JPS628755B2 - - Google Patents

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JPS628755B2
JPS628755B2 JP55042109A JP4210980A JPS628755B2 JP S628755 B2 JPS628755 B2 JP S628755B2 JP 55042109 A JP55042109 A JP 55042109A JP 4210980 A JP4210980 A JP 4210980A JP S628755 B2 JPS628755 B2 JP S628755B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
wheel
display type
type electronic
electronic wristwatch
Prior art date
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Expired
Application number
JP55042109A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56140278A (en
Inventor
Mitsuo Saito
Yasuo Kamyama
Mitsuhiro Murata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP4210980A priority Critical patent/JPS56140278A/ja
Priority to US06/247,037 priority patent/US4478524A/en
Priority to GB8110216A priority patent/GB2075223B/en
Publication of JPS56140278A publication Critical patent/JPS56140278A/ja
Publication of JPS628755B2 publication Critical patent/JPS628755B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C10/00Arrangements of electric power supplies in time pieces

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、いわゆるコイン型リチウム電池等の
ように、単位体積当りのエネルギー容量が大き
く、かつ厚さに比較して直径が大きく(すなわち
平面積が大きな)形状となつている偏平型電池を
備えた指針表示式電子腕時計の構造に関するもの
である。近年においては、時間標準発振器として
の水晶発振回路、該発振回路によつて形成される
高周波時間標準信号を低周波の単位時間信号に分
周するための分周回路、該分周回路から出力され
る低周波の単位時間信号を受けて駆動信号を形成
する駆動回路、該駆動回路からの駆動信号に応答
して駆動されるステツプモーター等の電気機械変
換器、該電気機械変換器によつて駆動される輪列
車等の機械的伝達機構、該機械的伝達機構の動作
に従つて運針される指針、該指針によつて表示さ
れる時刻を修正するための表示時刻修正手段、前
記発振回路、分周回路、駆動回路および電気機械
変換器に電気的エネルギーを供給するための電源
用電池、等によつて構成される指針表示式水晶腕
時計が、比較的急速に普及されてきた。
しかし従来の指針表示式水晶腕時計において
は、前記のコイン型リチウム電池と比較すると単
位体積当りのエネルギー容量の小さな、いわゆる
ボタン型銀電池(酸化銀電池または過酸化銀電
池)を電源用電池として用いているために、電池
寿命も一般に2〜3年程度と短かく、従つて電池
交換のサイクルも比較的短かくならざるを得ない
こと、またボタン型銀電池自体も電解液の漏液が
生じやすい構造であるために、電池からの漏液に
よつて時計の回路や輪列等に重大な故障を引き起
こすという事故も多いこと、等の欠点があげられ
る。
すなわち指針表示式水晶腕時計が急速に普及さ
れてきたといつても、それは北米、欧州、日本等
によつて代表されるように、商、工業的先進国で
あつて、かつ人口密度も比較的高いという特別な
地域に限定されているのが実状であり、これに対
してアフターサービス(市場サービス)網が完備
されていなかつたり、あるいは交換用電池の入手
すら困難な地域においては、電池交換のサイクル
が2〜3年未満という条件下では、電池を用いた
腕時計の普及を望むべくもなかつたのが現実であ
る。またボタン型銀電池においは、解質として一
般にKOHやNaOH等の強アルカリ性電解液が用
いられており、これらの強アルカリ性電解液は電
池の容器内壁を伝わつて這い上がる性質を有して
いること、また電池内の化学変化の進行に伴なつ
て発生するガスの圧力によつて、電池の封口処理
部に変形が生じたりする危険も強いこと、等の原
因により、腕時計内に配設された電池から漏液が
発生する頻度も高く、この漏液によつて引き起こ
される故障も頻発していた。しかもボタン型銀電
池は、一般に電池寿命が終了した後に長期に渡つ
て放置されると、特に漏液を引き起こし易くなる
傾向が強く、そのためにも電池の寿命が終了した
後に電池交換を迅速に行なうことが困難であるよ
うな地域において、ボタン型銀電池を用いた腕時
計を普及させることは、直ちに漏液を原因とする
故障の発生頻度を高くする結果につながることに
なり、これはアフターサービス上においても大き
な問題となることは明らかである。
以上のように、腕時計に用いられる電池の寿命
を長期化することにより、煩わしい電池交換を行
なう頻度を下げること、および電池からの漏液を
抑えることにより、漏液を原因とする故障の発生
頻度を下げることは、電池に関係する不安を取り
除いて、あらゆる地域において水晶腕時計の普及
を企つていく上で不可欠の課題であるばかりでな
く、既に水晶腕時計が普及されている地域におい
ても、時計の信頼性、耐久性およびユーザーに対
するサービス等の向上のために重要な意義を持つ
ているものである。
一方、最近においてはデジタル表示式電子腕時
計、電子卓上計算器等の小型電子機器の電源用電
池として、いわゆるコイン型リチウム電池が脚光
を浴びつつある。このコイン型リチウム電池は、
前述のボタン型銀電池と比較すると、単位体積当
りのエネルギー容量が非常に大きく、仮に前述の
指針表示式水晶腕時計の電源用電池として採用し
た場合には、少くとも5年以上、一般的には7〜
10年程度の電池寿命を保証することが可能とな
る。しかもリチウム電池における電解質として
は、プロピレン・カーボネイトあるいはγ―ブチ
ロラクトン等を含む有機電解液が用いられてお
り、これらの有機電解液は非常に漏液を起こしに
くい性質を持つている。従つて、たとえリチウム
電池を長期に渡つて放置しておいとも、実際に漏
液が発生することは非常に稀であり、また発生し
