置を用
いて圧延面に平行な面に投影ちれた割れを目動的に作図
させ、走査面積に対−Vる割れ面積の比率(以下Cスキ
ャン割れ面積率と称する)を礪察した。
た。すなわち、試料を無負荷状態で所定の溶液中に96
時間浸漬した後、連続走査型水浸式超音波探傷装置を用
いて圧延面に平行な面に投影ちれた割れを目動的に作図
させ、走査面積に対−Vる割れ面積の比率(以下Cスキ
ャン割れ面積率と称する)を礪察した。
この試験に使用した上記所定の溶液は次の2種類である
。
。
(alBP試験液
H,Sを飽和した人工海水でろってpHζ5.3(bl
NAcE溶液 H,Sを飽和した(0.5%酢酸+5%食塩水)であっ
てpH−3,0 上記BPテスト条件およびNACE液条件による試験に
供した試験片は、特に最も偏析の大きいと考えられる連
鋳スラブの幅中心部に相当する位置から採取したもので
あって、その形状は100100wX20とし、厚さt
は元の鋼板厚みよシ2閣少いもので、かくの如き試験片
をすべての供試材について各3個宛製作し評価に供した
。
NAcE溶液 H,Sを飽和した(0.5%酢酸+5%食塩水)であっ
てpH−3,0 上記BPテスト条件およびNACE液条件による試験に
供した試験片は、特に最も偏析の大きいと考えられる連
鋳スラブの幅中心部に相当する位置から採取したもので
あって、その形状は100100wX20とし、厚さt
は元の鋼板厚みよシ2閣少いもので、かくの如き試験片
をすべての供試材について各3個宛製作し評価に供した
。
上記耐水素誘起割れ試験結果については、本発明鋼A、
B、C,DのCスキャン結果はそれぞれ第2図A、B、
C,Dにて示すとお如であシ、第2図(aJはBP液、
第2図(bJはNAcEi条件Kjる結果である。また
比較鋼E、F、GのCスキャン結果はそれぞれ第3図E
、F、Gにて示すとおりであり、第3図(a)はBP液
、第3図(bJはNACE液条件によるいずれも現物図
の一例である。
B、C,DのCスキャン結果はそれぞれ第2図A、B、
C,Dにて示すとお如であシ、第2図(aJはBP液、
第2図(bJはNAcEi条件Kjる結果である。また
比較鋼E、F、GのCスキャン結果はそれぞれ第3図E
、F、Gにて示すとおりであり、第3図(a)はBP液
、第3図(bJはNACE液条件によるいずれも現物図
の一例である。
第2図、第3図の比較よシ明らかなとおり、本発明鋼は
耐水素誘起割れがほとんど見られず、すぐれた耐水素誘
起割れ性を示すのに対し本発明による要件を満足しない
比較鋼は甚しい割れ欠陥を示し、特に供試材EおよびF
の割れ欠陥が多く、本発明鋼と顕著な差異を示している
。
耐水素誘起割れがほとんど見られず、すぐれた耐水素誘
起割れ性を示すのに対し本発明による要件を満足しない
比較鋼は甚しい割れ欠陥を示し、特に供試材EおよびF
の割れ欠陥が多く、本発明鋼と顕著な差異を示している
。
本発明による耐水素誘起割れ性にすぐれた圧力容器用鋼
は、成分組成を限定し、特にCr、Mo。
は、成分組成を限定し、特にCr、Mo。
V、Nb、Ti、B等の高価特殊元素の使用を避け、C
u、Ni、Ca、REMのほかは通常成分としたが、し
かもなお、Ca、REMの使用によって鋼中への水素の
侵入を抑制すると共に、水素割れの起点となるMnS
の如きA系介在物の有効な形態制御を行い、更に低S、
低0鋼を目標として介在物そのものの減少を図シ、特に
圧延後Ar1変態点以下を徐冷することによりミクロ偏
析部が異常組織となることを防止し、最終熱処理によっ
て強度と靭性を併せ付与する処理を行うことによって、
耐水素誘起割れ性にすぐれた圧力容器用鋼をコスト安に
て安定して製造し得る製造方法を確立することができた
。
u、Ni、Ca、REMのほかは通常成分としたが、し
かもなお、Ca、REMの使用によって鋼中への水素の
侵入を抑制すると共に、水素割れの起点となるMnS
の如きA系介在物の有効な形態制御を行い、更に低S、
低0鋼を目標として介在物そのものの減少を図シ、特に
圧延後Ar1変態点以下を徐冷することによりミクロ偏
析部が異常組織となることを防止し、最終熱処理によっ
て強度と靭性を併せ付与する処理を行うことによって、
耐水素誘起割れ性にすぐれた圧力容器用鋼をコスト安に
て安定して製造し得る製造方法を確立することができた
。
第1図は圧延後Ar、変態点以下を徐冷する本発明なら
