JP5186836B2 - 時計および携帯機器 - Google Patents
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Description
i)逆極性では挿入不可能な構造とする。
ii)逆極性で挿入されても安全な構造とする。
なお、特許文献2、4、5の考え方は、前記i)であり、特許文献3の考え方は、前記ii)である。
このほか、前記ii)の考え方として、回路上にダイオード等を追加して電流を一方向に規制し、誤挿入された場合には回路に電流が流れないようにしていた。
他方、回路にダイオード素子等を設ける場合には、回路部に素子配置スペースが必要となって小型薄型化が阻害され、部品点数が増えるためコスト的にも不利となる。
なお、プラス極とマイナス極との形状差が少なく、比較的平坦な形状のボタン型電池にも、コイン型電池と共通の課題があった。
このような本発明では、前記ii)の考え方によって電池の誤挿入対策が行われている。
すなわち、基準電位がプラス極側に設定された電源電圧で動作する一般的な時計の電子回路では、誤挿入時に電池のプラス極が回路部の低電位側に接続されるため、逆電圧印加となって電子回路や電池が損傷してしまう。このように電池のプラス極側が基準電位となるプラスアースでは、マイナス極が平面部および側面部を構成する特殊構造の電池を使用しない限り、本発明のようなプラス接続端子およびマイナス接続固定端子の配置による誤挿入対策は実現できない。
なお、マイナス接続固定端子における複数の圧接箇所はそれぞれ、別部材で構成することも一体に構成することもできる。
なお、プラス接続端子における複数の圧接箇所はそれぞれ、別部材で構成することも一体に構成することもできる。
なお、金属製導通部材は例えば、電池収納部を貫通する孔に配設されればよい。金属製導通部材には、金属製コイルばねや金属製ねじ、はんだ、鋼線などがある。
このような本発明によれば、電池の固有化やダイオード等を用いることが不要となるため、コスト高とならず、携帯機器の小型薄型化を促進できる。また、消費者は汎用品の電池を安価に入手できる。
そのうえ、マイナス接続固定端子によって電池が押圧固定されていることにより、開口部からの電池の離脱が防止されるとともに電池と回路部との電気的結合が安定し、このようにマイナス接続固定端子が電池の回路基板への導通と、電池の電池収納部への固定とに兼用されることにより、コスト的に有利となり、小型薄型化が阻害されない。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態に係る腕時計を裏蓋側から見た平面図である(裏蓋を外した状態)。図2は、図1のII−II´線断面図である。本実施形態の時計1は、ディジタル表示式の電子時計であり、図2に示すように、回路部としての回路基板2と、表示パネル3と、コイン型の電池4を収納する電池収納部5と、外装ケース6とを備えている。外装ケース6は、胴61と、風防ガラス62と、金属製の裏蓋63とを有している。なお、61Aは胴61の内周面である。
マイナス極42は、プラス極41の側面部412の内側に重なる側面部42Aを有している。プラス極41の側面部412とマイナス極42の側面部42Aとの間には、ガスケット43が介装されており、このガスケット43は、プラス極41とマイナス極42とを絶縁するとともに電池内圧に対し封止する。
収納部本体50は、図1に示すように、電池4の形状に倣って開口部501が形成された環状の枠体である。ここで、開口部501の電池4の厚み方向における寸法は電池4の厚みよりも大きい。
開口部501の内周面部の一部は、電池4の平面方向外側に拡がっており、これによって空間502が形成されている。この空間502が形成された部分における収納部本体50の回路基板2側の端部には、図2に示すように段差部503が形成されている。
また、収納部本体50において空間502が形成された位置と平面的に異なる位置には、回路基板2の図示しない基準電位GNDのパターンに対向する2つの貫通孔504が形成されている。
固定部510は、段差部503に支持固定される部分から回路基板2側に曲げられた2つの接続部510A,510Bを有しており、これらの接続部510A,510Bはそれぞれ、回路基板2における図示しないVDD(高電位側電圧)のパターンに当接した状態で係止されている。
また、弾性部511,512の先端はそれぞれ、電池4のプラス極41の側面部412に圧接している。
そして、マイナス接続固定端子52により収納部本体50、回路基板2、およびパネル枠31が組み付けられることにより、回路基板2の平面位置および断面位置が規定されている。
さらに、滑らかなモジュール外周部を構成する収納部本体50とパネル枠31とが胴61の内部に固定されることにより、モジュールの各構成部品の平面位置および断面位置がそれぞれ規定されている。
(1)電池収納部5のプラス接続端子51およびマイナス接続固定端子52が上述の位置に設けられているとともに、マイナス極42が基準電位GNDに導通されるマイナスアースとされていることにより、誤挿入時に回路基板2の電子回路に電流が流れず、電子回路への逆電圧印加を防止できる。これにより、回路基板2の電子回路や電池4の損傷や、電池4の破裂、過熱、逆充電などを防止できる。さらに、回路基板2に電流が流れず、時計が動作しないため、誤挿入を使用者に容易に知らせることができる。すなわち、電池4が逆極性に組み込まれた場合でも安全性を確保できる。