たとしても非常に軽度な漏液に終わるために、仮
にリチウム電池を指針表示式水晶腕時計の電源用
電池として用いることができるとすれば、電池か
らの漏液を原因とする故障の発生も防止できるこ
とは明らかである。
下記のようにリチウム電池は、エネルギー容量
が大きくて寿命も長く、しかも漏液も非常に起こ
しにくいという長所を有しているが、それにもか
かわらず従来においてはリチウム電池を電源用電
池として用いた指針表示式電子腕時計は、いまだ
実現されるに至つていない。すなわちリチウム電
池は、その厚さを増加させると内部抵抗も増加す
る傾向があるために、特に腕時計用のリチウム電
池の形状としては、厚さを比較的小さく設定する
とともに、厚さに比較して直径を十分に大きくし
た、いわゆるコイン型の形状とする必要がある。
従つて、腕時計において用いられるコイン型リチ
ウム電池を想定すると、その好ましいサイズは直
径が約16〜20mmφ、厚さが0.6〜2.5mm程度、重量
は0.8〜4.0g程度となり、これに対して紳士用の
腕時計の地板の直径が約23〜28mmφ程度であるこ
とを考慮すると、特に指針表示式電子腕時計の中
にどのようにコイン型リチウム電池を配置し、か
つ支持するかという課題を解決しない限り、コイ
ン型リチウム電池の採用は、現実的には非常に困
難であることが理解される。すなわち指針表示式
電子腕時計の場合には、デジタル表示式電子腕時
計の場合とは異なつて、電気機械変換器によつて
駆動される輪列を有しており、しかも該輪列は平
面的には地板の略中央部付近に配設されるととも
に、断面的には前記地板と輪列受との間に配設さ
れている。従つて、地板の直径とコイン型リチウ
ム電池の直径との関係に着目すれば明らかなよう
に、指針表示式電子腕時計においては輪列および
輪列受が配設されているスペース上に、さらにコ
イン型リチウム電池を積み重ねて配設することが
必要となり、このことは指針表示式電子腕時計を
構成する各要素を、全体的にどのように配置すれ
ば、腕時計の厚さの増加や構造の複雑化を抑える
ことができるかという第1の課題と、コイン型リ
チウム電池をどのように支持すれば、腕時計に外
部から衝撃力が加えられたときでも、コイン型リ
チウム電池からの衝撃が、可動部である前記輪列
に対して直接的に伝達されるのを防止できるかと
いう第2の課題とを、同時に解決することを要求
することになる。すなわち。腕時計は一般に厚さ
が小さいほど価値が高くなるという性格を持つた
商品であり、特に前述のようなコイン型リチウム
電池を用いる場合には、電池の直径dと地板の直
径Dとの比が0.65≦d/D≦0.95程度となり、電
池が不可避的に他の大部分のエレメントと重なり
あつて配設されることになるために、腕時計の厚
さが増加しないように特別に考慮された配置構造
が必要となる。またデジタル表示式電子腕時計の
場合とは異なつて、指針表示式電子腕時計の場合
には、例えば電気機械変換器の一部や輪列等のよ
うに、微妙な支持構造によつて回転等の機械的動
作が行なわれるように支持されている可動部を有
している。従つて該可動部のさらに上に重量の大
きなコイン型リチウム電池を積み重ねて配設する
場合には、該電池の存在に帰因して発生する衝撃
的な荷重力が前記可動部に直接的に加えられて、
該可動部を損傷するような危険のある構造は避け
なければならない。もちろん、腕時計の外装の一
部である裏ぶたを特別な構造として、該裏ぶた自
体の中に偏平型電池を保持したり、あるいは時計
ムーブメントと第1の裏ぶたとの間に、さらに第
2の裏ぶたを配設し、前記第1,第2の裏ぶた間
に偏平電池を収納、保持したりするような構造
は、既に提案されている。しかし、そのような構
造においては、腕時計に落下等の衝撃が加えられ
たときでも電池からの衝撃荷重が加えられたとき
でも電池からの衝撃荷重が前記可動部に伝達され
ることは防止される反面、構造が非常に複雑にな
つてコストの上昇を引き起こすとともに、腕時計
の厚さも著しく増加することになり、結局は実際
の製品に採用されることはなかつたというのが実
状である。
本発明は、指針表示式電子腕時計においてもコ
イン型電池等の偏平型電池を用いることができる
電池の配置構造、支持構造を提供するものであ
り、さらに具体的には本発明の第1の目的は、腕
時計の厚さの増加や構造の複雑化を最小限に抑え
た上で、コイン型リチウム電池等の偏平型電池を
収容することのできる配置構造を提供することに
ある。さらに本発明の第2の目的は、腕時計に落
下等の衝撃が加えられたときにおいても、前記偏
平型電池の存在によつて生ずる衝撃荷重が、輪列
等の可動部に対して直接的に伝えられて前記可動
部が損傷したりするような危険のない偏平型電池
の支持構造を提供することにある。
従つて本発明によれば、エネルギー容量が大き
く、かつ漏液の発生頻度も非常に小さなコイン型
リチウム電池を電源用電池として採用した指針表
示式電子腕時計が、初めて実現されることにな
る。
以下、図に従つて本発明の詳細についての説明
を行なう。
第1図は、本発明の1実施例による指針表示式
水晶腕時計のムーブメントを、時計の裏ぶた側よ
り視た場合の概略的な配置構成を示す平面図であ
る。すなわち本例の時計は、指針による表示時刻
を修正するための外部操作部材として、時刻修修
正用操作軸(以下、巻真と呼称する)1に固着さ
れたリユーズ3を有しており、該リユーズ3は後
述の表示時刻修正機構の一部9を構成するオシド
リ73とカンヌキ75の機能により、前記巻真1
の軸方向に沿つて通常位置3a、1段引きの位置
3b、および2段引きの位置3cのいずれにも安
定的に位置決めされ得るように構成されている。
また5は絶対材である合成樹脂材料で構成された
地板であり、該地板5の略中央部上には、後述の
一連の表輪列車と輪列受67の主要部とによつて
構成された輪列機構7が配設され、さらに該輪列
機構の外側には表示時刻修正機構の一部9、電子
回路ブロツク11、電気機械変換器として設けら
れたステツプモーター13が、前記地板5上のそ
れぞれ互いに異なる平面スペース内に分散配置さ
れている。また前記地板5上に分散配置された輪
列機構7、表示時刻修正機構の一部9、電子回路
ブロツク11、ステツプモーター13の上には、
これらの大部分を覆う如く、合成樹脂製の電池受
部材15とコイン型リチウム電池17が、順に積
み重ねられて搭載されている。なお本例の腕時計
は紳士用であり、従つて地板5の最大直径Dは、
23≦D≦28mmφ程度の範囲にあるとともに、前記
リチウム電池17の直径dは16≦d≦25mm程度の
範囲にあるために、前記電池17の直径dと地板
5の最大直径Dとの比は、約0.65≦d/D≦0.95
程度の範囲となる。すなわち前記d/Dの値の範
囲は、できるだけエネルギー容量の大きな電池を
収容するとともに、かつ電池を確実に保持するた
めの各部材等を適切に配設したり、あるいは電池
を取りつけたままの状態で、時計のムーブメント
に簡単な調整や操作等の作業を加えることができ
るように各部品を配置したりする上で、最適な範
囲として選定されているものである。
次に第2図は、本例の時計の回路構成の概略を