びに圧延後通常の冷却を行う従来法を対比し、かつ正常
部とミクロ偏析部とを対比する連続冷却変態図、 第2図(al 、 (b)は本発明の実施例における供
試材り、B、C,DのCスキャン割れ面積を示す図であ
り、第2図(aJはBP液、第2図(bJはNACE液
条件による結果である。 第3図(al 、 (blは本発明の要件を満足しない
比較%E 、 F 、 GのCスキャン割れ面積を示す
図であり、m 31ffi fa)はBPg、第3図(
bJはNACE液条件による結果である。 第1図 蜂 周(5ec) 昭和60年 特許願 第089738号20発明の名称 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法3
補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 兵庫県神戸市中央区北本町通−丁目1番28号名
称 (125) 川崎製鉄株式会社代表者八木端浩 4代理人 昭和61年08月06日 7 補正の対象 図面(第2図、第3図) 8 補正の内容 別紙第2図(a)、第2図(b)、 第3図(a)、第3図(b)のとおり。 以上
びに圧延後通常の冷却を行う従来法を対比し、かつ正常
部とミクロ偏析部とを対比する連続冷却変態図、 第2図(al 、 (b)は本発明の実施例における供
試材り、B、C,DのCスキャン割れ面積を示す図であ
り、第2図(aJはBP液、第2図(bJはNACE液
条件による結果である。 第3図(al 、 (blは本発明の要件を満足しない
比較%E 、 F 、 GのCスキャン割れ面積を示す
図であり、m 31ffi fa)はBPg、第3図(
bJはNACE液条件による結果である。 第1図 蜂 周(5ec) 昭和60年 特許願 第089738号20発明の名称 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法3
補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 兵庫県神戸市中央区北本町通−丁目1番28号名
称 (125) 川崎製鉄株式会社代表者八木端浩 4代理人 昭和61年08月06日 7 補正の対象 図面(第2図、第3図) 8 補正の内容 別紙第2図(a)、第2図(b)、 第3図(a)、第3図(b)のとおり。 以上
Claims (1)
- (1)重量比にてC:0.10〜0.25%Si:0.
10〜0.50% Mn:0.70〜1.20% P:0.020%以下 S:0.005%以下 Cu:0.10〜0.30% Ni:0.10〜1% 希土類金属もしくは Ca:0.0010〜0.0050% O:0.0030%以下 を含有し、残余はFeおよび不可避的不純物より成る鋼
を圧延後Ar_1変態点以下を徐冷した後、焼入−焼戻
、焼準、焼準−焼戻および焼戻のうちより選ばれたいず
れかの熱処理を施すことを特徴とする耐水素誘起割れ性
のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8973885A JPS6289809A (ja) | 1985-04-25 | 1985-04-25 | 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8973885A JPS6289809A (ja) | 1985-04-25 | 1985-04-25 | 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6289809A true JPS6289809A (ja) | 1987-04-24 |
Family
ID=13979103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8973885A Pending JPS6289809A (ja) | 1985-04-25 | 1985-04-25 | 耐水素誘起割れ性のすぐれた圧力容器用鋼の製造方法 |
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JP (1) | JPS6289809A (ja) |
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