次に、本発明の第2実施形態について図4および図5を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る時計を裏側から見た平面図である(裏蓋を外した状態)。図5は、図4のV−V´線断面図である。本実施形態では、電池収納部7の構成の一部が第1実施形態とは相違する。本実施形態における他の構成は、第1実施形態と同様である。
ここで、マイナス接続固定端子72は、取付部521Aと、板バネ部としての弾性部521Bと、板バネ部としての弾性部721Cとを有し、これらの取付部521A、弾性部521B、および弾性部721Cは一体に形成されている。なお、弾性部721Cも、弾性部521Bと同様に板部材の打ち抜きによって形成されている。
このような本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、次のような効果が得られる。
(9)電池4のマイナス極42への圧接と、マイナス極42の回路基板2への導通とが一つの板部材(マイナス接続固定端子72)により行われるので、部品点数が減少し、安価な構造とできる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲でのあらゆる改良、変形が可能である。
図6は、本発明の変形例を示す。本例の構成は、第1実施形態と略同様であるが、本例では、マイナス接続固定端子52と電池4との間にドーナツ状の絶縁性シート部材8が介装されている。これにより、電池4の形状がばらついても、プラス極41とマイナス極42との短絡をより確実に防止できる。
さらに、本発明は、扁平形状の電池を電源とする回路部を備える各種携帯機器への適用が可能であり、これらの各携帯機器においても、前述の時計と同様の効果を奏する。
これらの携帯機器としては、例えば情報通信携帯機器やディジタルカメラ、計測器などがある。
ここで、本発明における電池は、一次電池、二次電池のいずれでも良いことは言うまでもない。二次電池は、太陽電池パネルを搭載した時計や機器において光発電された電力を蓄電したり、回転錘の回転時やりゅうずの回転時に発電された電力を蓄電したりするのに使用される。
上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (9)
- 扁平形状における一方の平面部および側面部を構成するプラス極と、他方の平面部を構成するマイナス極とを有する電池を電源とする回路部と、前記電池が収納される電池収納部とを備える時計であって、
前記回路部は、基準電位が前記マイナス極側に設定された電源電圧で動作し、
前記電池収納部は、少なくとも前記回路部とは反対側の部分を含む位置に形成された開口部を有する収納部本体と、前記開口部の内周面部に少なくとも一部が設けられて前記回路部に導通されるプラス接続端子と、前記開口部の前記回路部側とは反対側に設けられ前記電池を前記回路部との間に押圧固定するとともに前記回路部に導通されるマイナス接続固定端子とを備える
ことを特徴とする時計。 - 請求項1に記載の時計であって、
前記マイナス接続固定端子は、前記電池の平面部における2以上の位置に圧接する
ことを特徴とする時計。 - 請求項2に記載の時計であって、
前記マイナス接続固定端子による圧接箇所は、前記電池の平面部において3以上でかつ前記電池の周方向に略均等に配置されている
ことを特徴とする時計。 - 請求項1から3のいずれかに記載の時計であって、
前記マイナス接続固定端子は、前記回路部における2以上の位置に当接する
ことを特徴とする時計。 - 請求項1から4のいずれかに記載の時計であって、
前記プラス接続端子は、前記電池の周方向における2箇所以上で前記電池の側面部に圧接する
ことを特徴とする時計。 - 請求項1から5のいずれかに記載の時計であって、
前記開口部の前記電池の厚み方向における寸法は、前記電池の厚みよりも大きく、
前記マイナス接続固定端子は、前記収納部本体における前記開口部の平面方向外側の位置と前記電池の平面部とに架設される
ことを特徴とする時計。 - 請求項1から6のいずれかに記載の時計であって、
前記マイナス接続固定端子は、前記収納部本体の前記回路部側とは反対側に設けられて前記電池に圧接する金属製弾性部と、この金属製弾性部と前記回路部とを導通する金属製導通部材とを有する
ことを特徴とする時計。 - 請求項1から6のいずれかに記載の時計であって、
前記マイナス接続固定端子は、前記収納部本体の前記回路部側とは反対側に設けられて前記電池に圧接する板バネ部と、前記回路部に導通される板バネ部とを一体に有する金属製の板部材である
ことを特徴とする時計。 - 扁平形状における一方の平面部および側面部を構成するプラス極と、他方の平面部を構成するマイナス極とを有する電池を電源とする回路部と、前記電池が収納される電池収納部とを備える携帯機器であって、
前記回路部は、基準電位が前記マイナス極側に設定された電源電圧で動作し、
前記電池収納部は、少なくとも前記回路部とは反対側の部分を含む位置に形成された開口部を有する収納部本体と、前記開口部の内周面部に少なくとも一部が設けられて前記回路部に導通されるプラス接続端子と、前記開口部の前記回路部側とは反対側に設けられ前記電池を前記回路部との間に押圧固定するとともに前記回路部に導通されるマイナス接続固定端子とを備える
ことを特徴とする携帯機器。
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