示すブロツク線図である。すなわち21は時間基
準振動子として音又型水晶振動子19を備えた水
晶発振回路であり、該発振回路21によつて形成
される約32kHzの高周波時間基準信号は、分周回
路23によつて1Hzの単位時間信号に分周され
る。また該1Hzの単位時間信号は、波形変換回路
25によつてパルス幅を変換された後に、インタ
ーフエイス回路27を介してモーター駆動回路2
9に供給され、該駆動回路29によつて形成され
る駆動信号に応答して、ステツプモーター13が
駆動されるように構成されている。一方、本例の
時計回路の電源の供給システムに着目すると、本
例の時計においては銀電池と比較して起電力の電
圧が高く、かつ電圧値の安定性にはやや劣るとい
う特性を備えたリチウム電池17が電源用電池と
して用いられているために、電気的エネルギーを
有効に、かつ安定させて供給する目的で、降圧回
路31aと定電圧回路31bより構成される電源
制御回路31が設けられている。すなわち前記リ
チウム電池17の約2.8〜3.0V程度の電圧VDDH
は、降圧回路31aによつて約1.4〜1.5V程度ま
で降圧されるとともに、定電圧回路31bによつ
て電圧値の変動も抑えられて安定化するように構
成されている。さらに前記定電圧回路31bによ
つて安定化された約1.4〜1.5Vの電圧VDDLは、前
記発振回路21、分周回路23、波形変換回路2
5等に供給されるとともに、モーター駆動回路2
9には前記リチウム電池17の約3Vの電圧VDDH
が直接供給されるように構成されている。すなわ
ち前記発振回路21および分周回路23は約
1.3V以下の低電圧でも十分に動作するものであ
るとともに、ステツプモーター13は高い電圧値
で駆動する方が電気機械変換効率が良いために上
記のように互いに異なる電圧を供給されるように
構成されている。なお前記インターフエイス回路
27は、互いに異なる電圧で駆動される回路間を
結合するために設けられたものである。従つて上
記のような構成によれば、発振回路21および分
周回路23に必要以上に高い電圧を供給して電気
的エネルギーを浪費することを防止できるととも
に、ステツプモーター13を良好な変換効率で駆
動することが可能となる。一方、本例の時計には
前記分周回路23の分周比を少しずつ変えること
により、時計の歩度を調整するための分周比設定
回路33が設けられている。すなわち該設定回路
33に接続された分周比設定用端子35および3
7として、後述のフレキシブルプリント基板81
の一部に設けられた導電パターンが準備されてお
り、該端子35および37を必要に応じて切断す
ると、前記分周回路23の分周比が変化するよう
に構成されている。例えば前記端子35のみを切
断すると1カ月にプラス15秒程度、37のみを切
断するとマイナス15秒程度、35および37の両
方を切断するとプラス30秒程度の歩度の変化が、
それぞれ起こるように構成されている。なおりセ
ツトスイツチ機構Sは、リセツトレバーを兼用す
るカンヌキ75と、前記プリント基板81の一部
に設けられたリセツト端子39とで構成されてお
り、指針の表示時刻を修正するために前述のリユ
ーズ3が2段引きの位置3cに引き出されると、
それに連動してカンヌキ75がリセツト端子39
に接触することになり、すなわちリセツトスイツ
チ機構Sが閉じることにより、前記分周回路23
の少くとも一部がリセツト状態となるように構成
されている。
一方、第3図は本例の時計のムーブメントを裏
ぶた方向から見た場合の、さらに詳細な配置構造
を示す平面図であり、第4図は前記第3図に示さ
れる時計ムーブメントから、後述の電池支持バネ
91とコイン型リチウム電池17とを取り外した
状態を示す平面図である。なお上記第3図および
第4図においては、いずれも図面の簡素化のため
に、前述の電池受部材15の図示を省略してい
る。
さらに第5図は、本例の時計ムーブメントの機
械的部分の要部を示す断面図であり、第5図aは
主としてステツプモーターおよび該モーターによ
つて駆動される表輪列車を示し、第5図bは主と
して表示時刻修正機構を示すものである。また第
6図は、本例の時計ムーブメントの電子回路ブロ
ツクが配設されている領域の要部を示す断面図で
あり、第6図aは主として前記電子回路ブロツク
自体の構成を示し、第6図bは主として該電子回
路ブロツクと前記リチウム電池17との電気的接
続構造を示すものである。なお第6図bには、本
例の時計ムーブメントの外装ケース内への内容構
造も、あわせて例示されている。
以下、上述の第3〜6図に従つて、本例の時計
の具体的構造について説明する。
地板5は具体的には、比較的硬質な合成樹脂材
料であるガラス繊維入りポリフエニレン・サルフ
アイドによつて構成されており、該地板5の一部
に形成されたコイル収容用凹部5gには、前述の
ステツプモーター13の構成要素の一つであるコ
イルステツプ41が配設されている。また該コイ
ル41の磁芯43は、左右一対のステーター51
と磁気的に結合されており、該左右一対のステー
ター51に包囲される如くローター53が配設さ
れている。以上のようにコイル41、ステーター
51、ローター53によつてステツプモーター1
3が構成されており、該モーター13の機械的出
力手段であるローター53によつて、五番車5
5、四番車(秒針車)57、三番車59、および
二番車(分針車)61より成る一連の表輪列を駆
動するように構成されている。すなわち前記五番
車55、四番車57、三番車59よりなる一連の
輪列は、地板5の略中央部上に配設され、前記ロ
ーター53とともに上軸を金属製の輪列受67に
よつて支持されており、該輪列受67の主要部と
ともに前述の第1図との関連で定義された輪列機
構7を構成している。
さらに前記二番車61は日の裏車63を介し
て、筒車(時針車)65に駆動力を伝達するよう
に構成されており、前記二番車61、日の裏車6
3および筒車65によつて、いわゆる裏回り輪列
を構成している。なお前記四番車57、二番車6
1、筒車65にそれぞれ装着される秒針、分針、
時針の図示は省略してある。また前記二番車61
は、金属態の中心支軸5bによつて支持されてお
り、該中心支軸5bは金属製の座5cを介して確
実に地板5に固定されている。すなわち前記座5
cの穴の中には中心支軸5bの一部が圧入固着さ
れており、従つて座5cおよび中心支軸5bのそ
れぞれの径大部によつて上、下から地板5を挾み
込んだ状態を構成することにより、前記中心支軸
5bが地板5から脱落することを防止している。
一方、前述の巻真1の角部1aにはツヅミ車7
1が挿着されており、該ツヅミ車71は前記リユ
ーズ3の回転操作によつて、巻真1とともに回回
転されるように構成されている。また巻真1の凹
部にはオシドリ73の一端部73aが係合してお
り、該オシドリ73にはカンヌキ75が係合して
いる。さらに該カンヌキ75の一端部75aは、
前記ツヅミ車71の凹部に係合しており、従つて
前記リユーズ3に固着された巻真1の軸方向位置
の移動に対して、前記オシドリ73およびカンヌ
キ75が連動し、その結果、前記ツヅミ車71の
軸方向位置も切換えられるように構成されてる。
すなわち前記リユーズ3を第1図に示される2段
引きの位置3cに引き出すと、ツヅミ車71はオ
シドリ73およびカンヌキ75の動作のために前
記日の裏車63と直接噛合う安置に移動され、従
つて、この状態でリユーズ3を回転させれば、指
針による表示時刻の修正が行なわれるように構成
されている。また前記リユーズ3を1段引きの位
置に引き出すと、前記ツヅミ車71はカレンダー
修正レバー77の一部77aに係合する位置まで
移動し、この状態でリユーズ3を回転させると、
その回転方向に応じて日車79または曜車67の
いずれかか駆動されるように構成されている。な
おリユーズ3が通常位置3aにあるときは、ツヅ
ミ車71は前記日の裏車63およびカレンダーー
修正レバー77のいずれにも係合し得ない位置に
保持されている。以上に説明した前記オシドリ7
3とカンヌキ75は、第4図に示されるように、
地板5上の右上部に配設され、前述の第1図との
関連において定義された表示時刻修正機構の一部
9を構成している。また前記オシドリ73とカン
ヌキ75の一部の上には、前述の輪列受67の一
部が延長して設けられており、この延長された部
分によつて前記オシドリ73とカンヌキ75の上
方向に対する位置規制が行なわれている。
一方、本例の時計においては前述の回路ブロツ
ク11を構成するための回路基板として、厚さが
60〜300mm程度のフレキシブルプリント基板81
が用いられており、該プリント基板81には、そ
の一方の面に集中して銅箔等の金属薄板よりなる
導電パターン81aが設けられている。
さらに該プリント基板81の所定の位置には、
ICチツプ83、音又型水晶振動子19、チツプ
コンデンサー85、87等の電気エレメントが実
装されており、前記導電パターン81aによつ
て、それぞれ所定の電気エレメント間が電気的に
接続されている。また前記プリント基板81は、
その導電パターン81aが設けられている方の面
を下向きとして、前記地板5上に直接的に載置さ
れており、従つて該地板5には前記ICチツプ8
3、水晶振動子19、チツプコンデンサー85等
の電気エレメントの少なくとも一部を収容するよ
うに構成された電気エレメント収容用凹部5d,
5e,5f等が設けられている。すなわち前記地
板5が絶縁性材料である合成樹脂材料によつて形
成されていること、および各電気エレメントのう
ち、前記プリント基板81から突出する部分を収
容するための凹部が設けられていることにより、
前記プリント基板81を上記のように地板5上に
そのまま載置することが可能となつている。この
ような構成によれば、前記プリント基板81に設
けられた導電パターン81aや各電気エレメント
間が、他の導電性部材との接触により電気的に短
絡する等の危険も全く解消されるとともに、地板
5の前記凹部5d,5e,5f等の壁によつて各
電気エレメントを保護することにもなるために、
前記プリント基板81と地板5の間に、特別な絶
縁用部品や機エレメント保護用部品等を設ける必
要もなくなることは明らかである。なお前記IC
チツプ83は、第2図に示されるブロツク線図と
対応させるとすれば、発振回路21の一部、分周
回路23、波形変換回路25、インターフエイス
回路27、モーター駆動回路29、降圧回路31
aの一部、定電圧回路31b、および分周比設設
定回路33をモノリシツクに構成したものであ
り、前記コンデンサー85,87は前記降圧回路
31aの一部を構成するものである。さらに前記
プリント基板81に実装された水晶振動子19、
ICチツプ83、コンデンサー85,87等の電
気エレメントは、前述の輪列機構7を構成する五
番車55、四番車57、三番車59の配設されて
いる平面スペースを完全に避けた位置において、
地板5上に配設されている。また前記プリント基
板81は、前記四番車57を構成する歯車部と略
同一の高さ位置に配設されているとともに、前記
プリント基板81自体にも、前記五番車55、四
番車57、三番車59および輪列受67の主要部
によつて構成されている輪列機構7の配置されて
いる平面スペースを完全に避けて、前記地板5上
に配設されている。
なお第6図aに示されるように、前記地板5の
一部には支柱5jが挿入されており、該支柱5j
によつて位置決めされながら、地板5上に前記ス
テーター51、コイル磁心43、および前記プリ
ント基板81の一端部が、順に積み重ねられた状
態でネジ47により固定されている。この場合、
前記コイル磁心43の上面側の一部には、コイル
41の巻線の端末と電気的に結合されている一対
のコイル端末接続用パターン45aを備えた端末
処理シート45が固着されており、また前記プリ
ント基板81の一端部の下面側には、前述の導電
パターン81aの一部として、一対のモーター駆
動端子49が設けられている。すなわち前記コイ
ル端末接続用パターン45a上に前記駆動端子4
9が重ねられた状態で、フレキシブルプリント基
板81が固定されており、この結果、電子回路ブ
ロツク11とステツプモーター13のコイル41
とが電気的に結合されることになる。
一方、前記地板5上および輪列受67上には、
比較的軟質の合成樹脂材料、たとえばジユラコン
によつて構成された電池受部材15が載置されて
おり、さらに該電池受部材15の上には、電池支
持部材である電池支持バネ91によつて保持され
たコイン型リチウム電池17が搭載されている。
前記電池受部材15のうち、比較的時計ムーブ
メントの中心部に近い部分は、前記輪列受67上
に積載された輪列受カバー部15aとなつてお
り、該カバー部15aには、輪列車の軸受部に対
応して、該受部の注油や検視が容易にできるよう
に貫通穴15bが形成されている。また前記電池
受部材15のうち、比較的外周部に近い部分の一
部は、前記地板5上に直接載置され、さらに電子
回路ブロツク11上に位置する部分は、前記プリ
ント基板81を地板5上に押しつけて固定する機
能も果している。この場合、前記電池受部材15
の一部にも、前記プリント基板81に実装された
ICチツプ83、水晶振動子19等の電気エレメ
ントの少なくとも一部を収容するための電気エレ
メント収容用凹部15d、15e等が形成されて
おり、結局プリント基板81に実装された電気エ
レメントは、前記地板5および電池受部材15に
設けられた凹部内に収容されて、電池受部材15
および地板5によつて、上、下から保護されるこ
とになる。さらに電池受部材15の一部には、コ
イル41の上部を収容するためのコイル収容用穴
部15gも形成されており、前記コイル41の上
部は、電池受部材15によつても保護されるよう
に構成されている。なお前記電池受部材15の外
周部付近には、該電池受部材15を地板5に取り
付け固定するための係止部として、弾性爪部15
cが一体成形されており、該弾性爪部15cは、
地板5に設けられた段部5i付きの貫通穴5h内
に挿入されるとともに、前記段部5iに弾性的に
係止されるように構成されている。すなわち前記
電池受部材15を地板5に取り付ける際には、前
記弾性爪部15cを時計ムーブメントの中心方向
に向かつて少し撓ませながら前記貫通穴5hに挿
入すれば、前記段差部5iを通り過ぎることによ
つて撓みが復元することにより、前記弾性爪部1
5cが段差部5jに係止されることになる。この
結果、電池受部材15と地板5とによつて前記プ
リント基板81が上、下より挾持された状態とな
り、ネジ等の特別な締結部材を用いること無く、
地板5に対してプリント基板81と電池受部材1
5とが同時に保持されることになる。
一方、前述のコイン型リチウム電池17は、そ
の陰極17a側を下に向けて、前記電池受部材1
5上に搭載されている。この場合、電池17は電
池受部材15に対して、常時は当接すること無
く、僅かな隙間を介して配設されるように、電池
支持バネ91によつて保持され、さらに該電池支
持バネ91は、前記地板5、輪列受67等の時計
ムーブメントの構成基板に取り付けられている。
すなわち前記電池支持バネ91は、金属製薄板に
曲げ、抜き等のプレス加工を加えることによつて
成形されたものであり、該電池支持バネ91に
は、前記電池17を弾性的に保持するための電池
保持部である電池保持用折り曲げ部91aと、前
記電池受部材15の一部の上面に対して上方向か
ら当接することによつて、前記電池17の下面と
他の部材との間の隙間を規定するように機能する
乗り上げ部91bと、該支持バネ91の取り付け
の際に地板5および輪列受67の下面に弾性的に
定着されるように構成された係止部91cおよび
91dとが形成されている。前記電池保持用折り
曲げ部91aは、第3図に示されるように、前記
電池17を中心として互いに略対称な位置におい
て2カ所に設けられており、しかも第3図aに示
されるように、前記電池17の側面の曲率部17
cを弾性的に押圧するように構成されているとと
もに、その押圧力Fが前記電池17の直径方向に
平行な成分と厚さ方向に平行な成分の両
方を有するように構成されている。従つて前記電
池17は、2カ所の電池保持用折り曲げ部91a
によつて上方向に引つ張り上げられるような力も
受けながら、電池支持バネ91自体によつて完全
に弾性的に保持された状態となり、その下面が前
記電池17の下面側に配設された輪列受67等の
他部材に対し当接しないように配置される。また
前記係止部91cは、地板5に設けられた段部5
l付きの貫通穴5k内に挿入され、係止部91c
の先端曲げ部が、地板5の下面側に設けられた前
記段部5lに係止するように構成されている。同
様に係止部91dは、輪列受67に設けられた穴
67k内に挿入され、先端の曲げ部が前記輪列受
67の下面に係止されるように構成されている。
すなわち前記電池支持バネ91を地板5、輪列受
67等に取り付ける際には、前記係止部91cお
よび91dを時計ムーブメントの中心方向に向か
つて撓ませながら、前記穴5kおよび67k内に
挿入した後に、撓みを解除してやれば、係止部9
1c,91dの先端曲げ部が、前記段部5lの下
面および輪列受67の下面に弾性的に係止して固
定された状態となる。従つて該係止部91c、9
1dに作用する弾性力によつて電池支持バネ91
は、地板5および輪列受67に方向に引つ張り下
げられようとするが、他方、電池支持バネ91の
一部には前述の乗り上げ部91bが形成されてお
り、該乗り上げ部91bが電池受部材15の上面
に当接しているために、結局、電池支持バネ91
全体は、前記乗り上げ部91bによつて最終的な
位置を規制させられた状態で固定されることにな
る。ところで前記電池受部材15のうち、前記電
池17の下面の外周部付近に対向する部分の少く
とも一部は、その実質的な電池支持部の上面15
が前記輪列受67の最上面67よりも上に位
置するように構成されているが、前記電池17は
通常時にはその下面が、前記電池支持部上面15
を含めて電池受部材15とは全く接触しないよ
うな位置に、電池支持バネ91によつて保持され
ている。言い換えれば前記電池17常時には、そ
の下面側が前記輪列受67、電池受部材15等の
他部材に対して、僅かな隙間を介在させた状態
で、前記電池支持バネ91によつて保持され、か
つ時計ムーブメントの構成部材に取り付けられて
いる。これは通常時に前記電池17の重量が輪列
受67等に対して直接的に加えられることによつ
て、輪列車等の可動部に常に不要な負荷が加わる
ことを防止するための考慮によるものであり、時
計に落下等の衝撃力が加えられたときには、前記
電池17からの衝撃荷重は主として前記上面15
によつて受け止められることになる。すなわち
前記電池17の陰極17aの下面と前記輪列受6
7の最上面67との間の隙間よりも、前記電池
17の下面と電池受部材15の前記上面15と
の間の隙間を小さくしておけば、衝撃荷重力を受
けたときでも、電池17自体が輪列受67に直接
衝突することなく、少くとも前記上面15によ
つて受け止められることになるために、輪列機構
が損傷したりするような事故も防止されることに
なる。なお上記のような構成においても、電池受
部材15の輪列受カバー部15aによつて、同時
に電池17からの衝撃荷重を受け、かつ緩衝でき
るような構造とすることは可能である。また電池
17からの衝撃荷重を緩衝するという意味におい
ては、電池受部材15が特に軟質の合成樹脂材料
によつて構成されていることが望ましい。
ここで前記電池17の陰極17aおよび陽極1
7bと前記電子回路ブロツク11のフレキシブル
プリント基板81との間の電気的接続構造につい
て説明する。プリント基板81は、前述のように
下面側に銅箔等の金属薄板よりなる導電パターン
81aを有している構成となつているが、この導
電パターン81aのうち、電池陰極側リード部材
および陽極側リード部材との電気的接続を行なう
部分、すなわち前記電池17との陰極側接続用パ
ターン93および陽極側接続用パターン95が設
けられている部分においては、前記プリント基板
81を構成する樹脂シート部(肉部)の一部を除
去することにより、前記各接続用パターン93お
よび95が、それぞれ前記プリント基板81の上
面側部分的に露出するように構成されている。
例えば前記陰極側接続用パターン93は、プリ
ント基板81の樹脂シート部の一部を除去するこ
とによつて形成された穴81b内において、プリ
ント基板81の上面側に露出された構成となつて
おり、陽極側接続用パターン95は、プリント基
板81の樹脂シート部の端部を除去することによ
つて形成された切欠き部81c内において、プリ
ント基板81の上面側に露出された構成となつて
いる。なお前記陽極側接続用パターン95は、地
板5に設けられた凹部5mのコーナー5nに沿つ
て配設されている。一方、前記電気支持バネ91
の一部には、前記電池17の陽極17bと前記陽
極側接続用パターン95とを電気的に続続するた
めの陽極側リード部として、弾性腕部91eが一
体に形成されており、前記陽極側接続用パターン
95が前記弾性腕部91eによつて上方向から押
圧されることにより、電池17の陽極17bと前
記パターン95とが安定して接触を保たれ、よつ
て陽極17b側と回路ブロツク11との電気的接
続が確実化するように構成されている。また前述
の電池受部材15の一部には、陰極リードバネ8
9を収容するための陰極リード部材収容凹部15
hが形成されており、前記陰極リードバネ89
は、前記凹部15h内の一部に設けられた位置決
め用突起15iによつて所定の位置に保持されて
いる。すなわち前記リードバネ89は、その一端
部89aが前記電池17の陰極17aに対して下
方向から弾性的に圧接するとともに、他端部89
bが前記穴81bの底面に相当する前記陰極側接
続用パターン93に対して上方向から弾性的に圧
接するように、前記電池17の陰極17aと電池
受部材15とによつて上、下から挾まれた位置に
保持され、よつて前記陰極17aと電子回路ブロ
ツク11との電気的接続を確実に行なうことがで
きるように構成されている。従つて、以上のよう
な構成によれば、前記プリント基板81の上面側
にも電池との接続用パターンを別に設けたり、さ
らには上面側の接続用パターンと下面側の導電パ
ターンとを接続するためのスルーホール導電部等
を設けたりしなくても、容易に接続用パターンを
プリント基板81の上面側に露出させることが可
能となり、また該接続用パターンと電池との接続
構造についても、非常に簡単な構造とすることが
できる。
ところで、前記電池支持バネ91の一部には、
前述の表示時刻修正機構の一部9を構成するオシ
ドリ73に対して、上方向から弾性的に圧接する
ように構成された弾性接触部91も一体に成形
されている。該弾性接触部91は、前記オシド
リ73の一部を上方向から押圧することによつ
て、オシドリ73自体のあおりを規制する役割の
みでなく、リセツトレバーを兼用しているカンヌ
キ75を、前記電池17の陽極17bと同じ電位
DDHに保持する役割も果しているものである。
すなわち前記オシドリ73とカンヌキ75とは、
前述の如く互いに係合しているために、結局、前
記陽極17b側と接続された電池支持バネ91の
弾性接触部91が前記オシドリ73に接触して
いれば、前記陽極17bとカンヌキ75との間も
電気的に結合されたことになることは明らかであ
る。
なお前述のリセツト端子39は、プリント基板
81の下面側に設けられた導電パターン81aの
一部として形成されているものであり、前述のリ
ユーズ3を2段引きの位置3aに引き出すと、前
記カンヌキ75がリセツト端子39に接触し、そ
の結果、該リセツト端子39が電池17の陽極1
7bと同じ電位VDDHとなるように構成されてい
るものである。従つて、このような構成によれば
地板5が絶縁材料である合成樹脂材料より成る場
合においても、該地板5上に載置されているリセ
ツトレバー(本実施例においてはカンヌキ75に
よつて兼用されている)を容易に電池の電位レベ
ルに保持できることになる。また前記リセツト端
子39が形成されている領域においては、前記プ
リント基板81は電池受部材15の一部によつて
上方向への変位を規制され、リセツトレバーとの
接触が確実に行なわれるように考慮されている。
さらに前記電池支持バネ91の一部には、金属
製の裏ぶた101に対して弾性的に圧接するよう
に構成された裏ぶた接触弾性腕91gも一体的に
形成されている。該弾性腕91gは、裏ぶた10
1および該裏ぶた101と結合される金属製のケ
ース胴部103を電位VDDHに保持することによ
り、前述の回路ブロツク11の静電シールドを行
なうとともに、前記カンヌキ75を電位VDDH
保持する上での補助を行なつているものである。
すなわち本例においては、前記胴部103が巻真
1と接触していることにより、裏ぶた101→胴
部103→巻真1→ツヅミ車71→カンヌキ75
という経路でも、前記カンヌキ75を電位VDDH
に保持できるように考慮されている。従つて、仮
に前記弾性接触部91によるカンヌキ75の電
位VDDHレベルへの保持機能が不完全となつたよ
うなときでも、上述の経路によつて補助を行なう
ことが可能となる。なおケース胴部103が合成
樹脂材料によつて構成されている場合や、巻真1
とケース胴部103との間がゴム製の防水用パツ
キンによつて絶縁されている場合でも、裏ぶた1
01を電位VDDHに保持しておくことは、電子回
路ブロツク11の静電シールドのためには非常に
有効である。
一方、第6図bに示されるように前記電池受部
材15の外周付近には、時計ムーブメントをケー
ス胴部103内の所定の位置に保持するための中
枠105との係合部15iが一体成形されてい
る。すなわち前記電池受部材15は、比較的軟質
の合成樹脂材料によつて構成されているととも
に、前述の係止部15cによつて地板5に確実に
保持されているために、前記係合部15iと中枠
105を介してケース胴部103内に収納するよ
うに構成することにより、容易かつ確実に時計ム
ーブメントをケース内に保持できるとともに、電
池受部材15自身の材料的性質に基づく弾性によ
つて、外部から時計ムーブメントに加えられるシ
ヨツク等を緩衝することも可能となる。なおケー
スの構造を考慮することによつては、前記係合部
15i自体に中枠の役割も兼用され、該係合部1
5iを直接ケース胴部の一部と係合させるように
構成することも可能である。
ところで以上に説明したように、本例の時計ム
ーブメントにおいては、大部分の構成部品が前記
コイン型リチウム電池17によつて上から覆われ
るように形成されているが、時計ムーブメントを
駆動した状態のままで、時計ムーブメントの一部
に検査や調整を加えたり、あるいは電池17を取
り外さなくとも時計ムーブメントに対して簡単な
操作を加えたりすることができるように考慮が払
われている。例えば前述のように表示時刻修正機
構の一部9としてオシドリ73が設けられている
が、時計ムーブメントをケースより取り出す際に
は、前記オシドリ73に所定の操作を加えること
により、オシドリ73と巻真1と係合を外し、そ
れからリユーズ3を時計から引き抜く必要があ
る。この場合、本例の時計においては、リユーズ
3を時計から引き抜く際のオシドリ73への操作
部73bが、前記リチウム電池17の配置されて
いる平面スペースのさらに外側に配設されている
ために、占有面積の大きいコイン型リチウム電池
を用いているのにもかかわらず、該電池を取り外
さなくとも、前記オシドリ73の操作部73bに
操作を加えてリユーズ3を引き抜くことができる
ように構成されている。さらに前述の電子回路ブ
ロツク11を構成しているプリント基板81の一
部には、前記ICチツプ83の一部を構成してい
るモーター駆動回路29の出力端子と電気的に接
続された検査用端子97,99が設けられている
が、該検査用端子97,99も前記電池17の配
置されている平面スペースのさらに外側に配設さ
れているために、前記電池17を取り外すことな
く、すなわち該電池17自体によつて電子回路ブ
ロツク11を駆動したままの状態で、前記駆動回
路29からの出力波形等の検査を行なうことが可
能なように構成されている。なお前記検査用端子
97,99は、前述の陰極側接続用パターン93
の場合と全く同様な構成によつて、プリント基板
81の上面側に露出しているために、検査を行な
う際には前記検査用端子97,99に対して上か
ら直接測定器等の端子を接触させればよい。さら
に前述の分周比設定用端子35,37も同様に、
前記電池17の外側に配設されているために、前
記電池17を時計ムーブメントに取り付けて駆動
したままの状態で歩度を測定できるとともに、そ
の測定結果に従つて直ちに前記端子35,37を
切断して歩度の調整を行なうことができるように
構成されている。また前記分周比設定用端子3
5,37についても、前述の陰極側接続用パター
ン93等と同様な構成でプリント基板81の上面
側に露出しているために、歩度調整の際に前記端
子35,37を構成している導電パターン部を切
断する作業も容易に行なうことができる。
なお107は文字板、109は日車押え板、1
11は前述の筒車65によつて駆動され、かつ曜
車69と日車79を駆動するカレンダー送り車1
13は文字板受部材である。また77bは、カレ
ンダー修正レバー77を前記日車押え板109に
固定するためのビヨウであり、該ビヨウ77bの
頭部によつて前述の日の裏車63のあおりを規制
している。また前述のコイル41は、その上面側
を前記電池17によつて覆われているために、結
局、コイル41は地板5、日車79、電池受部材
15、前記電池17等によつて、十分に周囲を取
り囲まれて保護された状態となつている。なお前
記コイン型リチウム電池17が、コイル41およ
びステーター51等によつて構成されているステ
ツプモーター13の大部分を上から覆つているこ
と、および前記電池17を構成する外缶が、磁性
ステンレス材によつて構成されていることから、
結局、前記電池17自体がステツプモーター13
のための磁気シールド部材を兼用することにな
り、少くとも時計ムーブメントの裏ぶた側には特
別な磁気シールド板を配設する必要は無くなる。
一方、前述のICチツプ83は、フレキシブル
プリント基板81に対して、いわゆるミニモツド
法によつて実装されているものであり、前記IC
チツプ83は、樹脂封止枠115内に施工された
ポツテイング樹脂117によつて、その導電パタ
ーン81aとのボンデイング部を保護されてい
る。
なお前述の実施例においては表示時刻修正手段
が、ツヅミ車71、オシドリ73、カンヌキ75
等より成る機械的修正機構によつて構成されてい
るが、例えば外部操作スイツチへの操作に応じ
て、ステツプモーター13の駆動周波数を切り換
えて指針を早送りしたり、ステツプモーター13
の駆動波形を切り換えてモーター13および指針
を逆方向に回転させたりすることにより、表示時
刻の修正を実行するように構成された表示時刻修
正手段を設けることも可能である。その場合にも
外部操作スイツチの接点機構等を、前記ツヅミ車
71、オシドリ73、カンヌキ75等の配設され
ているスペースに配設すればよい。
また前述の実施例においては、地板5が比較的
硬質の合成樹脂材料によつて構成されているのに
対して、電波受部材は比較的軟質の合成樹脂材料
によつて構成されている。これは、前者の地板5
が時計ムーブメントを構成する上での基礎的骨格
としての役割を果たさなければならないことによ
り、ある程度の強度を要求されているために、比
較的硬質の材料が選ばれているのに対して、後者
の電池受部材15は、その一部に弾性爪部15c
や中枠105との係合部15i等のように、弾性
的性格を要求される部分や、電池17等からの衝
撃的負荷を緩衝する役割を要求される部分が設け
られているために、比較的軟質の材料が選ばれて
いるという、それぞれの事情の差によるものであ
る。
以上に述べたように本発明の要旨とするところ
は、輪列機構を構成する一連の輪列車を地板の略
中央部上に配設し、該輪列車の上に輪列受を配設
するとともに、該輪列受の上側にさらに偏平型電
池を搭載して成り、しかも該偏平型電池を所定の
位置に支持するための電池支持部材を、地板また
は該地板に固定される輪列受、電池受等の時計ム
ーブメント構成部材に取り付けるとともに、前記
電池支持部材の一部に形成された電池保持部によ
つて、前記偏平型電池を該電池の下面側に配設さ
れた輪列受等の他部材に対しては当接しない状態
に保持することにある。従つて本発明によれば直
径の大きなコイン型リチウム電池を用いるととも
に、該電池を輪列機構等により成る他の時計ムー
ブメントの構成要素の上に積み重ねる如く配設し
ても、前記電池の重量や電池支持バネからの押圧
力等の不要な荷重負荷が、常に輪列受を介して輪
列機構に加えられ続けるようなことは防止される
ことになる。さらに時計に対して外部から衝撃等
が加えられた場合においても、前記電池が電池保
持部材によつて完全に保持されていること、およ
び前記電池からの衝撃荷重も電池支持部材自体の
弾性で緩衝されてしまうこと、等により、たとえ
電池が輪列受に対して直接的に、あるいは電池受
部材を介して間接的に衝突することがあるとして
も、輪列受に加えられる衝撃力は非常に小さなも
のとなり、可動部である輪列機構が損傷するよう
な重大な事故は回避されることになる。また電池
支持部材についても、前述の実施例のように金属
材料に対してプレス加工を加えるのみで容易に形
成することができ、さらに電池支持部材自体の一
部に、リード部等の機能を兼用する弾性腕部等
も、容易に一体成形することが可能である。
以上のように本発明によれば、時計を厚くした
り、構造を複雑化したりすることなく、高エネル
ギー容量で、かつ漏液も発生しにくいコイン型リ
チウム電池を用いることが可能となり、しかも可
動部である輪列機構の上に前記電池が搭載されて
いるのにもかかわらず、極めて簡単な構成によつ
て、外部からの衝撃を原因とする故障の発生も防
止できる。すなわち本発明は、薄型かつ低コスト
で電池寿命が長く、しかも故障が少なくて信頼性
の高い指針表示式電子腕時計を実現する上で、極
めて高い効果が得られるものであり、本発明によ
れば、世界中のあらゆる地域に対して共通に使用
価値の高い指針表示式電子腕時計を供給すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は、本発明の1実施例を示すも
ので、第1図は、本発明の1実施例による指針表
示式水晶腕時計のムーブメントを、時計の裏ぶた
側より視た場合の概略的な配置構造を示す平面
図。第2図は、本例の時計の回路構成の概略を示
すブロツク線図。第3図は、本例の時計ムーブメ
ントを裏ぶた方向から視た場合の、さらに詳細な
配置構造を示す平面図。第4図は、第3図に示す
時計ムーブメントから電池支持バネとコイン型リ
チウム電池を取り外した状態を示す平面図で、第
3図および第4図においては電池受部材の図示は
省略されている。第5図a,bは、本例の時計ム
ーブメントの機械的部分の要素を示す断面図であ
り、a図は主としてステツプモーターと該モータ
ーによつて駆動される表輪列を示し、b図は主と
して表示時刻修正機構を示す。第6図a,bは、
本例の時計ムーブメントの電子回路ブロツクが配
設されている領域の要部を示す断面図で、a図は
主として電子回路ブロツク自体の構成を示し、b
図は主として電子回路ブロツクとコイン型リチウ
ム電池との電気的接続構造を示す。 1……巻真、3……リユーズ、5……地板、5
d,5e,5……電気エレメント収容用凹部、
5g……コイル収容凹部、5h,5k……貫通
穴、5i,5l……段部、5m……凹部、5n…
…コーナー、7……輪列機構、9……表示時刻修
正機構の一部、11……電子回路ブロツク、13
……ステツプモーター、15……電池受部材、1
5a……輪列受カバー部、15b……貫通穴、1
5c……弾性爪部、15d,15e……電気エレ
メント収容用凹部、15……電池支持部上面、
15g……コイル収容用穴部、15h……陰極リ
ード部部材収容用凹部、15i……位置決め用突
起、15j……中枠との係合部、17……コイン
型リチウム電池、17a……陰極、17b……陽
極、19……水晶振動子、21……水晶発振回
路、23……分周回路、29……モーター駆動回
路、31……電源制御回路、31a……降圧回
路、31b……定電圧回路、33……分周比設定
回路、35,37……分周比設定用端子、39…
…リセツト端子、41……コイル、43……コイ
ル磁心、45……端末処理シート、45a……コ
イル端末接続用パターン、49……モーター駆動
端子、51……ステーター、53……ローター、
55……五番車、57……四番車、59……三番
車、61……二番車、63……日の裏車、65…
…筒車、67……輪列受、67……最上面、6
7k……穴、71……ツヅミ車、73……オシド
リ、73b……操作部、75……カンヌキ、81
……フレキシブルプリント基板、81a……導電
パターン、81b……穴、81c……切欠き部、
83……ICチツプ、85,87……チツプコン
デンサー、89……陰極リードバネ、91……電
池支持バネ、91aa……電池保持用折り曲げ部、
91b……乗り上げ部、91c,91d……係止
部、91e……弾性腕部、91……弾性接触
部、91g……裏ぶた接触用弾性腕、93……陰
極側接続用パターン、95……陽極側接続用パタ
ーン、97,99……検査用端子、101……裏
ぶた、103……ケース胴部、105……中枠、
S……リセツトスイツチ機構、F……押圧力。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水晶振動子等の時間基準振動子を含む発振回
    路、該発振回路によつて形成される高周波時間基
    準信号を低周波信号に分周するための分周回路、
    および該分周回路からの低周波信号を受けて駆動
    信号を形成するための駆動回路、等を備えた電子
    回路ブロツクと、前記駆動信号に応答して駆動さ
    れるステツプモーター等の電気機械変換器と、該
    電気機械変換器の機械的動作を指針に伝達するた
    めの輪列機構と、リユーズ等の外部操作部材の操
    作に応じて前記指針による表示時刻を修正するた
    めの表示時刻修正手段と、前記電子回路ブロツク
    に電源を供給するための電池より構成された指針
    表示式電子腕時計において、前記輪列機構を構成
    する一連の輪列車を地板の略中央部上に配設し、
    該輪列車の上に輪列受を配設するとともに、該輪
    列受の上側にさらに偏平型電池を配置して成り、
    しかも該偏平型電池は電池支持部材によつて所定
    の位置に支持されており、該電池支持部材は、前
    記偏平型電池の側面の曲率部を弾性的に押圧し、
    前記偏平型電池の下面が該電池の下面側に配設さ
    れた前記輪列受等の他部材に対しては当接しない
    ように保持する電池保持部と、前記偏平型電池の
    外径よりも外側の位置で前記地板または前記電池
    受等の上面に当接し、前記偏平型電池の下面と該
    電池の下面側に配設された前記輪列受等の他部材
    との隙間を規制する乗り上げ部と、保持した前記
    偏平型電池を固定するために、前記偏平型電池の
    外径よりも外側の位置で前記地板または前記輪列
    受等の下面に係止する係止部とから構成されてい
    ることを特徴とする指針表示式電子腕時計の構
    造。 2 偏平型電池がコイン形状を有するリチウム電
    池であり、しかも該リチウム電池の直径dが、16
    ≦d≦25mm、の範囲にあることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の指針表示式電子腕時計の
    構造。 3 地板の最大直径Dが23≦D≦28mmの範囲にあ
    り、リチウム電池の直径dと地板の最大直径と
    が、0.65≦d/D≦0.95の関係にあることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の指針表示式電
    子腕時計の構造。 4 電池支持部材は、金属製薄板にプレス加工を
    加えることによつて形成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の指針表示式電子
    腕時計の構造。 5 電池支持部材は、リチウム電池と電子回路ブ
    ロツクとの電気的接続を行なうためのリード部を
    有しており、該リード部は電子回路ブロツクを構
    成する回路基板に設けられた導電パターンと接触
    する弾性腕部より成ることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の指針表示式電子腕時計の構
    造。 6 リチウム電池は、陰極を下に向けた状態で電
    池支持部材によつて保持されているとともに、リ
    ード部は電池陽極と電子回路ブロツクとを接続す
    るための陽極側リード部であることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項、第5項のいずれか1に記
    載の指針表示式電子腕時計の構造。 7 電池支持部材は、表示時刻修正手段の構成部
    材の少なくとも一部と接触する弾性接触部を有し
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の指針表示式電子腕時計の構造。 8 弾性接触部は、外部操作部材の操作に連動し
    て分周回路の少くとも一部をリセツトするように
    構成されたリセツトレバーと電気的に結合してい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の
    指示表示式電子腕時計の構造。 9 弾性接触部は、表示時刻修正手段を構成する
    オシドリに対して接触するものであることを特徴
    とする特許請求の範囲第7項記載の指針表示式電
    子腕時計の構造。 10 電池支持部材は、裏ぶたに弾性的に接触す
    るように構成された裏ぶた接触用弾性腕を有して
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の指針表示式電子腕時計の構造。
JP4210980A 1980-04-01 1980-04-01 Construction of hand type electronic wristwatch Granted JPS56140278A (en)

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